最新の観てきた!クチコミ一覧

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夏への扉

夏への扉

演劇集団キャラメルボックス

ル テアトル銀座 by PARCO(東京都)

2011/03/05 (土) ~ 2011/03/27 (日)公演終了

満足度★★★

外国が舞台の話
キャラメルボックスは数回しか観劇していないが、やや後半の盛り上がりに欠けるかな、と思った。もちろん演技は上手だし、セットもしっかりしているが、チケット代金も考慮し、この評価。冷静に考えてみて、同劇団の他の公演と比べて感情移入しにくかった。
個人的に外国人の名前はすっと頭に入ってこないため、変な言い回しだが、観劇に苦戦したせいかもしれない。

森めぐみらの演じたロボットは、もう少しコミカルでもよいかなと思った。気になるレベルではないけど。

NUMBERS【全公演中止決定。いつか必ず再演を。】

NUMBERS【全公演中止決定。いつか必ず再演を。】

Sun-mallstudio produce

サンモールスタジオ(東京都)

2011/03/08 (火) ~ 2011/03/13 (日)公演終了

満足度★★★★

地震で中止に
観劇中に地震で中止に。ダーツ公演は30分観ることができた。シルクが始まって5分くらいで揺れだした。ホール案内の人も冷静に案内してくれて安心した。その後、余震の影響で近くの公園まで避難した。きちんと避難場所?を把握していたんだなと感心した。

※評価は「ダーツ」公演に対して。

ネタバレBOX

【ダーツ】
密室サスペンス。ややグロめの内容だったが、いい具合に緊迫していた。演出・演技とも上手く作られていたと思う。
狂狂(くるくる)

狂狂(くるくる)

空間交合〈アサンブラージュ〉リジッター企画

インディペンデントシアターOji(東京都)

2011/03/09 (水) ~ 2011/03/13 (日)公演終了

満足度★★★

陶芸家
舞台上に役者が出ずっぱりの舞台。照明の使い方が非常にうまかった。
演者は、工藤理穂が一番注意をひいた。

新宿トワイライト

新宿トワイライト

新宿トワイライト実行委員会

シアターPOO(東京都)

2011/03/12 (土) ~ 2011/03/13 (日)公演終了

満足度★★★

シアターPOO
チラシにちょっと惹かれたのと、シアターPOOは行ったことがないので、観劇を決めた。

舞台は、POOの奥が座席でバーのカウンターやテーブルなどを使用する形(要は新宿のとあるバーの話)。
親父の後を一週間だけ継ごうとする兄弟のもとに、様々な客は訪れる話。それぞれの話はわかりやすく、最後は大団円で締め。一時間程度の公演だったと思うが、安心してみていられた。
あまり劇的につくっていないようで、結構淡々とした展開(演出?)のため、多少空腹感があった。

演技のレベルにはバラつきがあったが、ひどい演技というのもなかった。
妹(大野かなこ)はとても可愛く演技できていたが、兄(田中宏明)と合わせて、親父との関係やお客さんとのからみなど、もう一歩踏みこんだ演技がほしかったかな(主役であるのでね)。

寿歌

寿歌

劇団東京乾電池

アトリエ乾電池(東京都)

2011/04/28 (木) ~ 2011/05/04 (水)公演終了

満足度★★★

演ること自体がチャレンジング
今の時代にこの作品を演目とすること自体が相当チャレンジングで、その試みがうまくいったかどうかは意見が分かれるでしょう。冷戦構造が崩れ全面核戦争の危機が遠のいた今、別の危機に対する不安感を共通認識として醸し出さないと、作品の持つ世界観を表しきれないかもしれません。
3人の登場人物と道具は1台のリアカーという、ごくシンプルな構成がそのまま踏襲されており、舞台上に"九重五郎吉一座"のノボリを付けたリアカーが佇んでいるという状況を作り出した時点で、芝居の半分は完成したと言えます。残り半分は役者さんの個性と、いかに"エエカゲン"に見える芝居をして頂けるかにかかるわけです。しかしながら舞台の作りのせいか、役者さんの動きが少ないのが残念でした。

ネタバレBOX

ほぼ原作の台本通りに進行します。忠実すぎるぐらいで、よもや「リヨナ」「私は美しい」をそのまま言うとは思いませんでした。元ネタを知っている人は今やほとんど居ないでしょう。
書かれた頃とは時代が変わったと言えばそれまでですが、全体的に台本をそのまま演じたという印象が強く、幾つかの点で違和感をおぼえました。ヤスオの風貌があまりにもイエス過ぎたり、キョウコの年齢設定に無理が見えてしまうところなど、難しいものです。
カラスの国

