あとのまつりのあとのまつり。
演劇関係いすと校舎
自宅劇場「守田ん家。」(福岡県)
2010/10/01 (金) ~ 2010/10/03 (日)公演終了
満足度★★★★
10周年にふさわしい公演
10周年で、新田原の自宅劇場でしかできない、この小屋を最大限に活かした芝居だったと思う。音、照明、演技…いす校が非常に心地よかった。
福岡の人にこそ、ぜひ新田原まで一度足を運んでほしい。
『三姉妹の罠』
8割世界【19日20日、愛媛公演!!】
テアトルBONBON(東京都)
2010/10/06 (水) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★★
千秋楽拝見しました
シチュエーション・コメディーらしく部分的には笑えたのですが、正直満足したとは言いがたかったです。
みなさん軒並み高評価なので、観る前から自分の期待値が高かったのかもしれません。
私みたいな感じ方は例外なのかもしれませんが、気になった点についてはネタばれにて。
悩んだ末の☆3つ、次回作に期待しています。
ネタバレBOX
冒頭、姿の見えない長女(嶋木美羽)の長電話が聞こえてきて、茶の間の人々がさまざまにリアクションをするのですが、観ていてピンときませんでした。
父親が入院した病名の「痔」の話題を延々続けたのが「お尻いっぱいです!」というギャグを生むためだと考えると、ものすごく時間のロスに感じましたし、観ていて退屈してしまいました。
中盤へ笑いのエンジンがかかるまでが長すぎたのです。自分はコメディーの場合、最初にまず笑って「うん、これは面白そう!」と惹きつけられないと、魅力を感じないのです。
長女が状況をオーバーに分析しながらマンガチックに叫ぶところ。私はこういうわざとらしい演技が好きではないので引いてしまいました。
漫才師の嫁(宮澤ちさ恵)が「灰になる」という言葉の意味が私には理解できず(流行語なのですか?)、フェイドアウトする演出に必然を感じませんでした。「忘れ物しちゃって」と戻ってくる先輩漫才師も、観客にそれとわかる「忘れ物」がないと、説得力がありません。
男性漫才師2人の演技が終始すべり気味なのも気になりました。
編集者、次女のおさななじみ、2人の「パクうちだ」などは面白いキャラクターで好みでした(初代、2代目という表現は、世襲でもないのに配役名としては適していないと思いましたが。謎の男A,Bや1,2ではダメなんでしょうか)。
小劇場系のコメディーの場合、三谷幸喜の東京サンシャインボーイズのように、作者の手腕に加え、チームワークが前面に出る劇団のほうに私はより親近感を感じるのですが、「8割世界」は鈴木雄太さんのプロデュースユニットのような印象を受け、俳優は各自がんばっているように見えました。
台詞のはしばしに作者の笑いの意図のようなものがみえて、お話として浸りきれないものがあったのです。
今回、特に印象に残ったのは小林守(Wキャスト)、高宮尚貴、宮澤ちさ恵のお三方。小林さんは期待どおり。高宮さんはまさに孤軍奮闘といった趣で盛り上げ、演技力がある人だからこそ、お客も笑えるのだと思いました。
宮澤さんもいかにも生活に苦労している女芸人で妻という感じがよく出ていてよかった。本多さんが今回で抜けたのは誠に残念。来年は新生スタートとなりますが、実力のある劇団員を抱えているだけに、客演者も含めたチームワークをもっと感じられれば、さらに楽しめるのにと思いました。
終盤、編集者が次女を諭す場面がとてもよく、そのあとの姉妹の会話の場面、ホームドラマの最終回のような親しい身内同士のちょっと気恥ずかしい会話だけに、引っ張りすぎに感じました。
気付かない奴は最強
箱庭円舞曲
駅前劇場(東京都)
2010/10/06 (水) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★★
開場して30分
歴史を語り、前説して、役を演じる古川さんが最強!知っているのに気付かないフリって自分もそうだし、身近な人もそうかもしれないなあ。
バニラ
643ノゲッツー
OFF OFFシアター(東京都)
2010/09/29 (水) ~ 2010/10/05 (火)公演終了
サスペンス?
