「仮病ガール」
楽園王
上野ストアハウス(東京都)
2011/12/15 (木) ~ 2011/12/18 (日)公演終了
満足度★★★
なるほど。
笑えるお芝居かと思っていましたが、意外と泣けたりして。伝えたいことがいっぱいあって、あれもコレも問いう感じ。けっこう真面目でメッセージがいっぱい。もう少しくだけてもいいのではと思いました。
クライベイビーさようなら【公演終了致しました。ご来場ありがとうございました!】
エレクトリック・モンキー・パレード
劇場HOPE(東京都)
2011/12/14 (水) ~ 2011/12/20 (火)公演終了
満足度★★★
おもしろかった!
お話の内容がマンガのようにぶっ飛んでいましたが、おもしろかったです。イイ音でしたが、ストーリーとの違和感があり、もったいないなぁと思いました。
死の町
劇団チャリT企画
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/12/13 (火) ~ 2011/12/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
無題227
受付の5分ほど前に5階へ上がるが、狭い…5人でいっぱい、会場のドアを開けるのもひと苦労。先に受付(チケットは整理番号付)、中に入ると左側に椅子席2列(奥は3列かな?)、右、柱を挟んで椅子が7脚。<作品内容>そのまま、時間にして1時間。著名人(名うての探偵ばかりがこの時のために集結)が真相を暴く…ことになっている。報道されたもの(「死の町」発言)、その経緯を検証し、真実を明らかにする。これを報道(再現ドラマ)というカタチに倣って観客に問う。って、いたるところで笑ってしまう。あちこちに仕掛けられたツボにハマる。記憶はアナログ、固定するまでにデータはある面劣化、簡略化され、繋ぎ直され、他の記憶と溶け合い、刺激がなければ深く沈み層の底辺でだんだんと薄れてゆくのだろう。とても面白かった。20:57終演
ネタバレBOX
内山さん「兎ノ刻 ートノコクー」、杉村さん「花と魚」...。
さまざまな「人」が登場します。けっしてソックリさんではありませんが、よくダシが効いているというか、よい味付けでした(ここは個人の味覚によりますね、きっと)。
名探偵揃いなので、目にも鮮やかな推理が溢れんばかりに、とはならず、観客と一緒に首をひねるばかり。珍妙な推理も含め、繰り返される再現ドラマを通じてわかりやすく、また、いろいろな横道を示しながら筋道を伝えています。
指をならしキューを出す、さっと足を組み役柄を代える、柱の後ろで上着を着替える。
新聞各種、12/7の日付、オリンパスの記事がみえる。
コナンが上手のドアを閉めたのは、閉め忘れていたからだろうか、開演直後から気になっていて、ここから出入りするのかと思った。
ニュートンの青いリンゴ
タマコロ
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2011/12/07 (水) ~ 2011/12/11 (日)公演終了
満足度★★★★
ニュートン
キャストもみんな魅力的で、ダンスにお色気サービスシーンもよかったです。ただ、途中に何度か登場するニュートンが、あまり効果的でなかったのと(ラストの万有引力の解釈が良かっただけに残念でした。)、勢いがあって良いのですが、もう少し脚本もねって、細かい演技(加藤さんは良かったです)があればなお良かったかと思いました。
LINX’S~03(ゼロサン)公演~
演劇ソリッドアトラクションLINX’S
浄土宗應典院 本堂(大阪府)
2011/11/18 (金) ~ 2011/11/21 (月)公演終了
満足度★★★★★
次回にも期待
ショーケース演劇祭りなので次回は全く違う出会いが出来る。
演劇を好きになってほしい石田1967の熱意も見所のLINX`S。
もっともっと観たかったです。
次回も必ず!
久保らの歩く道
コーヒーカップオーケストラ
参宮橋TRANCE MISSION(東京都)
2011/12/05 (月) ~ 2011/12/07 (水)公演終了
満足度★★★★★
コーヒーカップオーケストラ版スタンド•バイ•ミー!!
