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明日に向かって歌え!!

明日に向かって歌え!!

東北えびす

白鳥ホール(宮城県)

2010/11/02 (火) ~ 2010/11/14 (日)公演終了

満足度

ちょっと怒ってます
初日観劇した私が悪いのでしょうか。あまりにもヒドくて途中からぐったりしていました。こんな仕上がり具合なら、初日を延期すべきだったのでは無いでしょうか?良識を疑います。観るの専門の私でもわかるくらい、明らかな稽古不足です。俳優さんたちの演技も噛み合ってなくて、観ているのがかわいそうになってしまいました。これで3500円取られて、私も泣きたいです。みなさん賢いというべきか、初日のお客さんは30人弱くらいでしょうか?とにかく、出演されている俳優さんと観客の数が同じくらいに感じました。とにかく、今の状況ではオススメできません。

俺の屍を越えていけ【無事に終了しました】

俺の屍を越えていけ【無事に終了しました】

七里ガ浜オールスターズ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2010/11/01 (月) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

満足度★★★★

キャラを楽しみ物語に惹かれる
キャラクター達から醸し出される雰囲気がキュッと実存感を持って魅力的。ボディをしっかりと持っていながら、一方で会社帰りや休日にサクっと観に行きたくなるような良作でした。

ネタバレBOX

戯曲自体は
何度かあちこちで上演されていたとのことでしたが
私は初見。

開演前のちょっとした小芝居が意外と効いていて
開演するとたちまちその場の雰囲気にとりこまれます。

その会社の空気が、
すごくナチュラルな肌触りで伝わってきます。
単に職種にとどまらず、
日々の仕事のスタンスやそれぞれのスキル、
さらにはキャラクターの個性や
それぞれの距離感までが
まるで観る側にとって周知のごとくやってくる。

だから、
”社長から下された密命に従い「リストラする上司を一人選出すること」”
という設定に場が浮かない。
場の空気のままに
設定が吸い込まれ広がっていくのです。
伏線たちの張り方や回収の仕方が
くっきりとしていているのにあざとくない。
ウィットの強弱にもドラマを生かす手練があって
観る側も気負うことなく時間に取り込まれ
その顛末に前のめりになっていく。

役者たちのお芝居も、
なんか心地よく演じている感触があって
観る側を引きこんでくれます。
一方で密度はしっかりと作られていて・・。
立ち位置、表情、間の取り方など、
いずれにも創意や洗練がある。
ちゃんとキャラクターの仕事を緻密に纏いながら
その個性が奥深く醸し出されていきます。
ひとりずつのお芝居の豊かさが全く休むことなく
のびのびとした感触で伝わってくる。

身内会議に定番の飲み物やちょっと口にするものが
個々の心情を伝えるツールとして驚くほどに生きる。
シーン達を支える「社内感」や
キャラクターたちの想いの
ウェルメイドではない組みあがり方にも瞠目。

おかしさとビターな感覚とリアリティのブレンドが
ほんと絶妙。
瀧川演出の冴えもがっつりと感じることができました。

これだけのクオリティが内包されたお芝居を
会社帰り(平日20時始まり、尺もそれほど長くない)や
休日(3回まわしで都合がつけやすい)にサクッと観にいけるのは
とても素敵なことだと思う。

大上段に振りかざしたような凄みや重さはなくても
さりげなく深い趣きやウィットを内包したとても良いお芝居・・・。
上質なお芝居に出会った時の
やわらかい高揚をもって
家路をたどることができました。

☆☆☆◎★★◎△△








図書館的人生 vol.3 食べもの連鎖

図書館的人生 vol.3 食べもの連鎖

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2010/10/29 (金) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

満足度★★★

巧みなシェフのフルコース
全四話、どれも起承転結がハッキリしているので、話にどんどん
引き込まれ、本当にあっという間の2時間10分でした。
どれも体感時間は短い位の感じでしたが、その中でも設定を
破綻させず、というか、一見ぶっ飛んでいる設定を納得させてしまう
劇団の手腕がとにかく凄い。

