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オシラス

オシラス

電動夏子安置システム

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2014/07/08 (火) ~ 2014/07/15 (火)公演終了

満足度★★★

後出しオンパレード
作品の舞台が市民感覚を計る目的の独法運営「オシラス」内での
仮想現実陪審であるという設定がパンフレットや宣材のみに記され
劇中では触れられません。
そのままで陪審員入室場面から始まり、延々芝居が続いてゆく
ところが電夏らしいといえばらしさなのですが…
当然そういう設定を開演前にしっかり把握している酔狂(=自分)
ばかりがお客さんではないわけで、そこの説明を劇中で織り込むのも
ちょっとした気配りかなとは感じました。
本作は審議内容より陪審をする人間の心理に軸足が置かれたコメディ
でしたが観劇中は混沌とした心境で展開を追いかけてました。

ネタバレBOX

全員が事件当事者の視覚・聴覚をトレース出来るムシロに座りながら
映像を見ることが出来た者とそうでない者が混在し、見た者の証言が
次から次と後出しされることで陪審員により判断が二転、三転、それ以上。
そのうえ見れなかった者も見たふりで審議に加わり続けるものだから
見れたという陪審員も実のところ同様に思い込みだけで発言を続けて
いるのではないか(事実、中田悟=添野豪サンがそうだった)という
疑心暗鬼に包まれながら、落ち着かない観劇を続けるはめに…

これはもう審議の行方というストーリーを追いかけるよりは右往左往する
陪審員の役者陣を楽しむ芝居だと認識してからは、確かにボケやツッコミ
に溢れた台詞がおおいに愉快ではありましたが、何だかこう…
例えて言うなら、打った、抑えたの個人対決が見せ場の中心で勝敗二の次の
プロ野球オールスターゲームを見ているような感覚に。

滑稽な陪審員や愉快な台詞が楽しい反面、物語の柱たる審議の中身が証拠も
何もない発言だけによる新事実の後出しオンパレードを最後まで積み重ねて
締め括るに至っては、役者陣の魅力によって支えられたお芝居という後味を
否めませんでした。

とはいえ自分と重ね合わせて判断するという陪審員の心理描写など、込められた
テーマは伝わる芝居で、映像が見えた者の証言とそうでない者の虚言がなぜか
微妙に噛み合いながら物語の縦糸を紡いでゆく巧みさも垣間見れました。
(※観劇の感想も「観たい」ものが観れたら満足。観れなかったら不満足という
この陪審員の心理に似てるような)

そして最後に無罪を同意した三好(根津茂尚サン)の「何もむきになって
有罪にする必要もない。所詮お遊びですから」は本作フィクションの設定に
対する否定のようで、とても面白く受け止めました。
市民感覚を計る為にこんなお遊びを催す「オシラス」運営の独立行政法人って
いったいどんな組織なのかという。
現実でも存在する補助金泥棒な独法の存在に対してのアンチテーゼみたいでした。
Heavens ~夜と夜と音楽~

Heavens ~夜と夜と音楽~

天幕旅団

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/07/11 (金) ~ 2014/07/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

すばらしい!
今回も素敵な空間が展開されていた。シーンや役がコロコロ変わっていくのに、迷わずついていけてしまう見せ方が秀逸。道具の工夫や役者の動きが為せる技か。中でも渡辺実希さんの動きは本当に美しい。全篇通して音楽がとっても心地よかった。曰く"ロードムービーならぬ、ロードシアター"に魅了されてしまった♪

愛ヲ避ケル

愛ヲ避ケル

桃尻犬

インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/07/09 (水) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★★

爽快!
ストーリーはなかなかキワドイところを行っているけど、バランスの良くちりばめられた笑いのポイントと相まって、嫌味のない作品になっていた。何より終演後の爽快感がすさまじい、舞台上はすごいことになっているのに…。『キャンベラに哭く』に続き、”長井短”の魅力が満載だった。

ぼくだけの6日間戦争

ぼくだけの6日間戦争

ぽんず単独企画

ギャラリーLE DECO(東京都)

