溶けるカフカ
カトリ企画UR
日本基督教団 巣鴨教会(東京都)
2011/12/08 (木) ~ 2011/12/10 (土)公演終了
満足度★★★★
「孤独」に「福音」が降り注ぐ--「現在進行形」の未完
カフカの小説から、再構成された舞台。
台詞と演技と空間から、観客は「どのキー(鍵)」で読み解いていくのか。
それが楽しみのひとつでもある
ネタバレBOX
「プロメテウス」「幽霊」「バベルの塔」など、短編小説のキーワードが聞こえてくる。
ああ、これは、そういう「構成」の作品なのだと理解した。
(つまり、地点の『――ところでアルトーさん、』 http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=17564 や『あたしちゃん、行く先を言って-太田省吾全テクストより-』 http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=12633 に似た感じな)
さらに「変身」「審判」「城」のテキストも聞こえる。
つまり、1つの方法として「カフカを(あるいはカフカの作品を)粗く削り出す」ということではないか、ということだ。
「作品=カフカ」であるかどうかは別にして。
さらに、それは「カフカを削り出す」ことで、「観客の中に何を生み出すのか」ということでもある。聞こえてくるキーワードと演技(動き)(空間)を通して、観客が「何をつかむのか」ということだ。
作品としては、「観客との関係」があるということは当然だが。
もちろん、「テキストを選び」「演出している」のだから、「何を知らせたいか(感じてほしいか」という、)「用意された作品(公演作品)の読み方」はあるのだろうが、それは観客の手元に届いた時点で変容するのは普通だ。
今回の公演では、演技だけでなく、舞台となる場所が、「教会」である。さらに「震災被害の後」のような動画が、舞台後方に流れる。
こうなると、「教会」は「鎮魂(の場)」として、床にばらまかれた「紙」は「瓦礫」に、「プロメテウス」や「バベルの塔」は、たちまち「近代化の歪みとその滅亡の象徴」となってくる。
そういう「キー(鍵)」で読み解いていくことも可能だし、またそう読み解けていく。
すべての(芸術)作品が、そういう「観客の持っているキー(鍵)」によって開かれていくものである。
(あたり前すぎる話ですみません)
カフカの不条理は、とても否定的な不条理という印象がある。
理由もわからぬまま否定されてしまうということで。
ここに「震災」を結び付けるのは当然だろう。
舞台上でしつこく「繰り返される」演技やパターンにも、それが見て取れる。
しかし、そこに見えて来るのは「疎外」と「孤独」だ。
真面目そうな男と、それに絡む3人の男女たちは、最後まで誠実には交わっていかない。ちゃかすような、ふざけるような。
さらに彼らたちも、実は一体感があるようでない。
否定的な空気の中にいて、さらに常に自己否定されているような感覚が襲ってくる。
そこには「絶望」は感じないが、「孤独」はある。
舞台後方に流れている「災害後」とどこかの「街」(ニュータウンみたいな)の画像は、同じ空間に前後するのだが、交わっていかない。
どちらが「前」で、どちらが「後」なのか、ということもある。
つまり、「再生」なのか「滅亡」なのかは判然としないわけだ。
しかも、その中に、なぜか「孤独」が見えてしまう。
まあ、結局、それが「震災」というキーよりも、「私がこの作品の見るためのキー(鍵)」であったということなのだろう。
今回の作品には、「鳥籠が鳥を捕えにでかけた」とある。そこがキーになったと言ってもいいだろう。
「不在」「空白」そういうキー(ワード)だ。
失ったモノを「求めて」なのだが、すべては「投げっぱなし」で「答え」などない。それがこの作品ではないだろうか。