カラスの国

サスペンデッズ

シアタートラム(東京都)

2011/03/17 (木) ~ 2011/03/23 (水)公演終了

満足度★★★

古い砂漠のホテルにて
サスペンスというかミステリー調で話が進み、象徴的に話が収束した。そのせいかぼんやりとした印象で会場を後にすることとなった。ただし、さわやかな後味ではあった。

佐野陽一と渋谷はるかのやりとりは大いに笑った。三田村周三の演技は自然で関心した。渋谷はるかは声の性質がとても良いと思った。

平田オリザ・演劇展vol.1

平田オリザ・演劇展vol.1

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/04/28 (木) ~ 2011/05/17 (火)公演終了

満足度★★★★

マッチ売りの少女たち
なるほど、まさしく不条理。何というか分かりやすい不条理だった。
オリジナルは知らないが、コミカルな味付けが濃かったように思う。
機会があれば別の演出でも観てみたい。
当パンの「上演にあたって」がとてもいい文章だった。

サブロ・フラグメンツ

サブロ・フラグメンツ

KARAS

川崎市アートセンター アルテリオ小劇場(神奈川県)

2011/05/01 (日) ~ 2011/05/08 (日)公演終了

満足度★★★★

躍動する身体の存在感
クラシック音楽をバックに、スピード感のある動きの中に鋭さと柔らかさを併せ持つ非常にクオリティの高いダンスが繰り広げられ、時間と空間における身体の在り方について新鮮な印象を残す作品でした。

真っ黒の空間に真っ黒の衣装で、前半はバッハの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ1番&2番やシューベルトのピアノソナタ第21番を中心とした音楽が使われ、照明もシンプルな中でそれぞれのソロが続き、各自の個性を楽しみました。テンポのゆったりした曲でも細かく早い動きが多用されていて、しかもそれが曲の雰囲気に合っていたのが印象的でした。
有名な『シャコンヌ』を用いた佐東利穂子さんのソロを経て、後半は色々な曲や群舞や照明効果が使われていて躍動感がありましたが、要素が多過ぎるためゴチャゴチャしていて、芯が見えないように感じました。

勅使川原さんの振付は特に足捌きが個性的で、爪先と踵を細かく床に接地させ、ムーンウォークを断片化・高速化したような不思議な浮遊感がありました。
勅使川原さんと佐東さんはダイナミックで流動的な動きが途切れずに持続するのが素晴らしかったです。若手4人は技術的には勅使川原さん・佐東さんに比べてまだまだこれからと感じましたが、難しい振付を踊りきろうとするエネルギーが魅力的でした。

公演の内容とは直接関係しませんが、チラシのデザインがかなり格好悪く、勅使川原さんのことを知らない人にはアピールしなさそうで、勿体なく思いました。

わが星

わが星

ままごと

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2011/04/15 (金) ~ 2011/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

人造宇宙
後ろに時報(をモチーフにした楽曲のバックトラック)の、プ、プ、プ、プーンがずっと流れていたのが効いた。時報は上演時間の100分じゅうずっと流れてた。そしてその100分で、舞台上に、確かに100億年の時間が過ぎ去った気持ちになった。

100億年を100分だから、1億倍速の猛スピードだ。

でも、その猛スピードの中で扱われているのは、ていねいに台詞の間や響きが計算された技巧に富んだセンチメンタルだ。

その相反するニ極が面白かった。

作り上げられた劇場サイズの人造宇宙の趣き。すごくよくできている。

1990年に大学に入って小劇場を知った私には、野田秀樹の骨格に平田オリザの血を流して、高泉淳子の山田のぼる君を2010年に蘇らせたようにも見えた。

『そこで、ガムを噛めィ!』

『そこで、ガムを噛めィ!』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

テアトルBONBON(東京都)

2011/04/26 (火) ~ 2011/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★

草野球のお芝居決定版。
チラシに草野球コメディの決定版と謳い文句があるように正に、決定版だと思いました。
お芝居の内容は、何処かにありそうな野球マンガのノリでしたが、物語の基本となる起承転結がきちんと構成されており、所々にお笑いのポイントや爽快なダンス等を散りばめられており、飽きなく最後まで楽しめました。
舞台も凝っており、キャラクターも個性あるキャラクターばかりで、お芝居を盛り上げる一因となっていると思います。