2014/07/15 (火) ~ 2014/07/20 (日)公演終了

満足度★★★★★

一人芝居の概念を覆されました!
一人芝居で、しかもルデコという小さな劇場なので、演者のテンションの高さに負けないようにと(?)開演前にホットとアイスコーヒーを一杯ずつ飲んで気合を入れて観劇に臨みましたが、そんな必要無かったかも。すごく面白く楽しめました。新しいタイプの一人芝居を観たような気がします。オムニバス形式という事もあると思いますが、確かな演技に伸びと艶のある声の台詞、鮮やかな人物転換、4話目に助演を入れた構成も心憎い。一服の清涼剤という感じかな?うまいなぁ・・・・とずっと驚嘆してました。ミニマムな効果音やライティングも自信のほどをうかがわせるというよりも、この語りにはこれしかない、という感じでピッタリマッチ。素晴らしい時間を過ごせました。続けてもう一回観たい、と思った一人芝居は初めて。(大抵は見てる方も疲れ果てる)何だか今までの一人芝居の概念を覆されたような舞台でした。素晴らしかったです!

鎌塚氏、振り下ろす

鎌塚氏、振り下ろす

森崎事務所M&Oplays

本多劇場(東京都)

2014/07/04 (金) ~ 2014/07/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

おもしろい!
すごい!!  楽しい!  最高~☆  
期待以上に良かったです。   自分の中では かなり好きなお芝居でした。 やっぱり見ていて楽しいほうがいいですね~☆
                                     4.9 点

ネタバレBOX

な なんと、 開演前のロビーで 俳優の柄本明さんを見てしまいました!
かなりビックリしました!   
さらに終演後にトイレでもばったり!!    話しかけることはできませんでしたが、  とてもうれしかったです☆   

実は数日前に  映画Sall we dance? のDVDを見ていたのです。  
柄本さんは 探偵役で出演してました。  
20年近く前の映画なので だいぶ頭も白くなられてましたが、  お会いできて 本当にうれしかったです。
「廃墟の鯨」

「廃墟の鯨」

椿組

花園神社(東京都)

2014/07/12 (土) ~ 2014/07/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

人の生命力が熱く溢れる舞台
毎年夏に花園神社で野外劇を上演している椿組。
そして、そこに、土の香りが強いセンチメンタリズムが充満する舞台を見せてくれる、劇団桟敷童子の東憲司さんの作・演が合体した。

椿組の野外劇と東憲司さんの作風は、ぴったりとしか言いようがないので、とても期待して花園神社に向かった。

ネタバレBOX

劇団桟敷童子とは違い、年齢の幅、色とりどりの役者の個性が揃い、さらになんと、28人もの登場人物が舞台の上に現れる。

しかも、それぞれの登場人物が活き活きと描かれており、舞台の上が役者で一杯になるシーンでも、どの場所を切り取っても「人間」がそこにいる、と感じられる熱い舞台であった。

もちろん役者さんたちが上手いこともあるのだが、これだけの役者を動かし、まとめ上げ、作品に仕上げていく、東憲司さんの力を見せつけられた。

役者の身体と気持ちがうねるように、物語を作り上げていく。
その「うねり」は「人間の生命力」であり、人間賛歌に溢れていた。

舞台は、戦後間もない頃の地方都市(復員船が到着するところ。たぶん桟敷童子でお馴染みの九州地方か)、下水が流れ込むドヤ街。そこに暮らす人々。
このあたりを仕切るヤクザたちと、彼らに使われている「(米兵に対する)肉の防波堤」と呼ばれている娼婦たち。
彼らの前に、満州から引き上げて来た、女が現れる。
彼女は、ふとしたことから娼婦たちを逃がすことを手伝おうとする。
そこで一波乱起きる。
そういうストーリーに、戦争孤児たちや、満州の花屋などの話が絡んでくる。

セットが野外劇であることを十二分に活かしたものだ。
土の舞台、左右に爆弾が落ちた後に水が溜まっているという池、そこに天井から下水(本水)が、時折、大量に流れ落ちる。
オープニングから奥のドヤ街のバラックが立ち上げるシーンは素晴らしい。
新宿の喧噪、パトカーまでもが良いSEとなっている。
ラスト近くに大立ち回りがあるのだが、これが凄い。
水たまりに落ち、水がしたたり、必死の形相でつかみ合う。
単なる「手順」の立ち回りとは大いに異なって見える。
それだけの迫力があった。

主演の満州帰りの女・番場渡は松本紀保さん。
ドヤ街の住民やヤクザたちの中にあって、凜として立ち、なかなかカッコいい。
病気であるという設定も効いている。

主演と書いたが、物語の「軸」という意味である。幾人か登場人物たちが軸になる、群像劇であると言っていい。桟敷童子のスタイルである。
さらに、軸となる番場渡は、ラストの早い時期に死んでしまうのだ。
彼女の死を先に引っ張っぱることで、センチメンタリズムを感じさせるのではないところが、いいのだ。