人生ちょっとしくじってて、うっとうしくて、でも憎めなくてちょっぴり愛らしい奴ラの無茶ぶりが二乗三乗と上乗せさせられていくハイパー青春友情物語。これはもはや、コーヒーカップオーケストラ版スタンド•バイ•ミーではないか!!
ネタバレBOX
この公演は、モリサキミキさんを客演に迎え、日替わりゲストとコーヒーカップオーケストラのメンバーのみ、という少数編成。私の観た日のゲストは、はえぎわの踊り子ありさん。およそ2年前に高円寺の明石スタジオでみた公演の時にもありさんがご出演されていた。確か、主人公よりも怪力っていう女子高生の役。浮世離れした能力を持っているのだが、そこにはリアルな苦悩と葛藤と、それを裏切るカリカチュア的なポーズが交錯し、ありさんが登場すると場の空気が締まったことを覚えている。逆に言うとありさんなしではちょっと持たないようなシーンもあった。
それが、どうしたことだろう!
2年前に観た時とは比較にならないほどに、面白かったのだ。それは、コーヒーカップオーケストラのメンバーがめちゃめちゃがんばってるその『必死』さをあえて隠さなくなったこと、舞台上では無遠慮でいることに後ろめたさがなくなったこと、そして何より『久保ら』を演じた3人がとても楽しそうだったことにある。ひょっとしてそれはこのはなしが『友情』をテーマとしていたことに起因するのかもしれないのだが楽しそうな雰囲気を演出するというのは、下手したら内輪ノリになりかねないし、はしゃぎすぎると無理してる感が見え透いてしまうから、さじ加減が実は結構難しいのではないかとおもうのだが、これは、よかった。
相変わらず(?)あくは強いものの、奇をてらうことに頼りすぎず、高校時代に出会った久保、岡本、野島、の人生を、天国にいる『久保ら』が回想するという視点からストレートに描いていた。
その中身は、野球のルールを知らないのに甲子園に行く野心だけはもっていた高校時代の野球部での練習風景や、ファッションデザイナーになんてなる気もないのに離れがたくて同じ専門学校に通っていた頃、好みのタイプの女性のはなしで日が暮れるまで盛り上がったこと、とかそんな、なんでもない日常の1コマの、くだらなくて、ばかばかしくて、でも彼らにとっては特別なひと時で。
それから社会に出て、久保は貿易会社のリーマン、岡本はヒモ、野島は芸人と、それぞれの道を歩み、疎遠になって、再会して、一年に一回会うようになって...と関係性が変わっていく時間の経過が『銀河鉄道の旅』になぞらえられていた。
これは、久保らの人生とあるいて来た道をあらわすとてもいいアイデアだったとおもう。それに、『銀河鉄道』のレールが描かれた黒い箱。これをいくつか組み合わせ、教室、会社、居酒屋、と舞台空間を変化させていく方法はシンプルだが、それぞれの場面での個性(気質)や振る舞い(喋り方/しぐさ)は『会わない時間』を経て考慮されたものだった。
登場人物の造形がしっかりしているのは2年前にみた時にも感じたことだったが、今回はクリヤマチ●キ、エビヅカ、迷彩服の女、ガイドと、アクセントとして登場する者たちが、久保の同僚であったり、野島がナンパした女であったり、ストーリーテラーであったりと、すくなからず、久保らとかかわり合いのある人々であり、その背景に加えて、気持ちをみせるようにしていたので、たとえそれが、チープなカブリモノや、一発ギャグ、場の盛り上げ係であったとしても、単なる色物扱いにも『なんとなく面白い』という曖昧な笑いになることもなかった。これは、とても重要なことだし、2年前との大きな変化だったといえる。
特筆すべきは、『銀河鉄道』のモチーフを、それを用いた具体的なドラマとして、物語の流れに組み込み、成立させたことにある。
それは、芸人•野島が余命いくばくもない少年のために銀河鉄道に乗ったトウメイ人間と戦うという舞台を同僚と観に来ていた久保が劇場で岡本と再会したことをきっかけに、久保ら3人が学生時代の時のように、1年に一回集まるようになったということ。
