
ヴェニスの商人
演劇集団若人
中板橋 新生館スタジオ(東京都)
2014/02/21 (金) ~ 2014/02/23 (日)公演終了
満足度★★★
あえて「CD化」を提案する
この『ヴェニスの商人』を新しい執事の視点から叱責してみたい。
会場「イプセンスタジオ」であるが、TBSテレビ『SASUKE』のアトラクションのごとく急勾配に傾いている構造だ。熱演するキャストが見え隠れしてしまう。
観客はシーソーのように頭を揺らさなければならず、予選出場者さながらの神経戦である。
こうした「劇場構造」も、30センチほどの厚みをもつ「板」を設置すれば、ほどなく解決したのではないか。
次に、「衣装」である。
女性はヨーロッパ上流階級だが、男性はウォール街を歩くサラリーマンだった。
これも、万が一、彼らが『ヴェニスの商人』を外資系企業に置き換たなら理解する(そうしたモチーフかと勘違いさせた)が、どうやら彼らは古典劇の忠実な部下であった。
男性キャストにおける「衣装」に、より作品世界へ投影できるような史実性が欲しかったわけだ。
しかし、「劇場構造」と「衣装」は新入り執事にしてみると「埃」である。
その空間に、どんな紳士淑女が住まわれているのか、それが問題だ。
私は この舞台は ぜひCD化すべきだと思っている。
何も、「演技が気に食わない」「セットが地味」だという皮肉を提示したいわけではない。
彼らは、シェイクスピアが発揮した「叙事詩」を、10歳の少年にも噛み砕ける速さで観客に伝えていた。もちろん、「全然理解できなかった」観客がいることも事実だが、イギリス大作家の台詞が放ってやまない「面白味」を、絶妙なペースとともに展開した その忠実な部下を、私は否定できない。
「シェイクスピアって、偉人だ!」を再確認する旅だ。(格式は かなり低い)
それはまるで、500年前の「炭酸水」が開封され鳴り響く「プシュッ」…。20代らしい爽やかな鐘音である。

あうろらの君
ヅカ★ガール
秋葉原アトリエ「ACT&B」(東京都)
2014/02/20 (木) ~ 2014/02/23 (日)公演終了

騒音と闇
革命アイドル暴走ちゃん
相鉄本多劇場(神奈川県)
2014/02/14 (金) ~ 2014/02/16 (日)公演終了
満足度★★★★
劇団名のごとく
時に革命を叫ぶアイドルチックな役者が暴走しているステージ、前身の時よりも統制がとれてるように感じました!残念だったのは、転倒者が多かったことです。ハプニングとしての面白さは感じられますが、パフォーマンスとしては減点に感じますので、ステージを作る上では直接の内容ではないですが、その辺も考慮してほしいと思います。(滑らない工夫など) 何はともあれ、新たな始まり。今後、どんな道を進んでいくのか楽しみです

留鳥の根
伏兵コード
浄土宗應典院 本堂(大阪府)
2014/02/21 (金) ~ 2014/02/24 (月)公演終了
満足度★★★★
初観劇
もっとわかりにくくても良いのかなと感じた。もっと異常でも良いのかと。ただところどころに心に響くもの、かすめていくものがあったのも確か。
また次の作品も見てみたい。

