
非実在少女のるてちゃん
笑の内閣
こまばアゴラ劇場(東京都)
2012/08/03 (金) ~ 2012/08/05 (日)公演終了
満足度★★★★
政治と哲学の根底
表現は、基本的にアナーキーな根を持つべきだと思っている。恐らくは、生命そのものが、DNAによる設計図、その適用と環境のマッチングにあるからである。そして、マッチングは試行錯誤そのものであるから。生命が物それ自体であるなら、エントロピーとの関係で、それらは、エネルギー消費の最も少ない、即ち安定する方向に進むはずである。然しながら、生命は、ことほどさように単純ではない。物の物理法則がこのようであるだけで、生命が発生するとは、現在考えられていないのである。
実際、生命の発生段階における分子レベル、或いは、素粒子レベルの、ある条件下での振る舞いについては、まだまだ分からぬことが多い。然しながら、生命を形成する条件は、エントロピーの安定相とカオスの中間にこそ存在することが、恐らく確実である。実際、これらの知見は、生命発生をシミュレートした数々の実験でほぼ証明されている。
一見、演劇とは、何の関係も無いように感じられるかもしれないが、さに非ず。生命が以上のように安定相即ち秩序とカオス即ちアナーキー間にこそ発生源を持つのであれば、その構造自体は、生命維持、再生産に必要なだけの安定性を持つと同時に自らが学習し、進化する際に情況に対応し続けることのできるフレキシビリティーを持たねばならない。これを人間的価値観を表す言葉に変換するならば、自由ということになろう。この文章の最初の一行に書いたように、表現がアナーキーでなければならないのは、生命そのものが、その辺縁で生まれ活動しているからなのである。安定相よりは、カオスに近い辺縁でそれは維持される。
この作品で表現されている事象は、実際に、この国の首都で問題化した事実を基にしているが、首都の長の行っていることは、以上述べたような生命の根本的原理に反する。ということを考えさせる、案外、哲学的、遺伝子生物学的、コンピューターサイエンス的、複雑系的な作品である。従って、ここで、扱われる問題に性が絡むのは必然なのである。

劇作家協会公開講座2012年夏
日本劇作家協会
座・高円寺2(東京都)
2012/08/04 (土) ~ 2012/08/05 (日)公演終了
満足度★★★★
第一部
自分が見たのは一部のみである。然し、日本人作家、アメリカ人作家作品が交互に演じられる構成は、ほぼ、アメリカ上演と同じだという。全般的に、非常に立体感のある、上手なリーディングであったが、やはり、文化の差が出ていると感じられた舞台であった。日本人作家の作品が、どちらかと言えば、内側から発せられていたのに対し、アメリカ人作家の作品は、コンセプトに重きが置かれているように思われる。何れにせよ、初めっから、同質の感情を喚起するような作品群であれば、それは、当に同一文化なのであろうし、不整合を感じる方が、むしろ自然なことであろう。これだけ大きな傷を我が国の人々に与えた核人災である。当然、立場も違えば、感じ方も異なる。それでも、支援をしてくれた人々の心情を我々はどう受け止めるべきか? オスプレイ配備や、TPP、トヨタバッシング、原爆を落とすために、敢えて、戦争遂行に必要不可欠なインフラを原爆投下直前まで破壊せずにいたアメリカ、ABCCによって被爆者をモルモットにしたのもアメリカという国であり、現在、沖縄を中心に基地を展開し、好き放題をやって日本人に迷惑をかけているのも彼らである。無論、個々人レベルでは、良い人も悪い人もいるであろう。だが、アメリカという名がついただけで、素直な見方ができない日本人が多くいることもまた事実であろう。そういう意味では、善意の人々の行為が、アメリカという国家のアリバイ作りに利用されているのではないか、との懸念も残るのだ。
以上のような様々な要因も含めて、観たが、作品自体は、評価すべきものが多かった。評価は、作品の出来だけで下している。

国民の生活
ミナモザ
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2012/08/01 (水) ~ 2012/08/06 (月)公演終了

