最新の観てきた!クチコミ一覧

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国民の生活

国民の生活

ミナモザ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2012/08/01 (水) ~ 2012/08/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

アフタートーク…
面白い本でした。くれないは第1話がみごたえありました。アフタートークで瀬戸山さんに三つ、質問をさせていただきましたが、瀬戸山さん、おこたえいただきありがとうございました(笑)。以下、ネタばれボックスにて…

ネタバレBOX

四つのお話のオムニバスでした。
第1話はFXをめぐる作品…瀬戸山さんにした三つの質問は以下のとおり。

問い『FXの脚本は人物を取材されましたか、それとも文献取材ですか』

答え『最初文献をみて、あとで専門家に監修してもらいました』

問い『瀬戸山さんは賭け事をしますか』

答え『しません』

問い『賭け事に絶対はあると思いますか』

答え『ないと思います』

くれない『ありがとうございました。ちなみに、わたしはあると思います(笑)』

会場にいた方々のうち、けっこう多くの方々が『こいつ馬鹿じゃなかろうか』と思われたのではないでしょうか(笑)。そういう方々は、博打にはまったことのない健全な方々です…すなわち、その方々は瞬間的に『賭けごとに勝つ絶対』をイメージしたでしょうから。
博打打ちならこの問いにすぐぴんときたはずです。くれないは『賭け事に絶対はあると思いますか』とは聞きましたが、『賭けごとに勝つ絶対はあると思いますか』とはひとこともきいてません(笑)
博打には、実はしてはならない鉄則がひとつあります。
それは、自分より資金力のある相手と闘い続けてはならない…ということです。これはたいていの業界ならビジネスの基本だとも思います。FXをあれほど鮮やかに要点をおさえて描かれたのだから、美咲さん、賭けごともけっこういける口なのかな〜と拝察しましたが、また別の感性を発揮されたようですね。
博打の負けの意味を知ってる方ならすぐ思いだすでしょう…博打の負けとはなんなのか。博打の負けとは、すなわち、おけらになってはれなくなること…です。
てら銭なし・いかさまなしの丁半博打は、確率では二分の一だと思っているひとがいるかもしれませんが、じつはまったくちがいます。続けるかぎり、いつか必ず資金力の小さいほうが先にすっからかんのおけらになるときがきます。事実、この作品の本にもそう描いてありますし。資本主義の国でのビジネスは、本質的にはすべて博打。限られたマーケットシェアと顧客の金を奪い合い、勝ったものがいきのこる。銀行が合併を繰り返してでかくなり続けるのも負けないため…リーマンなんとかとかいう巨大ヘッジファンドがこけたのも、相手が自分よりもっとでかいマーケットそのものだったから。てもちの金がつきたところで負け。個人の財布より、競馬ではJRAのほうが資金力ははるかに上。有馬記念に個人で勝負する金はせいぜいたかがしれてますが、相手のJRAはその1レースだけで何百億の売り上げ規模。たしか一時期八百億円以上だったと思います(昨年はネットでみると388億円くらいらしいですが)。ひとが賭けごとにはまるのは、博打で負けた金は博打でとりもどそうとするから。もし数学の方程式であらわせるとしたら、『a>bにおいて、lim x→∞ (b/a)x=0』…賭けごとの絶対とは、「自分より金がある相手と勝負し続ける限り、必ずいつか負ける(おけらになる)」ことであり、究極の話、「勝負しなければ(賭けなければ)負けることはない」…ということです(笑)。陳腐な話ですが、ただそれだけのことでしかありません。うそだとおもったら実際毎週競馬場に通ってみるのも一興です。実は瀬戸山さんに最もしたかった質問は二番目の『瀬戸山さんは賭け事をしますか』でした。くれない、劇団主宰の方々は全員、筋金入りの博打打ちだと思っています(笑)。くれないは観劇人で、演劇人ではありません。はいるかはいらないかわからない水ものの客席を相手に高額なリスクをおって演劇興行を打ち続ける度胸は、くれないにはありません。今回の本は、ロスカット狩りのことなどよく取材されてコンパクトに整理されてたし、面白かったです(笑)。枚方さん役の方が最高でした(三話と四話の外山弥生さんも素敵でしたね)…絶対って、やっぱあるんですよ(笑)。絶対勝てないひと(確実に博打でかもになるひと)って、いるんですよね〜。でないとこういう商売、世の中にうまれてこないじゃないですか…かくいうくれないも、なんどおけらになったことか…。だからいまは博打、やってません(笑)…絶対負けないことって、一番てっとりばやいのは勝負(博打)しないことですから。ここまでたどりつくのにどれだけ授業料はらったと思います?(笑)
口紅を初めてさした夏 (再演) 無事公演終了致しました!ありがとうございました!