ネタバレBOX

四話のどれも良かったけど、強いていうなら2<3<1<4かなぁ。

1話目は自分の通う菜食主義の料理教室に通ううちに、ものの見事に
ハマり込み、肉を喰いたい夫までも肉に見せかけた菜食料理で徐々に
洗脳し出していく女の話。

もう少し引っ張れば良かったのにと。終わった時、余りの唐突さに
え?終り?とちょっとビックリした。というか、このテーマで一本
そのまま公演打てそうな。 内容も結構ダーク、というか、深いし。

2話目は大好き。 自分の必要とする分の万引きしかしない男と日がな
懸賞で生活する女との奇妙な同居生活。そこに、万引き素人達が
入り込んできて不穏な空気が…

さりげに昨今の社会問題なんかもちらちら見せつつ、最後はすごく綺麗に
まとまってた。 最後のオチは笑うけど、同時に心が温かくなりますね。
そしてメインを張る安田氏は一言発する度に何故か笑ってしまう。

3話目。「単一食」に目を付け、試みるうちに飲血で115歳の年月を
生きることに成功した男の話。

長寿を続けていくうちに、徐々に自分が人間離れした、なにか別種の
「生命体」、いや下手をするとそれにすら当てはまらない存在に
なりつつあることが、男の独白から微かに見てとれる。

「生命は有限」という、生物の絶対的な縛りから抜け出した時点で
既に男は少なくとも人間はやめてしまっている。肉体は生き物を
超越しているのに、意識はそれまでの人間の枠からどうしても
抜けきれない。 これは凄く恐ろしい悲劇です。

よく狂わなかった、という話なんですけど(現に一緒に飲血した
男の妻は半ば発狂状態に陥った揚句、禁じられた食物行為を
行って死ぬ)、結末はもうなるべくしてなる結果なんでしょうね。
切ない系SFを読んでいるような気持でした。

4話目。 正直、良く分かんなかった。
3話目の設定が何気に生かされてたり(笑ってしまった)してたけど
いかんせん短過ぎてあっという間。 伊勢佳世のキュートさが見どころ、
と勝手に思うことにしました(笑

次回作は「散歩する侵略者」ということで、驚喜乱舞ですよホント。
ビントレーのペンギン・カフェ

ビントレーのペンギン・カフェ

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2010/10/27 (水) ~ 2010/11/03 (水)公演終了

満足度★★★★★

バレエの美しさと生命賛歌
新国立劇場バレエ団による『火の鳥』『シンフォニー・イン・C』、そして『ビントレーのペンギン・カフェ』の豪華3本立て。

それぞれ40分程度の小品ながら、バレエの美しさ、楽しさ、豪華さを十分に味わえるものであった。

大満足。

ネタバレBOX

ペンギン・カフェ・オーケストラと言えば、ブライアン・イーノのレーベル、オブスキュアからデビューし、人気のあったユニットだった。
いろいろな音楽的要素をミックスしながらも、現代の室内楽とでもいうような、その楽曲は、とにかくオシャレな印象があった。
(もっともオブスキュア・レーベルの他の作品に比べて、オシャレ度が高すぎて私はあまりきちんと聴いたことないのだが…)

そのペンギン・カフェ・オーケストラの曲をもとに(しかもペンギン・カフェ・オーケストラの中心サイモン・ジェフズ自身の手でオーケストラ用にアレンジされて!)行われるバレエということで、興味津々ででかけた。

40分程度の小品ながら、ユーモアがあり、風刺がある優れた作品だった。
バレエというよりは、コンテンポラリーダンスのようであったが、さすがにバレエで鍛えている出演者の身体のキレは素晴らしいものであった。

思わず、笑いが起きるようなユーモラスな動きや、刺激的なシーンなどを交え、物語は、ペンギン・カフェ・オーケストラの心地良い曲に乗り進行していく。

物語では、人間を含めた動物たちの危機が描かれ、ラストに救いが示される。
その「救い」とは、実は、まだそういう救い(対策)は何もないのだ(何もないままに絶滅しつつある種がいるということ)、ということを示唆している。