虹色サラウンド
Knocturn
シアター風姿花伝(東京都)
2012/08/04 (土) ~ 2012/08/06 (月)公演終了
満足度★★★
爽やか
男女間の関係を男の馬鹿馬鹿しいパフォーマンスと、高い運動能力、ドタバタで表現しつつも勘所をきちっと押さえ、♂の持つ照れを命がけ(魂がけ)で表現する辺り、爽やかさすら漂う。役者陣の一所懸命な演技も好感が持てる。また、劇中、フルートの生演奏が入るが、これも練習をしっかりやっていることが良く分かるできであった。構成力もあるので、今後の発展が期待できそうだ。一方、日本で芝居をやり続けることのシンドサもバンドや絵画、写真などの表現とパラレルに語りつつ炙り出している点で、問題点を明らかにしつつ、どうするのか、という若い劇団の奮闘が見て取れ、好印象であった。

ローザ【全国ツアー!!】
時間堂
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2012/07/31 (火) ~ 2012/08/01 (水)公演終了
なかなか難しい作品でした(>_<)
チラシには話しの説明や言葉の意味など丁寧に書いていましたが
それを読んだ上で観劇に挑んだのですが…
うーむ…f^_^;)
正直言ってどう楽しめばいいのか⁈
私にはなかなか難しい作品でした(>_<)
当時の話しや人物像が見えていればもっと楽しめたかも知れません
それぞれが自分の思うローザ役を演じて
会話の所々で素に返った様な突っ込みなどで笑える部分もあったのですが
この作品の見所はそのギャップや言葉のチョイスを楽しむのではないか⁈と
思いながら観てましたがグイグイと揺さぶられるほどは感じらませんでした…
まぁ私が歴史が苦手なのもあって入り込めなかった部分があったかも知れません
演じている役者さんは終始、落ち着いた演技は惹きつけられます
だから話しがもっと理解できれば愉しめたお芝居だと思います!
(知能がまだまだ追いつけず私には難しいかった…)
次回は私には入り込みやすい⁈
リアルな現代劇を観て観たいなぁと思いました(^ ^)

The stray Moon
ひこうき舞台
シアターシャイン(東京都)
2012/08/03 (金) ~ 2012/08/05 (日)公演終了
満足度★★★
哀愁
阿佐ヶ谷で七夕まつりがあり、商店街がかなりな混みようで、開演時間ギリギリの到着となった。
「異人たちの夏」のようなしんみりあり、楽しい展開もあって、楽しめました。
ラストにかけての音楽での演出が心にグっと来て良かったです。

ここまでがユートピア×トラックメロウ
劇団あおきりみかん×オイスターズ
座・高円寺1(東京都)
2012/08/02 (木) ~ 2012/08/06 (月)公演終了
満足度★★★
トラックメロウ観ました
やたらとしつこいコントのような不条理会話劇。それなりに楽しめましたが、面白さのツボがどこにあるのかよくわかりません。通好みの作品なのかな。ところでこの作品は本来もっとスペースの小さな劇場向きなのでしょうか。後ろの方の席からの観劇でしたが、かなり間延びした感じがしました。

カンガルー
世の中と演劇するオフィスプロジェクトM
Space早稲田(東京都)
2012/08/01 (水) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

女魔導士は求めても得られない
空想天象儀
明石スタジオ(東京都)
2012/08/04 (土) ~ 2012/08/06 (月)公演終了

もうひとつは君のぶん
コトリ会議
ウイングフィールド(大阪府)
2012/08/03 (金) ~ 2012/08/06 (月)公演終了
満足度★★★★
面白かった♪
タイトルとか、内容とかどうでもいい。とにかく面白かったです。どこが良かったとか説明でいるけど、あえて説明したくないくらい面白かったです♪

【全日程終了!ありがとうございました】小田急VSプレデター(東京)
劇団東京ペンギン
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2012/08/04 (土) ~ 2012/08/05 (日)公演終了
満足度★★
見てきた
生で見る演劇は役者の魅力をどう表現するかが演出の勝負どころの一つと思っているので、言葉遊びのセンスを感じながらも、役者とセリフが噛み合ってないというか素敵な役者さん達を生かしきれてない感じがしてもったいなかった。キラリと感じたところはあるだけに、「ゆとり世代」の視点でシニカルに描くのではなく直球で来てほしい。今後に期待します。