口紅を初めてさした夏 (再演) 無事公演終了致しました!ありがとうございました!

TOKYOハンバーグ

ワーサルシアター(東京都)

2012/08/02 (木) ~ 2012/08/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

(*_*)
いや~、感動ものだった。
中盤から泣いてしまった。

続編が楽しみだ。

裏切りは僕の名前をしっている Vol.2

裏切りは僕の名前をしっている Vol.2

舞台「裏切りは僕の名前を知っている」製作委員会

前進座劇場(東京都)

2012/08/01 (水) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

愛と憎しみの輪廻
Vol.1も見てないし、原作も知らない状態で見に行ったので、人間関係の把握に苦労しましたが、何代も続く愛と憎しみの輪廻を描いた壮大な世界観を堪能。悪役勢がステージを盛り上げてました!

グッズ売場大盛況。

クリンドルクラックス!

クリンドルクラックス!

石井光三オフィス

世田谷パブリックシアター(東京都)

2012/07/28 (土) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

満足度★★★★

カワイさ満点
ステージセットも役者も物語もカワイらしい作品でした。
老若男女家族揃って見に行きたいお芝居。夏休みなんだから。

黛(まゆずみ)さん、現る!

黛(まゆずみ)さん、現る!

ナカゴー

インディペンデントシアターOji(東京都)

2012/07/25 (水) ~ 2012/07/30 (月)公演終了

満足度★★★★

イキオイ溢れるチカラ技
字義通り・比喩的の両方の意味で「チカラ技」。
某女優を(キャラはともかく)本人として登場させたかと思えば別の女優を実在の女優役で登場させたり、な発想と、ストーリーの軸が徐々にシフトして行く「B型的」な構造が独特で面白い。
また、コメディではありながらも、考えようによってはサイコホラーでもあり、しかしそれを殆ど感じさせないのは全体を貫く「イキオイ」か?(笑)

赤鬼 ―レッドパージ立山― 【終演致しました。ご来場ありがとうございました!!】

赤鬼 ―レッドパージ立山― 【終演致しました。ご来場ありがとうございました!!】

サイバー∴サイコロジック

駅前劇場(東京都)

2012/07/26 (木) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★

センス溢れるシリアス・コメディ
ナンセンス・ミステリと銘打ちながらもその実態(実体?)はセンス溢れるシリアス・コメディ(勝手に命名)。
一歩間違うと失笑(あるいはコントもどき)になりかねない状況を複数組み合わせながらもそれぞれキチンとシリアスかつユーモラスに見せて見事。
連合赤軍に心酔した男が「次に行った場所」をも共産化しようとするなんて発想も愉快。
また、そんな全体構成や最後の落としどころなどストーリー関連のみならず、対面ではない二方を客席とした劇場の使い方、装置とそれを効果的に使った見せ方も上手いし、確かに最高傑作と自負するだけのことはあるな、と感服。

Gothic&Lolita Fantasia

Gothic&Lolita Fantasia

黒薔薇少女地獄

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2012/07/27 (金) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★

シリーズ化!?
すべてハッピーエンドではないのですが、ほどよい余韻の残るステージでした。続編というか、シリーズ化しても面白いですね!?

浮遊するfitしない者達

浮遊するfitしない者達

劇団TEAM-ODAC

紀伊國屋ホール(東京都)

2012/07/26 (木) ~ 2012/07/30 (月)公演終了

満足度★★★

楽しめました
クリスマス・キャロル的なお話なのですね。結構楽しめました。キレイどころが多くてよかったです。

【公演終了】薄倖の女はスクリーンに夢を見る。【ありがとうございました】

【公演終了】薄倖の女はスクリーンに夢を見る。【ありがとうございました】

映像・舞台企画集団ハルベリー

シアター711(東京都)

2012/07/25 (水) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★

楽しめました
元ネタは殆ど知らなかったけど、結構楽しめました。コメディだから目くじら立てることではないですが、妊婦の切腹未遂シーンにはどきっとしました(お母さんお腹の子供は大切に)。

病んだらおいで

病んだらおいで

ソラトビヨリst.

