
春のズボンと秋のブラシ
TANGRAM
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2014/11/27 (木) ~ 2014/12/01 (月)公演終了

春のズボンと秋のブラシ
TANGRAM
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2014/11/27 (木) ~ 2014/12/01 (月)公演終了
満足度★★★★★
秀逸な舞台
地方の、民家と殆ど変らないような不思議な宿を舞台に、宿に集まった人々の日常生活を荘子の“胡蝶之夢”を重層低音のように響かせつつ、各々の人生をそれに重ね、輻輳させて掬い取った見事なシナリオで、死と生の重い話になりがちな所、停電場面を丹念に描き、ランタンや懐中電灯を用いて舞台進行をさせることで、恰も、誰しもの思い出にある修学旅行の悪戯気分を引きずり出し、不思議に明るい印象に変える魔術的手法が功を奏している。
舞台美術も実に手の込んだ見事なものであり、音響、照明も気が利いている。無論、役者陣の演技も皆素晴らしい出来である。未だ上演中なので詳細は述べないが、ランタンなどの灯りに浮き上がる世界は幽明・閑寂、冥府的である。無論、これは、現とも夢とも知れぬ世界と繋がるのである。この辺りの連関も見事だ。

E-650(イーロッピャクゴジュウ)
SNATCH
サンモールスタジオ(東京都)
2014/11/27 (木) ~ 2014/12/01 (月)公演終了
満足度★★★
浅い
踊りは上手いのだが、シナリオが平板で、演技も溜めの必要性を意識したり、間によるドラマツルギー構築ができるレベルにない役者が殆どである。年齢的に若いということもあるだとうが、演技に関しては、これからかなりの修練が必要である。また、シナリオライターは、少し哲学書位は読んだ方が良い。ハンナ・アーレント辺りが、入り易く20世紀の知の集大成としても、また皮相な現代への痛烈な批判者としての彼女の仕事の意義からしても良いかも知れぬ。無論、フーコーやラカン、デリダ等から入っても、ハイデガーやサルトルから入っても、スピノザ、ニーチェ、カントなどから入っても或いはウィトゲンシュタインから入っても良い。これらの哲学者を合わせ読んでも、プラトンやソクラテスらギリシャ哲学を学んでも良い。世界の捉え方が、現在の余りに平板なそれとは異なってくることだろう。先ずは、しっかり生きることを。
今作で気に入った科白は「屑でも守りたいものはある」の一言。このレベルの科白が最低10程度は欲しい。

トロワグロ
城山羊の会
ザ・スズナリ(東京都)
2014/11/29 (土) ~ 2014/12/09 (火)公演終了
満足度★★
最後まで居心地の悪さを拭いきれないまま鑑賞/約95分
城山羊の会との初手合いとなった本作は、これといった主張もテーマも特に無さげな、会話主体のちょっぴり毒っぽいコメディ。
このテの芝居は大好きなはずなのに、本作とは馬が合わず、全体に漂う小洒落た感じ、ソツのない脚本・演出、そして劇団とお客さんとが形作る内輪的なノリに反発を感じてしまいすんなりと劇世界に入っていけず、最後まで居心地の悪さを拭いきれないまま鑑賞。
なかんずく、内輪ノリ。
どうやら大半のお客さんは固定客で劇団のシンパと化しているらしく、作者が笑って欲しそうなところであたかもリハーサルでもしたかのように声を揃えて笑う。
これが私には気持ち悪くてならなかった。
なお、「ソツがない」のは中盤過ぎまでで、終盤の30分ほどはソツだらけ。というか、はっきり言って蛇足。
“上演時間60分”では格好がつかないからと水増ししたのがバレバレ。
それまでは会話の運びもきめ細やかだったのに、1時間を過ぎた頃からいきなり大味になって、無理やり話を引き伸ばしたのだとはっきり判る。
かくかくしかじかで尻すぼみな印象は否めなかった。

