
スキャンダル〜二階堂零二の憂鬱
M-DEFI
SPACE107(東京都)
2010/05/19 (水) ~ 2010/05/23 (日)公演終了

『「春独丸」「俊寛さん」「愛の鼓動」』
日本大学芸術学部演劇学科 平成22年度舞台総合実習ⅣA
日本大学藝術学部 江古田キャンパス(東京都)
2010/12/02 (木) ~ 2010/12/04 (土)公演終了
満足度★★★
日芸版とトラム版
先月公演があったばかりの新作を学生が脚本家自身の演出で上演するという興味深い公演で、シアタートラム版(倉持裕さん演出)と日芸版(川村毅さん演出)の違いを楽しみながら鑑賞しました。
日芸版はほぼ同い年の役者しか出演していないので、親子関係を描いた『春独丸』や『愛の鼓動』は親子に見えないという難点がありましたが、トラム版と異なりビジュアル的に派手な演出がほとんどないので、登場人物の心情が良く表現されていたと思います。
『春独丸』はトラム版より緊張感のある雰囲気でした。舞台上に現れる黒子2人が能における後見の役割を果たしていたのが面白かったです。
『俊寛さん』は台詞の間が洗練されればもっとコミカルになったと思います。トラム版と違って、タコやウミガメ(の作り物)が出て来たのは客席の笑いを誘っていましたが、役者の動きだけで想像させるトラム版の方が好みです。
『愛の鼓動』は能的な動きのダンスシーンが女囚と男の娘が日舞をやっていたというエピソードに結びついていて効果的でした。女囚役の役の雰囲気は素敵でしたが、影のある感じが出るともっと良くなると思います。
日芸版は演技はもう少しという所も見受けられましたが、個性的な役者と豪華なスタッフワークによる華々しい感じだったトラム版とは異なる魅力がありました。
新作戯曲を用いたプロと学生の競作は、学生にとっては勉強になりますし、相乗的な集客効果もあるでしょうから、今後も行って欲しいです。

甘神
ムシラセ
サンモールスタジオ(東京都)
2010/12/01 (水) ~ 2010/12/05 (日)公演終了
満足度★★★
甘い考え/甘くない世界
マルチ商法にはまって行く若者たちの心の弱さや身勝手さが描かれていて、チラシのビジュアルや説明文のイメージとは裏腹に、シリアスなドラマとなっていました。個人的にも、マルチにはまって疎遠になってしまった友達がいるので、共感できる話でした。
ある女性の彼氏が姿を消して、探し出すと宗教じみたマルチにはまっていて、彼を助けようとしてるうちに彼女もその世界にはまってしまい、当初の目的が忘れ去れているという物語で、登場人物全員が悪い方向に向かって行く救いのない雰囲気がリアルでした。
登場人物のネーミングが「甘さ」や「白」に関連付けられているのがアイロニカルが面白かったです。ファションショーのランウェイを模したセットや照明、音楽も浮ついた気分を表現するのに合っていたと思います。小道具の白い箱も角砂糖、ダンボール箱、椅子と様々な意味を持たせて上手く使っていて良かったです。

TOKYO RADIO CLUB!
劇団東京都鈴木区
遊空間がざびぃ(東京都)
2010/12/03 (金) ~ 2010/12/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
最高でした☆
まず受付から案内スタッフさんまで、明るくて素敵な雰囲気だなというのが第一印象でした。主宰で脚本・演出の智晴さんも座席案内をしてくれていましたが、みなさん笑顔が素敵で、それだけで今回の鈴木区はどんな感じの話か楽しみになりました。
智晴さんの前説から吹き出しちゃうくらい面白かったし、作品も登場人物もみんな愛があって楽しかったです。客席も含めて終始温かい雰囲気で、幸せな気持ちでいっぱいです。
笑いのツボをしっかり抑えた脚本と役者さんたちに何度も声を出して笑いました。隣のお客さんなんて、手を叩いて喜んでいました。最後の最後までネタがあって楽しく、そしてちょっとしたドラマもあり。こういうお話は大好きです。
とっても面白くて大満足です。そして何度も書きますが温かいですね。こんなに明るくて素敵なところだったら、毎日でも通いたいです。
来年の企画もいろいろ決まっているようなので、今から楽しみです。残りの公演も頑張って下さいね。