第2回ブス会*「淑女」

第2回ブス会*「淑女」

ブス会*

リトルモア地下(東京都)

2011/04/17 (日) ~ 2011/05/03 (火)公演終了

満足度★★★★

女だなぁ…
女のうざいところ、ばかなところ満載。でもみててイヤじゃない。ほんとこんなです、女の世界。

平田オリザ・演劇展vol.1

平田オリザ・演劇展vol.1

青年団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/04/28 (木) ~ 2011/05/17 (火)公演終了

満足度★★★

『さようなら』鑑賞
平田オリザさんと石黒浩さんのコラボレーションによるロボット演劇は既に何作か発表されていますが、今回やっと観ることが出来ました。20分弱の静かな会話のやりとりの中に、人/ロボット、生/死の境界を意識させられる要素が散りばめられていて、考えさせられる内容でした。

ある外国人の女性のために親が購入したアンドロイドは人の心を読む機能を持っていて、自分の死期が近いと感じている女性が自分の心情に合った詩を読んでもらう話で、2人ともほとんど動かずに淡々と会話が続き、ジェミノイドFとブライアリー・ロングさんの表情に惹きつけられました。

最前列で観たのですが、アンドロイドを演じた(というべきなのでしょうか?)ジェミノイドFの口の動きと録音された台詞がずれているように見え、違和感を持ちました。また、スピーカーがジェミノイドの後方に置かれていて、ジェミノイド自身が発声しているようには聞こえなかったのですが、これはもっと離れた席なら気にならないのかもしれません。

現段階では顔と上半身の角度のみコントロールしていて、手は自律的には動かないのですが、役者がジェミノイドの手を取って持ち上げたときが一番ジェミノイドに命を感じました。
有限な人間の命と破壊されない限り続くジェミノイドの命の対比を感じさせる静かな終わり方が美しかったです。

パイナップルの食べすぎ

パイナップルの食べすぎ

ナカゴー

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2011/04/26 (火) ~ 2011/05/08 (日)公演終了

満足度★★★★

『エクレア、ヘディング』観劇
ド下ネタもカラッと笑えるのはなぜだろう。
「こんなハーレムは嫌だ」の見本みたいなシチュエーションだった。
3本の中では一番間口が広いと思う。

ネタバレBOX

なんだよ「すべてはハプニーング!」って。
一緒に言いてぇ…。
ハッピー!!―夢ヲ見ルマデハ眠レヌ森ノ惨メナ神様―

ハッピー!!―夢ヲ見ルマデハ眠レヌ森ノ惨メナ神様―

おぼんろ

GALLERY LE DECO 1F(東京都)

2011/04/28 (木) ~ 2011/05/05 (木)公演終了

満足度★★★★★

何時もながら不思議な空間。
会場全体を使うお芝居だと、ここの書き込みで予備知識を頂いたので前後左右見渡せる場所、ゴザの席で観劇しました。おかげ様で話がよく解り気持ちがとても伝わってきました。役者さんは皆とてもすばらしかったです。神官の綺麗で端正な佇まい。めぐの張りのある声とくるくる変化する表情、佐東の悪者になりきれない哀愁のある眼差しと 良く響く声、りんの可哀想になるくらい一途な愛情の表し方とひたむきな目、タクの様々な感情表現と体の動き。結構泣ける話なのに最後で流れるテーマの音楽が余りにもサラッとしていて、それだからこそかえって、今この宇宙の中で私達が生きていることの偶然。その中での人との出会いを大事にしなくてはと。考えさせられる面白い作品でした。

犬の糞

犬の糞

INUTOKUSHI

早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)

2011/04/22 (金) ~ 2011/04/25 (月)公演終了

満足度★★★

面白い!!
1つ1つ感じが変わり、それぞれ楽しめました。
作品作品の間のくだらない繋ぎも好きでした

よ~いドン!!死神くん

よ~いドン!!死神くん

ポップンマッシュルームチキン野郎

吉祥寺シアター(東京都)

2011/04/29 (金) ~ 2011/05/02 (月)公演終了

満足度★★★★★

リピートの甲斐アリ!
千秋楽に滑り込み!
初日と比べると、明らかにキレが良くなっていた!笑いと泣きは表裏一体、片方のキレが良ければ、もう片方も鮮やかに浮かび上がるというもの。
一部役者は、喉をやられていたようだが、千秋楽という事でご愛嬌。

それにしても、こういう飛び方をする劇団は、そうそう無い。
コメディーかと言えば、根底に流れているものは深く重過ぎる。
重厚なドラマかと言えば、表現方法は軽く馬鹿馬鹿しい。

とにかく料理法が特殊なのだ。
好き嫌いは大いに分かれるところかもしれないが、観劇雀達にとって、要注目の劇団なのは間違いない!