八幡を演じた山本亨さんは、熱っ苦しくで、やっばりいい。グイグイ来る。
ヤクザの兄貴を演じた、粟野史浩さん、犬飼淳治さん、伊藤新さんはタイプの違う、いかにも悪そうな顔つきが良かった。
飲んだくれのエイボウを演じた椎名りおさんは、こういう役は初めてではないだろうか。爆発していた。こういう役は立ち位置が難しいと思うのだが、全体にうまく溶け込んでいた。

「主」とか「脇」ということを意識させず、どの登場人物も熱気でギラギラしている。
そのギラギラした熱を見事にひとつの方向にまとめ上げたと唸る。

「人間、まんま生きる」がテーマ。
満州帰りの番場渡が繰り返し言う。
そして、それは「今」を生き抜くということだけではなく、「明日」という日があることを想い生きるということを意味している。
孤児の1人が「ここには明日はない」「今日の次は今日だ」のようなことを言うのだが、そうではないことを意識させる。

番場渡は、満州では「満州花屋鯨の桜」という花屋のお嬢さんだった。
満州生まれで満州育ち。日本は遠い故郷。
このドヤ街に日本の桜を育て、花を見たいと思っている。

孤児は桜の花に「明日」を想い、娼婦たちは「明日」の自分たちを思い描く。

ラストはタイトル通りで、テント芝居の常道であるから、奥が開き、鯨が出てくるのだろうと想像していた。
もちろん、そうなったのだが、そこまでの引っ張り方がとても上手いのだ。
桟敷童子であれば、意外と早くそのシーンは訪れるのだが、ここではラストであろうと思っていた大立ち回りの後ではなく、それから時間が経っていき、「明日」がやって来たドヤ街の人々の前に現れるのだ。

死んで行ってしまった人たち、去って行った人たちが、大きな鯨を支えながら現れて来る。
このシーンには、わかっていたはなのに、グッと来てしまった。
美しいシーンだ。

人の命が、ワーッとこちらに溢れてくる、素晴らしいシーンであった。

オープニングと劇中の歌も良かった。

椿組の野外劇としても、東憲司さんの作・演出としても、トップクラスの出来であったと思う。
愛、あるいは哀、それは相。※無事公演終了致しました。ありがとうございました!

愛、あるいは哀、それは相。※無事公演終了致しました。ありがとうございました!

TOKYOハンバーグ

サンモールスタジオ(東京都)

2014/07/16 (水) ~ 2014/07/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

無題1171(14-219)
14:30の回(晴)。13:30受付、14:02開場。

会場を八幡山(2012/3)から新宿御苑に移しての再演。劇団として再演は過去にもありました…私が「TOKYOハンバーグ」を初めて観たのが「髪結う時」の再演で(2011/5@千本桜)、確認すると本作で真帆役の新妻さんが出ていらっしゃいました。小川さん、光藤さんはその次の「百光年の詩」で。B.LET'Sのお二人、土田さん、永島さんは「春の遭難者(2014/2@「劇」)」「箱の中の4人(2014/5@LE DECO」。

公開ゲネプロです。客入れのときにBGMなし、14:14/14:25前説、S.E.何かが迫り来る…。

14:30開演〜16:25終演。初演時とはメンバーが異なりますが、コーヒーの香り、ほんのりと射した照明の先にあるカウンターや椅子が沈黙によって語りかけてくるような余韻が会場を後にしてもずっと続いているような気がします。

夏帆役の光藤さん、初演のときはまだ幼さの方が勝っていたという印象ですが、本作(役柄上)では、より大人に近づいているように感じました。

三姉妹が見つめ続けるその先…それは遠く離れた故郷であり、また、これからの何年〜何十年なんだろうと思うのでした。

アンケートより:
夏になると冷房が効きすぎる会場が多いのですが、半袖・薄着だとちょっと寒かったのではないかと思います。

ネタバレBOX

雑記です

下手、お店の入り口(ドア)が少し開きぎみ?