想い出パレット~ぬぷぬぷ高田馬場編~【旗上げ公演無事に終幕致しました!ご来場まことにありがとうございました♪】
タマコロ
高田馬場ラビネスト(東京都)
2010/12/02 (木) ~ 2010/12/05 (日)公演終了

町屋の女とベネディクトたち
ナカゴー
プロト・シアター(東京都)
2010/12/03 (金) ~ 2010/12/05 (日)公演終了

野球なんて大嫌い
はらぺこペンギン!
「劇」小劇場(東京都)
2010/12/01 (水) ~ 2010/12/06 (月)公演終了
満足度★★★★
おもしろかった。
野球に興味はなくても、このお話作った人の「野球大好き」「ジャイアンツLOVE」な感じが伝わってきました。
キャラクターが濃い!劇団員の方も客演の方も。。。
思わず笑ってしまうところだらけでした。
逆転ホームラン・・・こっちまで真剣に応援しちゃいました。
いろんな「愛」があったようですが、皆幸せになってくれるといいなぁ・・・ってちょっとほっこりしました。。。

七人の息子
X-QUEST
THEATRE1010ミニシアター(東京都)
2010/12/02 (木) ~ 2010/12/05 (日)公演終了
満足度★★★★
今までのX-QUESTの公演で最強かも
殆どがコメディ。しかも超面白い!七人の息子達のバカさ加減の表現が絶妙な舞台だった。カッコいい!というよりカッコ悪い七人の息子達。脚・演出のトクナガヒデカツは流石に笑いのネタが斬新だった。また THEATRE1010ミニシアターの公演だった為に小劇場特有の臨場感が満天な舞台。お勧め!

カーディガン
パルコ・プロデュース
キャナルシティ劇場(福岡県)
2010/12/03 (金) ~ 2010/12/05 (日)公演終了

想い出パレット~ぬぷぬぷ高田馬場編~【旗上げ公演無事に終幕致しました!ご来場まことにありがとうございました♪】
タマコロ
高田馬場ラビネスト(東京都)
2010/12/02 (木) ~ 2010/12/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
絶対的な推薦作品。
結局のところ、なんだかんだ言って男はカワイイ女の子が好きで、女はカッコいい男の子が好きなわけだ。
そういった意味で、僕がある時友人に送った自分の芝居論である『結局さぁ、タイプの女の子が出てさえいたらその子を見てるだけで90分もつよね』という断定とも質問とも取れるメールに対しての、いつもは返事の遅い彼からの返信は即答で、なんだか食い気味に『わかる、それ』というものだった。
今回の芝居はカワイイ女の子達が出ている上に脚本やらなんやらかんやら全てが素晴らしく、心底観れて良かったと思える舞台だった。

演劇入門
青年団リンク 本広企画
こまばアゴラ劇場(東京都)
2010/11/27 (土) ~ 2010/12/13 (月)公演終了
満足度★★★★★
モンくなし
岩井さんの劇団公演も見たくなるような、
原作の『演劇入門』を買って読みたくなるような、
本広さんお芝居好きなんだなと思わせるような、
演劇が好きな人にはみんなに見てもらいたくなる舞台。
魅力詰まってました。