このほかに、セットや衣装などの作りが豪華な『火の鳥』とシンプルな『シンフォニー・イン・C』の3本立て。

セットも何もなく、一番シンプルな『シンフォニー・イン・C』は、踊り手たちの力量が試される舞台であったと思うのだが、みごとにシンクロする姿や形の決まり方は美しいものであった(踊り出しのタイミングの凄さ!)。
特に、特に最終楽章の美しさ、豪華さには目を奪われた。
ため息ものである。

バレエっていいなと、しみじみ思った次第である。
アントン、猫、クリ

アントン、猫、クリ

快快

STスポット(神奈川県)

2010/10/27 (水) ~ 2010/10/31 (日)公演終了

ボクのスキだった快快は...。
この日の快快は、ドコカかチョット少し遠くに変わってしまった気がする。

※注ネタバレは、ただのネタです。見ない方が良いです。

ネタバレBOX

えっ、それはボクがヨゴレたオトナになっちゃったからかな?

はい、ヨゴレでメタボな45歳のおっさんですから。
モグラ町1丁目7番地

モグラ町1丁目7番地

龍昇企画

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/10/27 (水) ~ 2010/11/03 (水)公演終了

満足度★★

1stシーンの男女の会話の台詞のあまりの聞こえなさに
開演15分で撃沈!3列目センター席だったのに!
状況設定に対する演出意図は理解できるものの、
敢えて聞こえなくても良い会話とするには、時間が長すぎだろうし&
聞こえなくて良いとも思えない!
暗転後2ndシーンで聞こえ辛さが解消されると思いきや、男性3人の会話も
1/3は聞き取れず。
う~ん。年のせいかなと思いつつも、

ネタバレBOX

客席の半数以上は、自分より年配の方々...。
大丈夫でしたか?皆さん!?
面白いシーンでも台詞の聞こえ辛さ故、物凄く遠慮がちに笑い&直ぐに笑い声を押し殺す客席が勿体無く可哀相な感じ。
図書館的人生 vol.3 食べもの連鎖

図書館的人生 vol.3 食べもの連鎖

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2010/10/29 (金) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

短編集の前川戯曲のキレの良さと
人物造形のコクの深さは絶品。
各俳優へのフォーカスの当たり方が実に心地よい!

20分後の自分と。

20分後の自分と。

珍しいキノコ舞踊団

3331 Arts Chiyoda(東京都)

2010/10/27 (水) ~ 2010/10/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

観ている途中、ガッツポーズで
「楽しー!」と叫びたくなるようなHappiestなダンス。
周りの観客も老若男女みんなニコニコ恵比寿顔。

飛龍伝

飛龍伝

北区つかこうへい劇団

北とぴあ つつじホール(東京都)

2010/11/02 (火) ~ 2010/11/06 (土)公演終了

1973年の初演に見た人たちは
(その後改稿されているとはいえ)、その時代にどんな興奮を胸にこの芝居を観たのだろうかと、羨ましく思ってしまう。しかし、残念ながら、機動隊と学生の衝突も今では遠い昔のことで、その影さえ消えてしまいそうだ。そんなリアリティーのない現代だからなのか、わからないのだけれど(他の再演も観ていないし)、この内容で2時間半は正直辛かった。終盤の一時間はダレてしまい、ステージ上の熱演が空回りして観えるばかり。つかこうへんさん追悼気分で、心に何か持ち帰りたかったのだが……。私が見たのはゲネプロなので、本番が「飛龍」となることを祈るばかりだ。

源氏物語featuring大黒摩季

源氏物語featuring大黒摩季

ドリームプラス株式会社

天王洲 銀河劇場(東京都)

2010/10/27 (水) ~ 2010/11/06 (土)公演終了

満足度★★★

現代風にアレンジされていて、
源氏物語に登場する女性たちと光源氏との関係が良く理解できました。

意外と女性たちの名前知っていたんだなと思いました。

ネタバレBOX

父親はみかど銀行頭取という設定に、プッ。いい加減な源氏が左遷させられて子会社の須磨支店に行くなんて、三井住友銀行とみなと銀行の関係かなあと思ったりしました。(正しくは、みなと銀行は須磨ニュータウン支店ですね。)

中澤裕子さんの痩せた姿を見るにつけ、華原朋美さんが出ていたユーミンミュージカル『ガールフレンズ』を思い出しました。朋ちゃん可愛かったなあ、今何しているのかなあ?!