次回も楽しみだ~!

「堀川波鼓」 「ヂアロオグ・プランタニエ」 「霊感少女ヒドミ」

「堀川波鼓」 「ヂアロオグ・プランタニエ」 「霊感少女ヒドミ」

FOURTEEN PLUS 14+

西鉄ホール(福岡県)

2011/05/01 (日) ~ 2011/05/01 (日)公演終了

短編3作
入場後すぐ目に入る舞台と客席。今回も双方向から観れるようにしているのだとわかり期待したが、作品中は目新しい効果は見えなかった。現代口語も2作・3作はいいとして、1本目はチト違和感。上演の意図は有るとは思うが、個人的には1本目を深くして観せてもらいたく思った。

ネタバレBOX

「【ネタバレ】ではありませんが」
ホールのファンの音、最初は音響の一環かと思っていたが、今回のような静かな芝居では途中からは必要のない雑音であった。調整を期待す。それと、となりに座ったお客さんが酒臭く、途中で気持ち悪くなり芝居に集中できなかったのも別の意味で残念な一つ。
燦燦(さんざん)

燦燦(さんざん)

ロ字ック

インディペンデントシアターOji(東京都)

2011/04/28 (木) ~ 2011/05/01 (日)公演終了

満足度★★★

これからなのかなぁ・・
舞台上のセットもなかなか! ドラムが目だっていて 期待感がありました!!
オープニングもアクティブでよかった。
でも・・・・・ コメディなんだけど 妙に主人公のミドリの仕事・恋愛で混沌とした思いが 全体の中で浮いちゃった感じでした。

コメディか不条理か アンバランスが良いほうに作用していなかったのではないかなぁ・・・

エンディングも挨拶なしで 知りきれトンボ感が強かった気がします。

これからに期待ですかねえ・・

わが星

わが星

ままごと

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2011/04/15 (金) ~ 2011/05/01 (日)公演終了

満足度★★★★

うまくのせられた
楽しかったし、「楽しんだ!」という印象。

ネタバレBOX

のっかったもんが楽しめる演劇です。くるぞくるぞ、っていうのが分かってて、そこにうまく落としてくれるから非常に気持ちいい。これを「あー、どうせこうくるんでしょ」って腕組んでみていると、たぶん十分には楽しめない。だから、そこはお客さん自身の協力というか、姿勢あってこそだし、それを作るだけの(楽しいことが起こるだろうと期待させる)宣伝や、口コミや、そういうのが全部作品を後押しするパワーになってくる。

くるぞくるぞが分かるのは、冒頭の日常が繰り返されるシーンではそのやりかたから、ラップであれば繰り返されるBGMと言葉から、そしてちぃちゃんと月ちゃんが成長していく場面では自分のこれまでから。そう、彼女らが絡まなければ「うまくやったなぁ」って印象になっただろう。だってうまくいきすぎてて。でも、彼女らの当たり前な成長は、やはり物語的ではあるのだけれどどうしても自分とリンクする部分があって、そこがあったからこの出来過ぎた物語が私のなかにストンときれいにやってきたのだと思う。
ていうかちぃちゃんずるい。可愛すぎる。恋しちゃう。

そして、あの運動量、ダンスのなかで、それでも身体でリズムを感じ、つくり、跳ね回る俳優たちのパワーに、まるで超絶技巧のサーカスを観た後のように、生きている身体の素晴らしさを感じずにはいられなかった。
犬と花

犬と花

黒色綺譚カナリア派

OFF・OFFシアター(東京都)

2011/04/21 (木) ~ 2011/05/02 (月)公演終了

満足度★★★★

作品ごとの力と両編上演の力
花編⇒犬編の順番で観劇。

まっとうにいくなら、逆の順こそが
正道だったような気がします。
しかし、一日で(一時間程度のブレイクで)
この順序で両編をみたことで
正道では見えなかったであろう
それぞれの演出の巧みさを感じることができました

ネタバレBOX

実際にやったわけではないので
確信を持って言えるわけではないのですが、
多分犬⇒花の順で観る方が物語自体への理解は
より深まったように思います。

でも、花⇒犬の順序で観ることによって
花側で受け取ったイメージが
犬を観終わった高揚のなかで
フラッシュバックしてくるような物語のエキスの蘇りを
体験をすることができました。

