最新の観てきた!クチコミ一覧

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琉歌・アンティゴネー

琉歌・アンティゴネー

ピープルシアター

シアターX(東京都)

2012/10/10 (水) ~ 2012/10/16 (火)公演終了

満足度★★★★

ギリシア悲劇とは,どういうものだろう?
ギリシア悲劇とは,どういうものだろう?

ギリシア悲劇は,神話に題材をとる。これは,現代演劇の作劇とか,世界小説の方法とちがっている。ギリシア悲劇は,伝説に近いものだ。伝説では,筋そのものを変えることはほとんどない。古代ギリシアでは,悲劇と喜劇が対立概念とは必ずしもならない。ギリシア悲劇は,楽しみでみんなが観た時代なのか,祭りの儀式として存在しただけのものなのだろうか。女性観客は存在したのか,出入り禁止だったのだろうか。

ギリシア悲劇は,劇であって,叙事詩でも抒情詩でもない。すべてが,台詞と歌詞でできている。ギリシア悲劇の特徴で,殺人場面は直接表現されることはなかった。ギリシア悲劇は,ほとんど1500行ほどのものだ。さらに,場所,筋,時間が,原則ひとつである。

ギリシア悲劇『オイディプス』は,神託を受けて,それを回避しようとする物語である。しかし,主人公は,神託その、ものを回避しようともがく。しかし,結果として,主人公の意図に反して,神託そのものになって,絶望に向かう。おまえは,所詮人間なので,神の意思に逆らっても無駄なのだ。オイディプスは,自分の父が誰で,とにかく真相を追究したかった。真実は,いずれ明らかになる。眼が見えるものには,真実が見えない。見えているときに,見るべきものを何も見ていなかった眼は,闇の中で今後見るべきものを見ることになるのだろうか。

参考文献:ソフォクレース『オイディプス王』とエウリピデース『バッカイ』(逸見喜一郎)

死ぬまでにしておきたいこと

死ぬまでにしておきたいこと

パセリス

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2013/07/26 (金) ~ 2013/07/29 (月)公演終了

満足度★★★★

掛け合いが好きです
「死ぬまでにしておきたいこと」が一番好きでした。掛け合いがいいですね!

つか版 北区 お笑い忠臣蔵

つか版 北区 お笑い忠臣蔵

北区つかこうへい劇団

滝野川会館 大ホール(もみじ)(東京都)

2000/09/07 (木) ~ 2000/09/20 (水)公演終了

泣き女
※実際の公演期間は1995年9月7日(木)〜20日(水)です。こりっちさんでは1999年以前の公演情報は登録できないので現在できる一番古い日付にしました。

ネタバレBOX

で、実際観たのは1995年9月8日。生方さんがパワフルだと思いました。泣き女って職業(?)は実際あったのか知らないけど随分湿っぽい仕事だな~って。なんかもうちょっと楽しげにやってるといいんですけど。あ、でもそれじゃ泣き女じゃないかw
小野寺の弟・小野寺の姉

小野寺の弟・小野寺の姉

ホリプロ

天王洲 銀河劇場(東京都)

