最新の観てきた!クチコミ一覧

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つぐみ荘のブルース

つぐみ荘のブルース

西村朋恵プロデュース・こまち日和

Night Market(大阪市福島区福島7丁目22-13)(大阪府)

2014/09/19 (金) ~ 2014/09/23 (火)公演終了

満足度★★

いいお話でした★☆
あのほっこりしたお芝居にあの会場の空間が絶妙にマッチしてました★☆親を更に大事にしよう!って思うキッカケになりました★☆ありがとうございましたm(__)m

悪い芝居vol.16『スーパーふぃクション』

悪い芝居vol.16『スーパーふぃクション』

悪い芝居

HEP HALL(大阪府)

2014/09/11 (木) ~ 2014/09/16 (火)公演終了

満足度★★★

凄いテンション♪
ハイパーテンションで、最後までアゲアゲ感でいっぱいでした★☆ちょっ引く演技もあったけど、お祭り演劇として楽しめました(^-^)v女優陣がみなさん魅力的でした★☆

サンタクロース・ドットコム!

サンタクロース・ドットコム!

シアターキューブリック

テアトルBONBON(東京都)

2014/12/19 (金) ~ 2014/12/28 (日)公演終了

満足度★★★★

初キューブリック
サンタクロースがいる、いないというのは昔からクリスマスのテーマ。なので、11年前の作品(再演)だというが、その世界観はまったくブレていない。10年後に再び再演してもそのまま通用すると思う。中野レンガ坂商店街とのタイアップは、演劇を拡めるためにも、街の活性化のためにも、キューブリックらしいいいアイデアだ。ただし、夜の回が終わってからだと、サービスを受けられる店によってはシャッターが閉まっているケースもあるのが残念。

Truth of the snowstorm -トゥルース オブ スノーストーム-

Truth of the snowstorm -トゥルース オブ スノーストーム-

SORAism company

d-倉庫(東京都)

2014/12/10 (水) ~ 2014/12/14 (日)公演終了

満足度★★★

映画ロケの話はどうなったの
説明だけ読むとシリアスな感じを受けるが、実は緩いサスペンスもしくはミステリーコメディといったところ。
謎解きがあり、それなりに楽しめるが、キャストが多くて観客なりに推理しようにも難しいと思う。また猿蟹屋敷に居る…

ネタバレBOX

映画監督が妹を自殺に追い込んだ女性(女優)をロケ中に殺害しようとするストーリー。その復讐が”猿蟹合戦”を模するような仕掛けで観せようとする。プロローグで監督と屋敷に居る”山の神”の約束事が描かれるが、その関連付が冒頭である必要があるのだろうか。山の神なる怪かしを登場させなくとも十分話は面白い。推理ものならば、すべてお見通し(俯瞰)というものがいては興ざめだ。


奇を衒わず、もっと現実感に則した芝居であっても面白いと思う。
今後の公演に期待しております。
観音クレイジーショー

観音クレイジーショー

劇団Patch

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2014/12/24 (水) ~ 2014/12/30 (火)公演終了

満足度★★★★

.
観がとにかく
かわいくて、愛おしくて
側にいたいし、いて欲しい。

観音クレイジーショーを観に、
そして観られに(?)また行きます( ¨̮ )

観音クレイジーショー

観音クレイジーショー

劇団Patch

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2014/12/24 (水) ~ 2014/12/30 (火)公演終了

満足度★★★★

何回も観たい
一言で表現するのは本当に難しい公演でした。
1回で答えを出すのは難しいなと…。
というか、そもそもこの公演に答えって
あるのかなという感じです。
120分、答えのない答えを探してるような
そんな感覚に陥れられました。
でも、オススメです。
本当に色んな人に観てもらえるといいなと
色んな人にオススメしたいなと思いました。

ネタバレBOX

しんごくんとたかしくんがラップを歌っているシーンでの
他のメンバーの動きが、本当にかわいいです。
みんな個性豊かな動きしてて
1人1人ゆっくり観たいぐらいです。

あとは、ゆうほくん演じるパピルス
本当にイキイキしてて
観てるこっちまで楽しくなってきました。

花ちゃんとかなめさんが部屋の片付けをするシーン
後ろで山田くん、杞山くん、中村くんが座ってて
杞山くん、中村くんが仲良くお話してて
それを横で寂しそうに携帯いじってる山田くんが
個人的には好きでした。
ロミオ&ジュリエット

ロミオ&ジュリエット

劇団空組

ABCホール (大阪府)

2014/12/05 (金) ~ 2014/12/07 (日)公演終了

満足度★★★★

クセになりそうな華やかさ(^^♪
この1年 あちらこちらで色んな形で上演された『ロミオとジュリエット』
元々 何とも もどかしい物語なので、テンポ良く観たいもの(笑)
噂には聴きながら初見の空組さんは、その昔 ズッポリとハマっていた宝塚を思わせます。 それで居ながら 小劇場感を忘れず 客を置いてきぼりにしない所が10年 支持され続けた所以なのでしょう。また違った作品を観てみたい・・・そう思えるお芝居でした。

サンタクロース・ドットコム!