甲本と姉妹との関係をもう少し広げ、掘り下げても良かったのではないか…初演から2年、震災から4年経っているので…部分的な改定があっても、という気もしました。

ボビー・フィッシャーはパサデナに住んでいる

ボビー・フィッシャーはパサデナに住んでいる

風姿花伝プロデュース

シアター風姿花伝(東京都)

2014/07/15 (火) ~ 2014/07/30 (水)公演終了

満足度★★★★★

圧巻
迫力ある演技力であり、とても圧巻でした。
観る人すべてを引き付ける舞台に感動しました。

演技力は抜群で、まさにそこに現実的に時間が流れている現場に遭遇したように思え、非常に感動しました。

Heavens ~夜と夜と音楽~

Heavens ~夜と夜と音楽~

天幕旅団

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/07/11 (金) ~ 2014/07/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

入れ替わり
4人での入れ替わりの役による進行は圧巻
幻想的な部分と現実世界との行き来がとても抜群のタイミングであり、
非常に良かったです。
とても楽しくみさせていただきました。
次回も11月に公演があるようですのでそれも期待しています。

フランダースの負け犬

フランダースの負け犬

なかやざき

シアターサンモール(東京都)

2014/07/10 (木) ~ 2014/07/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

相思相愛を堪能
グッズ何も買わないつもりで来たのに、見終わった瞬間にダッシュでパンフレット買いに行くくらい、実に良かったです。(お布施)
なかやざき第一回公演という開演前アナウンスを思い出し、早くも第二回を期待してしまう。

オシラス

オシラス

電動夏子安置システム

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2014/07/08 (火) ~ 2014/07/15 (火)公演終了

満足度★★

脚本のレベルと俳優のレベルが合っていない
◆公演終了後につき、ネタバレBOXに入れずに書かせていただきます。

出ずっぱの俳優達のグルーヴ感がとても心地よく、
元気をもらいました。
2ヶ月に1回ほどしか観劇しないのですが、各々のカンパニーの
場の作り方を鑑賞できるのがとても楽しいです。

『オシラス』では、たくさん喋る俳優・そのシーンを動かす
キーになる俳優だけが目立っていたわけでなく、
全員にポジションがあり、連動していたのが観ていて美しかったです。
サッカーに喩えるならば、攻撃の中心選手も労を惜しまず
地味な守備をやっていたりして、チーム力がありました。


その反面、残念な点もあり、紙面でのアンケートという形ではなく
ネット上に残る形で意見発信したいと思い、今日は書き込みます。

3000円の観劇料金にしては、脚本が冴えなかったと思います。
いくら俳優達が躍動しても、肝心の戦術部分にブレがあると
トータルで観た時に不満足感が残ります。
キャリアのある劇団がそれをやっていると、
いつでも応援してくれる固定ファンのための興行になってしまい
新規のオーディエンスは引いてしまいます。

以下、自分が観劇していて、やや引いてしまった点を挙げます。


①「つくり」がハッキリしない

ラストに全ての辻褄がピタリと合うタイプのロジカルな作品なのか、
全体的に破綻しているカオスで破天荒なパーティーなのか、
よくキャッチできませんでした。中途半端であった気がします。
設定や辻褄の細部を考えたら、矛盾点がたくさん出てくるような気がします。
(あまり意味が無いのでここでは列挙しません。)
しかし、そういった細部を無視して気楽に観ていると、
ついていけない部分もでてきてしまう。
どちらかに方向性を揃えなくてはいけないわけではありませんが
観ていて「しっくりくる」ようにまとめるのは
脚本家にしかできない仕事です。
どうしても映画「12人の優しい日本人」と比べてしまい、
作家の仕事が甘いと思ってしまいました。


②ラストの急転が唐突

今回の作品、好きな俳優である堀奈津美氏・根津茂尚氏が
出演していたので観に行きました。
この両名が今作における「オチ」の部分を担っていたと思うのですが
ラスト10分の「オチ」の展開は少々強引に感じられました。

「オチ」が重要なものなのであれば、もっと事前に予兆や伏線を
増やした方がよいでしょうし、重要でないものなのであれば
必要だったのだろうか?と思ってしまいました。
ただ賑やかなものを観て、笑って帰るだけでもよかったのでは
とも思ってしまいました。