春琴(しゅんきん)
世田谷パブリックシアター
世田谷パブリックシアター(東京都)
2010/12/02 (木) ~ 2010/12/11 (土)公演終了
満足度★★★★★
鮮烈な演劇的イリュージョン
谷崎潤一郎の『春琴抄』を映像、身体表現、人形などを駆使して幻想的に描き、実験的でありながら美しくて品のある素晴らしい作品でした。度重なる再演や海外公演が行われているのも納得です。
単純に『春琴抄』の物語が演じられるのではなく、ナレーターによって読まれるラジオドラマや谷崎潤一郎のモノローグ、『春琴抄』の登場人物の回想といった異なるレイヤーが同時進行する構成が巧妙で、フィクション性とリアリティが両立していました。
ビジュアル面では同じ谷崎の『陰翳礼讃』からインスパイアされていて、全編に渡ってステージ上が全て明るくなることはなく、暗いシーンがほとんどで幻想的な雰囲気が出ていました。映像はただ壁に投影するのではなく、様々なものに投影して、幽霊のような不思議な存在感が出ていました。セットも非常に簡素でありながら、少ない物と人による「見立て」で多様なものを表現していて、豊かな空間になっていました。
そして、春琴を演じる/操る深津絵里さんの演技が圧巻でした。いかにも主役といった前に出てくる演技ではなく、控えめな感じなのですが、幼少の頃から大人の女性まで巧みに声色を使い分け、強い存在感がありました。
様々な演出のアイディアが必然性を持って使われ、耽美的な物語との組み合わせが非常に上手く行っていて、舞台芸術だからこそ表現可能な独特の質感が強く感じられました。

モノクローム騎士 KNIGHT
無頼組合
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2010/12/03 (金) ~ 2010/12/06 (月)公演終了
満足度★★★★
探偵シリーズ第2弾!!
ハードボイルドといえばルナ・パンクの本多栄一郎だが、今回、本多と白川の最強タッグを引っさげてサウスベイシティを暴れまくるわけだが、意外や意外!今回は白井役の高橋祐斗が一身に笑いを誘っていて楽しかった。コメディ色の強い探偵もの。

ZOMBIE(ゾンビ)
INUTOKUSHI
早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)
2010/12/02 (木) ~ 2010/12/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
笑い死ぬのかと思いました。
ええ、もう僕は笑い死んでしまうんじゃないかとそれだけが心配で・・・。心配で心配で、怖くなる程心配で、それこそがこの作品の持つ恐怖でした。
ちなみに犬と串を観るのはこれで三本目だったと思うのですが、今回の作品は特にすばらしかったです。まぁ、役者さん達は毎回安定していて安心して観られるんですけど、今回はストーリー含めて格別でした。
なにしろ作品としての完成度がすこぶる高かったです。細かく数多く笑いを入れていく感じがとても良かったです。笑いっ放しでした。食事の後だったら吐いてたかもしれません。
あまりに面白かったので帰りにTシャツ2500円(おまけDVD付き)を買いましたが、なかなか肌触りが良いです。実は今着てます。これを着て街を闊歩したいと思います。まぁ中の方に着てるので外からは見えませんが・・・。

測量
タテヨコ企画
笹塚ファクトリー(東京都)
2010/12/01 (水) ~ 2010/12/05 (日)公演終了

バウンティハンター
演劇企画集団LondonPANDA
インディペンデントシアターOji(東京都)
2010/12/01 (水) ~ 2010/12/05 (日)公演終了

さくらころび
劇団五〇鬼
池袋小劇場(東京都)
2010/11/26 (金) ~ 2010/11/30 (火)公演終了

ZOMBIE(ゾンビ)
INUTOKUSHI
早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)
2010/12/02 (木) ~ 2010/12/12 (日)公演終了

空気ノ機械ノ尾ッポvol.16
空気ノ機械ノ尾ッポ
テアトルBONBON(東京都)
2010/12/01 (水) ~ 2010/12/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
やっぱいいっす!
やっぱいいっすね〜〜〜〜
面白かったです!!!案の定、なんていったらいいか分からないけど…お土産をもらったようです。

三重奏:フレミングの左手
三重奏:フレミングの左手
ギャラリーLE DECO(東京都)
2010/12/01 (水) ~ 2010/12/05 (日)公演終了
3劇団のオムニバス公演
なんだけど、だったんだけど、のはずなんだけど、どういう訳かその印象が薄い。よくわからないのだけれど、明らかにストーリーも表現の仕方も違うといえば違うのだけれど、工夫もあるのだけれど、近いといえば近いというか、どーも似通った空気感みたいなものを感じてしまった。「青春」という統一テーマの解釈が似ているせいだろうか? いや、観客に対して呼び起こさせる感情が同じせい? 個人的な趣味としては、もっと各劇団の表現の方向に差(それぞれの解釈の飛躍?)があったほうが、お互いに引き立ったと思う。でも、こういう企画は好きです。