と、書いたが、本当は「宗教」が語られているのではないか、とも思ったのだ。
それはつまり、祭壇にスピーカーが置いてあるのだ。何かの信仰の象徴のように、だ。
音(楽)の出るところ(スピーカー)が、神の居るところ。
そこから「音(楽)」が教会内部から外へと響く。
まるで、「孤独」と「不在」と「空白」の地に、「福音」(音!)が響くようにだ。
意図していたのかどうかはわからないが、実に「宗教的」。間違っているかもしれないが、「すべては神の思し召し」「神に包まれている」、がひとつの答え、今の答えなのかもしれない。
そうなると、「場」が「舞台」と「観客」とに2分されていたことに違和感を感じてきた。
それは、そこ(舞台)にあるのは、「展示物ではない」ということだ。「体験」であり、「今」なのだ。
だから、「福音」はすべての人の上に降り注ぐべきであり、観客もカフカに溶けていくべきではないか。
つまり、客席は、会場の隅に追いやるのではなく、会場全体に、デタラメに散りばめてあるべきではなかったか、と強く思った。
まあ、この作品自体は、完成型ではなく、カフカの『城』や『審判』同様に「未完」というところではないだろうか。
「現在進行形」の未完として。
公演の内容として、付け加えるとすれば、とても良かったのは、ビジュアルだ。
「画」として。
この公演は、ビデオ収録していたが、「まさか役者のアップとか撮ってないだろうな」と思った。とにかく「引いた画」、視野を「常に」広くして、全体をいつも見ていたいということ。すべてのバランスが、つまり、「非常口」や「ピアノ」、「つり下がる電灯」、そして役者の「形」と後ろに映し出される画像のすべてが美しいのだ。
インスタレーションってな感じでもある。
それを、ぼーっと、見ているだけでも楽しい。
あと役者の佇まいが面白かった。キャラが(本人の?)滲み出てくる。
URという企画は期待したい。今回のように、(たぶん)重なり合うことのなさそうな、作・演と役者のコラボが楽しめそうなので。
【当日券あります!】ハコブネ / さかいめ
エムキチビート
エビス駅前バー(東京都)
2011/11/22 (火) ~ 2011/12/04 (日)公演終了
満足度★★★
さかいめ
ポップに観られる感じでしたが。
脚本が無理にパッケージされているような気がしました。
俳優さんのキャラクターは素敵でした。
【当日券あります!】ハコブネ / さかいめ
エムキチビート
エビス駅前バー(東京都)
2011/11/22 (火) ~ 2011/12/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
ハコブネ
空間を主軸に添えた、素敵な展開でした。
脚本・演出の力量勝ちだったと思います。
お悩みはご一緒に!!
ttk
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2011/12/07 (水) ~ 2011/12/11 (日)公演終了
満足度★
ある意味快挙!
スゴイ!!
私、60年代の日本最初のミュージカル上演から、40年以上、中身の薄いミュージカル作品に遭遇することもままありましたが、ここまで、完全に中身のない作品は生まれて初めて観ました。
とにかく、1幕の間中、主人公の状態が一向に変化しないんだから!!
でも、不思議と、嫌な気持ちにはならなかったのは、たぶん、キャストが精一杯、役を懸命に演じていたから。
映像作品と違って、こういうライブの舞台では、誰かが誠心誠意仕事を務めている限り、観るべきものは必ずあるということを痛感しました。
てにどうの役者さん達には、飄々とした演技に好感を持ちましたが、でも、たぶん、この劇団は、行く気になれないだろうと思いました。
コメデイと銘打ちながら、こんなに面白くない舞台は、私には前代未聞でしたから。
それにしても、この芝居に「台本」という台詞、どれだけ出て来るかしら?
