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私の嫌いな女の名前、全部貴方に教えてあげる。

私の嫌いな女の名前、全部貴方に教えてあげる。

月刊「根本宗子」

テアトルBONBON(東京都)

2014/08/22 (金) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

たくさんの想いを感じました。
毎回、本当に楽しく見させてもらってます。
今回も根本さんがくりだすそのパワーを感じることができました。
いつも意外性に驚かされます。
本当に楽しかったです。

ありがとうございました。

Chapon;pon

Chapon;pon

劇団わたあめ工場

小劇場 楽園(東京都)

2014/08/21 (木) ~ 2014/08/24 (日)公演終了

満足度★★★★

迫力!
小劇場で客席通路も利用した演出がたくさんあり、迫力がすごかったです。
特に戦いのシーンはそれぞれのキャラを活かしたものになっており、少し呼吸することを忘れる迫力でした。
若干滑舌が気になるところはありましたが、キャラクター全員好きになりました!
充実した時間をありがとうございました。

ネタバレBOX

序盤の「普通ってなに?」を何回か言うシーンがとても印象的でしたが、その後のお芝居全体で描かれることはなかったように感じられたのは私の理解力不足でしょうか・・・
案内のスタッフの方々のお仕事がてきぱきとされていて見習いたいと思いました!
台所の女たちへ

台所の女たちへ

劇団青年座

青年座劇場(東京都)

2014/08/21 (木) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★

ベテランと若手の競演が見事です
通夜の台所を舞台にしたコメディ。

青年座創立60周年記念公演ということで、俳優さんの企画による3つの公演がうたれたAct3Dという企画の三作目。
劇団ONEOR8の田村孝裕さんを作・演出に迎え、ベテラン女優、若手女優に、唯一の男優、山崎秀樹さんを加えた、入り込みやすいコメディ作品に仕上がっています。

田村孝裕さんの脚本作品は、2013年に公開された、市井昌秀監督、星野源、夏帆主演の映画、「箱入り息子の恋」を拝見したくらい(しかもあれは共同脚本でしたかね?)で、舞台作品を見るのは初めてでした。
「箱入り息子の恋」と同様に、シチュエーションとセリフで笑いを取るスタイルで、芝居にはすっと入り込めます。

ベテラン女優と若手女優の競演作品ですが、ベテラン陣の力の抜けた芝居がとても安心して見られます。

マニアックな見所は、回想シーンの修羅場で、柱の側で話の成り行きを見守る、小百合役の尾美美詞さんの、人の不幸を喜ぶ底意地の悪い表情と、片岡富枝さんを凌駕する女の捨てっぷりでしょうか(笑)

ネタバレBOX

美代役の久松夕子さんが、最高に良いですね。
儀之介の亡霊?とのやりとりでの「めんどくせえ」の一言は、圧巻でした(笑)
久松さんの演じる美代は、ある意味ステレオタイプの演技かもしれませんが、一挙手一投足が美代を体現していて、それだけに、観る者はいつしか美代という人の一途な愛情と強かさを植えつけられてしまう。
だからこそ、ラストシーンでは、舞台にはいない美代がひとり居間で泣き濡れている姿を思い浮かべて、深い感動を覚えるのだと思います。
ハピネス・イン・ザ・トゥルース

ハピネス・イン・ザ・トゥルース

プリズマン

北品川フリースペース楽間(東京都)

2014/08/21 (木) ~ 2014/08/24 (日)公演終了

満足度★★★★

難解で斬新で力強い。
座・高円寺の繋がりで観劇に行きました。
表現方法が面白く、室内交錯する言葉と動き、映像など面白かった。チリの大地震という昔の出来事を伝える意味では難解で分かりにくかった。
小屋の楽間はいずれ取り壊されるということで。時折そういうところはありますがやはり感慨深い。言葉の使いも滑らかで、質の高さを感じました。

HI↗GH SCHOOL 関ヶ原

HI↗GH SCHOOL 関ヶ原

劇団みゅーじかる.321♪

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2014/08/22 (金) ~ 2014/08/24 (日)公演終了

いまいち。。。
チケットプレゼントをいただき観劇しました。

生徒会長の前説、楽しめました。
夜の学校シーンでのダンスがかっこよく、USJでのゾンビダンスってこんなかな!?と想像してワクワクしました。しかしそれ以外のシーンでは、せっかくのダンサーをあまり活かしきれていないように感じました。ダンサーの魅力を出しきれてなくてもったいない。