平行する交差展:Performative Architecture
日本大学芸術学部インターセクション・プロジェクト
日本大学藝術学部 江古田キャンパス(東京都)
2014/02/22 (土) ~ 2014/02/23 (日)公演終了
満足度★★
平行して存在する映像と身体
日本大学芸術学部の様々なジャンルの教員とゲストパフォーマーによる展覧会で、チラシには回遊式インスタレーションとなっていましたが、実際には劇場内の客席に座って映像やパフォーマンスを観る形式となっていました。
このアートプロジェクトのプロセスを流す30台のモニターが置かれている劇場へ続く通路を抜けて劇場に入るとステージと客席の間に設けられた「ランドスケープ・エリア」と名付けられた場所に出て、その場所かあるいは客席に降りて、ステージに設置された3面のスクリーン(さらに客席の上空にも縦長の物が2面ありました)に映し出される映像と音響を鑑賞する形で、時折ダンスや朗読のパフォーマンスが行われました。
じゅんじゅんさんは雲が流れる映像の中を掻き分ける様に進んだり、風景の映像が左右に映し出される中で脚光でシルエットだけが見える状態で激しく踊るパフォーマンスを行い、キムミヤさんはカラフルな映像の前や振付の記号譜の映像の前で踊るパフォーマンスを行いました。
寺内亜矢子さんは建築物を撮った写真の幕が下ろされた中でC.R.マッキントッシュの椅子に座ってアインシュタインの『相対性理論』の序文を初めは一音毎の間隔をかなり空けて読み文章として認識させず、次第に普通の読み方に変化して文章がが分かるものの物理学論文なので意味は良く分からないままというパフォーマンスを行いました。
パフォーマンスそのものは興味深い内容でしたが、この展覧会全体の中での位置付けが見えて来ず、散漫な印象を受けました。当日配布されたパンフレットを読むと、イメージが反射しあうのを眺める装置を目指したとのことで、何らかのドラマツルギーを期待すること自体があまり相応しくなかったみたいですが、「装置」としての機能があまり感じられませんでした。

もの2けの姫
ノーコンタクツ
シアター風姿花伝(東京都)
2014/02/21 (金) ~ 2014/02/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
メガネのたくさんいる良い森だ
自分はパロディが大好きだし、全員で色々なものを表現しようと言うやり方も大好きなので、結果、やはり波長が合うなあと毎回思うのですよね。
こちらの劇団は前より笑わせる事に遠慮が無くなってきてる気がします。
いやー楽しい楽しい。
面白かった!

「かやくごはんと煮っころがし」
しゅうくりー夢
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2014/02/20 (木) ~ 2014/02/24 (月)公演終了
満足度★★★★
負けた!?
泣かせる劇団、まぁ泣いてみたくて観に行ったのだけど、やっぱり泣かされるのはちょっと悔しい気がして。少々デフォルメな芝居、なんか皆いい人ばかり、これでは泣けないなと思いつつ、それでも説明口調ではなく、会話の中に各々の背負ったものが見えてくる辺りは脚本の上手さかと・・・。ついつい気がつけばラストにボロッと涙が・・・負けました!!

「抗~此処ニ命ガアル限リ」
FIFTH Units
劇場HOPE(東京都)
2014/02/20 (木) ~ 2014/02/23 (日)公演終了
満足度★★★★
見応えありました
長州藩での佐幕派と討幕派の距離感を表現するのは難しいと思いますが、それなりに描けていたと思います。殺陣も見応えがありました。旗揚げ公演とは思えない良い出来でした。

【前売り完売!当日券は若干枚数販売予定です】夏葉亭一門会vol.10
夏葉亭一門
インディペンデントシアターOji(東京都)
2014/02/19 (水) ~ 2014/02/19 (水)公演終了
満足度★★★★★
マチソワでうっとり
落語に明るくないのでついつい「役者さんの演技」として観てしまうのですが、それでもすっごく楽しかったです。昼の部の枕部分での撮影OKは、あやめさんのご贔屓へのサービスかしら?笑 そりゃもう撮らせていただきましたよ。バシバシ笑
あやめさんという師匠がいた今回の白萩くんは、前回に比べて実に生き生きとしていて、その楽しげな様子に心がほんわかとして。さすがのあやめさんにはやはりうっとり。もうね、どうしましょうね。なんでこんなに素敵な方が存在するのでしょうね。笑

2014年・蒼白の少年少女たちによる「カリギュラ」
彩の国さいたま芸術劇場
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)
2014/02/15 (土) ~ 2014/02/27 (木)公演終了
満足度★★★★★
川口ケレア。
川口覚くんのケレアが素晴らしすぎて、色々思うものの彼のおかげで☆5つ。もう毎日でも観たい。あの広い舞台を隅々まで支配する存在感のクールさ。瞬き一つで空気が凍り、マントを翻して巻き上がる風でさえもがケレアの色に染まるよう。貴族に相応しい立ち居振る舞いは彼の演劇界における覇者の未来を想像させるに難くなく、揺れるピアスに色気さえ感じて、ああもう一瞬たりとも見逃したくない、素敵な素敵な役者さん・・・。彼がカリギュラを演じれば、一昨年のハムレット同様「勝ち」は明白なのですが、そこに内田くんを配して脇に覚くんや小久保くんを置くあたり、蜷川さんの『育てる』という目的が明示されていて、やはりこの劇団の志は高い、と唸らされます。周本さんのセゾニアもやはり絶品でカリギュラの残虐性に説得力を与えていて流石。彼女も大好きなのですけれど、今回オーディションで合格した安川まりちゃんも個人的には応援したい。