サンタクロース・ドットコム!

シアターキューブリック

テアトルBONBON(東京都)

2014/12/19 (金) ~ 2014/12/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

後で尾を引くコイイ内容です
こんにちは、今回はパンフレットを読んで見に行きました。作・演出家である緑川氏の幼いころのユガンダ思い出にドキッとさせられ、この物語のシュールな世界に引きずり込まれました。

 パンフレットに書かれてあることで気になった一文『クリスマスにいろんな思いを寄せる大勢の人々が…』を私の身の回りで探してみました。そしたら、あれはあの家族のこと、あの恋人たちはあの二人、ちなみに私は今でもクリスマスと聞くとサンタさんが来ます・・・って言うと、還暦過ぎのジジイが何を言うの?!ってバカにされるかも知れませんが。プレゼントを運んでくれる人はここ8年はシンガーソングライターの岡村孝子さんで、プレゼントは『クリスマスピクニック・コンサート』でした。それが2年前からシアターキューブリック所属のアラサーアイドルグループ『帰ってきたキューピッド・ガールズ(RQG)』さんも加わりました。特にRQGメンバーのアイス市場さんが私にとっての大切なサンタさんで、プレゼントはあの猫声で言ってくれる『メリー・クリスマス』です、ほかにダンスやパフォーマンスのプレゼントもありますが、なんといってもアイス・スマイルが一番で~ス!。いやなことがぜ~~んぶ吹っ飛んで優しい気持になれ、ほとんどのことが許せる心境になります。

 ちなみに、先ほどのあの家族とは娘の結婚で親戚関係になった先方の家族で、お父さんのノリが生粋の関西系で凄いです、あのようにギャーギャーと騒いでいるか定かではありませんが、お父さん、お母さん、男の子って言っても二十歳過ぎのジャニーズのイケメンが全員サンタの格好で垂れ幕の前で写真を撮って、それを私の女房にメールしてきちゃうのですから、まああの手のご家族でしょうね。あの恋人たちとは昨年の娘夫婦といえるのはないのでしょうか?その証拠にわざわざクリスマスイブに入籍して、クリスマスと入籍記念日を一緒に祝う仕掛けを作ってしまったのですから。

 ・・・てなことで、お芝居を見た後もその影響は絶大で、気がつくとあのお芝居の色々なシーンが走馬灯のように蘇ってきます。長くなるので止めますが、現時点で一番インパクトが強かったのはクリスマスに???ソムリエの受験勉強をされてた隣のオオマガリさんです。もう、あの方が舞台に現れると笑いが出るようになりました。お調子ものの私も脱帽のオオマガリさんでした。

 今でも気がつくといろいろ考えていて、後に尾を引くコイイ内容のお芝居です。

山笑う

山笑う

僕たちが好きだった川村紗也

新宿眼科画廊 スペース地下(東京都)

2014/12/19 (金) ~ 2014/12/24 (水)公演終了

満足度★★★★★

友人様々
家族関係が修復できて本当に良かったです。

ネタバレBOX

母との確執で東京へ行った菜々が母の葬儀のために久々に帰省。兄との関係はこじれたままでしたが、兄の友人英二の活躍もあってわだかまりが少し消えるとともに、英二のおかげで兄夫婦の危機も救われることになるという話。

家族の死は悲しいことですが、こういう親族や知人と一同に会することによって一段階飛び越えて何かが解決されることもあるということです。

兄夫婦の危機が兄嫁のちょっとした言葉から窺えるのが絶妙、英二がずっと兄嫁を好きだったことも分かって、切ない男心が心に染みました。

生存確認のためという言葉も冷たいようで暖かい言葉でした。無縁社会にならないためにも大事です。しかし、実家を取り壊した後の親のいない故郷に帰省するというのは結構ハードルが高いのも事実です。

ところで、兄の周りを凍らす寒い冗談癖を表すためかもしれませんが、ここは温泉じゃないは分かりますが、卓球台がないまで行くとしつこくてつまらなくて白けてしまいました。
海をゆく者

海をゆく者

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2014/12/08 (月) ~ 2014/12/28 (日)公演終了

満足度★★★

軽そうにみえるが・・
感想でも「笑える」というのが多いけど、私はかなり心に重たいモノを抱えてしまいました。
よくできた翻訳劇で、最高のキャスト、スタッフです、文句のつけようもありませんが、このアイルランドの戯曲はけっしてダメンズのクリスマスキャロルなんかじゃない・・

自虐的なアイリッシュ魂の産物に思えてならなかった。
少数派のぼやきにすぎませんが・・

bare

bare

RaiseStage

ザ・ポケット(東京都)

2014/12/18 (木) ~ 2014/12/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

聖なる夜のプレゼント
中野・ザ・ポケットという小さな劇場で、あれほど大きな熱量に遭遇できるとは思ってもみませんでした!

