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きゅうりの花

きゅうりの花

ハイリンド

小劇場B1(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/07 (月)公演終了

満足度★★★★

テンポのよいリズム感のある舞台
 コメディ系の作品ですが起承転結がはっきりとしているというわけではありませんのでストーリー性重視の方にはなにか物足りなさが残るかもしれません。しかしながら、それぞれ悩みや問題を抱えている登場人物たちが絡み合っていく様を笑いを交えながら自然な感じで普段の生活にあるような会話の中で展開させてゆくその手法はとても見事でありまたそれをうまく活かすような演出がされていました。コメディ系の作品では、会話のリズムや間の取り方がとても大切になってくるのですが、ハイリンドのメンバーや客演の皆さんはこの間の取り方が実に絶妙で、ちょっとしたしぐさや表情の変化で微妙なその場の雰囲気や人物感情をうまく表現されていたと思います。

ネタバレBOX

 下北沢 小劇場B1は初めていった劇場なのですが、今回の作品では会場全体を上から眺めるといわば直角二等辺三角形の斜辺方向に舞台が、等辺の二つの方向に客席が配置されていてなかなかユニークでおもしろい舞台設置だと思いました。

Re:verse

Re:verse

アヴァンセ プロデュース

本多劇場(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

次のインタビュアーは 私たち自身 かもしれない





東日本大震災を報じるニュースは「美談」に終始してしまったのではないか。


支援物質に行列を作り、暴動すら発生しない日本人を「世界中のメディアが賞賛した」らしい。


ただ、そうした「美談」に隠れ、仮設住宅内での家庭内暴力が 多数あったこともやはり事実である。


ジェンダー活動家Aさんによると、既婚男性を中心に「震災と失業に伴うストレスからアルコール依存症に陥った」例が報告されたという。 その解消方法こそ暴力であった。

福島第一原発が放出した放射線物質から子供を守るため、県在住の母親が「疎開」する例も「美談」とは いかない。

どういう視点で「人の本性」が伺えるのかといえば「被災者同士の敵対心」である。

これは、津波に、または原発事故に呑まれた被災者同士が助け合い、明日へ向かい復興する「美談」とは180℃違う。


いわき市から新宿区内に疎開(2012年 当時)した元薬剤師・女性Bさんは こう教えてくれた。


「言いたくはないですけど、20キロ圏内の住民は一人につき20万円補償金貰ってるそうですね。赤ちゃんも含まれています。一家4人だとしたら月100万円なんです。結構、いい金額ですよね。
家に帰れない苦しみもあるとは思いますが、わたしたち20キロ圏外の住民は1円も補償金貰ってません」


この女性Bさん に「被災者同士、『がんばろう、日本』の精神で助け合いなさい!」と批判するのは簡単だろう。
だが、これが「被災者」のリアルな姿だという真実を忘れてはならない。



坂上忍氏はバラエティー番組等に出演し、「潔癖キャラ」が浸透したタレントである。
最近だと「処世術本」も出版した。

坂上忍氏の「生き方」、それは「孤立を怖れない」だと思う。

本舞台は東日本大震災より一年経過した架空の「茨城沖大震災」を描くわけだが、「美談」なる和紙を破り捨ててしまう人間ドラマであった。

キャスト陣が「感情移入」させる迫真であり、やや本多劇場のキャパシティだと(座席次第で)表情を把握できないが、効果的照明ピッチのためその「空間」は味わえた。


人間は「利益第一主義」である。

あらゆる行動において、自らの短期的、長期的利益を保持するのが「本能」である。

でも「ええじゃないか」。

坂上忍氏の冷たいぬくもり

英霊だヨ!全員集合

英霊だヨ!全員集合

劇団東京ミルクホール

SPACE107(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★

てんこ盛りで大人数なのによくできてる!
たいてい大人数でてくるやつは
バタバタでまとまりがなくなりがち。
なのにここまで、ちゃんとまとまっているのが不思議。

それにしても最近の演劇の傾向は
たいてい戦争への警告か、安倍政権への風刺ばかりのような気が
してならない。(私が見ているのが偏っているのかも)