ろりえの鬼
ろりえ
シアター風姿花伝(東京都)
2014/01/28 (火) ~ 2014/02/03 (月)公演終了
満足度★★★★★
ろりえ大好き。
徳橋みのりちゃん演じる時代遅れのヤマンバメイクのギャルと、彼女の記憶だけを無くした母の物語。いらいらしてついキツい言葉を投げ掛けることへの罪悪感や後悔・・・多かれ少なかれ誰もが感じる家族への感情が、ろりえテイストのナンセンスな笑いに溢れた舞台からひしひしと伝わり、いつの間にか大号泣。泣かされながらも小気味良く笑わせてくれる奥山さんの脚本は、女々しさなんて全くなくて。人生を描いたらそこに自然と涙があって、観客には笑って欲しい、観て笑顔になって欲しい、そんな思いが脚本に込められてる。そんなように思えます。観終わった後はいつもながら声にしちゃう、「ろりえ大好き」。ほんと、いつもこればっかりですみません(笑) あと、みのりちゃん素敵*

新宿コントレックスVol.11
アガリスクエンターテイメント
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2014/01/28 (火) ~ 2014/02/07 (金)公演終了
満足度★★★★
笑いって何だろ。
先に書かれてる方々の評価にびっくりなのですけど、私が見た回は客席の雰囲気良かったですよ?38と津和さんのはごめんなさい、作演のオカさん含めご本人達も好きな方ばかりなのですが、今一つ笑えなかったかな・・・。ずるちゃんはご本人の魅力が爆発、にこにこして観ちゃいました。そして大好きなMU。変態すぎてお腹痛くなるほど笑ってたのですが、会場も爆笑に包まれてたと思うのですが。不思議だなぁここの評価。アガリスクはさすがの実力。王道のコントで面白かったです。まあ、コントの祭典なのでコントじゃなきゃって言うのも分かるのですけど、そんなことを考えて客席で観てるのってなんか勿体ない気がする。笑いってなんだろ。

1000mile
日本女子体育大学ダンスプロデュース研究部
アサヒ・アートスクエア(東京都)
2014/02/23 (日) ~ 2014/02/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
群舞
上演時間60分。30人近い人数を見事に使いこなす。作品が楽しく、ダンサーの個性も発揮され、充実した時間を過ごした。いつも行列ができて、天候によってはつらいので、5Fを利用したロビー開場はできないのだろうか。

真田十勇士
日本テレビ
青山劇場(東京都)
2014/01/07 (火) ~ 2014/02/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
制作費100億円。
お金の掛かった壮大な演出は、さすが堤幸彦監督(やはり映画のイメージが強いのでどうしても「監督」って言っちゃいます笑)プロジェクションマッピングや、大阪城での斬新なアングルでの映像効果、クライマックスでの回転舞台を使った迫力のある殺陣・・・正に一大エンターテイメント。殺陣のクオリティもアンサンブルの一人一人まで最高に高く、ダンス要素は一切ないのにダンサブルな心地良さで圧巻。中村勘九郎さんはもちろん、加藤一樹さん石垣佑磨くんの超一流の身のこなしは青山劇場で観るに相応しく、高いチケット代に見合った大満足の舞台でした。欲を言うと前半の十勇士集めはちょっと間延びしてたかな?でもまあ大満足です。カーテンコールでの佑磨くんがやんちゃすぎて素敵 笑