前半まったく楽しめず、いっそ帰ろうかと思いましたが、フランシスと借金取りがでてきたあたりから徐々に芝居に入れました。
おもしろかったのは借金取りの登場シーン。電話向こうとの会話がテンポよく笑いました。
作品としては、空回りしてる先生役はただ騒がしいだけに思えて、どたばた。
しっかりしたストーリーのうえに歌、ダンスがのってミュージカルができあがると思うので、このままでは中途半端。辛辣な意見ですが、ミュージカルとはいえないのでは。

安部公房の冒険

安部公房の冒険

アロッタファジャイナ

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2014/08/23 (土) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★

久しぶりの大舞台
舞台美術に照明の使い方、妻と愛人の衣装のコントラスト、ため息が出るくらいきれいでした。佐野史郎さん、さすがの存在感。膨大な台詞をよくまー覚えたものです。さすが。愛人役の縄田智子さんもよかった。二人で客席に向かったまま話すシーンが好きです。
愛人との関係は芸術か欲望かといわれると、私は欲望としてとらえました。単純にうらやましいだけ♪
安部公房は詳しくありませんが、かなり忠実に再現されているようです。(ウィキペディアで調べてみました)

ニューシネマパラダイちゅ

ニューシネマパラダイちゅ

合同会社シザーブリッツ

劇場HOPE(東京都)

2014/08/23 (土) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

Bチーム:観た後、元気にしてもらえる舞台です。
コメディーですが、コメディーだけではない要素もあり、とても楽しめる舞台です。
登場する前に、笑いが起きる方もいますし(笑)。
観た後、元気にしてもらえる舞台です。

空 -SORA-

空 -SORA-

劇団ZAPPA

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2014/08/21 (木) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

最後
最後の場面は圧巻でした。
まわりからすすり泣きの声も。
殺陣も迫力満点でした。

TangPeng30 B Group-(石榴の花が咲いてる。)×劇団11×プレス

TangPeng30 B Group-(石榴の花が咲いてる。)×劇団11×プレス

SAFvol.8 TangPeng30-B

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2014/08/19 (火) ~ 2014/08/26 (火)公演終了

満足度★★★

少し残念
いずれにせよ、前説と後説をした人の脱力したしゃべり方が一番受けているようではダメだと思いました。

ネタバレBOX

プレス『家路をたどる』(作・演出 粕屋知世)  母親が再婚するというので久し振りに実家に集合したきょうだいたちが母親の帰宅を待つ間の話。

殺伐としていて、兄弟は他人の始まりという感が強くしました。若い人たちにはまだ実感が無いかもしれませんが、後の祭りとならないように、無縁社会にならない程度のことだけは考えておいてくださいねと思いました。

劇団11『僕とキミの自転車周遊記』(作・演出 中西崇将)  自転車に二人乗りしている男女の会話。確か空港に向かっているように聞こえました。

一人が飛行機に乗るのでしょうか。後ろに乗っていた男はラフな格好をしていたので見送る方でしょうか。それにしても、前かごの中の小さなバッグはノンアルコールビール2缶がスッポリ収まるくらいですから、荷物は全く無いということで、本当に一人が飛行機に乗って去っていくのか良く分かりませんでした。

淡々と進行したのは二人にとってのエピローグだったからかと思います。昨晩までの話し合いの過程こそが知りたい対象ですが、それは長編によって明らかにして頂けるのでしょうか。

(石榴の花が咲いてる。)『距離感を見誤る#』(脚本・演出 中野雄斗)  袖すり合って喧嘩したり、みんなでダンスしたりのパフォーマンス。

狭い舞台に14人も登場すれば、そりゃ距離感を見誤ってぶつかることもあるでしょうよって感じでした。

30分×3本の競演。最初の演目で、外国人の再婚相手を見せてほしいと思ったり、それにしても大人げない対応だなと思ったりして不満が残りましたが、3本見終わってみれば、最初のが一番内容があったのかなと思いました。
ダンスがみたい!16

ダンスがみたい!16

「ダンスがみたい!」実行委員会

d-倉庫(東京都)

2014/07/23 (水) ~ 2014/08/25 (月)公演終了

満足度★★★★★

無題1218(14-266) 井田亜彩実さん
19:30の回(曇)。18:30受付、ロビー開場、奥の丸テーブルで待機していると、いつの間にか周りには体を動かす人…18:59開場、19:31前説(100分、10分間の休憩あり、開演やや押し)。
19:40開演〜20:08(「Stand-Up For Your Rights」井田さんソロ)、20:15〜21:24(昨年観た作品「arche(2013/8)」の再演、短いながらもタリア・ランダさんのダンス…水墨画のような衣装だ…)終演。