たぶん、100は下らないと思う。
ネタバレBOX
彩輝さん演じる、女性劇作家が、締め切り間際なのに、一行も台本を書けない…
この状態が、開幕から、1時間30分、1幕の幕切れまで、ずっと変わらず続きます。
その間、彼女の書く筈の芝居に登場する人物が、ステージ上で、苦悩する彼女の周りで、歌ったり、踊ったり、とにかく書けとタダ闇雲に勧めたり…。
でも、彼女は、他愛ないことで口喧嘩紛いの別れ方をした恋人のことばかり、考えて、益々、芝居の案が浮かばない。
1幕後半に登場する演出家のアイデアを借りて、ようやくキャラクターの性格づけと関連性を思いついたところで、15分の休憩。
2幕になって、ようやく、少し筆が進んだところで、自分と恋人をモデルにしているカップルの行く末で、又アイデアが枯渇したところで、いきなり、恋人が、プロポーズに来て、台本も、実人生もハッピーエンド…
と、もう、私にすれば、なんじゃこりゃ!!の驚くべき脚本でした。
その芝居の登場人物11人より悠に多すぎる実際のキャスト数にも、???連続で、おまけに、曲は、有名ミュージカルの盗作かパロディか不明ですが、聞き覚えのある旋律ばかりで、戦慄が走りました。(後で、関係者のブログ等読むと、これは、確信犯的行為のようで、わざわざ、有名楽曲をアレンジしたんだとか。でも、全くパロディでも何でもないのよ。新感線の有名作のパロディ作のように、意味ある行為ならそれもいいけど…。)まるで、とある国のデイズーランド紛いの遊園地のようで、嫌な気分になりそうでした。
だいたい、子役二人の存在意味も皆目わかりません。意味もなく、ずっと舞台に拘束されてて、お気の毒な気がします。
とにかく、何から何まで、想像を絶する作品でしたが、キャストの皆さんが、投げやりにならずに、演じて下さっていたので、2時間半、不快感なくは、観劇でき、最後は、少しほっこりできたのが救いでした。(観ている段階では、楽曲の確信犯的盗用の件は知りませんでしたから)
未亡人の一年
シンクロ少女
インディペンデントシアターOji(東京都)
2011/11/30 (水) ~ 2011/12/04 (日)公演終了
満足度★★★★
ゆっくりと力強く進む芝居
時の流れをシンクロさせることで、人生の深みが感じられた。
深呼吸する惑星
サードステージ
紀伊國屋ホール(東京都)
2011/11/26 (土) ~ 2011/12/18 (日)公演終了
満足度★★★
タイムスリップ感覚
その当時の活躍は見聞きしてはいたけど、金もない貧乏学生だったので観劇にはほど遠く、観劇のチャンスがあった時は封印されていた。
すみません、過去の作品をちゃんと見た事はありません。
そんな状態で挑みましたが、会場の入り口は一つだけど中に入れば間違った所の同窓会に出席したような感じで見る事に。
一時代を築いただけの事はある、華のある役者さん達が揃ってました。
話の内容は現代の新作というより、過去の題材をミックスされたような話に感じ、タイムスリップして2時間近く幻覚を見たのかな、という印象。
ネタバレBOX
架空の星の世界で繰り広げられる話だけど、どこか身近な国で起きている話にも受け止められる。
お約束だと思われるダンスとかは、現在の主流である激しい踊り方に比べたら(比べちゃイカンけど!)やっぱり時代を感じる。
その時代の躍動感と軽薄さが良い匙加減で垣間見えたけど、なんだろう舞台や衣装のpopさに赤面したり。
解散公演という名目で、かつての仲間や観客の前で完結させる様を堂々と見せつける行為はそういった意味では、なんだか生前葬を見ている気分だった。
まあ、自分も中年の土俵に足を踏み入れているんですがね。
高橋一生さん目当てで見に行ったのだが、彼はあの作品や劇団の中において完結させる役割を担っていたのかな。
女優陣に和みつつ元気で可愛かった←妙齢の女性に対してこの言葉もどうかと思うが。
筧さんはその当時から芝居の自由度が徹底してるのがわかり、小須田さんや大高さんは乱れているようでちゃんと遊んでいた、が締めるとこは締めて素敵だった。
劇中の台詞(ちょっとあやふやだけど)で