新しい祝日
イキウメ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2014/11/28 (金) ~ 2014/12/14 (日)公演終了
満足度★★★★
ハマると妙に癖になる話。
話の掴み所がよくわからず、冒頭からしばらくは頭上に盛大な「?」が浮かび上がるも、「?」の先端から見えてきた、集団と個人の関わりが現実社会と無縁とは思えない摩訶不思議な世界、というか。
これまでの世界観とは違う、話がギュッと詰まったような舞台だった。
最初のセリフ運びがハイバイみたいだなとも思ったが。
いつも通り、舞台の小道具や衣装もシンプルで綺麗。
あの動きは新しい体操として授業に導入すべきw
約100分。

サラリー・バッド・ウェディング
U.T.企画
上野ストアハウス(東京都)
2014/11/27 (木) ~ 2014/11/30 (日)公演終了
満足度★★★★
作演のプレジデント・シバジュンの手腕が開花した作品
プレデントとして働くシバジュンはアラフィフにして進化したいた。
まったく、かっちょいい限りだ。
おそらく、世界の大半は働く人でできている中、演劇に関わる多くの人は「普通の会社や、働く世界」に不参加で、今回のような業務上困った業況でもなんとかしていくお話はなかなかつくれないとおもう。
そういった意味で、UT企画の話は演劇や演技が好きな人ではなくて「普通に生活している人」向きの物語だ。
また、異なる背景をもった出演者が参加することで、リズムに変化で生まれていた。
いままでは知り合いがでているから見に行っていた側面があるけど、これからUT企画は働くみんなに進められる劇団になるとおもう。

E-650(イーロッピャクゴジュウ)
SNATCH
サンモールスタジオ(東京都)
2014/11/27 (木) ~ 2014/12/01 (月)公演終了
満足度★★★★
自由過ぎる
私の勝手なイメージなんですが、シアター711やシアターミラクル、もしくはOFF OFFシアターなんかで掛かるおバカなコメディといった仕上がり。
サンモールスタジオでこんなんやるんかァといった具合のしょうもない癖の強い楽しい舞台。
ダンスにもキレがあるし、即興性の高い笑いがとにかくおかしい。
美女の陰で、上山丸さんが個人的にはツボ!!この人のお笑いポテンシャルは相当高い!

【ご来場ありがとうございました!】シシャのウタ2014
劇団CHAN’T
pit北/区域(東京都)
2014/11/28 (金) ~ 2014/11/30 (日)公演終了
満足度★★★★
とても濃い90分
会場に入ったら神様が居られました。1階、2階に分かれた舞台、役者全員が常に舞台に居るお芝居は初めて。再再演とのことですが、私はシシャのウタ初観劇です。歓喜のツアー、その行く先は?答えは有るかもしれないし、無いかもしれない。様々な物語の縮図を垣間見た「私」は少なくとも揺るがない強い意思を身に付けた。私も身に付けたい。とても濃い90分、楽しませて頂きました!今頃は打ち上げで成人式の美味しいお酒を飲んでいる頃でしょうか、20周年おめでとうございます!また素敵な舞台を期待しています。

メイツ! -ブラウン管の向こうへ-
劇団6番シード
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2014/10/29 (水) ~ 2014/11/09 (日)公演終了

プール
夕暮れ社 弱男ユニット
京都芸術センター(京都府)
2014/11/27 (木) ~ 2014/11/30 (日)公演終了
満足度★★★
プール
クリーンセンターとその余熱を利用したプールを舞台にした話。舞台がいつもよりもかなり広くなり、話もその分大きくなったけれど、濃さを感じませんでした。プールで薄まった感じでしょうか。ストーリーが完全燃焼する前に、水で流されてしまいました。そんなに簡単に消える火では、ダイオキシンが静かに発生してしまいます。汗がジュワとする作品を期待していたので、私の好みとは違いました。