後半が始まるまで、正面奥に「扉」がみえているのがちょっと気になった(みたことがあるような)くらいで、昨年観ていたことを忘れていました。特に予定していたのではなく、前日、木村さんの公演を観て、帰宅…どうしようか…で予約。

前半、低いポジションでの驚異的な安定感、このスピードはコモドオオトカゲか鰐か。椅子に座り足を組み、「女優」としてのお洒落なしぐさとトーク(ひとりインタビューも)…とてもエレガントでポップな演目。

後半、再演…客席後方から登場。硬質で禁欲的。ダンサー同士の自在な組み合わせ。最後には衣装を脱ぎ捨てるけど、腹筋がすごいな…来てよかったです。

おとこたち

おとこたち

ハイバイ

西鉄ホール(福岡県)

2014/07/16 (水) ~ 2014/07/17 (木)公演終了

満足度★★★★

身につまされるぜ
キレのいい舞台で楽しめた。描かれた4人の男たちそれぞれの生き様にいちいち思い当たるところがあって、身につまされた。

詳細は、「福岡演劇の今」 http://f-e-now.ciao.jp/ に書いています。

見覚えのある町と家と【ご来場誠にありがとうございました!】

見覚えのある町と家と【ご来場誠にありがとうございました!】

ラフメーカー

新宿眼科画廊(東京都)

2014/08/11 (月) ~ 2014/08/17 (日)公演終了

満足度★★★★

同じ場所で違う生活。
いま自分が住んでいる部屋も、前の方のどういう人生があったのか知ることはできない。何をしていたのか、ナニがあったのか分からない。
気になるけど分からないこと、人によってはどうでもよいことを、各部屋の話と共通の人物で繋げている。あと浄水器など非常に細かい内容は個人的に好きである。
役者陣も魅力がある方が多いけど、全体はもっと深みやらパワーが欲しい。前回自分が出演させてもらった劇団、劇場であったが、小屋の照明や美術が残念で、幅が出るともっと素敵度は上がるんだろうなーと思う。
ミュージカルの方も観たけど、全くの違う面白い衝撃があったのでした。

朱の半宵 ―アケノハンショウ―

朱の半宵 ―アケノハンショウ―

お茶の間ゴブリン

d-倉庫(東京都)

2014/08/06 (水) ~ 2014/08/10 (日)公演終了

満足度★★★

話の深みが出れば尚良し。
開演前の出店や接客も面白い。
妖怪さんが出てくるが、ひぐらしがなく頃に。みたいな雰囲気は楽しい。しかし世界観が掴みにくい感じがあった。話の概要は好きでも設定や心情の深みがもっと欲しいと思いました。ギャグパートは面白いんだけど、その割に尺が長く、だったら話を掘り下げた方がもっと感慨深い作品になったのではないだろうか。役者さんの良さはもっと活かせるはず。

また客席階段を使用する芝居だが、着物のお客様には長時間の着席や後ろ向いたり中々大変だと思う。そういう配慮が足りない気もしてので次に期待であります。

安部公房の冒険

安部公房の冒険

アロッタファジャイナ

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2014/08/23 (土) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★

芸術家の感性というのは、私のような凡人には理解できない
小説から演劇、女性から女性へと「冒険」を続ける安部公房。
しかし、「冒険」と見るのは凡人である我々であり、「冒険」と感じないから、彼らは創作を続けることができるのだろう。

ネタバレBOX

芸術家の感性というのは、私のような凡人には理解できない。

彼らの行為は、我々からは「自分たちと同じ」、いわゆる「普通の男」「俗物」だな、という視線でしかとらえることができない。
しかし、彼の劇中での台詞が真の本心だとすれば、彼にとっては「創作」ことがすべてであり、ほかのことはまったく見えない。
女性たちも、彼の内面のひとつである。俗物な普通の男も彼の創作の、ある見え方のひとつにすぎないということなのだ。

安部公房は、新しモノ好きだったと思う。
古きプログレファンには有名な、富田勲と同じシンセサイザーを趣味として購入していたというところからもわかる。
しかし、創作においては、単に「新しモノ好き」ということからでは論じることはできない。
それなりに評価をされていた小説の世界から一歩踏み出して、演劇の世界へと足を踏み込む。
「小説家のお遊び」と評価される可能性も高いだけに、失敗すれば、確固たる地位を築いている小説に対してもダメージを加えかねない。