ここまでうっぷんがたまっても、どこにも書かれない政府への不満。
地下芸人の愚痴と、片付けていたら
この先、間違いなく足元をすくわれますよ、安倍さんは。




ネタバレBOX

解散公演が初見。
売れなかった!と言っていたけれど
これほど面白いのに、なぜなんだろうと考えてみた。

いつもかどうかは知らないけれど
オカマ、白いブリーフは一般的には飛び道具。

そしてドリフでまとめるのは
とてもまとまりやすいと思うし、わかりやすいし、面白いけれど
オリジナルじゃないと言われがち。

オカマ、ブリーフといった笑いを好む人、
もしくは、すべり台など体をはった笑いを好む人は、
残念ながら、政治の風刺とかは好きじゃない。

つまり
よくまとまっているように見えながら
実は、ターゲットの違う笑いを混在させてしまっている。

オカマとぬるぬる滑り台と政治を一度に理解できる人は、
笑いの許容のアンテナを他方向にたくさんもった人だけ。
つまり一部の人間にしか受けないということ。

個人的には、メンバーが優男的に粒ぞろいすぎて
個性の際立った役者がいなかった印象が強い。
(濃い役者=オカマ役ではない)
10年の間に濃い役者が育たなかったのが残念である。

舞台 新耳袋3

舞台 新耳袋3

タンバリンステージ

ザ・ポケット(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

\(^O^)/
とても面白かったです!!
でも怖くて「わっ(><)」ってなりましたm(_ _)m
ゾクゾクしてドキドキする展開で観ててハラハラしました!!

記者会見+爆音上映会

記者会見+爆音上映会

ツリメラ

サンモールスタジオ(東京都)

2014/04/01 (火) ~ 2014/04/01 (火)公演終了

満足度★★★★

オトナの「ホンキの冗談」
ある意味でウルトラマンにおける偽ウルトラマンの回、的な NICONICO 登場編て、「ホンキの冗談」が楽しい。
また、上映会は音質・画質とも大変良いことにビックリ。2m×3mくらいのスクリーンに映写しても非常にクリアだもんなぁ。
なお、受付で香典袋を用意して来なかったことを悔いたのは言うまでもない。

きゅうりの花

きゅうりの花

ハイリンド

小劇場B1(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/07 (月)公演終了

満足度★★★★

陶芸の妙
あれよあれよという間の1時間45分。キュウリ夫人のアナウンスも観劇のエッセンスとなりました(笑)1。フライヤーの冒頭に記載されていた「縁」を何よりも大切にしているメンバー4人。丁寧な演技が印象的でした。随所に登場する陶芸作品がストーリーを緩和させたり、緊張感を醸し出したりと、いい塩梅に存在していて、最後まで楽しむことができました。

THE ベンチ

THE ベンチ

ドリームボード

劇場MOMO(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★

良かったです。
様々な人々の人生模様が、面白く切なく演じられ、面白かったです。
人の数だけドラマがあるんだな・・としみじみ感じました。
音楽も良く、舞台の後方に映し出される桜やスカイツリーが綺麗で雰囲気が出ていました。
役者さん達は、演技力に差があるようにも感じましたが、皆好演していたと思います。舞台以外でも、今後の活躍を期待したいと思いました。
面白かったです。

きゅうりの花

きゅうりの花

ハイリンド

小劇場B1(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/07 (月)公演終了

みなさん達者!
シュールな笑い満点の戯曲に達者な役者さんでもう面白い事間違いナシ。押しと引きが絶妙でちょっと切なくなってみたり、笑わされたり、くるくると表情を変える役者さんのように、こちらも思わずくるくると表情を変えてしまう。ハイリンドと土田さんって合うなー。

ネタバレBOX

でも難点を一ついえば、このニューオープンな劇場。段差が低いのか前の人とかぶって舞台の真ん中が全く見えないことがしばしば。せっかくの熱演かつ、かなり面白いので、細かい表情まで見たいのに見えないもどかしさ‼︎解決策はあるのかなぁ。
きゅうりの花

きゅうりの花

ハイリンド

小劇場B1(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/07 (月)公演終了

満足度★★★★★

オススメです!
ハイリンドさんの舞台を観劇させていただくのは2度目ですが…

面白い。

台詞のかけあいも、間も、暗転のタイミングも絶妙!
登場人物もとても個性的ですが、彼らの関係性など共感できる所もあって、友人に会いたくなりました。
終演まではあっっっという間で、もっと観ていたかったです。

客席と舞台が1つになっていたと思います。
観客側もその場の一員になっているような、同じ世界に生きているような感覚を受けました。
客席から思わず出た「可哀想…笑」は、皆の心を代弁してくれていたと思い私も笑ってしまいました。

まだ観た事がない方や、観ようか迷っている方がいらしたら、是非観てみて下さい!
足を運ぶ価値ありです!

