最新の観てきた!クチコミ一覧

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うさぎストライプと20歳の国

うさぎストライプと20歳の国

うさぎストライプ

アトリエ春風舎(東京都)

2014/05/01 (木) ~ 2014/05/06 (火)公演終了

満足度★★★★

湯口光穂さんに尽きるかな
彼女は、自分にとっての小劇場界のミューズ。コメディエンヌとしてドンピシャの笑いをいつも提供してくれるし情感のこもった演技はとても丁寧で共感を覚える。
出演される劇団のチョイスも自分の観劇嗜好とよくマッチしているので、結果彼女をいつも追いかけている形になる。「ぬいぐるみハンター」「桃尻犬」と怒涛の出演ラッシュが今後続くので嬉しい限り。

他にも井上さん、石川さん等cuteで存在感の在る役者さんばかり。


「Don’t Be ー」: 『保健体育』より毒は抑えているが、とにかく楽しくて元気を沢山もらえます!!!


青春演劇2本立て。

ネタバレBOX

『Don’t Be a Stranger!』 ☆4.3
:20歳の国の世界観をちょっと駆け足ではあるけれど楽しめる約60分。

『学級崩壊』
:個人的体調の問題により、集中できなかったので、こちらは無星。
パン屋文六の思案~続・岸田國士一幕劇コレクション~

パン屋文六の思案~続・岸田國士一幕劇コレクション~

ナイロン100℃

青山円形劇場(東京都)

2014/04/10 (木) ~ 2014/05/03 (土)公演終了

満足度★★★★★

玄人
実にうまい。欠点は上演3時間10分に対してここの椅子は苦痛なこと。

マジハウス

マジハウス

style office

テアトルBONBON(東京都)

2014/04/30 (水) ~ 2014/05/05 (月)公演終了

満足度★★★★

イケメン戦国時代
 いろんなイケメンを取り揃え、芝居にプラスして各人が得意技を披露するなど盛りだくさんな内容で楽しかったが、何せ今はもうイケメンのインフレ状態、というか、イケメン戦国時代。頑張ってくれ!
 確かに青春喜劇でしたが、少し涙が似合う内容だったと思う。

ネタバレBOX

 プレスリーはモミアゲがもっと立派じゃないと…。
都市振興課 壇上礼二

都市振興課 壇上礼二

劇団マチダックス

和光大学ポプリホール鶴川(東京都)

2015/05/29 (金) ~ 2015/05/31 (日)公演終了

満足度★★★★

明るく楽しいステージなんだけど…
 町田を中心に活躍するということで劇団名がマチダックスで、テーマが斜陽商店街の町おこしなんだけど、登場人物が成り行きまかせでグダグダやってるようにしか見えない。町田市民にもっと愛されたいなら、作品の中でもう少しマシな打開策を提示して、本気のところを見せないと! もう1歩社会派的な内容が盛り込まれると、ストーリーが引き締まったんじゃないかなあ。

ネタバレBOX

 主人公がスーツを着てシャキッとして登場した最後のシーンは、町おこし策が軌道に乗ってることを彷彿させたが、ここをもう少し詳しく描写すれば、もっと明るく、建設的な雰囲気でエンディングを迎えられたのでは。
おしゃれ紳士×梅棒 presents オシャレ紳士と梅棒のサウンド・オブ・サイレンス

おしゃれ紳士×梅棒 presents オシャレ紳士と梅棒のサウンド・オブ・サイレンス

男衆ver.2.0 おしゃれ紳士

六行会ホール(東京都)

2014/05/02 (金) ~ 2014/05/04 (日)公演終了

満足度★★★★

筋肉を鍛えるの禁止
よくもここまで、ぱっとしない男どもを集めたものだ、
と感心してしまうくらいみんな小柄でフツメン。

しかも若いだけが取柄で鍛えた様子もなく
稽古でついた筋肉と微妙にたるんだお腹がたまらない。
(初見ではキモいが)