それでも演劇に踏み込んでいく。
それも、最先端を目指そうとする。
「文字」でできることとその「限界」、「映像」でできることとその「限界」、そして「演劇」でできることに創作の先端を見出したのだ。
「表現したいこと」は、どんな方法であっても構わない。
他人から見れば、小説から演劇へ移ったように見えるが、安部公房にとってはその差はない。
だから、そう思ったら止めることはできない。

昔、何かの対談だったか、何かで読んだことがあるのだが、「小説というものは、意味まで到達しない、ある実態(状態)を表すものであり、読者はそれを体験するのだ」と安部公房が言っていたと思う(違っていたらスミマセン)。
それを読んで(聞いて?)「なるほど」と思ったわけで、それ以降、小説に限らず、演劇などもそういう視点で見てきた。
私に、創作物の見方のヒントを与えてくれたのは、安部公房だと思っている。

だから、安部公房にとっては、表現方法は小説でも演劇でもいいわけなのだ。
今感じている「実態(状態)」を伝えることさえできれば、いいのだから。
しかも、表現方法を変えることを彼は「リスク」とは考えていないのだ。
「冒険している」とはまったく思っていない。
社会との関係(評価など)を気にしながらも、彼にとって創造の前には何も立ちふさがるものがないのだ。
だから表現者であり得るのだ。
これは「冒険している」と感じてしまう、私たちには理解できないことだ。

小説の世界でのパートナーは妻であり、新しい「演劇」の世界でのパートナーは女子大生だったあかねである。
彼女たちは安部公房にとって、パートナーというよりは、創作そのもの、創作の源泉、彼自身の内面のひつとでもあったのだ。

劇中で安部公房があかねを口説くようなシーンがある。
これは、演出家とか芸術家的な口説きのテクニックかと、笑いながら見ていたが、どうやらそうではない。
安部公房にとっては、切実な気持ちであり、「演劇」に踏み出し、創作を続けるためには彼女が必要だったことがわかってくる。

「愛人」とかそういう卑近なレベルでの問題ではないだろう。
もちろん他人や社会から見れば、有名小説家の下半身スキャンダルにしか見えない。
そういう危険を冒しても彼女を自分の手元に置いておきたかったのだ。

安部公房の冒険とは、新しい「創作」にすべてを捧げることで、リスクを取りながらも(本人はリスクとは思っていない)先に進みたいという欲求の現れであろう。
小説から演劇、妻から愛人、そういうベクトルの先には「創作(意欲)」があったに違いない。
しかし、「冒険」ととらえるのは、芸術家の心の中まではわかることができない、一般の、われわれの見方でしかないのだ。

劇中では、安部公房の演劇に対する想いが語られる。
それは、「今、それを舞台の上で演じている」ということが、ヒリヒリとしてくる。
確かに「安部公房がそう言った」のであって、この作品が主張していることではない。
しかし、やっているのは「演劇」である。
つまり、安部公房役の佐野史郎さんは血を流しながら、その台詞を言っている。
戯曲を書いた松枝佳紀さんも、ギリギリと歯を噛みしめながら文字を書いていったのだろう。
本当はどうなのかは知らないが、彼らにはそうあってほしいと思うのだ。

「頭の悪い観客たち」なんて言い放った安部公房の印象は、自分に対する絶対的な自信があること。
彼の小説を読んでいた中高生の頃、何かで彼のそういう発言を目にして、その自信の強さに辟易した覚えがある。
当時文庫になっていた小説と戯曲はあらかた読んでしまったこともあり、安部公房は遠ざけてしまった。

読者は、観客は、安部公房の作品のみに接するべきであったのかもしれない。
それは、私のような凡人には彼の内面を推し量ることができないからだ。

この舞台では、それを再認識したと言っていいだろう。
安部公房の外面(そとづら)ではなく、2人の女性に見せる、本当の姿、弱さが見える。
自信があるように振る舞いながらも、社会の評価は気になってしまう。
彼女たちがいないと創作活動が続けられない。外聞をも気にせず突っ走ってしまう。

オープニングは、ウソとマコト、について語る。
語りながら、安部公房の本当の年表を披露する。
その虚実をないまぜにしたところは面白いし、エピローグの台詞も(きどった)演劇っぽくてなかなかいいと思った。
思ったのだが、それらは蛇足ではなかったたか、と思う。

