満足度★★★★★
打ちのめされた
打ちのめされた。
観劇から随分時間がたったがいまだ上手く書けない。
意味もなく「愛している!」と叫びたくなったのを思い出す。
終演後にわけも分からず涙した。
誰が演じているか、は、意味を持たない。
記号のように名前を与えられた者がいるだけ。
誰でもなく、全てに意味があり、美しいもの。
宗教画のようだと。
「若手イケメン俳優」を使うという悪巧み。
「重厚な芝居を得意とする劇団」や「実力あるベテラン俳優」だったら
......きっと「不要なもの」が出ると思う。
「彼」だけが特別であればいい。
群衆であり暗示でありその名であり誰でもない。
なにも不要がなく、なにも不足がない。
素晴らしかった。素晴らしかった。
満足度★★★
あまり入り込めず
同性でありながら、同性であるがゆえにキリストを愛する窪塚俊介サンのユダが良かった。が、何故キリストを裏切ることになるのか、そのことは描かれず。キリストを題材にした群像劇とするにしても、時代も飛ぶし、心情も描かれず、散漫な印象。
キリスト教の基礎知識…?
端的に言うならば聖書の(かなりの)ダイジェストなストーリー。
他の方も書いていますが、…何とも、言いがたい作品でした。
役者さんたちの演技は「この人を観たいなぁ」と思わせてくれるモノはあるものの、(主演の方は映像仕事が多いと伺っていたのですが、舞台での細やかな表現力に私は惹かれました。)ストーリーに魅力を感じられませんでした。
演出が好みだっただけに残念です。
キリスト教の知識についても一般レベル以上にないと、殆ど内容がわからなかったと思います。
一応学生時代に聖書を読んだことがある程度…だったので多少は理解できましたが、それでも内容についていけない部分が多々ありました。
満足度★★★
これは・・・
もう少し感動できる話だと思ってました。けど、なんか・・・
私はキリスト教について学んでいるから、まだ分かったけど、ほかの人はよくわからなかったんじゃないかな?と。
ネタとしては面白いアイデアだったのに、なんだか中身が軽い感じでもったいないですね~
プラス、声が聞こえない方が何人か。。。
まあ、私は俳優目当てで行ったから別にいいんですが。
この舞台は俳優目当ての人向けだと思います。
私はたまたま席が1番前だったので、目の前に好きな俳優さんが来てかなり嬉しかったです!
満足度★★★★★
宗教ネタとしては濃厚なほう
日本用にチャラくアレンジして、これまでに再演を重ねている別の作品と比較すると、中身の宗教・神学臭さはかなり残されていた。この事務所の企画ということを考えると、かなり冒険的な作品でしょう。年齢的にもっと幅広い俳優を揃えると良かったかなあ。
満足度★★★
主演二人の演技は光るが…
■統括■
時代を現代に置き換える舞台が最近特に多く感じますが、
今回の作品は厳しいものがあったかな…と。
正直非常に軽かった。何が伝えたいのかあまりに分かり辛い演出。
キリスト教が根付いていないこの国では尚更かもしれない。
要は、見終わった後に心に残るものが少なかった。
主演二人の演技は光るだけに、もったいなかった。
(正直この二人で演じる他のテーマでも良かったんじゃないかという)
一人ひとりの掘り下げ方が甘すぎて、結局誰が誰だか分からない。
恐らく日本人は使徒全員のイメージを持ち合わせていないだろうに、
加えて使徒+何役も演じられては混乱が生じるだけ。
せめてメンタル描くのは数人にクローズアップしてほしかった。
■役者陣■
渡部豪太さん、窪塚俊介さんの演技が光る光る。
渡部さんの表情の豊かさに人間を超越した、けれども暖かい人間味を感じ、
窪塚さんの影を持った言動一つ一つに心を揺さぶられました。
特に客席を移動する窪塚さんの存在感が半端じゃない。
後ろに座られた瞬間背筋がぞくっとしたのがわかりました。
この二人の演技を見られたことに満足。
■その他■
導入の紹介部分、ガヤが大きすぎて、肝心のセリフが聞き取り辛い。
確かに最初はフリートークの様な感じだったので良いかと思うのですが、
舞台が始まったらマイクにガヤを突っ込まないで欲しい…
せめてマイクから外すか、小声で言うか、どうにかして頂きたかった。
あれだけの人数を瞬時に音響さんに動かしてもらうのは無理でしょうから。
円形劇場は360度観客から見える、客席と舞台の一体感あふれる場。
だからこそ演者と目が合いたくなかった…
目が合った瞬間「にこっ」と微笑まれると、思わず「…」となってしまう。
開演前でも話しかけられると思わず引いてしまう…
ABCとかHIROZ見に来たわけではないのです。舞台を見に来たのです。
ファンサービスを求めてわざわざ青山円形劇場に来た訳じゃないのですよ。
全体を通して、女性客の為に作られた舞台という印象を受けた。
それも、あざとい目線で。 正直ここまで狙われたら逆にヘタレる。
二枚目って大変だな、と思ってしまった印象。
見るのを楽しみにしていましたが…
正直内容にも期待していただけに、裏切られた印象を受けた舞台でした。
若くて綺麗な男性目当てで舞台を見に行った訳ではないのに。
満足度★★★
ずっと傍観していました
個人的に大嫌いな、役者が開幕前から、舞台内容とは無関係な無駄話をダラダラしているという形式の舞台で、こういうのって、青年団や蜷川さんがよくなさるけれど、今回の舞台ほど、その演出がマッチしない違和感を感じたことはありません。
たとえば、そうしておいて、始まったら、全く空気が一変し、あー、プロの役者って凄いなと思わせられるなら、それも一興でしょうが、この舞台では、円形劇場で、元々、対面に他の観客も視界に入るわけですから、よほど、役者に力量がないと、舞台が暖まるまでに、無益な時間を労して、決して得策だとは思えません。
開幕当初は、上記の理由と他の理由も加わって、なかなか描かれている世界に馴染めず、私にとっては名子役のイメージだった松田さんが、いつの間にか、こんな中堅俳優になられたんだなあとか、青井さんの秘蔵っ子だったある役者さんが、昔は、前説もオドオドして、とても役者さんには向きそうもないと思ったけれど、それなりに、成長されたなあとか、余計なことばかり、脳裏をかすめての観劇に終始してしまいました。
他のお客さんも話していましたが、誰か、ご贔屓の役者さんがいれば、楽しめる舞台かもしれません。
渡部豪太さんのキリストは、見た目も麗しく、適任だったとは思います。窪塚さんのユダも、ぞくっとする魅力があったのですが、後ろ向きの台詞が、聞き取りにくく、残念な部分がありました。
食事しながら、感想を話している二人連れが言っていたけれど、「円形舞台だと、台詞が半分ぐらい聞えないね」って。でも、きちんと発声を学んでいる役者だとそういうことはありません。今日の役者陣には、円形劇場は不向きだったのではないでしょうか?
以前、青井さんが演出された、ミュージカル「ゴッドスペル」の方が、ずっと濃密で、キリストとユダの関係を深く考える一助になる舞台作品だったように、感じました。
もしかして、作者は、キリスト教信者でありながら、同性愛嗜好の方なのでしょうか?
自らの信仰の正当性を主張したくて、こういう芝居を書いたのかしら?と勘ぐってしまいました。