寿歌 公演情報 劇団東京乾電池「寿歌」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    演ること自体がチャレンジング
    今の時代にこの作品を演目とすること自体が相当チャレンジングで、その試みがうまくいったかどうかは意見が分かれるでしょう。冷戦構造が崩れ全面核戦争の危機が遠のいた今、別の危機に対する不安感を共通認識として醸し出さないと、作品の持つ世界観を表しきれないかもしれません。
    3人の登場人物と道具は1台のリアカーという、ごくシンプルな構成がそのまま踏襲されており、舞台上に"九重五郎吉一座"のノボリを付けたリアカーが佇んでいるという状況を作り出した時点で、芝居の半分は完成したと言えます。残り半分は役者さんの個性と、いかに"エエカゲン"に見える芝居をして頂けるかにかかるわけです。しかしながら舞台の作りのせいか、役者さんの動きが少ないのが残念でした。

    ネタバレBOX

    ほぼ原作の台本通りに進行します。忠実すぎるぐらいで、よもや「リヨナ」「私は美しい」をそのまま言うとは思いませんでした。元ネタを知っている人は今やほとんど居ないでしょう。
    書かれた頃とは時代が変わったと言えばそれまでですが、全体的に台本をそのまま演じたという印象が強く、幾つかの点で違和感をおぼえました。ヤスオの風貌があまりにもイエス過ぎたり、キョウコの年齢設定に無理が見えてしまうところなど、難しいものです。

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    2011/05/03 23:13

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