個人的にはなじみのあるユーミンの曲か竹内まりやの曲でやってほしいというのが本音でした。

大柄で丸顔の紫吹淳さんを見るにつけ、シズちゃんを思い出していました。
フローズン サマー

フローズン サマー

劇団なのぐらむ

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2010/10/27 (水) ~ 2010/10/31 (日)公演終了

満足度★★★

肝心なことは舞台の袖で起きている!!
前作の『憂鬱な午後』と今回の『フローズン サマー』を観て、作風が分かってきました。

ネタバレBOX

発注者の意にそぐわないクローンは返品されて処分されてしまい、また新しいクローンを作って記憶を注入してお届けするという近未来世界の非人間性を訴える作品ではありますが…、

凶行や肝心なことは舞台の外で行われていて、お客さんの想像にお任せしますっていうスタイルですね。

今回はカナブンと呼ばれた男クローンが血の付いた鎌などを持っていたので何が起きたのかは理解できましたが、それでもいきなりの結論だけです。

まあ、まさか女性たちも別のクローン製造会社の社員とは思っていませんでしたが、カナブンに対してあんなにキモイと言っていたのに、翌日には女性がくっついていて何か変だ、四六時中監視しているようだなとは思っていました。

カナブンの元になった男性も急に切れたりしていたのでしょうか。それにしても、カナブンが別のグループである女クローンやその男性技術者たちをどんなきっかけで殺すことになったのか、あるいはカナブン自身がクローンということに気付いて自暴自棄になったのでしょうか。

作風と言ってしまえばそれまでですが、そして私も想像たくましく色々考えましたが、やはり省略し過ぎのような気がします。舞台の袖で起きていることを描いてほしいと思います!

ところで、カナブンはこの後女性たちをも殺戮してしまうのでしょうか。ま、後のことは観客それぞれが想像すればいいことですね。
俺の屍を越えていけ【無事に終了しました】

俺の屍を越えていけ【無事に終了しました】

七里ガ浜オールスターズ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2010/11/01 (月) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

満足度★★★★

この座席は
なんだか、緊張するのですが、この作品では、登場人物に、感情移入し易く、私も会議に参加しているようで、良かったです。いざという時の、仲間意識や、人の優しさの意味や価値が、見えた作品だと思いました。***ネタバレは、ネタバレ注意報?が、でているので、個人的な感想のみです。

ネタバレBOX

状況も立場も、全然違うが、ある意味、同じ経験のある私。
最後まで、決められないという人には、イラッ!としたり。だって、いい人でいながら、嫌な事から逃げる、実は卑怯者だったり。
お調子者のようで、心のある人だったり。
でも、実のサラリーマン社会は、もっとドロドロ・・・だったりを見てきた私には、癒し系でした。物語も演出も、優しさを感じました。
ジゼル・ヴィエンヌ『こうしておまえは消え去る』

ジゼル・ヴィエンヌ『こうしておまえは消え去る』

フェスティバル/トーキョー実行委員会

にしすがも創造舎 【閉館】(東京都)

2010/10/30 (土) ~ 2010/11/03 (水)公演終了

満足度★★★★

圧倒的な美
人間、人形、動物、美術、音、光、霧、それぞれの要素が拮抗して、緊張感のある美しさが表現されていました。芝居やダンスを期待していた人には拍子抜けなのかもしれませんが、舞台は総合芸術であることを強烈に感じさせる作品でした。
生き物のように動き舞台を覆い尽くす霧や、まるで自然光のように滑らかに変化する照明の「演技」が素晴らしかったです。
非常にリアルな表現なのに、逆に現実離れして見えるという不思議な印象を受けました。

