最新の観てきた!クチコミ一覧

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夢のあとさき

夢のあとさき

劇団キンダースペース

劇団キンダースペース アトリエ(埼玉県)

2012/10/10 (水) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

正に泣き笑い。
「夢の酒」にニヤニヤして「天狗裁き」に笑い「芝浜」で泣けました。役者さん上手いし良い芝居を観劇できました。 

ネタバレBOX

「夢の酒」 艶っぽい大桑さんなら夢の世界に入りたい(笑)
柳亭市馬独演会

柳亭市馬独演会

市川市文化会館

市川市文化会館(千葉県)

2012/10/12 (金) ~ 2012/10/12 (金)公演終了

満足度★★★★

構成も良い
独演会とはいえ、前座もあり、休憩を挟んで曲芸もありという構成で、様々な層の観客に対して細かい配慮が見受けられる。落語が庶民の芸能である所以であろう。師匠は、各々の芸(前座、曲芸)を噺の枕に取り込んで、自然体で自らの噺をしている。出のシーンでの歩き方、裾捌き、着座、挨拶する時の位置なども、マイクのある位置からお客に対して不自然にならないような位置に座を占め、おじぎが丁寧に見えるような計らいも見受けられる辺り、流石の感を抱く。出からして前座とは格が違うというのが、ハッキリ観てとれるのだ。決して歩き方が美しいとかではない。ただ師匠の生きている環境の中で自由にしていられる。そういう歩き方、登場の仕方なのだ。その辺りを流石だと思う。流石、流石のオンパレードだが、それだけ引き締まった土台の上に成り立っているという、芸事の基本を思い出して欲しい。落語は演劇で言うと一人舞台に似ている、言い方を変えると共通項が多い。実際、高座での師匠の噺には、形態模写もたくさん出てきて、上手いのだ。

笑う巨塔

笑う巨塔

東京セレソンデラックス

サンシャイン劇場(東京都)

2012/10/03 (水) ~ 2012/10/28 (日)公演終了

満足度★★★★

見納めてきました
最後ですから,見納めてきました。噂にたがわず楽しい舞台。人気があったのがよくわかります。解散なんてもったいない気も。公演の内容は説明に記載されたとおり,笑いにあふれる終始リラックスできる(飲食自由というのもリラックスできるようにとの配慮と思いますが,周りには誰も飲食している人は見かけませんでした。)もので,2時間15分,楽しい時間でした。

ミクロ戦士!ピロリーキング

ミクロ戦士!ピロリーキング

川崎インキュベーター

ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)

2012/10/11 (木) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★★

前説=菌達の説明は楽しめた(^^)
でも本編では説明は少なく、
やや腹筋さんテイストが不足していたように思います。

でも、舞台上での役者さん達の動きはすごく楽しく面白かった。
(愉快な表現に客席のお子さんに大受けしてました)

自分、ラクトセブンと主人公の元気なピロリが気に入りました(^^)。

すっぱいものが上がってきたり、胃腸の不調を感じたり、
便秘・下痢などが気になる方にはお薦めかしらねぇ(^^)。

<自由席 約90分>

ネタバレBOX

前説で腹筋さんが「うんち」の中の、
細菌バランスについて説明するのは大変わかりやすかった。

まったく物語にはカマナイが、
途中に入った白血球コント(腹筋さん&アフリカンさん二人で)の
受けが良くってアドリブで続いたのが
、舞台は生き物なんだなぁとしみじみ感じたです。

悪性腫瘍と菌たちの関係が、今ひとつわかり辛かったのが残念でした。

えー話、詳しくはちょっとまっててな。

「待たせたね!」-(某うごく人体模型風に)

冒険譚というよりも、現ピロリ王の回顧話です。
繁栄してるコロニーの崩壊の危機に若いピロリ菌達が無謀な算段に挑戦しようとするのですが、ピロリキングが止め。若い頃の冒険談を話します。現状の胃袋から腸へ行き悪玉菌や善玉菌の戦いに巻き込まれ、食道に上がり此の世の果て=がん細胞にも出会います。その話をしてちゃんと計画を持って現コロニーを癌から守ろうと挑戦するトコで終演ですが。パンフレットにある各菌の説明を見ないと結構役の種はわからないかなと思う。
ミュージカル「マリオネット」