(なんだか上からな物言いで失礼しました。でも本当に面白いです)

IN HER THIRTIES

IN HER THIRTIES

TOKYO PLAYERS COLLECTION

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2014/03/27 (木) ~ 2014/03/31 (月)公演終了

満足度★★★

男の私は女心の解らない所もある。
おはよう 早い 合コン どう? 水虫 茶殻で・・・ 芝居始まり前の雰囲気から皆が、入ってくる 皆が席に着く。
 仕事 恋 転勤 若い自分は、将来の自分を知らないところがある えっ 彼 どこまで っていうか どこまでが・・・ そんな高校生みたいなこと 結婚 仕事で東京へ 離婚 母が病気 大阪へ 面接を受けている 若い自分と 意見が2分することも 最後 39の自分と30の自分が話す 化粧だけは落して寝なさい!! 飲みに行ってくる どうぞ 頑張れ!!

麗らかは。結婚 出産 えっ 彼 どこまで っていうか どこまでが・・・ そんな高校生みたいなこと、どこまで うふふふふ 片桐慎和子さんの独特な雰囲気が良かった。

やっぱり 女心の解らないところがある、男の私が観るより 女性の同世代の方が観れば、もっと入り込めるのだろうと思う。

かのうとおっさん TOKYO PLAYERS COLLECTION完全乗っかり企画  『IN HIS THIRTIES』も楽しみ

ぬれぎぬ

ぬれぎぬ

アマヤドリ

シアター風姿花伝(東京都)

2014/04/01 (火) ~ 2014/04/23 (水)公演終了

満足度★★★★

心理を映す会話劇!
表面的な気持ちと奥底にある気持ちの違いを表現しながら、立場のよって使い分ける見せ方は印象的。
有島役笠井里美さん難しい役上手く演じられていました。良かったです。

ネタバレBOX

印象的シーン数場面。
有島と門田の接見での門田の犯罪者ならではの身勝手な論理をとうとうと説く場面。
有島の妊娠相手による対応の会話で、事実婚の夫の向井が有島に求めることとポイントがずれかみあわない上に本音を言わない場面。
有島の勤め先である派遣会社の人員削減の件で、有島と出向で来ている正社員村田の気持ちのうらおもて。
門田に妹を殺された姉の門田に対するストレートな表現と、それとは裏腹な事件を探る冷静な分析。
有島が門田から本当の話を聞きだすために行った方法は見事!
「ハッピーハードラック」

「ハッピーハードラック」

演劇集団イヌッコロ

テアトルBONBON(東京都)

2014/04/01 (火) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★

大物ロッカーのイメージ作りとしては?
コメディとして登場人物のギャグの掛け合いは面白かったのですが、どうも設定が私には不自然でした。

ネタバレBOX

大物ロック歌手t2がイメージ作りの為、使用しないのに麻薬を買っていたという設定が私には不自然で、ロッカーのイメージ作りなら他にも方法あるのかなぁ・・・。
このご時世、その筋の人と関わり合うだけで芸能生活の破滅に繋がりますので危険すぎます。
東京パフォーマンスドール PLAY×LIVE『1×0』(ワンバイゼロ)  NEW VERSION エピソード1&2&3

東京パフォーマンスドール PLAY×LIVE『1×0』(ワンバイゼロ) NEW VERSION エピソード1&2&3

キューブ

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2014/03/24 (月) ~ 2014/04/08 (火)公演終了