トロワグロ
城山羊の会
ザ・スズナリ(東京都)
2014/11/29 (土) ~ 2014/12/09 (火)公演終了
満足度★★★★★
モテるのは女だけにしとけよ
下北のスズナリで、城山羊の会さんの新作『トロワグロ』(90分休憩なし)2日目ソワレ観劇。城山羊の会は初参加、スズナリは10月のONEOR8さんの本公演以来です。紹介にもある通り、とあるパーティに参加した主賓の専務夫婦とデザイナの夫婦とその他参加者によるグロテスクなというよりエッジの効いた会話劇で、専務夫人(石橋)とデザイナ夫人(平岩)の女性の対決に火花散るところがとても楽しかったです。後半に、専務夫婦の息子(橋本)が途中参加するのですが、彼がなかなか曲者で、最後にエーという展開となり、トロワグロというタイトルに成る程と感心させられる舞台でした。

ノア版三人姉妹【ご来場ありがとうございました!】
ノアノオモチャバコ
小劇場B1(東京都)
2014/11/27 (木) ~ 2014/11/30 (日)公演終了
満足度★★★★
人間なんて
今より幸せになりたい、本当に自分は生きているのだろうか…。哲学しよう!チェーホフ作品そのままに、心の交差、時代の交差、いろんなことが蠢きまたは止まる。それが現代にもつながっている。演劇って自由なんだと改めて感じました。

狂犬百景
MU
Vacant(東京都)
2014/11/23 (日) ~ 2014/11/24 (月)公演終了
満足度★★★★
ゾンビ映画のオマージュ
都心部のパニックをそのテーマに据えながら、直接そのパニックを表現するのではなく、周辺を描くことである種の距離感を保ったまま個々のストーリーを進めていく設定の上手さ。4連作の短編がそれぞれに起承転結を担う構成は観応えあり。ゾンビ映画のオマージュと愛情満載。

漏れて100年
突劇金魚
こまばアゴラ劇場(東京都)
2014/11/29 (土) ~ 2014/12/02 (火)公演終了

トロワグロ
城山羊の会
ザ・スズナリ(東京都)
2014/11/29 (土) ~ 2014/12/09 (火)公演終了

가모메 カルメギ
東京デスロック
KAAT神奈川芸術劇場・中スタジオ(神奈川県)
2014/11/27 (木) ~ 2014/11/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
共作の理想的な在り方!
素晴らしい日韓共作の在り方。その良さが作品の質にも現れている。
またソン・ギウン、多田淳之介両氏の個の共作という意味でも絶妙の作品だった。
コラボレーションとか、〇〇合作、〇〇共作という作品は多々あれど、その試みの意義がこれほどまでに有効に機能している作品を私は他に見たことがない。
素晴らしかった。

ダンサー田中泯ただいま旅中『脱衣浮雲』
富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ
富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)
2014/11/29 (土) ~ 2014/11/29 (土)公演終了
満足度★★★★
うつろう身体、影
私が観た席が後ろだったことも影響しているのかもしれないが、
スポットライトなどを使った光とそこにうつろう影がとても印象的だった。
身体の動き以上にその背後にある空間というものを強く感じた。
空間をうつろう身体、それ共ににうつろいゆく影。
不思議な観劇体験だった。うまく言葉にできない。

気がつけば、あした。
aibook
OFF OFFシアター(東京都)
2014/11/26 (水) ~ 2014/12/02 (火)公演終了

「空想、甚だ濃いめのブルー」「赤い下着、覗くその向こう側、赤の歪み」
キ上の空論
新宿眼科画廊(東京都)
2014/11/07 (金) ~ 2014/11/19 (水)公演終了
満足度★★★★
【赤】技巧的な展開
いきなり連続リフレインから始まる演出。少しずつ小出しにされる新事実。欠けたピースを埋めていく技巧的な展開は観応えあり。ラストのドンデン返しは賛否両論ありそう。あの流れでのあの結末はちょっと好みから外れる。

トーキョー・スラム・エンジェルス
Théâtre des Annales
青山円形劇場(東京都)
2014/11/14 (金) ~ 2014/11/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
テキストが秀逸
テキストが秀逸。表裏一体呼応する2つのストーリー。貨幣経済と資本主義に対する鋭い洞察と理解を驚くほどシンプルに表現してみせる谷賢一という才能。全編通して彼の美意識が貫かれている。兎に角格好イイ。