この作品は、安部公房、その妻、あかねの3人が劇中の登場人物である。
思い切って、この3人だけの「3人芝居」にすべきではなかったか。
そうすることで、より3人の関係が濃密になり、観客のベクトルも向けやすい。
また、その分、もっと彼らのエピソードや内面の吐露を増やしていけば、さらにもの凄い作品になったのではないかと確信する。
熱い作品なだけに、そこがとてももったいないと思う。

例えば、今のままでは、妻の印象が悪い。
あかねに対する嫉妬部分が見えすぎてしまうからだ。
エピソードを重ねることで、さらに安部公房と妻の関係が深まっていくことになり、この作品自体が、単なる「愛人スキャンダル」に留まって見えてしまうこともなかったのではないかと思うからだ。

また、先にも書いたが、この作品では安部公房の内側の姿が見える(安部公房と、その女たちを含めた「内側」だ)。
だから、それを露わにするためにも、もっと外側との関係の安部公房も見せることができたのではないかと思う。

狂言回しのようなキャラクターを入れることで、見やすくなったのは、「逃げ」ではないか、とまで思ってしまった。
劇中で安部公房が語る演劇についての熱い想いを聞くにつれ、それに真っ向からぶつかっていく姿勢としても、そうあってほしいと思ったのだ。

全体的に長台詞である。
それが実に効果的であった。
さらに彼らにそれを強いてほしかった。

私にとっては、映画監督という印象が強い荒戸源次郎さんの演出は、オーソドックスなものであった。
それが長台詞に耐え得るものであったと言っていい。
緊張感もいい感じであり、間もいいし、長台詞を聞かされるときにありがちな、ダレることもない。
台詞自体がいいということもあるだろう。

役者は4人ともよかった。
いい感じの熱さがあり、それが冷めることなくラストまで続く。

佐野史郎さんは、安部公房の創作に対する姿勢、つまり、やや狂信的とも言える姿勢とともに、弱さもうまく表現していたと思う。
妻役の辻しのぶさんもいい。きりっとしていて、安部公房をどうリードしていったのかをうかがわせる。少し強すぎるきらいはあるが。
内田明さんは、歯切れのいい違和感がうまい。
そして、あかね役の縄田智子さんが素晴らしい。
どういう経歴の方かは知らないが、あかねという役と今の自分自身の重ね方がうまくいったのではないだろうか。
演じているというよりは、「演じている自分」がいる。「役者を演じている」のではなく「役者になっている」とでも言うか、そういう印象だ。
経験を積めばさらに輝くのではないかと思う。

残念なのは、長台詞ということもあってか、各人1人につき、1回が2回ぐらい台詞を噛んでいたことだ。特にこの作品にとっては、それは大きなマイナスだ。
だいだいの空

だいだいの空

トム・プロジェクト

シアターX(東京都)

2014/08/08 (金) ~ 2014/08/10 (日)公演終了

満足度★★★

勇気は大切ね。
風間杜夫さん、柄本明さんの一人芝居を企画するような劇団さんで、気になってはいました。期待もあった分、子供向けというのは正直残念ではあった。しかし文蔵のじいちゃん素敵です。
ストーリーの流れはありがちで物足りなさも感じえないが、自然の大切さや子供に勇気を促す内容としては楽しめる。観客の掴みや昭和の舞台美術も良い。絵とデザインは個人的には何とも・・・
子役は上手い下手に関わらず素の部分が出ていて見習おうと思った。栃木、広島、新潟などの地方公演もあるようなので、演劇普及して頂きたいです。

空 -SORA-

空 -SORA-

劇団ZAPPA

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2014/08/21 (木) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

最高でしたー!
幕末エンタ-テイメントと言えばZAPPA!
どの公演を見ても、完成度の高さに驚かされます!
息つく間もないほどの緩急のある脚本や、凝った演出など、一度足を運んでいただければファンになること間違いなしですー!
喜怒哀楽すべての感情を一度に体験できる素敵な舞台です!!

a PLAY

a PLAY

DummyFlag

TORII HALL(大阪府)

2014/08/22 (金) ~ 2014/08/24 (日)公演終了

満足度★★★★

とても面白かった!
演者それぞれ熱の入ったお芝居が間近で観れて良かった。

ネタバレBOX

詳しくはブログに書きました。

http://ameblo.jp/gooharuhide/entry-11915340048.html
安部公房の冒険

安部公房の冒険

アロッタファジャイナ

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2014/08/23 (土) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★