ミュージカル「マリオネット」

ミュージカル座

六行会ホール(東京都)

2012/10/12 (金) ~ 2012/10/16 (火)公演終了

満足度★★★★★

動く絵本のような舞台でした
わかり易くホロリとする話に、
愉快なキャラクターの出てくる先に希望のみえる舞台でありました(^^)。

「悲しい気持ちが和らぐ時は、どこかで思ってくれる人がいるからだよ。」
といった感じがとてと伝わってくる温かい物語に出会えた事に感謝です。

<全2幕 15分休憩入れて2時間55分>

ネタバレBOX

オチの絵と林檎のシーンが上手なピリオドになったので、
星一つおまけします(^^)。

くわしくは ちとまっててね
第三楽章

第三楽章

劇団霞座

アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)

2012/10/04 (木) ~ 2012/10/08 (月)公演終了

満足度★★★

男としての格の違いに涙する。
なんか観ながら、15歳の時に訪れた薬師寺での説法を思い出してた。

「ありがてぇんだろうが、よくわからねぇ」。

ボクの耳には、複数の観客による「鼻ズルズル音」が届いていた。

でも、ボクはよくわからなかった。


「現実と妄想、現在と過去とが入り混じってる話なのかな?」

「この少女は人形なの?・・・まさか、ねぇ」

「坂の見え方が、置かれている心理状況や、坂上坂下なんかの今いる位置、そして朝、昼、夕方、夜とで違ってくるってのは、なんとなくわかるなあ」

「・・・つかさ、って何者?」

「すごく稽古したんだろうな」

「ん・・・?つかさ、死んでるの?」

「ロリコンの話では、たぶんないんだろうね」

「・・・あと何回”つかさーっ!”って言うんだろ?」


瞬間を切り取ると美しい場面がたくさんあったのと、猿楽町アートスタジオの雰囲気が好きなのもあって、終演後、男坂を上る足取りは軽かった。

「よくわかんなかったけど、ラストシーンは良かったなあ」なんて思いながら。

で、丸ノ内線に乗ってから当日パンフを開いてみた。

作演の大貫隼さんの文章、すてきだった。

彼が高校生(だったっけ?)の頃の、輪行中の出来事が書いてあった。

道に迷う少女との、時間にしたらほんの少しの間の交流。


「あっ・・・そういうことだったのか。。。」

丸ノ内線の茗荷谷あたりで一人合点(←抽象的な芝居を、自分の価値観や思い出、日常etc.に強引にはめこむ術は、得意なのだ。そういう術を使うということは、人間の底の浅さを露呈することにも繋がっちまうのだが 泣笑)。


「そういや鹿児島赴任時代の金曜の夜、気ままなドライブで訪れた鹿屋で・・・たしか”ムッシュゼン”って店だったっけ・・・隣り合った赤ブチ眼鏡の女の子と話が盛り上がるでもなかったのに、養豚場の香り漂う田舎道にポツンと建つ小奇麗なモーテルに流れて・・・翌朝、彼女を送る時に”また会おうよ”なんて言われてイイ気になって・・・彼女をおろして、ふと助手席のシートを見たら、折りたたんだ1万円が置いてあって・・・”1万円?昨日、奢ったのを遠慮したのかな?”なんて思って、そのまま財布に放り込んで・・・しばらくの間、不思議な気分とチョット良い気分、そして ”ま、もう会うことは無いだろうけどね” なんて思っちまってることに対するチクチク感を味わったりしてたなあ。。。」