千秋楽赤組を観させていただきました。
役者さん方がパワフルで、すごく楽しそうだったのが印象的。
笑いあり、スリルあり、いろいろ込みこみでした。
千秋楽だからこその勢いを感じました!
白も観たかったです、とても。楽しかったです。
ウラの目と銀杏の村【公演終了・ご来場誠にありがとうございました!】
キコ qui-co.
インディペンデントシアターOji(東京都)
2010/10/09 (土) ~ 2010/10/13 (水)公演終了
満足度★★★★★
小栗剛の世界観が好きだ。
それは劇団桟敷童子のそれに似ている。二つの劇団の違いはセットの豪華さだ。笑)、だから今回のqui-co.の舞台に山々の銀杏の黄色や赤の枝葉のセットや里の風景が描写されたなら、それこそ劇団桟敷童子なのだった。しかし、そんな由緒ある劇団より上を行くのが映像だと思う。荒船泰廣の技術はハンパない。一度、彼の映像だけの作品も観てみたいと切に思うのだった。
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
今回の舞台を引っ張るのは文句なしに清水と如月だ。この二人が絡むシーンはあまりないが、二人が放つパンチは水と油のように相反する不思議な力だ。
物語は里に住む人間とアスレチックの森の奥、銀杏の山々に住む鬼のお話。かつて人々は里に住んでいたが、25年前の凄絶な事件、山の破壊事件によって状況が一変してしまう。
山に落ちた飛行機事故が原因で消えた356人の子供達の死に様を目撃して生き残ったある一族の子供は「見透かしの子」と気持ち悪がられて里を追われ山に住みつき「鬼」と言われるようになる。鬼はドングリを食べ獣を喰らい近親交配を繰り返しながら少人数の社会を形成していた。
ある日、一匹の小さな鬼が学校の鐘の音を聞きたくて里に降りてきた。この鬼をウラという。ウラと目を合わせた子供は言葉を話せなくなるという。そんな折、ボーイスカウトの一団がキャンプ場の下見にアスレチック公園を訪れるも、鬼たちと出会ってしまった彼らは、山で迷子になってしまう。この場面での迷子とは鬼が人間をからかいながら追いかけまわし、恐怖に慄いた人間が命からがら逃げ惑うという鬼ごっこの場面だ。笑
一方で人が踏み入ってはいけない神聖な場所から、やっとの思いで逃げてきたボーイスカウトのリーダーは、村役場で働くシン(松原)のもとに逃げ込む。このシンは人間側の鬼との交渉役で松原と言われる。鬼側の人間との交渉役はウズメだ。この二人の交渉役が後に人間と鬼との虐殺の場面での重要なキーとなる。
ウラは人間の子供が教室で勉強している様子を見て自分も勉強がしたいと思うようになり、将来は学校の先生になりたいと希望するようになるが、一方で荒んだ教室や先生が半裸にされて授業をしている様子をも描写する。このようにちょくちょく里に降りてくるウラがきっかけとなって、やがて人間と鬼との殺し合いが始まってしまう。
これを制止し、鬼と人間が仲良くなる方法を考えようと躍起になる「今の松原」のシン。新しい世界を作ろうとした矢先、村長はこの歴史の「アヤ」を絶ち民族浄化の為に鬼を虐殺せよ。との指示を発令してしまう。果たして人質として人間が預かっていた鬼・ひばりの命も危うくなる。
ウラの動き、スピード、人間の目を覗きこむ仕草、どれをとっても完璧で素晴らしいキャラクターだった。鐘のような響きの導入音楽もこの舞台で十分に生かされていたと思う。終盤の展開は涙が出て悲しいやら悔しいやらで、すっかり物語に入り込んでる自分が居た。
ちょっとだけアングラの香りが加味された妖しくも美しい物語だと思う。鬼と人間を繋ぐ神聖な遣いのシンのキャラクターの立ち上がりも見事だった。強いて言うならもうちょっと本を解りやすくしたほうが万人受けするのではないか、とも思う。
それでもやはり小栗剛の本は好きだ。
『三姉妹の罠』
8割世界【19日20日、愛媛公演!!】
テアトルBONBON(東京都)
2010/10/06 (水) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★★★
笑った、笑った♪
東京では田舎ものを気取られないようにあまりしゃべらないように
してるのだが、笑うのだけは全国共通だと思う。
豪快な笑いや、くすくす笑いで舞台と観客席は一体となる。
パワーとスピード、意外性十分、脚本的にはちょっとありえない話では
あったけど、コメディならOK!
