
コーパス・クリスティ 聖骸
ネルケプランニング
青山円形劇場(東京都)
2012/09/06 (木) ~ 2012/09/17 (月)公演終了
満足度★★★★★
打ちのめされた
打ちのめされた。
観劇から随分時間がたったがいまだ上手く書けない。
意味もなく「愛している!」と叫びたくなったのを思い出す。
終演後にわけも分からず涙した。
誰が演じているか、は、意味を持たない。
記号のように名前を与えられた者がいるだけ。
誰でもなく、全てに意味があり、美しいもの。
宗教画のようだと。
「若手イケメン俳優」を使うという悪巧み。
「重厚な芝居を得意とする劇団」や「実力あるベテラン俳優」だったら
......きっと「不要なもの」が出ると思う。
「彼」だけが特別であればいい。
群衆であり暗示でありその名であり誰でもない。
なにも不要がなく、なにも不足がない。
素晴らしかった。素晴らしかった。

熱海殺人事件 40YEARS' NEW
RUP
紀伊國屋ホール(東京都)
2013/02/02 (土) ~ 2013/02/17 (日)公演終了
満足度★★★★
気品高き木村伝兵衛
最近の木村伝兵衛は、どうも軽いキャラになってしまっている傾向がある。昨年、一昨年もそうだった。どこの劇団がやってもである。今回の馬場徹の伝兵衛は見事であった。実に気品に満ちている。気高く、強い人間力のある伝兵衛を24歳の馬場が演じ切っていた。おそらく、つかこうへいの本来描いていた伝兵衛はこのような伝兵衛ではなかったかと思う。
今回は若手イケメン俳優が多いため、女性客が多い。随所で笑が聞こえる。もう何十回も熱海を見ているものとしては聞き慣れた台詞が、初見の人にはビンビン響くのだろう。たしかにこの台詞いいよなと、改めて感じさせられた。
残念だったのは牧田演じる熊田留吉、演技がというわけではなく、キャラの表現が不十分で単なる脇役になってしまっていた。もっと彼の内面をしっかり描いて欲しかった。

朝日一家の挑戦状
はらぺこペンギン!
吉祥寺シアター(東京都)
2013/01/31 (木) ~ 2013/02/03 (日)公演終了
満足度★★★
にぎやかな舞台
2時間越えの力作。登場人物も多く、歌なども交えてにぎやかな舞台でした。
シビアな題材を扱ってはいますが随所に笑いの要素を入れ、全体として暗くならずにあたたかな喜劇となっています。ただ、笑えたかといえば必ずしもそうではなく、もう少し間の取り方とか演技の切り替え方を変えたほうが良かったのではないかと思える所が散見されました。

それはさておき恋はくせもの
劇団レクラム舎
スタジオAR(東京都)
2013/01/11 (金) ~ 2013/01/18 (金)公演終了
満足度★★★
観ようによっては隔靴掻痒の感
マクロからミクロまでいろんな問題を盛り込みつつも丁寧にかみ砕いて提示しないので、観ようによっては隔靴掻痒の感があるやも?
「ん?これはアレの隠喩?」とか読まなくてはならない、みたいな。
ある意味「ブッフェスタイル」? 沢山盛り込んだテーマから好きな(あるいはワカった)ものだけを受け取ればイイ、的な。

飛龍伝
ゴーチ・ブラザーズ
本多劇場(東京都)
2013/01/23 (水) ~ 2013/01/27 (日)公演終了

学生服を脱がさないで
KENプロデュース
戸野廣浩司記念劇場(東京都)
2013/01/31 (木) ~ 2013/02/04 (月)公演終了

アメフラシザンザカ+坐ってはみたけれど
タテヨコ企画
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2013/01/24 (木) ~ 2013/02/03 (日)公演終了
満足度★★★
アメフラシザンザカ観ました
一つ一つの展開が積まれていかず、話に引き込まれなかったのが残念。やろうとしたいことはわかったが。。。次回に期待したい。

strange
ニットキャップシアター
ザ・スズナリ(東京都)
2013/02/01 (金) ~ 2013/02/03 (日)公演終了
満足度★★★
初めてです
今まで同タイプの芝居を観たことがない。(と思う)その点では新鮮だったが難解ではある。考え理解しようとするとまた眠くなるので「感じる」芝居と思うことにした。ごまのはえ氏のイマジネーションの世界を具現化した作品なのかな、という感じ。民族楽器(?)の音は聞いていて気持ちよかったけど。でも次回作も観てみたいよう気がする。不思議だ。

朝日一家の挑戦状
はらぺこペンギン!
吉祥寺シアター(東京都)
2013/01/31 (木) ~ 2013/02/03 (日)公演終了

舞台『弱虫ペダル』箱根学園篇~眠れる直線鬼~
マーベラスエンターテイメント
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2013/01/30 (水) ~ 2013/02/06 (水)公演終了
満足度★★★★
面白い。でも、もっと!
31日(公演2日目)と2/2鑑賞。
第一弾に比べればコンパクトになっている感はある。
が、やはり面白い。
公演2日目でやや希薄さを感じたが中日には濃くなっていて良かった。
熱く、面白い。スピンオフとしては上々。
でももっと欲しい。
もっと観客がぐったり疲れるくらいのものが観たい!
と、思ったのは第一弾が素晴らしかったためかな。