2013/07/12 (金) ~ 2013/08/11 (日)公演終了

満足度★★★★

最前列にて鑑賞。
全然ファンではないけど、あんなに人気がある向井理という俳優を一度生で拝見してみたいな…と軽い気持ちで先行抽選に申し込んだら、何と最前列でど真ん中という超プレミア?という席が取れてしまいました。原作は既読でしたし、内容についてはあまり期待していませんでした。しかし幕が開くと、家のセットが本格的だし、公園は雑草や、タイヤなどの遊具も置いてあってなかなかいい感じ。どうしても下から見上げる感じにはなってしまいましたが…、美術セットや小道具、役者さんたちの表情、あごのラインや手や足の先まではっきりと見えるのだから、同じS席の値段でもずっと後ろの席とはやはりお得感が全然違います。電話は、鳴った時に音だけ流すのではなくちゃんと動いていたし、居間の壁掛け時計も、きちんと次の場面では時間が変わっていたり細かいところまでぬかりないセットでした。休憩がないのは、役者さんたちの集中力を途切れるのを防ぐためなのか、向井さんの過密スケジュールが原因なのか、話の切れ目が特にないからか、クライマックスの雨のシーンの準備の都合なのか、分かりませんが休憩15分くらい入れてもいいんじゃないかなあ。
心あたたまる良いお話です。会場は爆笑の嵐で、楽しませてもらいました。先読みできるような展開や笑いどころも多いのですが、片桐さんは特にすごいし、他も芸達者な方たちでみなさん良いお芝居していました。プロ!って感じでした。木南晴夏ちゃんは、ピンクの衣装も声も可愛かった。よく声が出ていました。梅ちゃん先生で「じっちゃまが言ってました」が口癖だった青森少年で気に入っていた野村周平君は、去年よりびっくりするくらい大人っぽく、男らしくかっこよくなっていて驚きです。さすがスノーボーダー、余分なお肉が一切付いていない細いお体です。お芝居もよくて、ファンになっちゃいました。向井さんも細くてスタイル良いですね~、ズボンの空間?ダボダボさが、太もも部分がいつもパンパンの私のズボン姿とは大違いで羨ましい限りです。雨で濡れた白いワイシャツ姿の時、腕の細さが分かってしまいました。黒縁メガネで寝癖頭、マイペースでわが道を行くキャラクター、何だかゲゲゲの女房を彷彿とさせました。僕たちは世界を変えることができないでも共演していた、私の大好きな窪田正孝君からお花が届いた(というリストの紙)のを見て会場入る前から楽しい気分でした。へへへへ。うふふ。
みなさん千秋楽まで頑張っていただきたいです。
素敵な美術セットと小道具に一つ、木南ちゃんと野村君への今後の期待に一つ、近くで見れた嬉しさに一つ、全体に対しての感謝に一つで星四つ。

淡仙女

淡仙女

あやめ十八番

セーヌ・フルリ(東京都)

2013/04/17 (水) ~ 2013/04/21 (日)公演終了

満足度★★★★

リピートして良かった
空間の魔力に惹き付けられ、初日は圧倒されたままあっという間に終わってしまった。生歌、生演奏、踊りからあふれ出てくる郷愁・・自分の生きてきた道と重なる部分を探しながら、テンポよく運ばれる展開が心地よい。しかし、2度観ても、全く新たな気持ちで観られるとは・・・感動ポイントが多いということか・・これは繰り返し観れば観るほど・・まさしく味わい深い作品。

糸地獄 断章 男娼

糸地獄 断章 男娼

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2013/06/19 (水) ~ 2013/06/23 (日)公演終了

満足度★★★★

おどろおどろしくも
初日、千秋楽2回鑑賞しました。異空間へ誘うように繰り返される呼びかけと生演奏から始まり、初日は四方からの声に反応しようとしてしまう本能と観ようとする体勢との戦いに負けてしまいましたが、たまたま座った席が良かった。堪能できました。千秋楽は席の配置もガラッと変わり、中央に向けて緊迫した視線が注がれていました。ゲストのお話をうかがってから、鑑賞できたことで、一段と見ごたえのある内容に感じられ楽しめました。

変則短篇集 組曲『空想』

変則短篇集 組曲『空想』

空想組曲

シアター風姿花伝(東京都)

2013/07/06 (土) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★

関係者全員に拍手!
1章1章の完成度が高く、すぐに物語に引き込まれる。
そして気付かぬ間に組みあがった物語にハッと驚かされる。

合間合間に挟まれたアクションやラブコメにリラックスし、
チリチリとした心理戦に手に汗握って集中する。

様々なストーリーを様々な表情で魅せてくれる役者陣にも拍手。
2人の日替わりゲストを拝見したが、それぞれ全くの色が違って素晴らしかった。

脚本、演出、役者、どれもがバランスよく素敵な舞台でした。

1度目は割引チケットで入場しましたが整理番号が後半の番号で、
開場してからも15分程度は前の番号の方々の到着をロビーで待機。
早く入りたい気持ちはありましたが、スタッフさんの徹底ぶりにむしろ好感。

この舞台に関わった全ての人に拍手でした。

WHITE ALI.CE

WHITE ALI.CE

電脳シロアリ・プロジェクト

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/07/31 (水) ~ 2013/08/04 (日)公演終了

満足度★★★★

アクションファンタジー
≪WONLANDER≫を観劇。
前回公演の「いろは」を観た時も思ったけど、ファンタジーとアクションを全面に出してるのが分かる。
コメディタッチな部分も多いけどちゃんとファンタジーやってる。
ファンタジーをやる劇団の中では好きな方。
舞台美術とか衣装とかも可愛くて格好良いし、好きな人は凄く好きだろうなって舞台。
楽しかった。