この笑ってる観客にPA!ZOO!!やガラパを見てもらいたいと思った。
(ローカルネタでごめんなさい)
ネタバレBOX
アンケートと引き換えにもらった「こばや紙」
こーれもおもしろかった!!!
アイデア満載の8割世界でした!
劇団名もすごい(^^;)
葬送の教室
風琴工房
ザ・スズナリ(東京都)
2010/10/06 (水) ~ 2010/10/13 (水)公演終了
満足度★★★★★
ストレートに伝わる
モチーフになった事故のあと、いろんな立場からの手記や文を読んだが、
これほど伝わってきたのは初めてかもしれない。
凄惨を極めた事故の様子もそうだが、遺族のやり場のない悲しみや怒りが
ひしひしと伝わってきた。そして自分へ置き換えてみた。
自分だったらどの立場をとるだろうか。
偏りのないバランスのいい作品でした。
すごい・・・
Project BUNGAKU 太宰治
Project BUNGAKU
ワーサルシアター(東京都)
2010/09/30 (木) ~ 2010/10/10 (日)公演終了
満足度★★★★★
この偶然に感謝
古典文学が現代の演出家たちにかかると
かくも斬新な作品ができあがるのかと。
4本ともすばらしくて、甲乙つけるなんて。。。
といいながら、やはりコロさんの「人間失格」に1票。
トークがまたおもしろかった。ゲストは日替わりのようだけど、
選出がいいんですね~~
ファウストの悲劇
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2010/07/04 (日) ~ 2010/07/25 (日)公演終了
満足度★★★
!!!
仕掛けはすごい。勝村さん素晴らしい役者さんです。
ペーパーカンパニーゴーストカンパニー
劇団6番シード
萬劇場(東京都)
2010/10/07 (木) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★★★
二段構えのクライマックス
タブロイド紙記者の立ち直る姿を記者・夫の両側面から見せることでクライマックスを「伏線を一気に回収してスビード感あふれる記者サイド」と「涙チョチョギレの夫サイド」の二段構えにするのは妙案。
また、夫サイドのクライマックスの照明が特に良く、エピローグの前に長めの暗転を置く配慮には感謝。
シダの群れ
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2010/09/05 (日) ~ 2010/09/29 (水)公演終了
満足度★★★
シダ
キャストがやはり豪華だ。すごい。しかし物足りない感があったのはなぜだろう…
友達が全員死んだ
チェリーブロッサムハイスクール
ザ・ポケット(東京都)
2010/10/07 (木) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★★★★
急展開に感嘆!!
感動の終盤のシーンには目を見張るものがありました。
ネタバレBOX
舞台上で小道具が何も動かないで、いきなり役者があっ揺れている、地震だと言われても、何のこと?と思ってしまいます。揺れに弱いといって倒れこむシマモリにも、ラストに繋がることは理解しますが、唐突な感じを受けました。
友人代行サービス業のシマモリが今回派遣した人たちは皆素人ばかり、これはまあ偶然ありうるでしょうが、なぜ一流商社マンがパンチパーマなんだろう、これはどうもおかしいぞって思います。
トイレに近い男の動きや、見ず知らずのはずの男女の会話が次第にかみ合い始め、椅子の配置が変わってきて、遠足の風景になってきたり、掃除のおばちゃんがバスガイドさんになったりして、その急激な展開に驚かされました!
小学生の遠足のときにバス事故で同乗者を全員亡くしたと思ったシマモリはその時の記憶を失くしたまま大人になっていたのですが、生き残っていた同級生たちが事故は彼のせいだけでは無かったこと、亡くなったのは新婦の姉一人だけだったことなどを説明してトラウマを取り去ってあげて、みんなで新郎新婦の結婚を祝おうと仕組んだものでした。
幽霊物ではなく、現実の世界でこの不思議な光景を表現できたことに感じ入りました!!
Re-miniscence
BLAM!!!