「虎死んで皮を残す。人は死んでアカウントを残す。」
「年は取っても大人になったかわからない。」
の二点が印象に残った。
宇宙船に乗りたい女達
青ひげマシーン
pit北/区域(東京都)
2011/10/14 (金) ~ 2011/10/16 (日)公演終了
満足度★★★
2階の使用方法に課題あり
意外性がちょこちょこ顔を出すんでダレそうでダレずに楽しめた。
おいらは、最前席で頭上から足だけ見えたが奥の席の客は声しか聞こえなかったみたいだ。
「別冊 エレファント 13月号」
13月のエレファント
ワーサルシアター(東京都)
2011/10/13 (木) ~ 2011/10/16 (日)公演終了
満足度★★★
ちょっとしたオモチャ箱
好きなオモチャもあればそうでないのもあったなと思えるバラエティにとんだオムニバス作品。
おいらのふたを開けるワクワク感が大きすぎたようだ。
アイドル、かくの如し
森崎事務所M&Oplays
本多劇場(東京都)
2011/12/08 (木) ~ 2011/12/29 (木)公演終了
満足度★★★
初日:)
初の本多劇場での観劇でした。
宮藤さんの演技を生で見ることが出来て、本当に良かったです。
夏川さんのセリフがとんでしまうというハプニングもありましたが、岩松さんのカバーで、より面白くなりました。
ネタバレBOX
私的に一番面白かったのは、柿ピーをぶちまけるところです:)
これから
アンティークス
OFF OFFシアター(東京都)
2011/11/09 (水) ~ 2011/11/13 (日)公演終了
満足度★★★★
コロッケのうた
「これから」は不思議で魅力的なファンタジー作品でとても気に入りました。
トーキョービッチ,アイラブユー
オーストラ・マコンドー
サンモールスタジオ(東京都)
2011/12/07 (水) ~ 2011/12/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
今
作品と劇場といろいろと が、合っている気がしました。
愛のお話 だと 思い知りました。
わたしのアイドル
猫のホテル
ザ・スズナリ(東京都)
2011/12/02 (金) ~ 2011/12/11 (日)公演終了
満足度★★★
スズナリの支配人
初猫のホテル。
ラスト美しかった。前説もグッド。アドリブのようなところも面白かった。
ネタバレBOX
けど、全体通して眠かった。
16歳の千葉と24歳の佐藤が知り合ってから、分かれるまでを描く。千葉は、歌い手として成功し、佐藤は作詞をしつつ、千葉のマネージャーを勤める。そんな、友情のような愛情のような関係がぼんやりと浮かび上がってくるも、起伏がなく引き込まれるものを感じなかった。
森田ガンツをはじめ4人の俳優が黒子的なポジションで舞台を下支えするスタイルで千葉と佐藤の二人芝居的な側面が強い。
演技が悪いわけでなく、単純に、舞台の感性が合わなかったと思う。
終演後、お互いがアイドルとして結ばれていたのかなとぼんやり思った。
その妹
シス・カンパニー
シアタートラム(東京都)
2011/12/02 (金) ~ 2011/12/26 (月)公演終了
満足度★★★★
文芸が密着している時代と暮らし
現代から見れば、大正時代の地味な話なんだけど出ている役者さんが皆上手。あらすじの内容を丁寧に表現されてた。その時代の言葉遣いにしてはちょっと早口だったけど、ゆったりしてると上演時間がもっとかかるか。
ネタバレBOX
決して報われるとは言えない結末を受け入れる品のある妹。
兄妹の状況に惹かれる編集者。
その夫に為す術無く自分達の行く末を案じる妻。
盲目の兄の周りを探り探りする動作や表情が秀逸。
最後の最後までやや卑屈で自己満足な生き方に、兄の屈折感がよく出てた。
人情噺 『紺屋高尾~こうやたかお~』
劇団扉座
座・高円寺1(東京都)
2011/12/01 (木) ~ 2011/12/11 (日)公演終了
満足度★★★★
靴職人と元国民的プリンセスの紺屋高尾
賀来千香子さんをお目当てに観劇しました。けれど、実は一番印象に残った役者さんはラッキィ池田さんでした・・・。自然な感じだったからかな。