音楽に関しても、激しいノイズから微かなアンビエントまで、先鋭的で刺激的でした。当日パンフを見ると音楽のスティーヴン・オマリーさん、ピーター・レーバーグさんの他にも、協力者として秋田昌美(メルツバウ)さんや、ツジコノリコさんやジム・オルークさんの名が。アヴァンギャルド音楽好きな人は必見だと思います。

夕空はれてーよくかきくうきゃくー

夕空はれてーよくかきくうきゃくー

世の中と演劇するオフィスプロジェクトM

中野スタジオあくとれ(東京都)

2010/10/29 (金) ~ 2010/10/31 (日)公演終了

満足度★★★★

おおコワ!!
言葉で伝えることも、言葉を理解することも、本当に難しいことです。

ネタバレBOX

死にたくないと言っているのに深読みされて、ホントにホントと念を押してもどこまで理解してもらえやら…、

虎だの、ライオンだの、熊だの、尻尾が無いのがライオンだとか、銘々が人間を傷つけたり殺したりした生き物のことを好き勝手に言っていて…、

言葉とは何て曖昧で他人に伝えることは何と難しいことか!!

捕まった生き物、どうみても人間が袋に入れられて連れてこられ、周りの人間が蹴ったり殴ったり、そして袋から出そうということになり、通りすがりのセールスマンが売り物の料理バサミを持ってくると誰かがその生き物を刺すようなことを言ったりするものだから、袋から出た男が誰が何をしたかを知りたがり、仕返しをしないからと言質を取った上でセールスマンが教えると、男は蹴った奴のことは赦すと言ったけれど殴った奴のことは赦すとは言っていないと開き直って殴った花嫁を刺し殺す…、

言葉というか文法というか、正確に理解することは何て難しいのか!!

それに、通りすがりに過ぎなかったセールスマンが、蹴ったり殴ったりした人間を教えた上に、凶悪犯に凶器を提供したことになり、どっぷりと事件にはまり込んでしまう恐ろしさ!!

そりゃ、虎とかライオンの犯行だとか言ってその場をしのぎたくもなりますね。最初、虎だのライオンだのと曖昧にしていたのも良く分かってきます。
私立肉体オルグ学園大文化祭

私立肉体オルグ学園大文化祭

肉体オルグ

不思議地底窟 青の奇蹟(東京都)

2010/10/30 (土) ~ 2010/10/31 (日)公演終了

満足度★★★

お下品なだけでもないみたい。
クラスの女子とまともに会話をした思い出が片方の指で事足りてしまうような(あるいは一度もないかもしれない)さえない男子学生たちが、せめて休み時間だけは愉快に過ごそうと編み出した小さな知恵、いわばインプロ的なくだらない下ネタベースのショートコントのパワープレイ。
狂言を模した演目まであり案外、ひねりが利いていた。
ラスト一作品では、会話のなかから事の成り行きや人物の背景を描いており、観ごたえのあるコミカルでウィットな青春劇だった。
大人にならない大人がここにいた。

ネタバレBOX

肉体オルグ学園大文化祭の名の通り文化祭であるのだけれども、文化祭らしい華やかさは場内を飾った折り紙で作ったカラフルな輪っかと学園祭のプレートの周りの紙花くらいなもので、心情的な盛り上がりはいまひとつ。
そんななかオープニングに登場したのは、マキ16才ドットコムという名のいかにもイタイアイドルになれなかった風の女子。しかも年齢詐称で実年齢は26歳。彼女がAKB48のポニーテールとシュシュを熱唱。(←もちろん振り付き)
それでも会場が盛り上がる気配がまるでないなか、朝まで生テレビをパロッた演目、徹底討論「セックスレス」。
パネラーの童貞君ふたりには予想と妄想でしか語り得ないものの、ほんのわずかな性に触れた体験を漫談風にやるメガネ君。女性のある部位と彼自身の一人二役をこなす様、その表情、一人ノリツッコミのタイミングまで完璧でおもしろかった。