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2010/10/07 (木) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★
ずいぶん大人数の劇団なんですね
多くの役者を舞台に載せるためにいろんな役を作ったような印象あり。途中の脱線も結末のヒントっぽくなってるところもあったけど、大体は要らないな~。ダンスは見るのを楽しみに来ている人もいるからカットできないかもしれないけど、カラオケっぽいのとかコントとかはかなり整理できそう。2時間超えるとちょっと長い。森の中の不思議な人々の着ていた衣装が、和服の生地を使っていてとても凝っていてきれい。
ネタバレBOX
そもそも嫉妬から友達を殺すのがちょっと理解できない話。都会でそんなことしてたらたくさん殺さなきゃいけないよ~。自分より容姿も能力も上の人なんてごまんといるから。
ラストシャフル
東京ストーリーテラー
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2010/10/07 (木) ~ 2010/10/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
ジーンときました!
とても良くできたストーリーで、感動しました!!
ネタバレBOX
途中から野球チームの人たちが全く出て来なくなったなあ、鍵屋さんが鍵を取り替えてもお金を受け取らないのは何か変だなあ、そもそもいくら付き合いが少ない家だからといっても、長男の顔ぐらい知っているよなって思っていました。
最近来ないねと言ったときに後ろの窓にぼーっと顔を出したのもおかしな表現だなあと思い、あのスナックが見当たらない、商店街で見掛けないで、あれって気付きました。
「笠地蔵」のような話でした。
交通事故で亡くなった彼らが、彼らの慰霊碑建立に三千万円を寄付した金持ちの重吉さんの家で、長男が重吉さんをベッドと壁の隙間に閉じ込めて衰弱死を仕組んでいることを知って、心の荒んだ恭平を派遣して重吉さんの窮地を救い、最終的には二人を、いや長男も含めて三人の人生を救おうとしたものでした。
自分の意志で盗みに入ったと思っていた恭平ですが、実はそうではなかったというところが素晴らしいところです。感動しました!!
僕の彼女はスナイパー
演劇部隊Chatter Gang
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2010/10/07 (木) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★★★
やっぱり撃たれたのは警察庁長官でした!
女性刑事の元気ハツラツさが良かったです!
ネタバレBOX
そこそこの年齢の男優さんたちは少し抑えた演技でゆったりと、一方、二人の女性刑事は元気ハツラツで可愛くて、いい具合にバランスがとれていました。
女性公安刑事の妄想シーンも楽しむことができました。
事件のシナリオを作り、犯人を仕立て上げる公安の手法は、最近の検察のお仕事と全く同じです。
闇の組織から交換殺人のノルマを押し付けられて警察庁長官を狙撃した女性、真に狙っていたKRS(カラス)という団体の男、犯人になろうと努力してなり切れず警察を去っていく巡査、彼らの悲しみを織り込んだ切ないケーサツドラマでした。
Girling (公演終了…皆様ご来場下さいまして誠に有難う御座いました)
RBGene
中板橋 新生館スタジオ(東京都)
2010/10/09 (土) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★★★★
観て良かった
全てにおいて、素晴らしい舞台でした。
個人的にすごいと思ったのが、衣装。
舞台の世界観にすごく合っていて、一瞬でストーリーに引き込まれました。
今後の役者の成長がとても楽しみな団体です。
次回公演も楽しみです。
まなこ の おく の ちいさな おんな
しずくまち♭[フラット]
d-倉庫(東京都)
2010/10/08 (金) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★★★
女性のはかなさと強さを感じた
しずくまち♭の最大の特徴で、最大の魅力は、音楽の生演奏。今回の公演「まなこ の おく の ちいさな おんな」では、ピアノとピアニカによる生演奏だった。
電子回路が一切介在しない、人間の声と、楽器が振るわせる空気の波動だけで構成された作品は、ライブ感と魂を直に揺さぶってくれるパワーにあふれていた。
ナカヤマカズコさんの作品を観るのは、久し振りだったのだが、何だか作品が持っている空気感が、少し変わったような気がした。なんというか、少し丸くなったというか、よりソフトになった印象。
以前のナカヤマさんの作品は、ふわりとした空気感の中に、少し尖ったメッセージがちりばめられていた気がした。しかしこの作品では、尖ったメッセージは作品のテーマの奥底にうまく封じ込められ、彼女がこの作品に託したかったであろう、女性のはかなさと強さを、とてもシンプルに柔らかく表現していた。
ナカヤマさんのなかで、様々な変化が起こり、この作品にたどり着いたことがすごく素敵に表れていた。
「まなこ の おく の ちいさな おんな」は、とても良い作品だったと思う。
作・演出のナカヤマカズコさんの世界観は、ライブならではの魅力を最大限に生かしたとても魅力あふれる物だった。
生の楽器演奏と芝居のコラボレーションは本当に素敵だった。
ネタバレBOX
◎恒例!気になる俳優さん!