キャストも演出も素晴らしかった、ミュージカルだけどきちんと演劇でした。
ぜひとも再演を期待します

春がハーモニカを吹く理由

春がハーモニカを吹く理由

東京カンカンブラザーズ

ザ・ポケット(東京都)

2014/04/09 (水) ~ 2014/04/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

せつない
とにかく切ない。どんどん引き込まれました。

薄い黄色のカーディガン~さらば、愛しの疑似家族~

薄い黄色のカーディガン~さらば、愛しの疑似家族~

東京カンカンブラザーズ

ザ・ポケット(東京都)

2014/09/17 (水) ~ 2014/09/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

笑いました
話はもちろん、役者さん一人一人良かった。

サンタクロース・ドットコム!

サンタクロース・ドットコム!

シアターキューブリック

テアトルBONBON(東京都)

2014/12/19 (金) ~ 2014/12/28 (日)公演終了

満足度★★★★

トナカイはもしかして?…
スタトレのボーグみたいになってた、あれ?「そり」は、不要なわけだわ。クリスマスのシーズンに見るのにとてもぴったりな作品。

ネタバレBOX

シングルマザーで娘を育ててきたお母さんの苦労やお父さんサンタを亡くした悲しみを共有しているとふみえがはっと気付くエピソードが仁太郎サンタとの交流を通してあったら、最後のケーキのプレゼントがもっと生きたと思う。
 哄笑と敗北と猫と蜥蜴

哄笑と敗北と猫と蜥蜴

夢歩行虚構団

錦花楼(奈良県)

2014/12/20 (土) ~ 2014/12/21 (日)公演終了

満足度★★★★

江戸川乱歩の名作『黒蜥蜴』を大幅改作!
あまりにも有名な、江戸川乱歩の名作『黒蜥蜴』をベースに、「明智小五郎」が男装の奇人探偵だったりと、大幅に改作!
説明文にあるように、まさに「まさかまさかの、ジェットコースター活劇」に仕上がっていました。
途中、歌やナレーションなどをはさみながら、推理小説の謎解きの面白さもあり、大変、楽しめました。

今回が第76回公演という事で、公演自体に安定感もありました。
また劇場が非常に小さな小屋で、客席と舞台がほぼ距離0で、間近に臨場感を味わうことができました。

追伸、小さな小屋が満席だったので、2時間超座り続けると、お尻が痛かったです。今度は大きな舞台で観てみたい!

或ルゴリズム~duplicate~

或ルゴリズム~duplicate~

電動夏子安置システム

スタジオ空洞(東京都)

2014/12/04 (木) ~ 2014/12/06 (土)公演終了

満足度★★★★★

ある意味「電夏版ブレードランナー」
人造人間開発中に起きたトラブルで密室に閉じ込められた3人の開発者と4体の人造人間。
一部の人造人間が人間に恨みを抱いていると気付いた人間は人造人間のふりをするが…な物語。
人造人間はプログラムされた3つの動作しかできない設定で得意の「ルールとその運用」的な電夏スタイル(再演でもあるし)を展開し、さらに欺こうとして馬脚を現す「笑いの王道パターン」まで加えて笑わせる笑わせる。
そんな中で自分だけ助かろうとするエゴ丸出しの人間と逆に互いの可能な動作を組み合わせて状況打開を図る人造人間たちを対比させて見せ、さらには「人間(である条件)とは一体何なのか?」と哲学的な命題まで考えさせるとはお見事。
「電夏版ブレーメンの音楽隊」もしくは「電夏版さるかに合戦」、ある意味においては「電夏版ブレードランナー」でもあるのではないか。
ちなみにこの6日間で3度目の四方囲み客席…。

オスカーワイルド『幸福な王子』全回満席にて無事公演が終了いたしました。深く深く感謝!!

オスカーワイルド『幸福な王子』全回満席にて無事公演が終了いたしました。深く深く感謝!!