ひとりごとターミナル
劇団フルタ丸
キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)
2013/02/02 (土) ~ 2013/03/16 (土)公演終了
満足度★★★★
ファンタスティック!
私も三十年前にこの街で学生時代を過ごしたのだが、キッド・アイラック・ホールに入るのは初めてだった。「うっ、狭い」。でもその狭さがちょうどよかった。3年前に新宿で観た時よりいろんなことが見えたようだ。余計な部分をそぎ落としつくして60分に様々な要素が凝縮された舞台。この作品は定期的に上演してほしい。4.5点というところだが、今後の飛躍を期待して少し辛く4点としたい。

4人の被疑者
劇団ヨロタミ
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2013/01/30 (水) ~ 2013/02/03 (日)公演終了
満足度★★★
役者には好感持てたが・・・
4人の被疑者の背景説明部分が長くて・・・。すいません、眠気が出ちゃって大切な場面を見逃してしまったようです。なんか盛り込みすぎかなって思いました。サスペンスタッチの早い展開を勝手に想像していたので、ちょっと期待はずれだったかも。でも役者さんの演技は皆さんしっかりしていて好感持てました。

あ、ストレンジャー
マームとジプシー
吉祥寺シアター(東京都)
2013/01/18 (金) ~ 2013/01/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
舞台に心が解き放たれる恐ろしさ
初日(ソワレ)と東京楽日前日のマチネを観劇。
作り手や役者達が、
これまでの表現のスキルから、
さらに踏み出して新しい境地に至ったように感じました。
時間の密度にとらわれ、
逃げ場のない恐ろしさに、精神的に立ち竦みつつ、
その刹那を必然として受け入れる感覚が訪れて、
どうしようもありませんでした。

夢十夜
MAG.net
シアターサンモール(東京都)
2013/01/17 (木) ~ 2013/01/21 (月)公演終了
満足度★★★★
うまい!!
何がうまいって、構成ですね。アドリブとかクライマックスシーンとかヤラレタッとか思うところはいくつかあるけれど、やはり構成がうまかったから成功したのかも。「こころ」の一節を随所に挟んでいるのが、それもまた奥行きを生む要因のひとつだと思いました。
あと、照明が良かったです。音楽との絶妙な絡みが何とも言えん!!
しかし、若干棒読み気味なところが惜しかったかも。

14番目の月
junkiesista×junkiebros.
CBGKシブゲキ!!(東京都)
2013/01/30 (水) ~ 2013/02/03 (日)公演終了
満足度★★★
気軽に楽しめた
とはいえ、女の子が「だんだんとキレイになっていく物語」といいながら一気にキレイになったり、あのキャパシティでマイクを使っていたり、変身前のヒロインの変声(ちょっと作りすぎている)など、気になるところは多々あった。肩の力を抜いて気軽に楽しめた、という面ではまあいいんじゃないかな。

あとは死ぬだけ
劇団マッチポンプ2106
ウッディシアター中目黒(東京都)
2013/02/01 (金) ~ 2013/02/03 (日)公演終了
面白かったです!!
ストーリーが面白く、タイトルのイメージとは違く
内容は心温まるメッセージの詰まった作品でした。
2時間でしたがお尻が痛くなることなく
終始集中しっぱなしでした。
役者さんの演技力が高く、よい意味で年齢不詳でした。
さらなる活躍に期待大です!!

strange
ニットキャップシアター
ザ・スズナリ(東京都)
2013/02/01 (金) ~ 2013/02/03 (日)公演終了
よーわからん(笑)
不思議な物語に笑える部分が盛り込まれ
鳴りモノ、動きもいいしこの部分はもっと続けて欲しいですね
当日パンフでなんで物語が割れたか自分でも解らないそうですが
1・2部を上手く1つに纏めるには1部が広がりすぎだし纏まらないですよ。
3部にしてもスッと入ってくるモノではありませんが
ラストシーンには小さい無意識な愛情を感じしました。
野菜ジュースのペットボトルの新しい使用方法は目からウロコでした。
東上作品はほぼ観てるし好きな劇団さんですが
今回は楽しかったけど、良い!と言えるか自分でも未消化なので
★評価は放棄させて下さい。

4人の被疑者
劇団ヨロタミ
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2013/01/30 (水) ~ 2013/02/03 (日)公演終了

ヒューイ
Amrita Style
小劇場 楽園(東京都)
2013/02/01 (金) ~ 2013/02/03 (日)公演終了
満足度★★★
彼我の差
1929年の世界大恐慌直前迄のアメリカは狂騒の時代と言われ、バブリーな時期であった。この物語の舞台はバブル終焉期1928年の夏、ニューヨークミッドタウンの安ホテル、フロントで展開する。原作はユージン・オニール。演出が、アメリカ人というちょっと珍しい趣向の作品なのだが、演出、役者共に舞台よりは、映画で活躍しているようだ。基本的に舞台役者と質が違う。
更に、アメリカの文明・文化と日本のそれとは矢張り大きな差がある。演出家はハワイ大学で大学院まで出、アジア演劇を専攻したと説明書きに書いてあるが、彼我の差を、全然、身体化できていない。一段落目、二段落目、二つの原因が大きいだろうが、表面的でインパクトの浅い作品になってしまった。
演出家の責任が大だが、演出家、役者それぞれが、もっと舞台の勉強をし、文化の基底を為すものを研究すべきである。

黄金郷
チームまん○(まんまる)
萬劇場(東京都)
2013/01/31 (木) ~ 2013/02/03 (日)公演終了
満足度★★★★
面白い
素直に面白い。ナカダ親子を演じた2人の役者の演技も見事である。エンターテインメントに徹しようとすることで、衒いを削ぎ、己の精神を裸にすることに努めないと、このように自然で嫌みが無い芝居はできまい。直球勝負でいい味を出している。教師役を演じた役者も良い動きを見せ、脇を固めた役者陣の息の合った演技も見物。