ネタバレBOX

小ネタ(アニメネタとか)で笑いを取るのはあまり好きではないから、世界観を壊さない程度にして欲しい。
まぁ現代人の夢の中の話だから別におかしくはないんだけど…。
ウィンカーを、美ヶ原へ

ウィンカーを、美ヶ原へ

kitt

駅前劇場(東京都)

2013/07/26 (金) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★

基本は「恋」
設定が「パーキングエリアで足止めされた人々」ということで、観ていて各グループが徐々に関わっていく様子に違和感がなく心地よい流れになっている。(舞台に標識があるだけでも、パーキングエリアの輪郭が見えてくるようでいいですね。)
また基本テーマに「恋」を据えることによって、物語にブレがなく、各人のキャラが浮き彫りにされていく展開に土田氏の巧さを感じる。
ラストは少し違和感もあったが、ストーリーに捻りを加えるという意味でも、足止めの原因である殺人事件を登場人物に絡ませるという意味でも必然だったのかも知れない。
いやっー、土田作品は面白い。

ティーチャー

ティーチャー

保木本真也がプロデュース

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2013/07/19 (金) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

単純に楽しい!
職員室の学園モノ!はっちゃかめっちゃかで楽しかったです! 女の先生が美女ぞろいで、生徒が羨ましいですね!? あと登場人物が複雑に絡んでのストーリー、少しだけキャストが少なくてもよかったかな!?と思いました。

つきのないよる

つきのないよる

トリコ・Aプロデュース

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2013/07/26 (金) ~ 2013/07/30 (火)公演終了

満足度★★★★

不思議な世界観のあるお芝居!
不思議な世界観ある⁈
あまり観た事のない雰囲気のテイストのお芝居!
内容をほとんど知らないままに観たのですが
派手さはないですが役者さんの演技に最後まで惹き込まれます♪

中でも丹下真寿美さんの男を惑わせる艶かしい演技!
あれでは男はみんな騙されそう…(^^;;
そして村木よし子さん(劇団☆新感線)のしっかりとした演技の中に
茶目っ気たっぷりな⁈ 部分が面白かった♪

劇中の生演奏も心地よく雰囲気を創りあげていました♪

話しは殺人鬼の話なのですがそれを重たくならない様に
淡々と展開されるのが逆にクールな印象に…

殺人者の彼女の動機は
愛に飢えていた上での殺人なのか⁈
それは寂しさからくるモノなのか⁈
色々なモノが見え隠れする刺激的な作品!

さらば、クリーニング店 しろくま屋。

さらば、クリーニング店 しろくま屋。

劇団青い鳥

タイニイアリス(東京都)

2013/07/24 (水) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★

純粋
たまに現実に引き戻される感覚はありましたが、家族の関係性や会話、気遣いなど経験を重ねた劇団だからこそできる雰囲気が心地よかったです。

特に最後、とても純粋なものを見れた気がしました。

彼らの敵

彼らの敵

ミナモザ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/07/24 (水) ~ 2013/08/04 (日)公演終了

満足度★★★★

熱演
西尾さん、菊池さんの心の内をさらけ出す演技には、直球全力投球の感があった。題材が事実をもとに製作されたそうだが、さもありなん。

中身の濃い2時間であった。

東京ナミイ帰国Live!!

東京ナミイ帰国Live!!

東京ナミイ

キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)

2013/07/31 (水) ~ 2013/07/31 (水)公演終了

満足度★★★★★

無題775(23-203)
19:30の回(曇、少し風あり)。19:00受付、開場。入って左が客席(パイプ椅子)、右にステージ、下手、スピーカー、譜面台、マイク。上手、チェロが横になっていて周囲(足が届く距離)にはエフェクターが多数、円陣を組んでいます。新宿で芝居(P.フロイドがかかるらしい)にするか、Liveにするか悩み、やっぱりこちらにしました。チラシに(今夜のユニットではありませんが)「超変拍子プログレ」なんて書いてあったので。19:40開演〜20:30、休憩、20:45〜21:38、アンコール21:45終演。既存のバック演奏にヴォーカルとチェロを重ね、高い天井からの照明がよい雰囲気を創り出していました。少々昔、「ナイトウィッシュ」「ウィズイン・テンプテーション」「キャメロット」などのシンフォニックメタルをよく聴いていました。ナイトウィッシュは来日公演(2008/1 @Liquidroom)に行ったのですが、残念ながらヴォーカルはターヤではなかったのでした。で、始まった演奏は目の前でということもありとても刺激的でした。チェロはチェロ(生傷がいっぱい)ですが、エフェクターを通し多彩な音色、弓、指だけではなく、膝にのせギターのようにピックで弦を掻き鳴らす。ミュージックソー(ノコギリですね)やてのひらサイズの電子楽器(名称?)。オリジナル曲、カバー曲(大胆なアレンジ)、和洋とりまぜた2時間でした。