そんなことを思い出してた(その間に池袋に着いて、副都心線ホームへの通路を早歩き)。

刹那な出会いを、このような荘厳な作品に昇華させた大貫さん(大学生)・・・対して、都合の良い妄想を膨らませた上に、妄想の中においても”赤ぶち眼鏡の女の子”をもてあそんでいたボク(当時、大学を出て5年目の社会人)。

人間としての格が違うよね(泣)

Melancholia

Melancholia

トレモロ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2012/10/11 (木) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

ミュージカル
とても おもしろかったです。

ネタバレBOX

しばらく会っていない 友人とか と、
久しぶりに また 会おうかしらって
思いました。
田舎の侍 【8日(月祝)14時の回、当日券ご用意してあります!】

田舎の侍 【8日(月祝)14時の回、当日券ご用意してあります!】

劇団鹿殺し

駅前劇場(東京都)

2012/10/04 (木) ~ 2012/10/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

観ていて気持ちいい
とにかく役者さんがみんな活き活きとしていて楽しそう。ロック調の音楽に合わせて刀を振り回せば、観ているこちらのテンションも自然と上がってくる。面白いし、かっこいいし、大満足の2時間。オレノグラフィティさん、よかったです。歌で少し歌詞が聴き取り難い場面があったけど、まあ、大きな問題ではないと思います。

ネタバレBOX

ギターを持って弾き語りをしたのは丸山厚人さんだったでしょうか。あれが最高に面白かった。菜月チョビさんは色んな意味で輝いておられた。バカバカしくてイイですよね、ああいうの。キラキラキラーンってなってた(笑)。役を沢山割り当てられている方々の、衣装の早替えも見事です。
水をめぐる2/水をめぐる3

水をめぐる2/水をめぐる3

劇団こふく劇場

こまばアゴラ劇場(東京都)

2012/10/11 (木) ~ 2012/10/15 (月)公演終了

満足度★★★

水をめぐる2
チケットプレゼントにて鑑賞。仮チラシの漫画のラフさが土着な感じ。

ネタバレBOX

夫の遺灰を箱に入れ、海へ蒔こうとする女・清(あべゆう)は、海を知らない。道行く人に海がどこにあるか尋ね、歩く。清を尾ける漣(かみもと千春)は、清の夫と不倫関係にあったが、結局清が選ばれたことに不満を漏らし、遺灰を寄こせと迫る…。

作演が事前に説明していた、独特の歩行が印象的。背負うような前かがみの姿勢で大きな足音を踏み鳴らし、一歩一歩前進する。話のスローさや音楽、衣装と相まって、昔話な空気感を醸す。実際、登場人物は幽霊だったり曰くありげな坊主だったり、浮世離れした世界観なので、それが一層引き立つ効果があった。
あと、清の妻として、女としてのいじらしさが良かった。

ただ、昔話(神話?)な雰囲気と話にすんなりとけ込めなくて、中盤眠くなった。会場も暑かったし。
愚か者

愚か者

兎団

ART THEATER かもめ座(東京都)

2012/10/11 (木) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★

まぁ
みなさんの情熱は伝わってきました。 けどね、客席まで伝染しなかったかな。

今、逃げる

今、逃げる

熱帯

サンモールスタジオ(東京都)

2012/10/05 (金) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★

男の逃避行
西原と上松コナンの演技が気に入った。

ネタバレBOX

なんか厭になって逃げ出す男2人。東西南北を駆け巡り、北のカフェで酒を飲む…。

神経質そうな住田(芳賀晶)は、南の地で出会った人妻・叶子(市村美恵)の夫を崖から突き落として逃避行し、結果、自分から叶子に別れを告げる。楽天的な戸越(西原誠吾)は、彼女・飯干(林田麻里)とのズレを抱え、北のカフェで偶然出会うも、やはり暗に別れる。
現代に生きるサラリーマンの圧迫感から逃れる2人が、最後まで逃げ切ったようなさっぱり感。荷物もなしに(金も途中でなくなるけど)身軽に旅する二人を若干羨ましくも思った。

