最新の観てきた!クチコミ一覧

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小鳥遊さん、29歳、レズビアン

小鳥遊さん、29歳、レズビアン

Island

遊空間がざびぃ(東京都)

2012/07/26 (木) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

結構重たい
真摯に、レズやゲイの恋愛を描いていました。

ネタバレBOX

前説の低い声を聞いて、その時点で結構重たいなあと感じました。

レズ、ゲイ、バイセクシャルの恋愛の日常を描いた話。カミングアウトしている人、できない人がいて、色々事情があって、なぜ男と女がいるのかを考え、個々の恋愛を真面目に描いていました。

上手くいかないことばかり、ゲイだから?、レズだから?、いえ人間だから。基本そうですね。

何気ない世間話の中で、笑いながらも傷ついている表現が素敵でした。
see/saw

see/saw

Nibroll

ヨコハマ創造都市センター(YCC)(神奈川県)

2012/07/20 (金) ~ 2012/08/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

スッゲー
Nibroll史上最高作品といっても良いのではないかな。

暗いところからやってくる

暗いところからやってくる

KAAT神奈川芸術劇場

KAAT神奈川芸術劇場・中スタジオ(神奈川県)

2012/07/26 (木) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

多角的で面白い
大人と子供がいるように、人には人の数だけ見方、解釈の仕方があるんだなと。
そしてその分だけ後悔の念もあるんだな、と。

千に砕け散る空の星

千に砕け散る空の星

ゴーチ・ブラザーズ

シアタートラム(東京都)

2012/07/19 (木) ~ 2012/07/30 (月)公演終了

満足度★★★

観ました
昼の部観劇。

パンドラの鐘

パンドラの鐘

桜美林大学パフォーミングアーツプログラム<OPAP>

PRUNUS HALL(桜美林大学内)(神奈川県)

2012/07/21 (土) ~ 2012/07/28 (土)公演終了

満足度★★★★

意外にも
学生主体だしレベル的には・・
という事前予想を覆し、なかなかの仕上がりになってます。

まぁ、先生方が尽力されてると思いますけれども・・・

なにわバタフライN.V

なにわバタフライN.V

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2012/07/11 (水) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★★★

流石戸田恵子
2時間の一人芝居。
流石ですね。よくやれたものです。

10MINUTES

10MINUTES

劇団ズッキュン娘

ENBUゼミナール(東京都)

2012/07/28 (土) ~ 2012/07/28 (土)公演終了

10MINUTES
ズッキュン娘のお披露目を密かに見守るイベント敢行

その他の団体も楽しみつつ4時間過ごさせてもらった。

12月の旗揚げ公演も期待できそうです。

IST-イスト-

IST-イスト-

nitrock

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2012/07/27 (金) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★

永遠の美少女
久保亜沙香さん健在!

ネタバレBOX

表紙を飾る権利を得るために、グリム童話のキャラと日本人一人が組んでチームを作り、チーム同士が戦闘能力が無くなるまで戦うというのは表向きで、何かの陰謀が隠されていた…、のですが、陰謀の内容が良く理解できませんでした。

白いグリムの子孫と黒いその秘書、どちらが正義か判然としないところが良かったです。青年に、恋人と母親のどちらを助けるかの究極の選択を迫る…、恋人は久保亜沙香さん、母親はシンデレラ、まるで心理テストのようでしたが、青年の成長のためにはこれがやりたかったんだろうなと思いました。

どちらも救うー!と叫んでいましたが、これが現実に戻っても告白できず、シンデレラにまだまだねーってな感じで言われる所以なんですね。

インターネットが流行り初めの頃、写真集の写真がよくアップされていた久保亜沙香さん、ロビーには永遠の美少女と書かれたスタンド花もありましたが、本当にちっとも変わっていませんでした。目の前に立たれて、素敵でした!

現在は歌の活動もされているというのに、路上ライブの様子がバックの音楽に合わせてギターを爪弾く真似だけでは物足りませんでした。
『トヨタ コレオグラフィーアワード 2012』“ネクステージ”(最終審査会)

『トヨタ コレオグラフィーアワード 2012』“ネクステージ”(最終審査会)

トヨタコレオグラフィーアワード

世田谷パブリックシアター(東京都)