その舞台は、岡本の妻•佐々木が脚本を手がけたものであるのだが、佐々木は野島が学生時代ナンパした女であったという繋がり。
彼らを繋げた心温まるこのエピソードには、もうひとつのドラマが隠されている。それは、佐々木が手がけた舞台を「あまりおもしろくない」作品として、みせていることだ。たとえば「セリフの途中でふと鼻を噛む」という1シーンは、「リアリティ」の使い方としては間違ってはいないのだろうが、ほんとっぽくすることに一体何の意味があるという、リアリズム的描写へのアンチテーゼを感じるし「病気がちな少年」で泣き落としをはかろうとすることは、やや戯画的な処理がなされてはいるものの、今日における悲劇的設定としての常套句に疑問を投げかけているように思えるし、それらをあえて「ギャグ」のポストドラマとして提示させることはなかなか、キレのある表現だとおもう。
更にこれと関連する、佐々木が手がけ、野島が出演する本能寺の変をパロった殺陣シーンに笑いのエッセンスを取り入れた寸劇的なフリス●CMのシーン。
あーあれのアンチテーゼね、とわたしは勝手に理解したけども、おもしろくもない脚本家が、テレビ業界にも幅をきかせ、公演を行えば即日完売、というのは現実でもよくあること。そういう俗っぽさを斜めに構えるアナーキーさが、コーヒーカップオーケストラには、実はとてもあるような気がしている。良い意味で、強かなのだ。
ジローラ●を敬愛しまくりで愛読書がレオン、なのに仕事ができない同僚エビヅカに先を越され、人生ちょっとしくじり気味の久保を、スマートなボケによって演じた前田さん、
実家は酒屋だったのに、酒飲みすぎて倒産させてしまい、女に喰わしてもらってるが、なんだか憎めない岡本を、不意打ち的にボケながら、役者に何かと無茶ぶりさせるポジションの宮本さん、
受けた仕事は断らないという芸風で、一世を風靡し、しかも低身長でそんなにイケメソでもないのになぜか昔からモテまくりで、スーパースターの異名(芸名)を持つ野島を、数々の無茶ぶりもエベレスト級の自尊心で超えまくる後藤さん、の掛け合いはもちろんのこと、
佐々木役とガイド役を兼任したモリサキミキさんの一生懸命さ、野島にフラれたことに腹をたて、よりを戻さないと殺すと脅し包丁を振り回す迷彩服女を熱演する踊り子ありさんの破壊力により、舞台はより、マジカルな空間に。
ほんとうに、とてもたのしかった。
そして、冒頭でみた久保らのシーンが、ラストでは、とても染み入る光景と変化していて、ベン•E•キングのスタンド•バイ•ミーのメロディーを耳にたぐり寄せながら、あたたかな気持ちを胸にその場を後にしたのだった。
The Girls next door 公演は無事終了いたしました。ご来場ありがとうございました。
遊戯ヱペチカトランデ
APOCシアター(東京都)
2011/12/08 (木) ~ 2011/12/12 (月)公演終了
満足度★★★★
ファンタジーミュージカル
会場に入ると電子ピアノで生演奏の調べ。当日パンフに書かれたモスクワカヌのメッセージが美しい。彼女の繊細な言葉の使い方は独特で、こちらの感性をくすぐりながら物語をみついでいくさまはワタクシの好みのど真ん中だ。だから、女子高校生らが合唱するシーンで、まず泣けた。この涙はたぶん当時の女子高校生だった頃の光景を思い出したからだ。
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
裏日記はこちら→http://ameblo.jp/misa--misaki/
卒業記念公演に演じる舞台を演劇部の顧問、木村絵里子先生が指導する場面から。現在の木村と10年前の高校生だった木村の過去を舞台上で交錯させながら演出していたが、過去と現在の一線の描写が曖昧な箇所があり分かり辛かった点が残念だった。