ぱっとしない顔で群舞という意味では
見始め当初、AKBっぽい・・・と思ってしまった。

しかし、だ。

ネタバレBOX

面白いのだ。とにかく動きが面白い。
動きが器械体操というかロボットダンス風のパントマイムだったりと
リズムと動きだけでかなり魅せる。

中盤になるとそのパフォーマンスの迫力だけでも
かなり目を奪われる。
鍛えて割れていたら面白くもなんともないが、
腹が割れていないのもいい。

しかし肝心のショートストーリーがどれもいただけない。
笑い袋女ばかりの観客もいただけない。
動のシーンと静のシーンがあっても
なんでも笑う、笑い袋相手では、緩急もつかない。
男ばかりの劇団だから、女が騒げばそれでいいというわけではないだろう。

それと男同士のキス落ちが多すぎた。
意外にも観客は男性が3-4割いるのだから、
別の落ちで終わって欲しい。

羽衣のミョージカル的な感じでいい感じになりそうな気配が惜しい。
次回はできれば、長いひとつの話を最初から最後まで
ダンスパフォーマンスを入れながら見てみたい。

次回もぜひ見てみたい劇団だ。
劇団員が年を取ってしまわないうちに。
2番目でもいいの♡

2番目でもいいの♡

劇団ズッキュン娘

劇場MOMO(東京都)

2014/04/23 (水) ~ 2014/04/28 (月)公演終了

満足度★★★★

Bチーム
男性の登場しない不倫の物語、だからなのか、ドロドロさを感じさせず、愛の形が様々なように不倫もいろいろなんだなぁと… そして男子目線から女性の謎がまた増えたように思いました。

マジハウス

マジハウス

style office

テアトルBONBON(東京都)

2014/04/30 (水) ~ 2014/05/05 (月)公演終了

「君はジャーナリストだよ」






イケメン劇団といえば、演技ではなく、「いかにファンを喜ばせるか?」が最大のポテンシャルである。


『ミュージカル・テニスの王子様』を手掛けたプロデューサーも、「女性は未発達のカラダに弱いんですよ」「アンケートによれば99%女性です」を認めている。こうしたミュージカル戦略が、後に映画『愛と誠』(2012年)などの作品において絶大な人気を博した斎藤工のメイン・キャスト起用であった。

キャスト生写真をベッドルームに飾りたいがため、何十回もリピート観劇する女性客がいる、イケメン劇団特有の「現象」をご存知だろうか。


私が観劇した『マジハウス』が、いわゆる そうしたマーケットに基づく舞台であったことは間違いない。「スタイリッシュ・ボーイズ」なる名称から、爽やかで、長身で、美男子が脚や腕を早送りに踊る舞台をイメージできるはずだ。


だが、チラシに謳うような「歌」や「踊り」は控えめであり、「青春劇」のフィールドで勝負をしてきた そのアプローチには好感が持てた。


私は なぜかキャスト・ファンが陣取る「プレミアム・シート」の座席であった。これは美男子を「テーブルの向かい側」程度により観察できる「距離」だ。
そうした「距離」は、伊藤 孝太郎、花沢 将人、中口 翔 等の透き通った、フレッシュであり、ほのかな甘酸っぱさまで感じさせる「美男子」の香りを配達する。




あらすじ は こうである。シェアハウスに住む若い世代は家賃を滞納していた。それに対するコミットが、友人や仕事仲間を集め、大家・笹原 静香(鳳 恵称)へ その売上金を支払う「イベント企画」であった。

「劇中劇」というか、旗揚げ公演につきものの「あるある」だろう。


ただ、この造り方は疑問である。
終盤に至るまで、鯖井戸 守(伊藤)のアイデンティティを巡る内的な確執、明日見(花沢)との 友情、エルヴィス・プレスリー(ウチクリ内倉)が果たすメッセージの包括が、『マジハウス』の「青春劇」を汗の結晶に精製したのにもかかわらず、「劇中劇」の後者は それを妨害してしまったのだ。



要するに、サッカー・パフォーマンスなどの「一発勝負」は、温かい集中力を奪うアドレナリンであった。



ネタバレに追記あり

ブラックジャックによろしくZERO

ブラックジャックによろしくZERO

劇団たいしゅう小説家

萬劇場(東京都)