2012/07/22 (日) ~ 2012/07/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

「『トヨタ コレオグラフィーアワード 2012』“ネクステージ”(最終審査会)」観ました
事前に予備知識なく行きました(facebookでは何人か知ってます)。最後の関かおり「マアモント」、鼻」を基点に滑らかに幻想的に、そしてエロく(汗)。いっとう飛び抜けてました。個人的には、何か悲壮な決意を感じさせるようなソロ・竹内梓「KAMI」、集団の連携と無秩序を精密に表現・岡本優「チルドレン」も好み。篠田千明さんや鈴木優里子さんは、その凄みが私には分からず。。。北尾亘さんは「おお、凄いなあ」とは思うけど、心の奥底にはぐっと来ず…本来ダンスは門外漢ですのでご容赦を(汗)

浮遊するfitしない者達

浮遊するfitしない者達

劇団TEAM-ODAC

紀伊國屋ホール(東京都)

2012/07/26 (木) ~ 2012/07/30 (月)公演終了

満足度★★★★

独特の世界観!
物語の軸、伝えたいことがしっかりしていたので、
出演陣が多くても焦点がぼけず、伝わってきた!
重い話なのだが、それが数々のコミカルな場面で緩和され、
いい塩梅となっている。
上演時間2時間。

ネタバレBOX

私たちが誰でも経験しているような家族、友人、そして街ゆく人々との関係を、主人公の青年を通して、私たち観劇者に伝えるのと同時に問いかけているように感じた。

家族にも、友人にも愛されていない主人公の青年。
同級生によるいじめ、両親、姉から疎まれ、両親は離婚寸前。
そんな主人公が自殺を図り、昏睡状態となる。

昏睡状態となった以降の世界が、無人島の生活として描かれている。

「物語の軸である重い話」と「天使、悪魔、死神のトリオのコミカルな話」が
コラボしており、観劇していて気持ちが重くなり過ぎず、助かった(笑)。

さよなら、なつやすみ

さよなら、なつやすみ

劇団EOE

ウッディシアター中目黒(東京都)

2012/07/27 (金) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★

ポイスパフォーマンスから視点を見た100分
今回も素舞台で照明もすばらしい。今回は、ポイスパフォーマンスの視点で見た、EOEらしい内容でしたね。なぜ、この真夏に、沖縄問題、原爆を取り上げたのは、「今」しかないだからできたというでしょうか。それにしてもEOEのポイスパフォーマンス劇、良かったです。

黛(まゆずみ)さん、現る!

黛(まゆずみ)さん、現る!

ナカゴー

インディペンデントシアターOji(東京都)

2012/07/25 (水) ~ 2012/07/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

しびれました。
菊池明明さんの破壊力にしびれました。
後半も凄くて面白かったけど、今回の芝居は菊池明明さんの破壊力に恐れ入りました。

組曲『回廊』

組曲『回廊』

空想組曲

OFF OFFシアター(東京都)

2012/07/19 (木) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

さすがです。
短編集の魅力を完全に引き出して、長編を凌駕している。
役者の生かし方がすごい。

ルドルフ ザ・ラスト・キス

ルドルフ ザ・ラスト・キス

東宝

帝国劇場(東京都)

2012/07/05 (木) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

ふたりの想い
今更ながらなのですが、初演を観る事ができずにいたので再演は何があっても行こうと思ってました。ルドルフの苦悩は半端ないものだったのだなと。自分の考え、周りの考え、父とのわだかまり、、、悩むなという方が無理なくらいの環境下の中、マリーと出逢い救われ求めたのだなと。マリーもまた同じだったのかと。あるシーンのふたりは本当に幸せそうで楽しそうだった。だから余計に最後にとったふたりの行動は悲しすぎる。人は追い込まれるとそうなってしまうのかと。切なすぎるお話でした。

ネタバレBOX

あるシーンとは野外スケート場でのシーン。本当に楽しそうで、互いに本当に必要だというのを再確認したところでは無いかと思った。
暗いところからやってくる

暗いところからやってくる

KAAT神奈川芸術劇場

KAAT神奈川芸術劇場・中スタジオ(神奈川県)

2012/07/26 (木) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

とってもラブリーなイキウメ(笑)
イキウメじゃないけどイキウメ、だけどやっぱりちょっとだけ違うかな。

ネタバレBOX

「こどもとおとなのためのお芝居」と銘打っているとおりに、こどもにはこどもの感覚で面白く、おとなにはおとなの感覚できちんと面白い。

特に、恐いシーンが近づきそうになると、手で耳を塞ぎ、しっかりと目までつぶったり、お母さんにしがみついたり、台詞の一部をそっと口に出して、ふふふと笑ったり、にこにことお母さんの顔を見上げたりと、そんなこどもたちの姿が見えたり聞こえたりするところまで含めて、『暗いところからやってくる』の舞台は形作られる。