そう思ってしまうくらい、客席から観ていると開演後の1時間50分と
終盤10分に無理のある落差がありました。
実は、自分が「この芝居、長いな」と感じて腕時計を観てしまったのが
ちょうど1時間50分頃でした。長いと感じた理由は、ドタバタした
コメディー調の展開がずっと続いていたことです。
しかし、「オチ」できっちりとこの作品を締めるならば、
1時間50分頃に最も観客の集中が高まるような構成であるべきと思います。
1時間50分がジェットコースターのように起伏だらけであれば
オーディエンスもリズムに慣れるのですが、あれだけ似たような空気が
充満した上で最後に急転すると置いていかれます。

堀・根津両氏の役のメインの仕事が「オチ」を担うことであったことを
考えると、客演を活かしきった采配ができていたのかどうか、
脚本家のバランス感覚に疑問を持ちます。


※最後に
客出しの際、劇団員の道井良樹氏が「好評価は口コミで拡散をお願いします。
低評価はできるだけ黙っててください(笑)」という冗談を言っていましたが
今作の脚本のクオリティーを考えると、危険な冗談だったと思います。

自分が今回の観劇に支払った金額・かけた時間を考えると、
複雑な気持ちで帰途につきました。


どうしても書きたくて書きました。
長文失礼しました。

時をかける稽古場

時をかける稽古場

アガリスクエンターテイメント

サンモールスタジオ(東京都)

2014/06/07 (土) ~ 2014/06/15 (日)公演終了

満足度★★★

「劇団員であること」がネックに
タイムマシンがどんな感じで表現されるのかなと思っていたので、舞台を観て、なるほど!と納得しました。

小劇場系劇団のバックステージものコメディで、私が観た回はマチネということもあり、劇団の俳優さんが多数客席を埋め、うなずきながら「あるあるネタ」としていて笑っている感じが伝わってきました。

そのことが個人的にはもうひとつ乗り切れなかった原因でもあります。

「劇団員」が物語の主役で、「劇団員であること」が物語の「枷」になっている点も否めないのが気になりました。

ネタバレBOX

冒頭のウオーミングアップのゲーム場面が長くて、客席は楽しそうに笑っていましたが、それはたぶん、劇団でよくやっていることだからなのでしょう。

私にはさほど面白くは感じませんでした。


時空移動する劇団員はあくまで同じ時空の劇団員同士で団結してツルむので、話が単純すぎて意外性がありません。

違う時空の劇団員と意気投合したりすれば、混乱も起こり、化学反応的な面白さが生まれるのですが。

「いま一緒に芝居を創っている仲間が最高」というセオリーがあるせいか、それが最後のオチまで一貫してこの芝居を成立させていて、それが感動や共感にもつながるのでしょうけれど、そのことがコメディとしての面白さを薄めてもいる気がしました。

あるかたが、ネットに「インフルエンザにかかった女性劇団員は他のメンバーに先んじて独り過去の時空へワープしたはず」と書いておられましたが、だとしたら、そのとき、過去のメンバーは彼女の異変に誰も気づかなかったのでしょうか?

私は矛盾を感じました。

省略された別の側の場面が気になります。


電夏がやっているように別バージョンを創ってパズル式にスケールを拡げるのも一興ですね。


バミリテープがタイムマシンなので、残量が気になり、観ていてハラハラしました(笑)。
オシラス

オシラス

電動夏子安置システム

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2014/07/08 (火) ~ 2014/07/15 (火)公演終了

満足度★★★★

陪審員制度の限界が見えて興味深い
電夏が得意とするロジックで展開するコメディ。

人は、所詮、自分の経験や主観で物事を見て考えるしかない、だからこそ陪審員たちが話し合うのだが、「十二人の怒れる男」とは逆に、ラストで陪審員制度の限界のようなものを感じてしまった。それは現在の裁判員制度への疑問にもつながる。

