満足度★★★★★
打ちのめされた
打ちのめされた。
観劇から随分時間がたったがいまだ上手く書けない。
意味もなく「愛している!」と叫びたくなったのを思い出す。
終演後にわけも分からず涙した。
誰が演じているか、は、意味を持たない。
記号のように名前を与えられた者がいるだけ。
誰でもなく、全てに意味があり、美しいもの。
宗教画のようだと。
「若手イケメン俳優」を使うという悪巧み。
「重厚な芝居を得意とする劇団」や「実力あるベテラン俳優」だったら
......きっと「不要なもの」が出ると思う。
「彼」だけが特別であればいい。
群衆であり暗示でありその名であり誰でもない。
なにも不要がなく、なにも不足がない。
素晴らしかった。素晴らしかった。