観客が参加するという形式になっているのではないのだが、観客が、特にこどもたちがいないと成立しない舞台なのかもしれない。

こどもたちの反応と舞台内容できゅーんとなってしまう舞台だ。

前川さんが「子供の僕には、自分を子供扱いしないその作風が、他の子供向け作品よりも信用できる感じがした」と自分のウルトラセブンでの経験を述べているように、この作品も、それがある。

暗いところが恐い、というラインから始まり、主人公の輝夫くんの気持ちになったり、暗いところにいる人たちは誰なんだろうと思ったり、自分のこどものときに思いを馳せたり、あるいは自分のこどものことを思ったりと、そんな観客それぞれが理解できる範囲で、面白くなっていると思う。
それは、どういう見方をしても大丈夫、と言っているようで、そういう見方で十分に面白いのだ。

おとなから観ても、暗いところにいる人たちが、実は光ある私たちのいる場所に出て来る前(舞台の中では「昇進」と言っていた)にいる人たちなのだ、とわかることで、また少しきゅーんとなったりするのだ。特にこども連れのお母さんたちには、そういう設定はたまらないだろう。恐いとしがみつく我が子を腕に抱きながらだから。

そこに「家族」の姿を観るとしても、とてもいい作品だと思う。

子どもたちにとっても、暗いところにいる人たちが「いつも観ている」というのは、恐かったり、もの凄く好奇心をそそられたりするのだろう。

そして、最も凄いと思うのは、就学前のこどもたちが大勢いたのだが、70分もの時間、騒がす、飽きずに、舞台に集中して観ていたことだ。舞台のその力は素晴らしい。

こどもの頃だけでなく、今だって、家が軋む音にどきりとしたり、何かの気配を感じて、劇中の輝夫くんのように、風で膨らんだカーテンを蹴ってみたりする。

そういう誰にでもありそうな細かいディテールが随所にあり、本当に楽しめた。

脚本もだが、演出もいいなぁと思う。もちろん役者も。

イキウメが観劇後に残すトゲのようなもの(イタさが伴うような)は、なかったが、トゲではなくて、闇の怖さとか闇への好奇心とか、家族とか、そんな要素たちで、心の柔らかいところを、くっと突っつかれた感じ。

役者は、例えば、お姉さん(伊勢佳世さん)はお姉さんらしく、お母さん(木下三枝子さん)も優しいお母さんらしく、全員がとても丁寧で共感が持てた。特に輝夫くんを演じた大窪人衛さんは、いつものイキウメだと、なんひねた感じがあるのだけど、この舞台での輝夫くんの、切実に訴える姿などは、泣けそうななるほどいい感じ。
浮遊するfitしない者達

浮遊するfitしない者達

劇団TEAM-ODAC

紀伊國屋ホール(東京都)

2012/07/26 (木) ~ 2012/07/30 (月)公演終了

満足度★★★★

良かったですよ
ちょっと重い内容なのですが,十分楽しめます。fitしないのは何が問題なのか考えてしまう部分もあるのですが,天使と悪魔そして死神のやり取りがそこんとこを薄めてくれて深刻にならずに過ごせるのです。初見の劇団でしたし,開演前,プロマイド写真を購入する女性たちを見て,芝居に不安を感じていましたが,演技内容ともに見せてくれるもので,満足いたしました。

職業◉寺山修司(1935〜1983/1983〜2012)

職業◉寺山修司(1935〜1983/1983〜2012)

重力/Note

STスポット(神奈川県)

2012/07/20 (金) ~ 2012/07/23 (月)公演終了

満足度★★★

重力/Note「業◉寺山修司(1935〜1983/1983〜2012)」観ました
予備知識なしに行きました(名古屋の知り合いが観に行くようだったので)。寺山修司戯曲の舞台は何本か観たけど、こう眠くなってたのは初めて(汗)昼に「義経千本桜」を4時間半観て疲れたせいか…入場時に見た、背景にブースが見えるセットや雑多な道具立てにはワクワクしてただけに意外…。役者の身体の違いについて、それほど感じず(衣装の印象が強かったせいかも)。あと、やはり空間が小さかった?役者との距離感が近いのはいいけど、上演中に世界が変わって見えなくて…なんだか何かと残念。

『孤独の惑星 (コドクのホシ)』ご来場ありがとうございました。

『孤独の惑星 (コドクのホシ)』ご来場ありがとうございました。

演劇ユニットG.com

劇場HOPE(東京都)