2014/04/24 (木) ~ 2014/04/27 (日)公演終了

満足度★★★★★


原作をほぼ読んでいないので、どこからがオリジナルでそうでなかったのかはわかりませんが、
すんなり入っていける(でも考えさせられる)内容でした。
岩永洋昭さんや長戸勝彦さんなど脇を支えるメンバーに静かな凄味がありましたね。

池田千尋(映画監督)倉本朋幸(演出家:オーストラ・マコンドー)『ラブストーリー』

池田千尋(映画監督)倉本朋幸(演出家:オーストラ・マコンドー)『ラブストーリー』

浮間ベースプロジェクト

浮間ベース(東京都)

2014/04/17 (木) ~ 2014/04/27 (日)公演終了

満足度★★★★

キャパが....
1Fでの「単純明快なラブストーリー」、いろんな会場で公演されているだけあって、会場を縦横無尽に使った演出は流石でした!2Fでの「東京の空」は、ワンシーンワンシーンを積み重ねていく展開は映画監督らしさがみれましたが、ワンセットでの展開は少しきびしくも感じてしまいました。ただ、どちらも会場スペースに比べ観客が多過ぎて、かなり窮屈な観劇になってしまいました

独占!女の90分

独占!女の90分

秘密結社ブランコ

ムーブ町屋 ハイビジョンルーム(東京都)

2014/04/29 (火) ~ 2014/05/03 (土)公演終了

満足度★★★

印象が…
弱いと思った。
表題のとおり、9名の女優による90分の競演である。芝居は4つのオムニバスでシチュエーションは多少誇張はあるものの、妙に納得できるもの。この公演の底流にあるものは、主張が苦手または出来ない女の自我の目覚めということだろうか?
時間的制約もあるのだろう、それぞれのストーリーが深堀されていないのが残念であった。もう少し深層面を描き、印象に残るような演出があったら良かったと思います。

さらば、仏の顔

さらば、仏の顔

アフリカン寺越企画

新宿ゴールデン街劇場(東京都)

2014/04/25 (金) ~ 2014/04/27 (日)公演終了

満足度★★★★

濃密でした
当たり前だが、坊様は宗教人である前にひとりの人間…仏門の世界でも苛め暴行がある、という表層的なことを描きつつ、実は腹に渦巻くドス黒い汚物を見せられたようだ。やり場のない憤懣や恐怖がヒシヒシと伝わる濃密な芝居で、最後まで緊張感があった。
また、狭い舞台に宗教に関する装飾が施され、雰囲気は寺院内である。演技は、迫真で見応え十分であるが、役者間に演技力に差が見えたのが少し残念だった。
また、些細ではあるが気になった点は「ネタバレ」へ

ネタバレBOX

なぜ、寺で1年前に暴行事件が起きたのか?
また、事件(普通は悪評)にも関わらず安寧を求めて人(女子高生、不動産会社社員)が集まるのか?
という説明がもう少しあると、さらに公演内容に深みが出たと思う。
悪と闘う!  全ステージ満員御礼!ご来場ありがとうございました!

悪と闘う! 全ステージ満員御礼!ご来場ありがとうございました!

ロリポップチキン

インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/04/28 (月) ~ 2014/04/29 (火)公演終了

満足度★★★

強い主張だが
強いメッセージを発信していると思う。しかし、その伝え方が…観客(少なくとも自分)はわかりづらいと思う。ヘイトスピーチの様子や都会(群衆)の中の孤独は伝わるが、その想いをいっぺんに表現しようとしたため、散漫になった感じである。また演出効果を狙ったのかもしれないが、セリフを被せるため聞きづらい場面もあった。そういう意味では少し丁寧さを欠いていた。冒頭にも記載したとおり主張(脚本)はよいにしても、それを伝える術(演出)が物足りなかった。チカラのある芝居だと思うので、もう少し観客目線を大切にしてほしいと思う。今後、大いに期待しております。
些細ではあるが気になった点は「ネタバレ」へ

ネタバレBOX

女友達との関係について、見聞きの間違えかもしれないが、小・中学校が一緒の幼馴染という設定だったと思うが、高校だけは朝鮮高校へ行ったのだろうか?個人的には、幼い時から一貫して朝鮮系の学校へ通うように思っていたが…認識不足でしょうか?
クリームソーダ