ア・レーズン イン ザ パン
(裸)ミチコイスタンブール
タイニイアリス(東京都)
2012/08/01 (水) ~ 2012/08/07 (火)公演終了
満足度★
なにこれ
作りたい空気は何となく察したけど
役者や脚本、演出の力不足で面白いものにまで発展できてない。
結果、ただのわけわかんない芝居になってる。

「ヤミ金融」
RISU PRODUCE
SPACE107(東京都)
2012/08/01 (水) ~ 2012/08/05 (日)公演終了

浸染物
血沸肉踊隊
シアター711(東京都)
2012/08/02 (木) ~ 2012/08/05 (日)公演終了
満足度★★★
アウェイ感
熱心なファンの方がいらっしゃるらしくちょっと不可解な笑いが先行しややアウェイ感を感じてしまいました。
オリジナリティがあり破天荒な感じはよかったです。

劇作家協会公開講座2012年夏
日本劇作家協会
座・高円寺2(東京都)
2012/08/04 (土) ~ 2012/08/05 (日)公演終了
満足度★★★
終始、釈然としないものがありました
このリーディング公演の報告を耳にした当初から、この会の理念に、何か釈然としない思いがあったので、一体どんなものだったのかと、確かめたい意味もあり、伺いました。
この会の主旨を忘れて、純粋に、リーディング作品として、拝見した場合は、大変中身の濃い、見応え、聞き応えのあるステージだったと思います。
ただ、最後に、青井陽治さんが、「釈然としない」とおっしゃったように、また、これを被災地で上演することに戸惑いを感じられたご様子の東北演劇人の、くらもちさんや大信さんのお気持ちを推量するにつけても、
このリーディングが、東北の演劇人応援のためのイベントではなく、本当に、生きるか死ぬかで頑張って過ごされている被災地の方への、少しでも力になれる形での上演形態であってほしいと願わずにはいられませんでした。
ネタバレ欄では、純粋に、作品そのものに感じた感想のみを列記したいと思います。

宇宙家族ヤマザキ
宇宙食堂
吉祥寺シアター(東京都)
2012/06/29 (金) ~ 2012/07/01 (日)公演終了
満足度★★★
場転が細かいか
中盤までちょっと場面転換が細かい(多い)かなと感じるが、後半のアクシデント場面については、手に汗握る展開、テンポよい展開でよかった。面白かった。

ミラかな姉妹夏のツアー
Limited_Spice
APOCシアター(東京都)
2012/08/04 (土) ~ 2012/08/05 (日)公演終了
満足度★★★
二人芝居
片山さんとミラさんの二人芝居は30分ほどで終わってしまったので、のこりの時間は場違いな人になってしまいました。申し訳ありません。
芝居はよかったです。

Nobody is Perfect
劇団ガバメンツ
APOCシアター(東京都)
2012/08/03 (金) ~ 2012/08/05 (日)公演終了
満足度★★★★
おもしろかったです
やや技巧に走りすぎた感はありますけど。そういや「カイロの紫のバラ」もウディアレンの中ではあまり好きじゃないす。
カーテンコールの時に片山さんの表情にまだ猫がのこってたようでした。かわいい。

千に砕け散る空の星
ゴーチ・ブラザーズ
シアタートラム(東京都)
2012/07/19 (木) ~ 2012/07/30 (月)公演終了
満足度★★
これは失敗作
3人が共作した戯曲はまとまりがなく、俳優陣の芝居もバラバラ。中嶋しゅうや倉野章子、中村彰男など質の高い演技を見せる役者もいたものの、それらが舞台全体のクオリティ向上に繋がっていきせんでした。
なぜこのホンを日本で上演したいのか、その想いが舞台を観ても伝わってこなかったのが残念です。

暗いところからやってくる
KAAT神奈川芸術劇場
KAAT神奈川芸術劇場・中スタジオ(神奈川県)
2012/07/26 (木) ~ 2012/08/05 (日)公演終了
満足度★★★★
「後ろ!後ろ!」
小さい子どもを連れて行って、「後ろ後ろ!」と叫ばせたかったです。
入口の布が掛かっているところから、ワクワク感が始まっていました。