作品と作者は別物
ミューズとしての愛人との関係を通して、芸術論と同時に男としてのみっともない姿が描かれていましたが、安部公房の小説や戯曲に見られる様な立場や価値観の逆転も見られず、安部公房的なテイストが感じられなかったのが物足りなかったです。

大学の演劇のゼミに入って来た女学生と愛人としての関係を持ち、小説よりも演劇に力を入れる様になりつつも思った様には評価が得られず、妻と愛人、小説と演劇の間で悩む、人間的な卑近さを持った人物として描かれていました。
安部公房・妻・愛人の3人のやりとりがメインで、そこに狂言回しを担う道化役が所々で絡む構成となっていましたが、道化役の立ち位置が中途半端に感じられました。
安部公房の独特の世界観が好きで作品は大半を読んでいたものの作者のプライヴェートに関しては特に興味を持っていないので(個人的には、作家や画家や作曲家の作品が好きでも、その作者自身については知ろうとは思いません)、安部公房だったら書かない様な私小説的なドラマにはあまり惹かれませんでした。

上手下手で床の色が異なっていて、左右に行き来することで異なる場所を表現しているのは二項対立に悩む安部公房の姿を視覚化していて良かったのですが、照明のコントラストが甘くて使っていない側のエリアで役者が捌けたり、スタッフが転換作業をしたりしているのが見えていたのが残念でした。
中央のステージの両サイドに小さなステージが4つずつ並べられていたものの一度も使われることが無く、それを置いた意図が分かりませんでした。

役者はそれぞれキャラクターが立っていて魅力的でしたが、台詞の言い間違いが目立っていたのが勿体なく思いました。

安部公房の冒険

安部公房の冒険

アロッタファジャイナ

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2014/08/23 (土) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★

予習して臨むことを推奨
もちろん評伝的な部分もありつつ、現代演劇論を演劇を以て語る部分がスリリングで面白い。
しかもそれが実在した人物によって語られるワケで、観ているうちにどこまで虚構でどこまで現実なのか区別がつかなくなりドグラマグラ状態に…
さらにその演劇論が今の小劇場ムーブメントに繋がるようでもあり、観ていてもう頬が弛んでしまう。
一方、愛人と妻をめぐる面では至ってフツーのオトコで「本当に男ってヤツはしょうがないな…」と。(笑)
上手に自宅、下手に教授室を配置したシンプルかつシックな装置で交互に見せるスピーディーな展開(松枝さんによれば右脳と左脳を意識したとの由)の本編部分を、「クラウン」がガイドを務めるプロローグとエピローグ(と本編の一部)によって締める構造もスッキリして好み。
なお、本編に入った時にPARCO劇場の舞台のような印象を受けたのは予習で西武劇場のことを知っていたからか?
他にもウィキペディアでの予習によりはたと膝を打った部分があったので、これからご覧になる方々には予習することを強く推奨いたいます。

安部公房の冒険

安部公房の冒険

アロッタファジャイナ

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2014/08/23 (土) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

メロメロ
縄田智子さんが素晴らしい。

ネタバレBOX

大学で演劇のゼミを持った安部公房が、芸術的才能があり、愛してやまない妻がいながら女優志願の女子学生を好きになり、付き合い始めた頃から亡くなるまでの、二人の女性との関係を描いた約20年間に亘る物語。

俳優による圧倒的迫力を感じました。

地位も名声もある男が、バレれば一気に全てを失う恐れのある行為に没頭するということは一つの冒険なのかもしれません。

半生記物なので案内人役の道化が必要だったのだとは思いますが、できれば案内人役は極力避けてほしいところです。途中では、女優あかねに心境を確認するような形で、あるいはメッセンジャーとして海外からの電文を伝えることで状況を説明するなど工夫は感じられましたが、如何せん、出だしはまさに道化そのものでした。そしてこれは後付けかもしれませんが、道化イコールこれからお話することは一代記ですと明言したも同然で、まさにその通りの展開でした。

佐野史郎さんも辻しのぶさんも魅力的でしたが、あかね役の縄田智子さんの透明感溢れる容姿は本当に素敵でした。誰かのせいで下着姿になってしまいましたが、実にスタイルが良く、腹部の筋肉が弛緩したときなどはゾクゾクッとさせられました。

余談ですが、私の中での透明感溢れる女優さんと言えば、特筆すべきは相楽樹さんと縄田智子さんのお二人です。

そして、「特別な50代よりも普通の20代でいいです」と若い男性が言ったという5時に夢中!での美保純さんの発言を思い出し、ここに男性心理の真実があるなと帰りの道すがらずーっと考えていました。

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