クリームソーダ

こちらスーパーうさぎ帝国

OFF OFFシアター(東京都)

2014/04/29 (火) ~ 2014/05/05 (月)公演終了

満足度★★★★

疾走する青春ドラマ
爽快感あふれる公演で、「観ていて楽しかった!」というのが第一印象である。
芝居は、高校時代からの恋人と結婚するまでの話だが…。ストーリー展開は明快で、その演出もわかりやすい。舞台設営はいくつかのボックスの置きかえで時代と状況を説明するシンプルなものだが、よく出来ている。また、その時々の時代を表現するため学生服・セーラー服姿になるが、それほど違和感はない(役者が若いためか)。公演全体を通して、強いメッセージは感じないが、とにかく”観て楽しめる!”を主眼としたものだと思う。それが狙いだとすれば成功したと思います。

愉快な誘拐犯

愉快な誘拐犯

かーんず企画

シアターブラッツ(東京都)

2014/05/02 (金) ~ 2014/05/06 (火)公演終了

満足度★★★

微妙。
ストーリーはよかったと思います。ただ大きな声を上げているような・・・。必死さは伝わってくるのですが。

バック・イン・ブラック

バック・イン・ブラック

東葛スポーツ

3331 Arts Chiyoda(東京都)

2014/04/28 (月) ~ 2014/05/03 (土)公演終了

満足度★★★

オリンピック
様々な映像のコラージュと脱力的な芝居の組み合わせに妙な魅力がある、いつもの作風でしたが、あまり知らない元ネタが多かったせいか今回はあまり楽しめませんでした。

生まれてすぐにコインロッカーに捨てられた4人の女がサングラスにネクタイ・ブレザーのユニフォーム姿でオリンピック会場を舞台に北朝鮮のテロ組織と戦う物語で、AC/DCのライブ映像をメインに映画やテレビの引用が差し込まれる構成でした。
終盤、宮崎吐夢さんが登場してからはストーリーがどうでも良くなる様な怒濤の畳み掛けに圧倒されました。特に片腕を失うというモチーフ繋がりの沢山の映像が立て続けに映し出されるのが印象的でした。

今までの作品に比べて、映像とシンクロしてかなりアバウトなコピーの演技をする場面が少なく、またハードロックの密度の高い音が台詞をマスキングしていて何を言っているのか分かり辛く、更に元ネタを知らないことともあいまって、物語が良く分かりませんでした。

自虐的な要素も入った、社会や演劇業界をディスる台詞がこの劇団の魅力の一つですが、今回はあまり冴えが感じられませんでした。

ゴリラ

ゴリラ

unit saneido

名曲喫茶ヴィオロン(東京都)

2014/05/01 (木) ~ 2014/05/04 (日)公演終了

満足度★★★★

無題1090(14-128)
20:30の回(曇)。20:03受付(ソフトドリンク付)開場。ちょうどよい時間だったことと、此処は久しぶりなので(「夢訪人・再演 2012/11」以来で3回目)観に来ました。入ってみると「中(半地下)」にも座席があるということでしたのでそちらへ(4席)。正面奥に特大のスピーカー。やや抑えた灯りですが、艶のある手すり等に天井の照明が光っています。20:30開演〜20:57終演。出演のお二人は初めて。高校からの付き合い、40歳のOL、深夜のオフィス、憧れの男が退職する日、さて、恋い焦がれる女は…告白こそ人生の女と陰からそっと慕うべしが信条の女。二人が仕掛け合うリアルタイムの30分。甘さと苦さとがうまく混ざった短編。世に恋話は溢れていても想いを遂げるためには数々の難所を越える勇気がなければ…。恋とは縁遠い毎日ですが、ホッとした30分でした。

わたしを離さないで

わたしを離さないで

ホリプロ

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)