「Amazing Grace」のThe Blinde Boys of Alabama版…「The House of The Rising Sun」…違和感ではなく、ハッキリ確信するまでの微妙な数秒は不思議な体験でした。

8/10のライヴに行きたいけど先約が…

新体操、さゆり【満員御礼!たくさんのご来場ありがとうございました!!】

新体操、さゆり【満員御礼!たくさんのご来場ありがとうございました!!】

劇団ズッキュン娘

北池袋 新生館シアター(東京都)

2013/07/30 (火) ~ 2013/08/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

素敵な空気
皆さん個性的。

ネタバレBOX

落ち込んだり空元気になったり、劣等感のかたまりで感情の起伏の激しいさゆり、元々は早口だったのが他人に意見を通すためにゆっくり話すことを学んだというキャプテン中島、エレガンスなエレガンス、意地悪な美月、そつのない加奈恵、さゆりが自分と同等以下と見ていているからこそ心許して付き合える親友の純子、藤吉みわさん始め、皆さん個性的で可愛かったです。

背中の曲がり具合と目の開き具合でさゆりの気持ちと美人度合いが変化して面白かったです。

そして本番、やるとは思っていましたが本当にやりました。こん棒が飛んできたら嫌だなあと思いましたが、リボン二人とボール三人で安心しました。それにしてもあんな狭い空間で一通りやり切ったことに感心します。結果はさゆりの失敗で予選通過成らず。途中で一回リボンを落としたあれが演技だったとはもうビックリです。

性格を変えるのは難しいことで、マッサージ券を配るなどして積極的に攻めたのも良かったと思いましたが、無理があったようです。団体戦を通じて最終的に相手に委ねるということを学びましたが、これまた難しい概念ですね。
ヴェローナの二紳士

ヴェローナの二紳士

ハイリンド

吉祥寺シアター(東京都)

2013/07/08 (月) ~ 2013/07/15 (月)公演終了

満足度★★★★★

『ジゼル』と,不倫問題で共通している。
『ジゼル』は,現代の不倫問題にも該当し,解釈によっては悲劇にもなる。

タリオーニとエルスラーの時代は去った。カルロッタ・グリジの時代が来た。彼女は,7歳からバレエをやっている。15歳になったとき,24際だったジュール・ペローと出会う。ペローは,バレエの指導者として優秀で,その様子は,名画ドガ『踊り子』に残されている。当時,メートル・ド・バレエは,ジャン・コラーリであった。『ジゼル』を誰が振付するか。プリ・マドンナであったグリジは,振付もやっていた恋人ペローのいいなりであった。そのために,『ジゼル』の振付は,記録としては,ジャン・コラーリとなっているが,実際には,ジュール・ペローの振付である。

グリジは,ドニゼッティのオペラでのバレエ・シーンが,初舞台であった。五幕でなく二幕の『ジゼル』は,グリジには取り組み易く,彼女を有名にした。原題は,『Giselle, ou Les Wills』で,1842年,ボードレールも崇拝する文学者テオフィル・ゴーチエが,書き下ろしたものである。ゴーチエの作品としては,もう一つ『バラの精霊』がある。ハイネの民話からヒントを得て,ユーゴー作品中の舞踏会も参考にしている。ゴーチエ同様に,バレエ好きなアダンは音楽を担当した。アダンは,視覚的に,踊り子の足を見ることが快感であったことを告白している。

『ジゼル』は,ロマンチック・バレエなので,異国趣味の,妖精物語。淡いはかない貴族と,村娘の恋という以上の意図はなかった。しかし,これが,すぐに,ロシアに渡り改訂され,フランスで上演されなくなっても,人気を得ていく。1884年頃,マリウス・プティパが大規模に作品を手直ししている。貴族のきまぐれな恋の物語は,『フィガロの結婚』『二都物語』も同様である。しかし,『ジゼル』は,現代の不倫問題にも該当し,解釈によっては悲劇にもなる。