叶子との駆け落ちを決め、叶子が夫(松尾マリヲ)とケジメをつけると決意した時、住田と叶子の「逃げる」の温度差にハッとなる。単純に体の移動だけじゃ、「逃げる」にならないんだなと。「逃げる」にもプラスの逃げとマイナスの逃げがあるんだなと。多分、ラストの二人はプラスのほうに逃げられたんだなと。

話の展開自体はややさっぱり過ぎる気がした。つまらなくないけど、心にひっかかるところが少ない。笑いももう一歩な感じ。笑えるとこもちゃんとあったけど。民族資料館とか好き。
幕末スープレックス(東京公演)

幕末スープレックス(東京公演)

劇団子供鉅人

ザムザ阿佐谷(東京都)

2012/10/04 (木) ~ 2012/10/08 (月)公演終了

満足度★★★★

子供鉅人『幕末スープレックス』
面白かったーーー!ザムザ阿佐谷で二時間二十分もあるんだけど、すんごい楽しかったです。セリフも歌も良かった~。卑猥なのは大の苦手なんだけど、それもひっくるめて愛せました。気持ち的には★5つ。

ネタバレBOX

松竹梅の三姉妹。女優さんすばらしかった。ラブ吉もかっこ良かったです。
PHANTOM 語られざりし物語~The Kiss of Christine~

PHANTOM 語られざりし物語~The Kiss of Christine~

Studio Life(劇団スタジオライフ)

シアターサンモール(東京都)

2012/10/06 (土) ~ 2012/10/23 (火)公演終了

満足度★★★★

PHANTOM 語られざりし物語~The Kiss of Christine~
前作とパリのオペラ座を思い出しながら鑑賞。やっぱり映像の美術と暗い目の照明がいい。衣装も豪華で良かった。きっといつも通り原作小説に忠実で、生真面目な台本なんだろうな。長く感じる場面もあったけど、力作。休憩込みで三時間。
シアターサンモールに高校生男女いっぱい観にきてた。門限ゆるいのか、都心に住んでるのかな。客席に若い人がいるとそれだけで嬉しい。

ネタバレBOX

映像がずずいーーーと上に移動することで、観客は自分が下に降りて行ってるような気がするんですよね。ファントムの隠れ家に降りて行く臨場感が嬉しい。後日談も面白かった。救いがありました。
『ヒッキー・ソトニデテミターノ』

『ヒッキー・ソトニデテミターノ』

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2012/10/04 (木) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★★

岩井秀人作・演出「ヒッキー・ソトニデテミターノ」
笑った…不謹慎かなと思うぐらい笑ってしまった。パルコ劇場の新機軸!?視覚的にも空間的にも意味的にも、暗闇に吸い込まれそうだった。闇は有(生)なのか無(死)なのか、確かな手触りがあるのに実体をつかめない時間だった。幽玄、なのかな。

ネタバレBOX

吹越満さん演じる主人公が窓から出る(飛び降りる)演技を繰り返す意味が、最初はわからなかったんだけど、古館寛治さんの役が亡くなった時に、やっとこさピンときて。
「ヒッキー・カンクーントルネード」は、ラストに主人公がプロレスに行ったのか死んだのかの境目が、公演によって違ったように記憶しているんだけど、あの意味が、この続編でくっきりしたように思いました。私自身が、生きてるのか死んでるのか。
橋からの眺め

橋からの眺め

Artist Company響人

テアトルBONBON(東京都)

2012/10/04 (木) ~ 2012/10/10 (水)公演終了

満足度★★★★

ArtistCompany響人「橋からの眺め」
A・ミラー戯曲の小川絵梨子演出。これぞクラシックなストレート・プレイ。緻密に組み立てた会話を真摯な演技で。知人と「こういう芝居がロングランされ、いつでも観られる環境が欲しい」と話す。対面式客席もグー。約1時間50分。

ネタバレBOX

もっと笑える戯曲だと思うんですが、初日はちょっと怖いムードが強すぎたような。居間で踊ったり、手紙を読んだり、新聞読んだりしてる時間が、異様にスリリングで良かった。
遭難、