新宿シアターモリエール(東京都)

2012/07/26 (木) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★

グッときました
ただのコメディでななく、社会派エンターテイメントなのですね。一風変わった心理治療クリニックでの群像劇、グッときました。

下生しさらせ右に左に弥勒で上に

下生しさらせ右に左に弥勒で上に

リクウズルーム

アトリエ春風舎(東京都)

2012/07/27 (金) ~ 2012/07/31 (火)公演終了

満足度★★★

相変わらず
次々に溢れ出てくる言葉が理解できないが、何かを感じる舞台。
前作「ノマ」より分かりやすい気もするが、「ノマ」の方が面白いと思った。
別バージョンも観たかった・・・。

Gothic&Lolita Fantasia

Gothic&Lolita Fantasia

黒薔薇少女地獄

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2012/07/27 (金) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★

観た
男女の歪んだ愛の物語がテーマの3つの短編ファンタジー。
世界観が良く表現されていて良かった。
川添美和さんの演技力と存在感に脱帽。

キシノ味

キシノ味

味わい堂々

ギャラリーがらん西荻(東京都)

2012/07/28 (土) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しい企画公演
笑って笑って少しホロリ。
手作りの温かみがあって、楽しい時間だった。
3本目がとても良かった。泣いた。
第3弾ミヤモト味も期待!

ポンポン お前の自意識に小刻みに振りたくなるんだ ポンポン

ポンポン お前の自意識に小刻みに振りたくなるんだ ポンポン

ハイバイ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2012/07/18 (水) ~ 2012/08/01 (水)公演終了

満足度★★★★

懐かしい
ハイバイらしく、笑えて心に何かが残るお芝居。
細かい所も良く出来ていて引き込まれた。
市民劇団のくだりが実在しそうで可笑しい。

国民の生活

国民の生活

ミナモザ

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2012/08/01 (水) ~ 2012/08/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

良かったです!
リアルだから、共感できて、おもしろかったです。
また、次も観てみたいカンパニーです!

カンガルー

カンガルー

世の中と演劇するオフィスプロジェクトM

Space早稲田(東京都)

2012/08/01 (水) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

満足度★★★★

不条理の最北端
別役先生のは他にも観たり関わったことはありますが、このカンガルーは流石に難解でよくわからないところも多かったです。会話の掛け合いのテンポでは好きな箇所、訳のわからない空気を楽しめるところもありますが、謎過ぎて観ていて「?」だったり。良く思えるところ、うーんというところが主観では差がある舞台に思えました。お芝居自体も短編の多い中で長かったと思います。

ネタバレBOX

会場は手狭感があり、暑い日だったので少し息苦しさもありました。
セットは街灯にベンチがポツンとしていて、波止場の雰囲気がありました。ワンシーンが長いので、もっとコンパクトにしていった方が僕には観やすかったように思えます。男の断末魔、棺のそれぞれ役者がのろりと動くところは非常に良かった。語尾が聞き取りにくいのがそこそこあった。娼婦の横澤さん動きのキレは凄いですが、ヒステリーな声が耳にキツかったところもあったので、静かでありながらもコロっと変わる謎さも混ぜたらより魅せれると思います。老人の小林達雄さん、舎弟の小川さんの雰囲気が素敵でした。
ものにはウラがある。ウラには犬がいる。これは物事には裏があって、その裏にはナニカの番犬とも言える黒幕が潜んでいるのだ。的なニュアンスもあり内側には入って来ます。犬よりも、ウラでは縁側に猫が寝転がって手招きしているかもしれないと思う。など自分で考えたり、必死で頭を働かすか、ひたすら何となく観ている時間だったようにも思えます。
組曲『回廊』

組曲『回廊』

空想組曲

OFF・OFFシアター(東京都)

2012/07/19 (木) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

ダブルカーテンコール率90%
拝見したうち、カーテンコールが拍手喝さいで、ダブルカーテンコールになったのが90%でした。もう、どう言い表そうとしても、言葉が追いつきません。