10年前に消えた高校生の謎を現在の卒業記念公演の舞台の内容に盛り込みながら、当時の彼女たちが何を考え行動していたかを表現した物語だったように思う。相変わらずワカヌが役者に吐かせるセリフの一つ一つが美しい。
毎年、夏の終わりに願い事を書いて流す「勾玉流し」を信じていた彼女らは、海の向こうにいる神様に願い事を書くが、自分で直接、神様に伝えたい、と思うようになる。残酷で危うい年頃の彼女達は純真さゆえの自殺への憧れも同時に持っており、人の心に新しい世界を創造する魔法(空想)を夢見ていた。彼女達は願いは叶うとか、愛は国境を越えるとか信じて疑わなかった多感な年頃だったのだ。
「少年たちの夏休み」みたいに、私が死んでも貴方が覚えていてくれたら、私は失われず生きている、なんてセリフも自分達のもう一つの世界である、ネバーランドのような感覚だ。私の姉妹は坂本さちお(女生徒)を愛し、悪い夢に囚われて死んでしまったが、あの美しく残酷な同性愛が真実の愛の物語だと締めくくる。
くだらないおとぎ話の中で真実を隠そうとする悪い魔女の話とか、ママのような魔女になれないとかのセリフは映画「ハリーポッター」を思い起こさせ、彼女達はまだ未熟な魔女だ。彼女達の吐くセリフに「ママ」がよく登場し、「私を愛して」とのセリフに重なり合う、この物語は基本的に渇望する愛を描いたものだとも思う。
導入生音楽は勿論のこと、演出が素晴らしい。
劇中、様々なシーンで感極まって泣かされた。
未熟な魔女達のファンタジー。
あかねさす 日の暮れゆけば 七福神
TEAM JACKPOT
荻窪小劇場(東京都)
2011/12/09 (金) ~ 2011/12/13 (火)公演終了
無題226
18:30受付、開場。黒い舞台には四角い椅子のようなブロックが並べてあるだけ、これが椅子やちゃぶ台に。ここは「田中製作所」、知的障がいを持つ兄と機械工学を学ぶ弟、社長とその妻、社員、詐欺師の2人組。原作:菊池寛「屋上の狂人」、たぶん原作をちゃんと読んでいたほうがよかったのでしょう。お芝居からだけだったので、(私の場合多い)何でこうなっているのかがわからないまま終ってしまいました…20:35終演。
『タンバリン・スナイパー』
8割世界【19日20日、愛媛公演!!】
ワーサルシアター(東京都)
2011/12/07 (水) ~ 2011/12/18 (日)公演終了
満足度★★★★
8割世界らしい芝居だった。
観ていて心が温かくなる邪気のない、明るく楽しい内容であった。この劇団は安心してみていられる。
嶋木さんが出ていなかったのが残念、毎回、アンケートを書くともらえる「こばや紙」を帰りに読んでほくそ笑んだ
RICHARD O'BRIEN'S『ロッキー・ホラー・ショー』
パルコ・プロデュース
KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)
2011/12/09 (金) ~ 2011/12/25 (日)公演終了
満足度★★★
わりとはめをはずしていない
もう少しハチャメチャなロックミュージカルを期待したが、わりとまとまっていた。藤木さんがいい味を出していた
『タンバリン・スナイパー』
8割世界【19日20日、愛媛公演!!】
ワーサルシアター(東京都)
2011/12/07 (水) ~ 2011/12/18 (日)公演終了
無題225
「ガム」に続いて2作目。18:45受付、19:00開場。すぐ目に入ってくるのは、大木の幹、深紅、樹齢数千年…ではなく、天井から緞帳が円形に吊られています、真ん丸。左右に椅子席がありますが、正面の席に座ります。「ワルキューレ」が聴こえてきます、その後もクラシックの有名どころが続きます。ほぼ予定通り開演。幕が上がり、円形の舞台、お遊技の練習、保育園の2階、奥の窓の外、遠くに山々の緑を望むことができます。タンバリンの練習、射撃の練習。近くに熊が出没、身の安全を守るためライフルを。すみません、今回はちょっとあいませんでした。何人かの人物設定が?だったので…(ありえないとかではなく、単に好き嫌いで)。