主演の諏訪友紀さんは、とてもよかった。「見つめられる」宿命を背負った「女」の葛藤や情念、そして次第に変化していく感情をとても丁寧に演じていた。
今後の彼女の活動には注目したい。
そして、岡田桂子。物語の重要なキーマンとなる難しい役を、彼女らしいアプローチでとても素敵に演じていた。特に後半の感情が大きく揺れ動き変化したあとの演技は、良かったと思う。再び彼女と芝居を作るのが楽しみになった。
センの風とムラサキの陽(池袋演劇祭・優秀賞受賞)
劇団バッコスの祭
池袋小劇場(東京都)
2010/09/30 (木) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★
ギャップを乗り越えられず。
ポイントを下げて申し訳ないのですが・・・ 個人的に合わなかったです。
好評の様なので、マイナー意見と自覚した上でコメントします。
ネタバレBOX
開演当初から感じた違和感が、最後の最後まで払拭されず
作品に入り込めないままのラストでした。
演技面では戦時中にも関わらず、全員 元気すぎるな、というのが最も気になりました。陰惨な状況の中でも元気にふるまっている演技だったのでしょうが、だれもお腹が減っていないような健康的なイメージでした。
内容では『女性の社会進出は戦後』という固定概念があったため、ギャップを感じました。当時も一部、活躍する職業女性はいたのでしょうが、男性より前に前に出てくる女性は朗らかなのか蓮っ葉なのか。
セットの汚しの不自然さ(落書きの様に書きつけられた数式の字の丁寧さや、おそらく無造作になるよう貼られた新聞の配置の綺麗さ)
血色の良すぎるメイク など 内容以外の違和感も大きく作用したと思います。
粗探しをした様で申し訳ないのですが、テーマがテーマなだけに 文献等をどれだけ読んで反映させたのか・・・一般的な戦時中のイメージから敢えて離れるなら、それをどう自然に見せるか等 工夫された部分が伝わってくればと思いました。
上記の様な お芝居への感想を抜きにしても
安易に賛成も否定もできない難しい題材だと感じます。
当時の人の死生観とは、どういったものだったのでしょうか・・・。それを考えるきっかけとして、大多数の観客には貴重な作品だったと思います。
個人的な印象で作品に入りこめなかったのが残念です。
The Gate
SOUKI
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2010/10/09 (土) ~ 2010/10/10 (日)公演終了
満足度★★★
主人公は弁慶でしょ?
四天王を他の家来といっしょくたにするのはまあ良ししても、弁慶はもっと際立たせないと。しばらく誰が弁慶だかわからなかった。歌舞伎の弁慶が首からぶるさげている白いポンポンみたいなものをつけるだけでも違うのに。何か劇団内部の力関係のせいかしらとか、勘ぐりたくなる。全体としては歌舞伎でなじみの場面や飛び六法もとりいれたりと、面白い舞台になってました。
センの風とムラサキの陽(池袋演劇祭・優秀賞受賞)
劇団バッコスの祭
池袋小劇場(東京都)
2010/09/30 (木) ~ 2010/10/11 (月)公演終了
満足度★★★★
今回も激アツ!
忠臣蔵に続いて2度目の観劇。
役者の熱意に支えられた熱い展開の中に、演出的な創意工夫の散りばめられた、流石!の作品でした。
ネタバレBOX
たったひとつどうしても気になったのが、少佐の髪型。
軍人に見えなかった~。
諸事情あるでしょうが、短髪も似合ったんじゃないですかね?