【吸血木】 は幻想的に毒々しく美しく、

【LEVEL9】 は勢いで押しまくる楽しさ、

【どひゃあ】 は、気心知れた友人との安心した笑い

【グレイス夫人の晩餐】 は、わかっているオチにいつどう来るかというスリル

【作家たちの語らい】 は作中作をトークで魅せる落語風面白さ

【スイーツ・シスターズ】 は根源的な不安をあおるホラー

【恋愛論、りょうの】 は、軽いノリの口上でじっくり魅せる芸

【真夜中のゲーム】 は、乾いたリアルを徹底したショートサスペンス

【グレイス夫人の晩餐】 は、猟奇的なのにどこかほのぼのとした純粋さ

【ブラザーズ・フェスタ】 は、激しい動きで魅せるほのぼの家族

と、これだけ日替わり短編ががらりとイメージが違うのに、毎回芯がぶれない、のに、日々少しずつ芝居の表情が違って見えて、それが毎回好評を博しているという、少しどころではない不思議。

ゴドー氏の仕事

ゴドー氏の仕事

演劇組織KIMYO

愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)

2012/07/28 (土) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

星の女子さん×演劇組織KIMYO「ゴドー氏の仕事」観ました
ベケット「ゴドーを待ちながら」に触発された一つの新作戯曲を、二人の演出家が演出、連続上演。5人の男を女が演じた渡山博崇(星の女子さん)演出の方が、むしろナチュラルに不条理ものの原典を思わせるという舞台の妙。宮谷達也(演劇組織KIMYO)演出は独特のスタイリッシュな方向へ。ドーナツ舞台の使い方や役者の身体、テンポ等、もっと追求できそう(役者は死ぬかも)。何を置いても、実は「ゴドー」をほぼ読まずに書いたという、平塚直隆(オイスターズ)台本が強烈…。入れ替えのきく小道具、続々動く関係性に万物流転のイメージ。5人の待ちは、役柄を入れ替えて永遠に続くのかもしれない…

「累-かさね-」

「累-かさね-」

少年王者舘

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2012/08/09 (木) ~ 2012/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★

少年王者舘「累‐かさね‐」観ました
物語と演劇(と舞台の外)の間で繰り返される「私とは何か」の問いかけ。客演の効果か、メタ描写ははじめは割と普通の芝居の印象。しかし何度も練り返し、そのたびに重ねられる幻覚、妄想が舞台上での凄惨な現実に。反復のもたらす印象は、マームとジプシーが鉛筆で薄く何度も下書きしているようならば、少年王者舘は絵の具の厚塗り。というかドロッピング?構造的にはかなり分かりやすいかも(汗)。ちなみに、当日パンフを手元に置いておくと、公演中に楽しめるかも(笑)。

東京裁判

東京裁判

パラドックス定数

pit北/区域(東京都)

2012/07/31 (火) ~ 2012/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

1時間50分をノンストップで疾走していく、いい戯曲と演出で役者が輝く舞台
演劇好きはもちろん、東京裁判好き(!)ならば、絶対に観たほうがよい舞台。

今回は再々演だが、前回再演時に観ている。再演を観ているにもかかわらず、今回もエキサイティングな観劇体験ができた。
次に再々々しても観るんじゃないかと思うほどの傑作舞台。

ネタバレBOX

2009年の再演を観ている。
それを観てパラドックス定数のファンになったと言っていい。
(http://stage.corich.jp/watch_done_detail.php?watch_id=53259#divulge)

1度観ているのにもかかわらず、同じ感動、感激があった。

とにかく台詞がうまい。
単に台詞の「文章」がうまいということではなく、役者が発する「台詞」としてのうまさがあるのだ。「役者の台詞」となって、言葉が「生きてくる」。生きた、人の言葉となってぐいぐいと伝わる。それぞれの登場人物たちがかかえている気持ちが、ストレートに伝わってくる。
台詞には、演出が伴ううまさがあると言っていい。もちろん作・演が同一ということもある。また、それに応えられる役者うまさもある。

役者は1時間50分をノンストップで疾走していく。
前につんのめったり、足踏みしたり、畳み掛けたり、重ねてみたりと、あらゆるテクニックを使い、スピード感と熱量たっぷりに舞台は進む。

まさに役者が輝く舞台だったと言っていいだろう。
口から飛ばす唾だってキラキラ輝いている(笑)。

前回の自分の感想を見ると上演時間は1時間35分程度だったようだが、今回は1時間50分にバージョンアップしていた。
記憶になかった台詞があったことから、ちょっとした台詞の追加や演出を変えたことで、さらに作品を濃くしていったようだ。
前にも増して、各キャラクターが少しくっきりしたような気もする。