以下,ストーリーを追うと,

村娘ジゼルの笑顔は,人を引きつける。彼女は,ダンスがとても上手である。あるとき,とおりすがりの男は,この娘に出会い恋に落ちた。しかし,彼には,許婚がすでにいた。そのことを隠しても,娘に近付きたくなって,アルブレヒトは転落していく。

村娘ジゼルのことを村で一番想っていたヒラリオンは,アルブレヒトの許婚であるバディルドと,彼女の父親を,無理やり密会の現場に引きずり出す。愛するアルブレヒトに許婚がいたことに衝撃を受けたジゼルは,もはや生きている希望を失ってしまうのである。

村には言い伝えがあった。恋に盲目となり,身を滅ばした者は,妖精となって,暗い森を彷徨う。娘たちをだました男がその森を訪れたら,妖精は復讐をすれば良い。皆でからかってやるといい。祝宴を催し,酒をのませ,毒牙にかけて,ダンスの相手をさせるのだ。妖精には,疲れという言葉は存在しない。だから,妖精たちが気の済むまで,ダンスの相手したまぬけな男たちは,気が狂うか,絶命してしまうしかないのだ。

ある日,ジゼルたちの祝宴には,二人の懐かしい顔があった。ひとりは,一方的に自分にのぼせあがって,挙句に,アルブレヒトと自分の恋を見事に引き裂いた,ヒラリオンである。もう一人は,村にたまたま寄ったために,自分のダンスを見て,自分の美に釘付けになり,はからずも恋に落ちたアルブレヒトだった。妖精たちの判断は,まず,ヒラリオンを死ぬまで踊らせて,目的を果たす。しかし,次なる標的のアルブレヒトには,ジゼルはなんの恨みも抱いていなかった。しいていえば,許婚の存在を明かさなかったことだ。ただ,最初にそのような男を誘惑したのも自分であり,恨む筋合いでもなかったのだ。この男に,本当に罰を与えて良いものなのだろうか。

というようなことになると,『ジゼル』は,きまぐれな貴族の遊びにされた恋という意味を失う。現代人の恋,不倫的な気持ちが起こるのは,自然なものか,許されざるものか,そいうシリアスな劇になる。

ところで,『ジゼル』の時代は,靴も十分に完成されていない。技術を,足の筋肉で補うのが精一杯であった。『ジゼル』の少し前の,『ラ・シルフィールド』で,初めて爪先の利用,ポワントが出現する。鳥のように軽やかで地に足がついていないこと,これを示すために,どうしたら良いだろう。一回跳ぶあいだに二回交差して,元に戻ってみよう,これが,アントルシャ・カトルと呼ばれた。

参考文献:バレエの歴史(佐々木涼子)

Re:一万個

Re:一万個

チームまん○(まんまる)

萬劇場(東京都)

2013/07/25 (木) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★

初見
この団体、始めて観た。言うほど下ネタではなかった。むしろストーリーや台詞は論理的にまとめてあって、感心した。が、前説での内容は小学生レベルの話しで、面白くない。客演がいきなり呼び出されるのは、おもしろかったけど。

鮫に喰われた娘

鮫に喰われた娘

INGEL

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2013/07/31 (水) ~ 2013/08/04 (日)公演終了

プロがプロの仕事をした。
観ていて安心感を通り越して、ただただ感嘆していた。プロがプロの仕事をするってこういうことか、としみじみ納得。

呪術音楽劇 邪宗門

呪術音楽劇 邪宗門

演劇実験室◎万有引力

座・高円寺1(東京都)

2013/07/24 (水) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

これを見ずして寺山演劇を語ることなかれ!
鳥肌が立つほど、激しく美しい作品。

再演ということで、「天井桟敷」の邪宗門と比較し、荒々しさが無かったという評価も多いが・・・私が見たのは「万有引力」の邪宗門だ。

寺山修司没後30周年ということで、今年は多くの劇団が寺山演劇を行っているが、万有引力は間違いなく本物。

番外公演 トラベリンマン

番外公演 トラベリンマン

立体再生ロロネッツ

明石スタジオ(東京都)

2013/07/18 (木) ~ 2013/07/21 (日)公演終了

満足度★★★

消化不良
ダンボールで出来た小道具が凄かった!
あの世界観にマッチしてたと思う。
内容ははっきり言って良くわからなかったです。
結局何が言いたかったのか、伝わりづらくてとても残念でした。
常にギャグ満載で、笑える所、笑えない所両方ありましたが、おもしろかっただけに、観終わった後のすっきりしない感じがずっともやもやしてて、消化不良でした。

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