ネタバレBOX
ゴキブリを説得している間、その背中にライフルを向けている(ように見えるだけ?)のはどうかと、客席(客)に向かって撃つのもどうかと、もう少し射撃「らしさ」が欲しかった。
21:34終演、HUSHが流れるけどオリジナルではない。アフタートークが終って21:47。
「ガム」のDVDを買ったのでした。
クライベイビーさようなら【公演終了致しました。ご来場ありがとうございました!】
エレクトリック・モンキー・パレード
劇場HOPE(東京都)
2011/12/14 (水) ~ 2011/12/20 (火)公演終了
満足度★★★
うーむ
不思議な話ではありました。
ネタバレBOX
おっさんで我が子の太郎ちゃんの存在には驚き、興味を惹かれましたが、奥さんがそのような心境に変化した経緯や失踪した男のことをあまりにも解決編的に説明されたのはちょっと残念でした。
畳の下から死体が発見されるくらいのおどろおどろしさを期待しましたが、そんなことはありませんでした。
通ってくるオタクや、不思議なパントマイムをする住人などとの共同生活も本論には関係なく、少しちぐはぐな感じがしました。
前作が面白かったという記憶があり期待していましたが、無理に作られたような感じもして、盛り上がりに欠けました。
かたつむり【公演終了!感想お待ちしております】
アリー・エンターテイメント
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2011/12/13 (火) ~ 2011/12/18 (日)公演終了
無題224
隣、その隣はよく行くのですが、ここは「千年女優(2月)」以来。18:25会場着。18:00受付(整理券あり)〜18:30開場〜19:03開演。舞台は震災の後に建てられた洋館、お話は昭和8年の春から始まったので、この震災は関東大震災(大正12年9月1日)のこと。少し寒いせいか、舞台上、暖かい雰囲気ではない、天井は高く円柱が途中で斜めに切断されながらも5本。ソファにテーブル、奥には蓄音機、上手に向かって階段、絵のない額縁、舞台の端には紫の紫陽花。さらに上手奥にはイーゼル、どうやらここは応接間。舞台の高さ、胸の少し下、振り向けば客席はかなりの急勾配。もうすぐ紀元節というセリフがあるので、2/11のちょっと前頃。19:03、ブザーが鳴り開演、子供の声で「かたつむり」と「なめくじ」についてのお喋り。これがただのセリフではないことはずっと後になってわかり、この応接間の姿が浮かび上がる。これは女と女の闘い。21:01終演。
ネタバレBOX
普段みるお芝居とかなり趣が異なっているので、セリフ(口調?)に少し戸惑う。ありえる(話し)かどうかは別として、深い澱を抱えこんだ女性たち、そういう時代だったのか業なのか。
惚けた息子…ここまでなるかな…と思う。登場人物が多いので(相変わらず)誰が誰なのかすぐにはわからず。
かたつむり【公演終了!感想お待ちしております】
アリー・エンターテイメント
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2011/12/13 (火) ~ 2011/12/18 (日)公演終了
満足度★★★★
本当にカタツムリに
様々、話が膨らみそうな気配に其ノ弐も気になります。
ネタバレBOX
新聞記者、女優の卵、新興宗教一座、共産主義運動家、チンピラ者など、色んな人たちが洋館に間借りしていて、どれもこれもこれから話が膨らみそうな感じ。
で、其ノ壱が終わってみると、洋館の持ち主一家を巡り、跡取り息子の妻の妹が、ナメクジがカタツムリの殻を奪うように、洋館を乗っ取ってしまうという展開。妹がそもそも跡取り息子と付き合っていたことや子供を産んで施設に預けていたことなどの伏線から相続問題などが起こるのかと思いきや、そんなに時間を掛けることもなく、殺人事件まで起こさせて、手練手管で男を腑抜けにして一気に事を運んだのは見事でした。