コメディとして楽しめるが、ブラックユーモアには偏らず、「ただただ笑っておしまい」にもならないところが電夏のコメディの優れた点である。

今回はあらすじを読んで期待が大きすぎたせいか、私の中では意外に平凡な印象に終わった。

話の構成上やむえないのかもしれないが、冒頭の沈黙時間が長く、そのあと一気に惹きこまれなかったのが残念。

上演時間も1時間45分くらいにして、テンポよくしたほうがよかったのでは。




※私自身かつて日本橋中州に住んでいたことがあるのだが、小伝馬町は神田には近いが日本橋である。

江戸時代の古地図でも小伝馬町は日本橋界隈である。

格別架空の町に設定したとは思えず、なまじ江戸時代の事件の疑似体験を織り込んだ劇だけに「神田小伝馬町」という呼称は気になった。

ネタバレBOX

なしおさんの演じた役が、火事の被害者だと思い込む場面、早くに彼女が「樽」であろうことが推測できるので、見ていてイライラしてしまった。

道井さんがいつも通り、きっちりと運び、キーパーソンで笑わせてくれる。

横島さんが冷静な司会進行役だが、彼の持ち味は明朗なコメディアンぶりにあるので、物足りなさが残った。

岩田さんのちょっと根暗で神経質な変人めいた役どころは定番になりつつあるが、役どころとしてはそうなのだろうが、予定調和に感じてしまい、面白みが半減してしまう。

特に冒頭のペットボトルの差異にこだわるところなど、役の描き方があまり効果的には思えず、わざとらしく感じた。

岩田さんが、子供との面会時間を気にする女性陪審員に同情する箇所があるが、役としてのかかわりかたが脚本上中途半端に感じた。

客演の根津さん、堀さん、杉岡さんが意外に地味な役どころで、もったいない気がした。

「江戸時代の映像体験」が実は全員見えていないのがこの制度自体の狙いなのでは?と思ったが、ラストでくつがえった印象だった。

そこは竹田さんらしい。
鎌塚氏、振り下ろす

鎌塚氏、振り下ろす

森崎事務所M&Oplays

本多劇場(東京都)

2014/07/04 (金) ~ 2014/07/27 (日)公演終了

満足度★★★

ウェルメイドな喜劇
貴族と執事と女中のコミカルなやりとりの中に親子愛やラブロマンスも盛り込まれた、万人向けなコメディー作品でした。

その場限りのギャグに見えたエピソードが終盤に伏線として活かされていたり、思い違いが重なって騒ぎが大きくなったりと、しっかり組み立てられた脚本から生み出されるおかしさに安定感がありました。
素っ屯狂な言動や派手なアクションによる笑いも無理に入れ込んだ感じがなく良かったです。

キャラクターの立った登場人物ばかりで、各役者の個性が活かされていました。特にベンガルさんの独特の間合いの演技が楽しかったです。

回り舞台の見えていない側でセットを入れ替えて回る度に異なる部屋が現れ、限られた空間の中で広大な屋敷をイメージさせていたのが良かったです。紙吹雪は視覚的にも物語的にもあまり効果を感じませんでした。

音楽が吹奏楽や木管五重奏といった管楽器中心の選曲で統一されていて、独特の雰囲気を生み出していました。

ぼくだけの6日間戦争

ぼくだけの6日間戦争

ぽんず単独企画

ギャラリーLE DECO(東京都)

2014/07/15 (火) ~ 2014/07/20 (日)公演終了

満足度★★★★

贅沢な公演
 1.断水 作:大西 貴志 2.同じ穴の 作:今城 文恵(浮世企画)3.脱ゲー 作:ポリープタカシ4.Clean up bird 作:大西 貴志 特別出演:小幡 祐己 5.凡人の一生 作:竜史(20歳の国)6.土高ミュー研 作:池田 鉄洋(表現・さわやか)以上が演目であるが、この6本、作家が5人という贅沢な作り。舞台設定も見切れのないように配置された客席で、客数を多くするより、見易さを考えて作ってある。こういう配慮は有り難い。役者は、殆ど1人であるが、4だけは2人である。4では、酔っ払った主人公を演ずるシーンがあるのだが、この時は、わざと照明を落として眼球が観客からは見え難いようにして演じた。この演出は秀逸である。何故なら、どんなに形態模写を上手にやっても、観客から酔っていない目を隠すことは困難だからである。こういった点に気付き、演出でカバーできることが肝要なのだ。
 シナリオは、作家の数も多く、観客の好みも分かれるし、初日を拝見したばかりなのでくだくだ説明しないが、引き込まれるものが多い。

朝日を抱きしめてトゥナイト

朝日を抱きしめてトゥナイト

ロロ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/07/11 (金) ~ 2014/07/21 (月)公演終了

満足度★★★


面白い。120分。

ネタバレBOX

ちょっと散らかった印象。男も女もかわいいのは相変わらずだけど、舞台的にチャーミングさが薄く引き込まれにくい。セリフの切れももうちょいズバっときてほしいかな。笑えるところが少なめだった(のび太と出来杉の同居は笑ったけど。