溶けるカフカ
カトリ企画UR
日本基督教団 巣鴨教会(東京都)
2011/12/08 (木) ~ 2011/12/10 (土)公演終了
満足度★
カフカだから。
わかり辛いです。というか、よくわかりませんでした。こういう難しいのを好きな方もいらっしゃると思いますが。。。
Bonehead -ボーンヘッド[失策]- 【再演】
演劇レーベルBo″-tanz
d-倉庫(東京都)
2011/12/01 (木) ~ 2011/12/05 (月)公演終了
満足度★★★★★
スピンオフだけど
7つの大罪シリーズを初回から追っていて、ボーンヘッドは2回目の観覧です。登場人物の高校生時代の回想シーンがあるからか、本編より爽やか?で、スピード感のある作品です。
スピンオフと聞いて、手を抜いているのかと思いきや、
ずっしり見応えがあります。2回観ても楽しめます。
In This Momentのイザベルちゃんがカワイイです。
たゆたう曾祖父
さるしげろっく
テアトルBONBON(東京都)
2011/12/08 (木) ~ 2011/12/11 (日)公演終了
満足度★★★
三姉妹って
すごかった。長女はしっかりしている。次女は怖かった。三女は末っ子らしく。この掛け合いが楽しかった。
あの日 ママがくれたもの
メガバックスコレクション
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2011/12/01 (木) ~ 2011/12/04 (日)公演終了
満足度★★★★
毎度
子役の演技もしっかりしていて
話も面白かったです。
ただ、バスの彼氏と彼女の話は
なくてもよかったかな?
あの彼女がいなくても
話はなりたったと思うし
少し話的に無理があったというか
そこまでやることに違和感を覚えてしまった…
女の平和
ネルケプランニング
俳優座劇場(東京都)
2011/12/03 (土) ~ 2011/12/11 (日)公演終了
満足度★★
おっさんウケ!な公演
生きるために、エロ。というキャッチどおり、期待に答えて素晴らしい半裸の脱ぎっぷり。
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
裏日記はこちら→http://ameblo.jp/misa--misaki/
原作は、だらだらと続く戦争をとっとと終わらそうと、兵隊の妻達がセックスストライキを決行し、平和へと導いていく話だが、今回の舞台はまったく原形をとどめていないほど脚色していて、殆どがショー。その描写は、はちゃめちゃ。
だから、じっくりとした芝居を観たい方には不向きだが、おっさん受けはしそうだ。
そのせいか、客席最前列はおっさんだらけで、舞台上でも同じセリフを吐いていた。苦笑!
オープニングから描かれる物語は、はっきりいって良く分からず、登場するキャラクターは全てセーラー服だ。27番の御馴染み柿丸美智絵だって、なりふり構わずセーラー服だ。今回の舞台ではっきりくっきり分かったことはセーラー服には年齢制限がないらしい。ということ。
でもって20番の高山のえみが「砂の女」と称してすり足でパフォーマンスしたのには大受けしたが、全体的には同性としては、もうちょっと演劇重視にして欲しかった。勿論、次回も脱いで欲しいのだが・・。笑
ちなみに、今回、江本純子は脱がない。
河童夫人
猫の会
劇場MOMO(東京都)
2011/12/07 (水) ~ 2011/12/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
平成の下流に生きる謎と河童夫人
のんびり、ゆったり下流の河川敷に生きる人びとのストレートなメッセージが伝わりました。人はなんの為に生きるのかと云う疑問符を感じた公演。ホームレス社会も上流社会も悩みは同じ。スルーして欲しいのに、ついついかまいかまわれる河童夫人も内面を激しくもやすなぞの多い夫人だった。価値観の留め金はずして、幕切られずに、河川敷の人たちの一体感と生活が明日もあるぞと明るい夕焼けで終わるところが圧巻だった。