其ノ弐は、妹が関東軍から聞いた裏話が新聞記者を経由して膨らんでいくのでしょうか、勝手に想像してしまいますが、続きが観たいという気にさせます。
ソウル市民五部作連続上演
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2011/10/29 (土) ~ 2011/12/04 (日)公演終了
満足度★★★★
ソウル市民昭和望郷編
1929年10月24日、ソウル。篠崎文房具店にも大衆消費社会の波が押し寄せ、新しい経営感覚が求められていた。この家の長女に求婚したアメリカ帰りの新進企業家は精神を病んで、入退院を繰り返している長男を毛嫌いする。一方、エリートとして総督府に勤めながらも植民地支配への協力に悩む篠崎家の朝鮮人書生。関東大震災以来の重苦しい不景気を打開するため満州への進出を企てる日本国家。
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
裏日記はこちら→http://ameblo.jp/misa--misaki/
世の中がまるでビデオテープのように早送りして怒涛のごとく回転しているが、篠崎家の女性たちはつかの間の饗宴を楽しむように、相変わらず浮世離れな生活を送っていた。
一群の若者たちの姿を鋭く切り取ったシリーズ第三弾では、満州へと向かう道すがら、京城を通り過ぎる謎の若き芸術家集団が登場する。篠崎家では第一弾は手品師を、第二弾は力士といった具合に必ず余興めいた人物を登場させているが、今回の芸術家集団は青年団の中でもアニマル軍団的な要素の強い輩たちだ。笑
ボインの山本裕子、カンガルーのような石橋亜希子、ヤクザ顔の二反田幸平、妖怪っぽい木引優子が揃って芸術家集団という設定なのだから怪しいにもほどがあるのだ。しかも二反田に至ってはダンスなのか体操なのか理解に苦しむ踊りを踊らされて寸劇そのものを披露しちゃうのだ。二反田は第二弾でも書生として登場したが、個人的にはもっとセリフを与えて欲しい。
またこの回は長野海と渡辺香奈の民族の舞があったが、これが実に美しい。
惜しむらくは朝鮮人が吐く言葉がさっぱり解らず、字幕が欲しかった。
ソウル市民五部作連続上演
青年団
吉祥寺シアター(東京都)
2011/10/29 (土) ~ 2011/12/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
ソウル市民1919
1919年3月1日、ソウル(当時の呼び名は京城)。この街に住む日本人の一家、篠崎家の人々は、今日も平凡な日々を過ごしている。ただ、今日は少しだけ外が騒々しい。噂では、朝鮮人たちが、通りにあふれているという。篠崎家からも少しずつ朝鮮人の雇用者が姿を消していく。三・一独立運動を背景に応接間で唄い、この独立運動を「まさか・・」なんて嘲笑し合う支配者日本人の「滑稽な孤独」を鮮明に表した物語。
以下はネタばれBOXにて。。
ネタバレBOX
裏日記はこちら→http://ameblo.jp/misa--misaki/
やがて、「まさか・・」なんて本気にしなかった日本人らの耳にも朝鮮が本当に独立したという情報を朝鮮人女中から聞くことになる。そしてお世話になりました。と、次々に去っていく朝鮮人女中達。2話となるこの作品でも相変わらず浮世離れした篠崎家の女性たちが露呈される。そして篠崎宗一郎の長男・謙一が文房具店店主となった2話ではキャストの入れ替えがあった為に、慣れるまで戸惑ってしまった。