【公演終了】ステロタイプテスト/パス
The end of company ジエン社
d-倉庫(東京都)
2014/01/10 (金) ~ 2014/01/14 (火)公演終了
すみません分かりませんでしたm(_ _)m
全面的に土下座します。分かりませんでしたm(_ _)m 安藤さんや岡野さん、川田さんや伊神さん・・・素敵な役者さんが沢山いらしたのに理解できないことが辛く、終演後のお茶会でもやはり何も掴むことができず残念でした。しかし、主宰の作者さんの熱心なお話には演劇への情熱が伺え、歩み寄りが出来なかった自分の不甲斐なさに悔しい思いをしていたり。うーん、でも、演劇って何だろう。もっと楽に楽しんで観たいな。いえ、あくまでも私の好みの問題です。

黎明浪漫譚-れいめいロマンティック-
エムキチビート
吉祥寺シアター(東京都)
2014/01/07 (火) ~ 2014/01/12 (日)公演終了
満足度★★★★
一貫したヒロイズム
奇をてらわずストレートな脚本はいつも通りのエムキチビート。でも今回はおぼんろ末原拓馬さんという太陽のような魅力に満ちた役者さんを主役に据えて、実に生き生きとした物語に世界を拡げていた、そんな印象。元吉さんの作る舞台は殺陣を入れたいためか現実と虚構の世界を行き来するという構造が多いですが、今回も例に違わずクライマックスは殺陣満載のファンタジー。考えてみると、小劇場出身で一貫してヒロイズムを貫いている作家さんは私が知る限りでは珍しいので、是非ともこの路線で一つのジャンルを確立してほしいところ。よくあるイケメン舞台とは一線を画した団体になり得ますよう静かに見守ってます。

2014年・蒼白の少年少女たちによる「カリギュラ」
彩の国さいたま芸術劇場
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)
2014/02/15 (土) ~ 2014/02/27 (木)公演終了
満足度★★★
緊張感ある舞台だった
自分が見た時のコクーン版は勝地涼さんと長谷川博己さんが良く、小栗さんは少しお疲れ気味だったのかな、と朧げな記憶。
今回の内田健司さん演じる皇帝は、ギラつきと横暴さと狂気と悲哀の加減のバランスが絶妙に凄かった。二幕の芝居で油断して笑ってたら首はねられちゃうw。この作品に玉ねぎは必須アイテムなのね。
コクーンやさい芸大ホールの舞台公演の演出だと、格調さや優雅、みたいな印象を感じる事がたまにあるが、著名人が出演していないネクストやゴールドシアターには若さや艶っぽさ、過激さが舞台の至る所から溢れて見え迫力あって良い。最後のまとめの部分はやっぱり蜷川さんだけど。
観劇日の日替り配役→セゾニア周本さん、シピオン砂原さん、ミュシュス妻田中さん。でした。

「抗~此処ニ命ガアル限リ」
FIFTH Units
劇場HOPE(東京都)
2014/02/20 (木) ~ 2014/02/23 (日)公演終了
満足度★★★★
迫力!
面白かったです。ストーリーも面白く、考えさせられる部分、感動させられる言葉など沢山ありました。殺陣・アクションも素晴らしく、1番前列の席だったので、迫力満点でした。特に藩主役の役者さんの殺陣が素晴らしく、演技も存在感がありました。他の役者さん達も皆、一生懸命に演じているのが好印象でした。必要ないかな?と思える笑いや、主人公の印象が薄いかな?という感じもありましたが、とても見応えのある舞台でした。旗揚げ公演とは思えない舞台でした!

桜×心中
BLACK★TIGHTS
世界館(大阪府)
2014/02/20 (木) ~ 2014/02/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
恋もよう
人と妖の恋物語。前回の『マスケラ』とはまた違った印象を受け、せつなくなった。個人的には桔梗と白夜の恋は切なすぎる。2人のとった行動がいいのかどうかは別にして、思いを遂げるというのは、時として相手をも巻き込んで不幸にしてしまうものなのかなと。白夜と犬神のアイドルユニットはなかなかのもの。菊池さんの犬神役ははまり役やなと。犬好きにとってはたまらない、仕草をされてのが個人的にツボとなりました。犬耳、可愛い、、、(#^.^#)

あひる月13
福島県立いわき総合高等学校
インディペンデントシアターOji(東京都)
2014/02/21 (金) ~ 2014/02/23 (日)公演終了