満足度★★★★★

【エピソード3】鑑賞
かーいい

ネタバレBOX

香帆とイサキがメインで、1×0というSNSに少し迫るサスペンス仕立ての回。

ゼペット博士は殺さないといけないのか、トゥービーコンティニュー。

エピソード4が二葉、エピソード5はウサキとラコちゃんということは分かりましたが、ラコちゃん本当に辞めちゃうのか心配です。
Re:verse

Re:verse

アヴァンセ プロデュース

本多劇場(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

グイグイえぐる
重たい話、大きな舞台でも映えました。

ネタバレBOX

東日本大震災のちょうど一年後に起きた茨城沖大震災の津波で家族や児童や消防団仲間を失った人たちの話。

初演のときはどうだったか覚えていませんが、今回、黒地の衣裳にワンポイント赤とか黄色とか緑とかの小物を加えることで連れ同士が分かり易くなっていました。黒一色に拘ることもないと常々思っているので良かったと思います。

インタビューにより、誰かを犠牲にして助かったと噂されている人たちが集められたことが分かり、犯罪に問われることは無いにしろ、確執、子育てや介護の疲れなど日々の潜在意識がとっさに、あるいは用意周到に働いて死なせたことが明らかになる過程は見応えがあります。

一理あるような風なところが何とも言えません。

全くどんな話か分からない時点での、兄弟喧嘩の仲裁から夫婦の離婚話に繋がっていく導入部は素敵でした。そして、その母親だった女性が家族を捨てて家を出たことで自分一人だけが生き残ったという傷の重さから、同じような人たちの心境を知って心を整理してみようとドキュメンタリーを企画したことが明らかになりました。

結果、さらに家庭や自己が崩壊するケースもありましたが、前向きになった人たちもいて、それが救いでした。
海へ行こう(キミの)

海へ行こう(キミの)

劇想からまわりえっちゃん

自由表現空間 シアターカフェNyan(大阪府)

2014/03/27 (木) ~ 2014/03/30 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しい時間をありがと〜♪
『劇想からまわりえっちゃん』の創りだした空間があまりにも暖かかったのでずっとここで笑っていられたらなと思いました。番外編?って感じもしましたが、充実した客演さんやとても素敵な生演奏もあり内向的になりすぎないえっちゃんを泣いたり笑ったりしながら楽しみました。
しかし、 花火ロボこと岸本さんはほんとにすごい役者さんだな。観る度に衝撃的です‼︎

老犬カエデ

老犬カエデ

開座

森下アトリエ(東京都)

2014/03/28 (金) ~ 2014/03/30 (日)公演終了

満足度★★★★

無題1059(14-098)
16:00の回(雨&風)。15:30会場着、受付。奥が舞台、三味線と(特別参加)アコースティックギターの方が音合せ中。和服とスーツの組み合わせ。天井にグリーンの蚊帳…1月の@渋谷公演で使用したもののようです。湿度が高いせいかたびたび調弦。

16:07開演、トレンチコートの二人、〜17:17終演。

みかさん、アフロになっていて、いままでと雰囲気が違います。感じるがままの舞なので、特に物語があるというものではありませんが、終盤、全身を覆う被り物が出てきたとき…「変身(カフカ)」を連想。そうか、それまで蠢いていたのはその前身だったのか…。

ホールやスタジオでのダンス公演とは違い、畳敷きの狭い空間に三味線とギターの音が混ざり合い、二人が交互に舞います(本作、岡庭さんは出演されませんでした)。目だけが異様に光り、体は震え、こわばり、床に這いつくばります。闇の中でようやく見えるもの…そんな舞でした。

さらに/ハイ・クオリティー

さらに/ハイ・クオリティー

ナカゴー

インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/03/25 (火) ~ 2014/04/03 (木)公演終了

満足度★★★

『ハイ・クオリティー』を観劇。。。
終始ナンセンス&カオスな展開で押しまくるパワーは凄いの一言。あまりのバカバカしさにさすがに笑ってしまうけど、正直ちょっとクドイかなぁ。。。

Re:verse

Re:verse

アヴァンセ プロデュース

本多劇場(東京都)