・花編

入場すると舞台上に白衣や看護婦姿の出演者たち。
心中をしたように倒れている医師と看護婦がいて
他の看護婦がその髪をレイアウトして遊んでいたり・・・。
また、観客の知り合いに挨拶する出演者がいたりで
会場全体に、どこか常ならぬ雰囲気が満ちていきます。

実は描かれるシーン達の脈絡が希薄な舞台なのですが
でも30歳を超える役者たちの洗練を持った演技は
刹那のニュアンスをいろんな強さや形態で
空間に満たしていきます。

語られる物語に強いFuzzがかかって
その流れに意図的な歪みが作られているような気がする。
この時点では元々の作品の構成があまりわからないから
どうデフォルメされているかすらさだかではないのですが、
それでも感じる舞台上の肌合いがあって
見え隠れする物語の印象が
キャラクターを超えてダブり、
ときにはいくつもの想いがひとりの役者にかさなり
あるいはひとつの想いが何人もの役者に分散して
歪みの感触とともに伝わってくる。

舞台的な手法の範疇での
戯曲が含有する世界のアブストラクションなのだろうし
テキストやシーンには
役者たちのしっかりしたベースで担保されているので
物語の質感がすべて滅失するわけではないのです。
だからこそ
白を基調とした舞台に
役者たちそれぞれの醸し出す個性、
洗練と何とも言えない下世話な感覚が
物語から抽出されて
観る側から抜けていかないし消えない。

どこか掴みどころのない
でも明らかに実体を持った不思議な感覚につつまれて
呆然として、劇場を退出したことでした

・犬編

花編から1時間強の間をおいて拝見。
非常にくっきりとした印象を持った舞台でした。

物語が本来持っているであろう匂いが舞台から伝わってくる。
人間関係というか、
犬までを含めた
舞台上の構造が次第にあからさまになっていくに従って
その汚れのような部分を超えて
個々のキャラクターたちの生々しい想いが溢れだしてくる。

個々の台詞のしなやかさと強さ、
音、犬の肉を押し込んだ布袋、
戯画化されて演じられる犬の姿・・・
ばらまかれる写真から垣間見える猥雑さ。
物語の流れのなかに形として描きこまれたものを
的確に舞台に具現化させる
演出や役者たちの手腕に目を奪われる。

ただ、そこから醸し出されるものを、
そのままリアリティと呼ぶには少々違和感があって、
それは、強いて言えば、リアリティの色と輪郭を強調したような感覚。
焼き鳥(?)屋の女の恋心にしても、
犬とりの兄弟それぞれの想いにしても、
その兄を思う女が内包する炎にしても・・・。
エロ写真を盗み売る弟の心情にしても。
言葉では表現しにくいのですが
舞台上に溢れるものと
舞台から流し込まれてくるもの感覚が
どこか違う。
目と耳と空気の肌触りで受け取る舞台づらが
激しさと粗っぽさと熱に汚れていく中で
観る側にはキャラクターたち個々の
純化された心情のコアが浮かび上がってくるのです。

終盤、
姉と弟と犬を演じる3人の女優が
それぞれの心情を観る側に流し込みながら
一つの空間に作り上げた空気が圧巻。
兄弟たちと焼き鳥屋の女それぞれにも
一つの時間を踏み越える存在感があって。

舞台の空気感にがっつりと取り込まれ
でも、その熱にもまして
後に残ったキャラクターたちの繊細な想いに
席巻されたことでした。

で、両作品の印象をそのまま抱いての帰り道、
ゆっくりと化学反応がおきるように
電車の中で、犬編のキャラクター達の
繊細でくっきりした心情が
花編で表されたキャラクターたちの
アブストラクトされたような想いと重なるのですよ・・・。
理性の領域では二つの作品が繋がる感じがしないのですが
最初は少年のキャラクターに
ふたつの舞台からやってくるひとつの膨らみを感じて
やがては全く違ったテイストで描かれた
登場人物のそれぞれが
共通したひとつの個性として描かれているように思えてくる。

そうすると、上手く言えないのですが
花編のいろんなシーンがすっと解けて
そこで描かれたキャラクターたちの想いが
犬編と同様に細かい粒子で表現されているような
感じがするのです。

ひとつの戯曲から表された二つの世界、
その違いと共振するものそれぞれに
ゆっくりと強く心を捉えられたことでした。

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