2014/04/29 (火) ~ 2014/05/15 (木)公演終了

満足度★★★★

多部ちゃん萌え!
彼らの使命について、すぐにそうではないかなと分かってしまいました。

ネタバレBOX

なぜ若者に特別な使命が与えられ、外界と隔離されて管理されているのか一番興味深いところです。蜷川さんも裸が好きで、冒頭シーンでは前バリだけのような格好で男子を裸にしていました。その結果、漠然と想像していた通りではありましたが、彼らの使命について何となく分かってしまい、もう少し引っ張ってくれても良かったのではないかと思いました。

人類は臓器移植によって癌を克服したと各国の機関が公表し、人々もそのことを認識してしまった以上、もう逆戻りはできず、必要な分だけ臓器を用意するしかなく、臓器提供用のクローン人間が必要となった社会の話。

ヤヒロ、スズ、モトムを始めとする彼らは生まれたときから管理され、ヘールシャムと呼ばれる寄宿学校で使命について徹底的に教育され、成人してから何回かに亘って臓器を摘出される運命にあります。彼らはある特定の個人のためのクローンというわけではなく、犯罪者たちを元に作られた汎用のクローンでした。

臓器を摘出された人を世話する介護師になれば、当人は3年間摘出が猶予される制度はありますが、クローン人間同士が深く愛し合った場合に3年間猶予されるという噂は噂に過ぎませんでした。

彼らが卒業してから8年後にはヘールシャムは既に廃校になっていました。iPS細胞やSTAP細胞による臓器再生が可能になったのでしょうか。それとも、クローン人間に教育など施さず、家畜のように生産する方式に改まったのでしょうか、非常に気になりました。

場所は東北。陸地まで流された船があったり、防波堤で佇むシーンがあったり、取ってつけた感はありました。

卒業してからは外出も自由にできるのに、誰も逃げないのは教育に依るものなのか少し不思議でした。

2回の休憩を含めて約4時間、スローモーションやっていればそりゃそうだろうって思うこともありました。やめても知れてますが。

最初、同級生に多部未華子さんに似た人がいて紛らわしいなと思っていたのですが、ラスト近くの回想シーンでヤヒロ役として出演し、舞台上に現在のヤヒロとモトム、学生時代のヤヒロとモトムが同時に存在する不思議なシーンを演出するための要員だったのかと納得しました。しかし、良く考えてみると、最初の頃はもっと違ったメイクでもしていた方が、より効果的だったのではとも思いました。
クリームソーダ

クリームソーダ

こちらスーパーうさぎ帝国

OFF OFFシアター(東京都)

2014/04/29 (火) ~ 2014/05/05 (月)公演終了

満足度★★★

楽しめました
かなり甘めで、深みはないけれど、ストレートに楽しめる青春恋愛群像劇。「未来」は蛇足かな。

82-Fes・up・party 2014

82-Fes・up・party 2014

82-party

TACCS1179(東京都)