2014/04/02 (水) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★

かくも過酷な生存
“生き残る”ということは、かくも過酷なことなのか。
東日本大震災の翌年、再び巨大直下型地震に見舞われた関東地方を舞台に
ひとりの女性ジャーナリストがインタビューを試みる。
家族を喪った被災者を怒り狂わせ、二度目の試練を与えるかのような彼女の質問。
答えるうちにのたうちまわるように乱れていく被災者たちの心情。
緊張感ありまくりの展開となぜそこまで、という疑問が解けるラストが秀逸。
生き残った人々は皆、自分に出来なかったこと、出来たはずのことを探し
自分を“許されざる者”として糾弾し続ける。
それは“助かって良かった”という安堵の感情からは程遠いものだ。

ネタバレBOX

舞台中央にテーブルと椅子が置かれている。
まるで足場を組んだような金属製の階段と2階部分が
それを見下ろすように囲んでいる。
女性ジャーナリストが夫と子どもを置いて家を出るまでの顛末のあと、
その女性が被災者にインタビューをする場面に移る。
父を救えなかった男、義母を喪った嫁、津波にのまれて娘の手を離してしまった母、
仲間を置き去りにして逃げた消防団の男など、皆胸に暗部を抱えている。
ジャーナリストは彼らに容赦無い疑問を投げかける。
例えば「元々不仲だったのではありませんか?」と。
「たとえそのために死人が出ても真実が知りたい」と言って憚らないその態度には、
マスコミの人間特有の傲慢さが前面に出ていると感じさせるが
やがて彼女自身、置いて来た夫と息子たちを喪った身であり
同じような立場の人たちが一体どうやって生きているのかを知りたいという
悲痛な思いで質問しているのだと判る。
そして彼女を強く批判していた消防団の男が、全てを話したあと自ら命を絶つ。
誰もが巻き戻せない時間の中で、後悔の海で溺れるようにもがいている…。

被災地の人々の心の裏にあるのは、喪失感と同じくらいの“後悔の念”であったと思う。
こんな喪い方をするなら、別の選択をすれば良かったというどうしようもない後悔。
あまりに唐突で暴力的な奪われ方をすると、もはや死者に非を見出すことなど
不可能であり、非は全面的に生者に移行する。
背負いきれない自己否定と闘い続ける苦しみは、生きる意味も気力も奪う。

作者は徹底的に“後悔する人間”に密着し、フラッシュバックのように繰り返す
「あの時別の選択をしていたら」という思いを肯定するかのように描く。
それは“後悔してもはじまらないから前を向いて生きよう”という世間の流れや
時間が経って次第に薄れる記憶と真っ向から対立する。
人は後悔する生き物なのだ。

私は前回の公演を観ていないが、大きな空間を良く作っていると思った。
群像の中で、ひとりのジャーナリストが真ん中で喧嘩を売るように挑んでいく姿が
やがて同じ喪失感を共有する者の必死な思いであったと判る構成も上手い。

冒頭から子役が達者なのだが、技術が勝っているような印象を受けた。
死ぬ前にカメラの前で語った消防団の男の告白には泣けた。
他人には「生きるんだよ」と言いながら、家に帰って首を吊る男。
人間の抱える矛盾の優しさと切なさを感じさせるキャラが素晴らしい。
配役表があったらな、と思った。

毒っ気を振り撒く作者のイメージと重なりながらも
根本にある“不完全な人間を受容する”姿勢が感じられて、
他の作品も観てみたくなった。


さらに/ハイ・クオリティー

さらに/ハイ・クオリティー

ナカゴー

インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/03/25 (火) ~ 2014/04/03 (木)公演終了

『さらに』を観劇。。。
これはさすがに無理でした。。。

まーくんとあーちゃんの話

まーくんとあーちゃんの話

劇団テアトルジュンヌ

立教大学 池袋キャンパス・ウィリアムズホール(東京都)

2014/04/03 (木) ~ 2014/04/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

ごくありふれた大学生のラブコメディ…。
の、つもりで観劇していたので正直予想外の展開でした…。

初日という事もあってか、少しテンポの悪さを感じたけれど、脚本とストーリーの構成がとても良かった。また照明効果も主人公の”心理的変化”が巧みに表現されていて秀逸。

特にラストシーンはトラウマになりそう。。。


上演時間:約1時間50分

ネタバレBOX

テアトルジュンヌの舞台は今回が5回目の観劇だけど、この劇団はやはり見逃せない。

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