2012/07/20 (金) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題427(12-170)
19:00の回(晴、暑い)。18:03受付、中(受付の奥)で待っていても構わないということでしたので涼しい所で待ちます。18:30開場。原作が「ソラリス」、とても複雑な気持ちのまま階段を下り、舞台が目に入ってくると...。

午前中、浦和のIMAXで「THE DARK KNIGHT RISES」みてきました。IMAXをみたことがある方はわかると思いますが、壁一面のスクリーン、高画質。大音量で椅子がビビります。絵と音と音楽と。それを持ち続けながらのお芝居でのSF作品、それも個人的に特別な思い入れがある「レム」であり、「ソラリス」。ほぼ同時期に「2001年宇宙の旅」をテアトル東京(シネラマ版)でみていて(余談ですが、シネラマ版は通常版と違うところがあるとネットにあります)、両作品が劇場でのSF作品のスタートであり、頂点でもあります(実は、SFの映像では、TV放送されたB級作品も大好き)。

そのソラリスが目の前に。湾曲した部屋、銀色に輝くテーブル、ワインとグラス。左右の柱も銀(鏡のイメージかな?)、舞台手前の床に白い..湿布薬みたいなものが何枚も。インスト曲が控えめに流れ、正面上の(青紫)照明が宇宙ステーションの冷ややかさを感じさせてくれます。

ここでおこるであろうこと、「お客さん」が来ること、理解するにはあまりに遠くにある「海」のことを思いながら、18:55三浦さんの前説、BGMに代わり嵐のような音が聞こえてきます。暗転、そうかこれは海の音なのか...21:03終演。

理解できないもの、ソラリスの海、「星からの帰還」の100年以上先の世界、「砂漠の惑星」の機械、「エデン」の異星人...異質なものを描くレムの世界。

終演後、前作のDVDを購入、三浦さんにお声がけさせていただき帰路へ。続く、

ネタバレBOX

正直、よくここまでまとめられたものだとビックリしています。映画のシーンと重なる部分...ああ、ここはこんな風に仕上げたんだ、おやっ、これは映画にないけど...いいな、とか。登場人物は「日本人」になっていますが、名前にもひねりがあり、終演後、「ハル」は「HAL9000ですか?」とお聞きしたほどで、「猿田」は「火の鳥」からきているそうです。タルコフスキー版は水とゆったりとした映像の中でお話が進み、こちらではそれを照明がセリフ以上に語りかけてきます。

役者さんたちも大好演、男性は「人」、女性は「お客さん」。もう一人の登場人物、「海」は赤と青のふたつの太陽のひかりを受け様々な面をみせてくれます。

ハルが(場面としては出てきませんが)ドアを突き破るシーン、蘇生するシーン..どれもいい。お客さんは4名、飛ばしたロケットの音は3つ、で間違ったのかなと思っていたら、残っていました。柳葉のお客さんが本人の自殺後も残っていたのは数にいれていいんですよね?

タルコフスキーのラストは絵的には嫌いなので、どうなるのかなと思っていたら..おおっ、海に降りるのか.....で、ふたたび「お客さん」、海との対話が始まったのか....オドロイた。「2001年」で「スターチャイルド」がでてきたくらい驚いた。

今借りている「物理学、まだこんなに謎がある(小谷太郎著 2012/4刊)」に、「ソラリス」と「2001年」に関する記述があり、「地球外生命探査」という章に「火星年代記」なんて洒落た副題がついています。

余談:袴塚さんと園田さん...「おおばんぶるまー」でみていました。
紙芝居活劇オペラ『怪人フー・マンチュー』

紙芝居活劇オペラ『怪人フー・マンチュー』

演劇実験室◎万有引力

座・高円寺1(東京都)

2012/07/26 (木) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★

これが万有引力のオペラだ!
すなわち、芝居仕立てのロックライブ、「名画組曲:怪人フー・マンチュー」!