遭難、

劇団、本谷有希子

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2012/10/02 (火) ~ 2012/10/23 (火)公演終了

満足度★★★★

劇団、本谷有希子「遭難、」
面白かった。中学校の職員室での教師と保護者のてんやわんや。不謹慎な笑いを手練れの俳優陣が手堅く決めて行く。ベロリと剥けるように本音が露呈し、目まぐるしく状況が変化するのがスリリングかつ滑稽。舞台を覆う壁のおかげで、私の心の中の話と思えた。約二時間五分。

ネタバレBOX

壁のおかげでフィクション度合いが高まったのが、私には良かったです。円形とは全然違って。紙吹雪のあと菅原さんが消えて、ああ自分の脳内のことだったのかも、と思えました。
アテンプツ・オン・ハー・ライフ

アテンプツ・オン・ハー・ライフ

エイチエムピー・シアターカンパニー(一般社団法人HMP)

上野ストアハウス(東京都)

2012/10/11 (木) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題485(12-228)
19:30の回(晴)。18:50会場着、受付(整理番号札あり…◉◆370/ラベンダーと印がある)。今週も忙しく、バテたので帰宅が楽な乗換え駅の上野にしました。こちらの劇団は初めて。19:02開場。舞台奥に巨大な「輪」、天井に届きそうなほど。水車みたいな、ガムテープみたいな…劇中、構造が明らかになります。上からの照明を受けて床に丸く、歪んだ大きな影。壁に沿って7脚の椅子(客席:クッションなし、と同じ)、登場人物の数分。傍にペットボトル、ひとつじゃがりこ?全員出ずっぱりなので補給。前説に続いて19:34開演〜21:24終演、21:27アフタートーク〜21:47終了。
観劇中、何が面白いのか全然わからず、で、なんと終演後のATを聞いて印象は大逆転。開演前、珍しく当パンを読んだものの理解が足らず、原作を読んでいたらもっとよかったのかなと思いました。ATでサラ・ケインの名が出て、そういえば「4時48分」のときも同じように感じたことを思い出す…全く成長しないもので、旧感覚の限界を感ずる。続く。

女のみち2012

女のみち2012

ブス会*

ザ・スズナリ(東京都)

2012/10/11 (木) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★★

ネタばれ
ネバばれ

ネタバレBOX

ブス会の新作【女のみち2012】を観劇。

AV女優の生きざまを描いた芝居。
ほとんど起承転結はなく、カリスマAV女優、出戻りAV女優、元アイドル女優達のAV撮影現場での出来事を描いている。前作と物語の構成とキャラクターなど似ている点は多々あるが、やはり描いている世界観、演出家の視点などが興味深い。 いわゆる今の小劇場の潮流である、平田オリザの現代口語演劇という感じだ。リアルな世界を、リアルな会話で見せて行き、そこに不条理さと笑いを紙一重で見せてくれる。作・演出ペヤンヌマキは、何時も女性のマル秘部分を描いている為、当然女性の視点で描いているのだろうなぁ?と思いきや、そんな事は一切なく、己の視点で描いているのがはっきり見て取れるので、観客はその世界観に興味を示すのである。

今作は非常にお勧め。

ここからネタばれ。

まだ公演中なのでネタばれしたくないのが、あまりにの可笑しさと凄いクライマックスは書きたくてしょうがないのである。

大詰めのクライマックス撮影が上手くいかない。それはAV女優達のエゴのぶつかり合いなのだ。そんな中、元アイドル女優の決心によって最高のクライマックを迎えるのである。それは元アイドル女優の顔面に4人のAV女優が、己の潮をぶちかけるのである。いわゆる潮の顔射である。それも4人のAV女優は己自身で潮を出す特技があり、それを弧を描くように舞台上で大放射するのである。

いやぁ、観客は大満足である。こんなラストシーンはありえないもんな。それが出来るのは作・演出のペヤンヌマキだけなのだから。
流石に誰もブラボーとは言わなかったが、心中では皆が拍手喝采
K.ファウスト