2014/04/24 (木) ~ 2014/04/27 (日)公演終了

満足度★★★★

卵たちの夢
 芸能界の厳しさにチャレンジする卵達のメンタリティーを感じさせるシーンも多く、スターを目指す彼らのプレッシャーも分かるような気がして参考になった。

ネタバレBOX

 100万人に夢を与える道明寺が、生放送をドタキャン。その時、道明寺の大ファンで引き籠りの日之内 待機は、漫画を描いていたのだが、憧れの道明寺と自分の、漫画で描いていた想像上のアイドルユニットから道成寺のキャラクターが現実世界へ飛び出してしまった。暫く、待機と偽道明寺は、口論をするが、待機は正鵠を射られて待機は部屋に引き籠り体制に入った。仕事から帰った妹も偽道明寺に会い、初めて現実世界に飛び出した偽道明寺が外出したがるのを何とか抑えていたが、隙を突かれて逃げ出されてしまった。然し、ステージ衣装を纏い、道明寺に瓜二つの偽者は、忽ちファンにもみくちゃにされ、ホウホウの体で逃げ帰ってきた。然し、彼は桜が見たくてしようが無い。ステージ衣装では目立ち過ぎるとジャージに着替えさせて貰った後、再び、隙を見て逃げ出し、本物が穴を開けた生放送に出演してしまう。偶々、妹はこの番組を見ており、有給休暇を総動員して彼を探しに出掛けるが、偽者は偽者で芸能事務所の人間や若手アイドルと知り合いになり、アイドルとは何か? 自分は、何の為に存在するのかについて自問するようになり、アイデンティティーに悩む。
 一方、本物お道明寺は、アイドルにもあるはずの基本的権利を主張する一方、自らとスタッフ共同で築いてきた現在を、誰にも譲ることはできないと考えている。
 偽道明寺を本物と勘違いしてライブの招待チケットを手渡していたドカターズというアイドルグループのライブ会場に偽者、本物、妹が一堂に会した。その結果、本物と偽者の彼我の差、各々の位置がより明確化され、偽者は兄、待機一人の為の漫画キャラクターとして自らをアイデンティファイすることを納得、本の中に戻ることを決意して、待機の籠っている部屋のドアをノック。ドアが開き掛ける所で暗転、幕。
 本からキャラクターが抜け出すという発想は、レイモン・クノーの「イカロスの飛行」にもあるが、其処からの展開はまるで異なり、オリジナリティーのある作品になっている。演じた役者達の清々しい演技も良い。
おはなし

おはなし

tamagoPLIN

小劇場B1(東京都)

2014/05/01 (木) ~ 2014/05/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

さりげなくとんでもなく高い表現のクオリティ
若手演出家協会の最終審査を観て、作り手の公演をぜひ見たいと思い足を運び、一つずつのシーンに満ちるもののクオリティの高さに驚く。

ジャンルを言い表せないような(ジャンル分けをすること自体あまり意味のないことかとも思うのですが)、これまでにあまり体験したことのない質感と様々な表現の切っ先を持った舞台でした。

秀でた表現がさりげなく惜しげもなく織りこまれていくので、一瞬たりとも舞台から目が離せず。

最後に姿を現した主人公の想いの肌触りにも心を捉われました。

ネタバレBOX

開演前は、舞台の中央に棺桶がおかれただけのシンプルな舞台。
そこが花いっぱいの世界へとひろがるなんて予想もしなかった。

その花たちの登場のシーンに目を瞠る。最初は家族でやっていた花札の記憶をちょっとオーバーにデフォルメしただけかと思いきや、一つずつの花が舞台にランダムに舞台に現れ、やがてそれらが静かに舞台を巡り、返事をし、お相撲の懸賞の如く名前を提示し、さまざまに開き自らを主張していくという舞台の広がり方にぐいっと惹き込まれる
ちょっと震えが来るくらい、広がりの勢いをもった圧倒的な表現だった。

そこから主人公と花たちのさまざまなベクトルでの関係性が生まれていきます。
役者たちが時に全体の中で献身的に、あるいは個人の力をふるって作り上げる、空間のメリハリにどんどん引き込まれる。
舞台全体のミザンスの作り方やフォーメーションの組み方、言葉遊びにも刹那の遊びにとどめず、つながりの意外性や物語のコアへとつながっていくような寓意がしたたかに込められていて。また伝言ゲームのような言葉の伝達なども、描かれるべきニュアンスを良く引き上手いなぁと思う。

主宰のダンスのしなやかさに目を奪われ、役者たちの歌唱力にも心惹かれ、そしてなにより、その世界が母の死を受容していく主人公の心風景として観る側に伝わってくることに感心。

衣装や役者たちのメークにも描かれるべきものをしっかりと表す力があり、棺桶の模様をちょっとしたプロジェクトマッピング的な手法で描くのも効果的。

初日ということもあってか、ラストシーンの前の集団での時間の作り方などには精度を作りこめなかった感はありましたが、よしんばそうであっても、全体を通してその表現のしなやかさと創意の踏み出しにずっと捉われっぱなし。
主人公が母親の葬儀であいさつする態での最後の台詞もしたたかだなぁと思う。舞台が紡いだ、主人公がその想いに至るまでの道程も心に残りつつ、一つずつの表現のクオリティからやってくる、作品の印象とは異なる、作り手がこれまでになかったエンジンで紡ぎ出す作品の質・量それぞれへのわくわく感が終演後も止まりませんでした。

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