こういった続きの物語はキャストは継続して同じ役柄を演じて欲しかった。「ソウル市民」の篠崎慎二(叔父)を山内健司が演じていたが、「ソウル市民1919」では山内は篠崎謙一を演じており、極めつけは天明留理子が「ソウル市民」では謙一の義理の母を演じているのに、「ソウル市民1919」では謙一の妻を演じているのだ。オマエ、いつのまに義理の母親と結婚したんだよ!みたいな錯覚。
またこの回は余興として力士を登場させる。力士といったら青年団のなかで島田曜蔵ほどどんぴしゃの役はない。すもう=島田なのだ。いっそのこと島田金剛山みたいな名前のほうが良かったくらいだ。しかし島田が登場しても「あれ?島田じゃないな・・」と感じたほど髪を上げるとガイジンっぽい。だけれど青年団に島田ほどのデ、巨漢はいないはず!なんてジーーーっとガンミしていたら、発した声が島田だった。笑
そんなこんなで「ソウル市民1919」は島田力士のお陰でバカ馬鹿しくも滑稽なお話に出来上がっていた。
さてこの続きは「ソウル市民昭和望郷編」にて。。
ウズキちゃん
INUTOKUSHI
早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)
2011/12/14 (水) ~ 2011/12/25 (日)公演終了
満足度★★★★
鈴木アメリは最高だな!
あまりネタばれしていない。
ネタバレBOX
おませな小学生ウズキちゃんの最も興味ある事は男子の事だ。そんなウズキちゃんにも恋人が出来たり、分かれたりの繰り返しばかりで、中々思うようにはいかない。そんなウズキちゃんに果たして本当の恋人が出来るのであろうか.....?
全く内容のない展開を、アニメのキャラクターの様な役を演じている俳優が、あえてお遊戯的な芝居で見せていく。馬鹿馬鹿しいとは分かっていながら、展開の面白さと時事ネタを絡ませて、100分の上演時間を飽きさせず見せていく演出はなかなかの物だ。演出家の視点が俯瞰から見ている為か、唯のぐだらない芝居になっていない所が、この作品の見所だ。特にヒロインの鈴木アメリは、美形とは言えない顔立ちなのだが、このウズキちゃんの役をピッタリはめ込んでいて、彼女なしにはあり得ない芝居だろう。
流星ワゴン
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2011/12/03 (土) ~ 2011/12/25 (日)公演終了
満足度★★★★
締めくくりに
オリジナルではなかったので迷いましたが、キャラメルのクリスマスツアーで締めくくりたいと思い、観にいきました。
原作を読んでいなかったのが、逆に良かった気がします。
(容疑者・・の時に少々がっかりしたので)
ところどころ集中力が切れてしまうような演出があり、キャラメルらしい走り続ける感に欠ける点が残念でした。
けれど、劇場全体が温かさに包まれる、なんともいえない空気感と、演出、演技力、チームワーク・・流星ワゴンで伝えたいこと・・・それらを体で感じ、観に行って良かったと思えました。
阿部丈二さん、良かったです。
死の町
劇団チャリT企画
ギャラリーLE DECO(東京都)
2011/12/13 (火) ~ 2011/12/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
非常に刺激的
とてもおもしろく観ました。現実が演劇的です。これは満足です。
チャレンジ精神に拍手。
ハイスクールミレニアム
アリスインプロジェクト
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2011/12/13 (火) ~ 2011/12/18 (日)公演終了
満足度★★★
面白いけど・・・
観ていて懐かしさを覚えたから、「少しだけノスタルジック」という、テーマとコンセプトは納得できた。ストーリーとしては面白いホンに仕上がっている。途中に挟み込んだ笑いと涙もいいスパイスとなっているが、なにしろ役者の演技面がまだまだ力不足。ブラッシュアップできればかなり面白い舞台になるとおもう。