東京裁判における主任弁護人たち5人が主人公。彼らがここにいる理由と、それぞれの想いが、物語が進行するにつれて明らかになっていく。
それらが、「なるほどそういう理由だったのか」と、ともすれば、何かの答えや、単なる理由なりそうなものを、そうはしなかったところに、この戯曲のうまさがある。
「東京裁判」というテーマが抱えている、さまざまな問題点や要素を彼らの存在によって、さらにわかりやすく伝えていく。
それとともに、史実への虚構のプラスの仕方や、例えば、水越の父親の名前がストレートに台詞として出てこなかったりなどの、微妙な塩梅もうまい。

しかも、裁判における検事側の台詞は舞台上では一切聞こえないという、演劇ならではの仕掛けで、登場人物たちへの、観客のフォーカスがさらに強まるのだ。だから、柳瀬が語る、短いが、強い、彼が体験した広島での語りは、胸に迫ってくるのだ。余計な修飾や描写を排し、シンプルだが強く印象的な台詞だ。

それと、いちいち裁判用語の説明などしないところもいい。普通だと、法律に詳しくない登場人物がいて(今回も専門家でない登場人物がいたが)、例えば、「罪状認否って何ですか?」みたいな台詞から用語説明をすることが多いだろうが、この舞台ではそれはない。戯曲への信頼と、観客への信頼があるからだろう。そういうもたもたしたやり取りがないから、スピードを感じるのだ。

登場人物5人のそれぞれのキャラクターがしっかりしており、それが最初から最後まで崩れることはなく、そのキャラクターが台詞1つひとつにしっかりと支えられている。

行き交うメモや資料類、水差しやコップなどの細かい小道具類もとてもいい。
微妙に光の雰囲気を変えてくる照明もいい。

本当に素晴らしい作品だと思う。

歴史的な事実を知っていることで、この舞台の面白みは倍増するのだが、知らなくても、観劇後、東京裁判では、何が、どう裁かれたのか、を調べてみるのもいいだろう。28人の被告とは誰だったのかや、裁判の結果はどうなったのか、あるいは検事たちにはどのような人がいて、どのような立場であったのか、結局何が問題点だったのか、などをだ。そうすることによって、「ああ、あの台詞はそういうことだったのか」と合点がいくであろう。

パラドックス定数は、小劇場の劇団にしては、再演が多い劇団ではないかと思う。それは「レパートリー化」を目指しているからではないだろうか。
何度上演しても劣化しない脚本があり、それを支える役者がいるからこそ、それができるのだろう。
『東京裁判』は、また上演してほしい作品ではあるが、さらにレパートリー化できる素晴らしい作品をどんどん生み出してほしいと思う。

話は変わるが、毎回、諸注意のアナウンスを主宰の野木萌葱さんが行う。その都度思うのだが、この方の「男らしい」(失礼・笑)諸注意は素晴らしいと思う。上演中に気分が悪くなったりして外に出る際には、どこにどう通路があり、どこが出口であるかをきちんと説明し、さらに「ここに私がおりますので」と力強く、「だから安心してください」というメッセージを発してくれるのだ。「私がここにいます」というのは、本当に力強いと思う。もしものときにどうしたらよいのかを知るだけでも、観客は安心できる。
とかく満席の上に、当日券を出し、いざというときの避難通路になる、劇場内の通路さえも潰してしまう劇団が多い中(来た人を帰したくないという気持ちはわかるのだが)、観客の安全を考え、安心させてくれる劇団というのは貴重だと思う。
そういう姿勢も好きな劇団なのだ。

ついでに言うと、毎回早めに申込みをすると、オマケがもらえる。いつも公演内容に合わせたちょっとした物だ。今回は、劇中にも登場するチョコレート。真夏に板チョコは厳しいものがあるが(笑)、それでも「楽しんでもらおう」という劇団側の意図はわかる。
板チョコ1枚であっても、ただというわけではないので、公演の費用がかさむことになり、本当はなくてもいいとは思うのだが、その心意気が好きなので、喜んで頂戴している。
実際、オマケがなくても早めに申し込みたい劇団になっているのだが。

あと、チケットや当パンもそれなりに凝っている。チケットは「PM」だし、当パンは「藁半紙」、そしてアンケートは「最終弁論」になっていたし(ただし、アンケートにはいろいろ書いてあったけど、出してしまうので手元には残らないのだが・笑)。こういう遊び心もいいなと思う。

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