ネタバレBOX

義和団事変の際に、出兵してきた列強の軍隊に家族を殺されたフー・マンチュー博士によって、軍人とその家族を次々に毒殺する事件が起こる。
フー・マンチュー博士を捕まえるために、イギリスから探偵とスコットランドヤードの刑事、そして医者がやって来る。
フー・マンチューはそれを察し、探偵の家にインド人に化け忍び込み、赤い毒蜘蛛を放つものの、探偵は気づき一難を逃れる。
探偵たちは、フー・マンチューを追い、銀幕へ入り込む。
フー・マンチューは、なおも欧米人たちを殺害するのだが、結局、探偵たちに追い詰められ、殺されてしまう。
しかし、死んだはずのフー・マンチューが現れるのだ。
そんなストーリー。

大音響のゴジラのテーマから幕が開き、 J・A・シーザーらによる生演奏と歌で物語は綴られる。途中までは原作どおりであろうが、中盤からは、万有引力のオドロオドロしく、どこか滑稽さもある世界に突入する。

この舞台、万有引力を見慣れていない方には少々わかりにくく、伝わりにくいものかもしれない。
それは「オペラ」というレッテルだけに気を取られてしまっているからだろう。
何も「オペラ」と銘打っているからと言って、演じられるのが、誰もが知っている「オペラ」の形式とは限らない。つまり、オペラだ、と言ったとしても、それは、台詞を歌ってストーリーを進めるものだけとは限らないのだ。そんな、いつもの安全な場所にいて観ているだけではわからないのかもしれない。固定された概念にしがみつくことなく、積極的に受け入れる、頭の切り替えが必要だ。
これが「万有引力のオペラ」なのだ。

観ていればわかることなのだが、ストーリーそのものについては、狂言回しや登場人物たちの台詞や絵によって示されていく。
それにプラス「音楽=歌」があると言っていいだろう。
特に合唱部分の歌詞は、いつもの万有引力、あるいはいつものJ・A・シーザーさんの曲のように、聞き取りにくいかもしれない。しかし、リフレインはなんとなく耳に残るし、聞かせたい歌は(特にソロ)、聞き取れるように歌っている。
例えば、合唱で聞こえてくるリフレインの1つ、「上海という女がすすり泣く」なんていうのは、「怪人フー・マン・チュー」が持っているテーマそのものなのだから。

ご存じのとおり、ロックには、「歌詞が聞き取れないもの」と「歌詞を聞かせるもの」とがある。この舞台ではそれを使い分けていると思っていいだろう。

ちなみに、歌詞は、言葉の遊びと過剰な言葉の羅列、さらに中国語も入っていたようで、内容を聞きながらロジックに組み立てることは、難しいと思われる。
だから芝居にプラスして、音楽を楽しむというということだ。

いや、逆に、ライブが「芝居仕立て」である、と言ってもいいかもしれない。

ロックのライブに、芝居仕立てのストーリーがあり、ダンスもあるというパフォーマンスである。「怪人フー・マン・チュー」という素材を、おどろおどろしく、ロックにアレンジして弄んだ、と言ってもいいかもしれない。
これが寺山修司さんとJ・A・シーザーさんが結局完成させるに至らなかった作品の、2012年時点における現在だ。

つまり、当パンでも、劇中でも「名画組曲「怪人フー・マン・チュー」」とあったが、まさにそれなのだ。そういう意味においても、音楽としてのカッコ良さは抜群で、まさにロックしてた。

好みのロックだ。J・A・シーザーさんの曲は、やはり合唱がいい。
冒頭からやられた。

客席から観た舞台ビジュアルも計算ずくであったし、左右に分かれた生演奏では、今回特にビートの強いパーカッションの響きがよかった。ひょっとしたら、先日のJ・A・シーザーさんのライブよりも、音の抜けはよかったかもしれない。

ダンスもキレがあったし、活弁士を演じた森ようこさんの歯切れのいい台詞もよかった。名前はわからないが、フー・マン・チューの手下で、剣の使い手の殺陣もなかなか。さらに熱を帯びた合唱もいい。

そして、なにより、J・A・シーザーさんとa_kiraxxさんの2人だけで(録音部分もあるが)、あの素晴らしい演奏をしたことには大きな拍手を送りたい。

ただし、ストーリーにはもうひとつ深みはほしかったところだ。
「フー・マン・チューとは、列強に踏みにじられた中国の数万の民の意志の総体なのかもしれない」(意訳)という締めはよかったと思うのだが。
さんさんロード

さんさんロード

劇団C2

萬劇場(東京都)

2012/07/25 (水) ~ 2012/07/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

笑いました!
とっても面白かったです。お芝居を観て、こんなに笑ったのは久しぶりでした。笑いのツボは人によって違うと思いますので、合わない人もいるかと思いますが、個人的には大好きです。笑えたのは、テンポの良さもあると思いますので、それは役者さん達の力量もあるからなんだろうな・・と思いました。面白いキャラクターでしたが、特に新人の金田君が最高でした。演じている役者さんに拍手です!

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