K.ファウスト

まつもと市民芸術館

世田谷パブリックシアター(東京都)

2012/10/06 (土) ~ 2012/10/14 (日)公演終了

満足度★★★

ネタばれ
ネタばれ

ネタバレBOX

串田和美の【Kファウスト】を観劇。

今作は、自由劇場のメンバー笹野高史と小日向文世が出演している舞台である(吉田日出子は出演していない) 串田和美の芝居は、あの伝説の上海バンスキングは観ており、それ以外にもコクーン歌舞伎など多数観ている。そして串田和美の芝居は外れがない!という印象がある。

錬金術師、占星術師、魔術師と呼ばれているファウストの物語。

人よりは面白い人生を謳歌している老人ファウストは、まだまだ人生の謎を解きたいと思っている。そんなファウストがある日、メフィストフェレスと出逢い、悪魔の契約を交わす。それはファウストが若い肉体を得て、欲望を満たし、そしてこの世の謎を解き明かす事。ただし契約には24年後、メフィストフェレスにファウストの魂を譲る事。そして二人は共にその24年間を一緒過ごして行くのである。

簡単に言ってしまえば、ファウストとメフィストフェレスのロードムービーという感じか?人生の終焉を見てしまったファウストは、新たに得た人生を以前より謳歌出来るのか?誰もが必ず感じる死への恐怖、そして自分の生きた証をこの芝居はテーマとしており、観客の皆様方の人生とは?と笹野高史の上手すぎる芝居、派手なサーカス、生演奏で観客に問いかけてくる。芝居の大部分は、新たなる人生を得たファウストの生きざまを描いているのだが、これが全くの退屈なのである。折角得た新しい人生を、観客はファウストと一緒になって客席で高揚したい気分なのだが、出来ないのである。生舞台でしか味わえないサーカス、生演奏が唯のお飾りにしかなってないのである。上海バンスキング、コクーン歌舞伎の臨場感はいずこへ?という気分だった。そんな事を思いつつ高倉健さんの気分でジッと我慢して観ていたのである。そしてこの芝居のクライマックスである悪魔の契約が終わる日に、ファウストはまたしても人生を悔いてしまうのである。今度はメフィエストフェレストと一緒に。そうメフィストフェレスはファウストの分身であり、自分自身でもあったのである。そしてその二人が空しい人生を終えようと、抱きしめ合いながら遥か彼方を見ている時に、舞台上手では、長いロープを伝ってサーカス団がスローモーションのようにゆっくりと落ちて行くのである。そして舞台下手では、長い梯子を登っては落ち、登っては落ちをスローモーションのようにサーカス団が演じているのある。なんという素晴らしい見せ方だ。まさしくこれが今作の最大の狙いであり、その視覚的効果に観客は人生とは?と考えさせてしまうのである。幾ら言葉で語った所で所詮無力で、演劇の醍醐味、視覚こそが舞台の最大の武器と言わんばかりの見せ方で舞台は終わっていくのである。そして舞台は終わった?と思った瞬間からまた驚くような芝居を笹野高史が見せてくれるのである。まさしく笹野高史ブラボーであった。

こんな素晴らし展開の見せ方に、流石に涙せずには居られなかったが、それまでのつまらなさは一体何だったの?と言いたい処だ。それこそが狙いです!と言い切るぐらいにリスクを覚悟で平気でやってしまうのは長塚圭史ぐらいなのだが、今回に関しては、明らかに串田和美の失敗です!と観客は気がついているだろう。そうまさしく失敗なのである。

だから今作は、お勧めではないのである。
てがみ座長田育恵脚本『くれない坂の猫』

てがみ座長田育恵脚本『くれない坂の猫』

まじんプロジェクト

赤坂RED/THEATER(東京都)

2012/10/03 (水) ~ 2012/10/08 (月)公演終了

満足度★★★★

懐かしい感じ
セットも好きな感じで面白かったです。

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