舞台テンポはよく、可動するセットの切り替えもスムーズ。照明効果とか衣装も○。チラシデザインもずっと見てて飽きないくらいの出来。OPの映像と音響のミックス加減も素敵。神輿の関係なのか舞台面が高く見やすいのもいい。

ラストの神輿もポイントとしてはいいけど、全体を通してみての効果がピンと来なかった。悪くないけど。
伊東沙保のヘンテコ風味な女性演技は好き。島田桃子の斬り捨てるようなセリフのはき具合も好き。
「廃墟の鯨」

「廃墟の鯨」

椿組

花園神社(東京都)

2014/07/12 (土) ~ 2014/07/23 (水)公演終了

満足度★★★★

躍動感に溢れ疾走感のあるみずみずしい野外劇
 ストーリー的にやや粗さはあるものの、作り込まれた舞台上でリズミカルでテンポのあるセリフや音楽を効果的に織り込んで見事に展開された、随所に笑いの要素も交えながら、躍動感に溢れ疾走感のあるまさにライブ感満載の群像劇になっていたと思います。

ネタバレBOX

 例えば、緊張感漂う場面でも、不自然な登場をするヤクザの親分役の辻さんがこのままだと出番が少ないと言い、そんなのありかと言ったその子分役 嵯峨野を演じる粟野さん(文学座)に向かって「だってアングラなんだもの、新劇やないんやで」とさらっと言い、粟野さんが苦笑いするシーンなどは、いろいろなバックグラウンドをもつ役者さん達が集まるこの野外劇だからこそできるなかなか遊び心に溢れた場面だと思いました。
朝日を抱きしめてトゥナイト

朝日を抱きしめてトゥナイト

ロロ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/07/11 (金) ~ 2014/07/21 (月)公演終了

満足度★★★

ちょっと
心配しました。

ネタバレBOX

自分が生まれた日のことを作文を書く宿題が出た町子とその家族、そして友だちやご近所さんの話。

親は町子を作った日のことは適当に盛って話をしてくれるものの、生まれた日のことはきちんと教えてくれないし、理想像に合わせようとしていた兄は挫折して東京から戻ってくるし、でも、お父さんのように選択肢はいくらでもあったのにお母さんと結婚して今の魚屋をやっている、Let it go、どんな生き方をしてもそれでいいということでしょうか。そして町子が生まれた日のことを思い出し、神輿に載せて町中で祝って、そーれワッショイワッショイって感じでした。

今回担がれたのは町子でしたが、担がれる価値はみんなにあるということだと思いました。

ところで、最初から全員が白い地下足袋を履いていました。ラストシーンで神輿を担いで奈落に落ちないように注意しながらグルグル回ることを考えると、一歩間違えると大怪我をしそうで確かに仕方ないのかもしれませんが、全くもって可愛くありませんでした。
パダラマ・ジュグラマ終演いたしました!総動員3672人。ありがとうございました!

パダラマ・ジュグラマ終演いたしました!総動員3672人。ありがとうございました!

おぼんろ

王子MON★STAR(東京都)

2014/07/09 (水) ~ 2014/07/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

更なる感動
ワーサルから二度目。なのに馴染むというか居心地のいい空間。前回とは違う角度から観劇。前回見えなかった表情がいろいろ見えてくる。そしてこのスペースの隠れた造りに驚かされ、それを上手く使った演出がさらにこの世界に不思議な魅力を加えている。5人の登場人物は自由に動き回り、心を引っ張っていく。前回より更に深く、この世界に入り込み、ラストには涙がこぼれた。

LEGS

LEGS

SPINNIN RONIN

座・高円寺2(東京都)

2014/07/14 (月) ~ 2014/07/15 (火)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしかった!
この公演をたった2日間で終わらせてしまうなんて本当にもったいない。逆に観に行けてとても良かった。

看守役の方以外は、基本的に語らず、アクションとパフォーマンスとダンスの身体表現のみ。とは言え、表情がとても豊かで素晴らしかった。特にメンバーの3人は表現力豊かで喜怒哀楽が充分伝わってきた。何と松田くれなさんは、まだ高校生だと言うから驚きだ!最後に全員でダンスして終演でした。

今年の10月と来年の3月の公演も決まっているとのことなので、時間が合えばまた観に行きたいと思う。おすすめです!

ネタバレBOX

音楽の選曲も自分のどんぴしゃりで良い感じだった。照明もタイミングや内容は良かったが、ちょっと客席まで漏れてくる部分が多いので、観難い感じはあったのが残念。

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