この次に出て来たのは森を破壊し続けるニンゲン共を滅ぼそうと策略してる森の妖精たちのコント。上半身裸で片手に槍を持ち、頭のてっぺんにはチカチカ光るカチューシャみたいなのをつけててかなりベタ。宮崎あおいだけは守る!とひとりがいうとオマエには守れないともうひとりがいい、仲間割れして、ついには殺し合いにまで発展。不謹慎だなぁとおもいつつも、笑ってしまった。

ポストモダン現代萌え狂言なるコントもおもしろかった。
レディコミなんかでよくありがちないわゆる禁断の兄妹愛モノ。
それを兄役、妹役がそれぞれ淡々と音読をするが、だんだん過激な性描写のシーンになると、コロス的立ち位置のもうひとりがエロティックな擬音語を発し、兄と妹との台詞の掛け合いがリズミカルに進行。それがどうも狂言回しを意識しているとしかおもえないイントネーションで、こちらも不謹慎だなぁとおもいつつも笑ってしまった。最後はバシッとポーズを決め、はからずも圧倒されてしまった。

ラストの十月十日の旅は学園祭当日に学校を占拠した男子校生のドラマ。
隣のひとと手をつないでUFOが来るよう念じてください・・・と観客を巻き込もうとするものの、誰もその手には乗らないだろうことを計算した演出が強かだった。また、彼の好きな女の子が学校中でキモイと評判の化学教師の恋人で、
しかもそいつとの子供を妊娠中であることが発覚し、ゼツボーするしかないなか化学教師の本性も学校を爆破しようとするテロリストで、どっちが本物の侵略者なのか曖昧なところにも惹きつけられた。
ある時は悩める陰鬱な14歳、またある時はバカ騒ぎをする男子高校生という風に人間の二面性をコミカルで時にはウィットに描いていた点も物語に惹きつけられた要因だった。
各キャラクターの掘り下げとアウトラインを広げて、長編で観たい作品。
図書館的人生 vol.3 食べもの連鎖

図書館的人生 vol.3 食べもの連鎖

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2010/10/29 (金) ~ 2010/11/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

 
観劇

動かない生き物

動かない生き物

らくだ工務店

赤坂RED/THEATER(東京都)

2010/10/23 (土) ~ 2010/10/28 (木)公演終了

満足度★★★★

うんうん
単純に楽しめました。
安心して見れます

ラフカット2010

ラフカット2010

プラチナ・ペーパーズ

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2010/10/27 (水) ~ 2010/10/31 (日)公演終了

満足度★★★★

うん
見ました。

D_E_S_K Tour 2010

D_E_S_K Tour 2010

Monochrome Circus

ぽんプラザホール(福岡県)

2010/10/09 (土) ~ 2010/10/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

言葉よりも饒舌なカラダ。
僕が今まで観てきたダンス作品の中でも3指に入る。
素晴らしかったです。

「緑のテーブル」が一番好きでした。

ネタバレBOX

じゅんじゅんさんの振付でモノクロームのダンサー達が踊ると、こんなにも有機的に振付けが機能して生々しくなるのかと、ただただ息をのみました。
そして舞台中央の芝生を張ったテーブルが観客の想像力を巧みに刺激します。閉じない物語があの舞台に無数に溢れてました。

あれほどのクオリティの作品が客席100未満の劇場で前売2500円で観られるって、ちょっと反則だと思うほどで。それでも少し空席があって、なんかやりきれなかったです。
本当、もったいないなあ・・・
ラフカット2010

ラフカット2010

プラチナ・ペーパーズ

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2010/10/27 (水) ~ 2010/10/31 (日)公演終了

満足度★★★

個性がよく出た4編
作家の年齢順に並べた4編、中では浅沼晋太郎作品が、同じ題材のものを観たり読んだりしていたこともあり特に気に入る。
一方、観るのは今回が初めてとなる青木豪作品はどちらかと言えば苦手なタイプかも。

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