楽園王

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2014/12/23 (火) ~ 2014/12/24 (水)公演終了

満足度★★★★

伝わりました
第1部は基本的に原作とおりです。早川紗代さん目当てで観劇を決めましたので,彼女がのっけから出ていて嬉しかったです。しかも,めったに見られない服装見れました。第2部は,現代版での展開になりますが,この季節,考えさせられるところはあります。作品の意図,自分には伝わったと思います。観劇できて良かったと思える作品です。

山笑う

山笑う

僕たちが好きだった川村紗也

新宿眼科画廊 スペース地下(東京都)

2014/12/19 (金) ~ 2014/12/24 (水)公演終了

満足度★★★★★

ベストなチョイス
いや、正しい選択だと思う。
作・演と役者のチョイスが、川村紗也プロデューサー的に。
素晴らしい作品になった。

ネタバレBOX

「僕たちが好きだった川村紗也」ってすげー名前だと思う。
他人(小林タクシーさん)が命名したとしても、それをベストであると、いや正しいとチョイスして、いや選択して、堂々と名乗ってしまうのだから。
しかも過去形。

でも、前面に自分が出ることは良いと思う。
意気込みとともに責任も背負っていることがよくわかるから。

この公演は、小松台東の松本哲也さんが作・演出を行うということで、まず目を惹き、さらに夏目慎也さん(デスロック)、荻野友里さん(青年団)が出演するということで、「観たい」と思った(プロデューサーで、出演する川村さんには、ほんの少しだけ申し訳ないが)。

松本哲也さんの作品はどれも染みるので、好きであり、それを夏目さんや荻野さんが演じると思うだけで絶対に面白くなることは間違いないと思ったからだ。

そして、その予感は的中した。

お通夜の控え室のような場所が舞台。
お葬式というのは、人の死という劇的な出来事を軸にその人にまつわる人々の本音が語られる場として、言ってしまえば、芝居の設定としてはベタなのだが、それでもこれだけ面白くさせるという力が、作・演出にも、役者にもあるということなのだ。

1つ決定的な何かがあって気持ちがすれ違ってしまったわけではなく、家族(または兄妹)が過ごしてきた長い時間の中で、ひと言では言い表すことのできない気持ちの積み重なりで作られてしまった関係が、会話の中で少しだけほぐれていく予感をさせる。
そんな作品だった。

少し話せば家族なのだからわかる部分もあるし、頑なになってしまう部分もある。
それらの部分部分の、微妙な感じが舞台の上にあった。
それがとても実感的に伝わってくる。

「畳敷き」の一室にしたのもうまい。机とイスの部屋ではないことで、人同士の近さも感じさせるし、立ったり座ったりという動きも出る。
畳の温かさが実家のある(温かい・温かかった)場所を思い起こさせる。

とにかく、台詞がいい。宮崎弁がいい。
妹・菜々が地元の言葉に戻っていく自然さが、戯曲・役者ともに巧みだ。

語りすぎず説明させずに、その場の気持ちをうまく伝えてくる。
お通夜で親戚と話したことがなくても、年の離れた兄弟姉妹がいなくても、「あるある」感に浸れる。
そういう自然さがある。
それは作・演の良さだけではなく、もちろん役者のうまさもある。

妹・菜々の、兄に言っても仕方がなく、かと言って母にはうまく言えなかった、もどかしさ、つまり、自分に対する苛立ちのようなものがうずうずしているところの、気持ちの表し方が観ているこちか側にも伝わってくる。
それを演じた川村紗也さんがうまいということなのだ。

松本哲也さんが演じる兄・伸夫も、妹を頭ごなしになじるというわけではなく、帰ってきたことを喜びつつも、不義理なところは文句を言いたいという、微妙さがいい。
時折挟む軽口は、そうした現れなのだろう。思わずうなずいてしまい、それを隠すというのは、ベタすぎるがそれもいい、。
いい感じの笑いが生まれていた。

兄の嫁・深雪を演じた荻野友里さんもやっぱりいい。家族であるが、兄妹たちとは肉親ではない距離感を見事に醸し出し、夫の妹との親密になりたい(うまくやっていきたい)という気持ちも垣間見られる。夫への疑念もうまい。

そして、妹の恋人・熊田を演じた夏目慎也さんが普通のおじさんでなんとなくの佇まいも面白く。さらに彼女の親戚とどう向き合っていいのかを探り探りな感じがうまい。さらに、彼が「いい人」であることが徐々にわかってくることで、この作品の中で「面白い役回り」を振り当てられたわけではないことがわかり、作品自体に好感が持てるのだ。
下手に笑いのためのキャラ設定にしないところが、作・演の松本哲也さんのうまさなのだ。

以上の4人だけの芝居かと思っていたところ、兄の友人・英二が登場する。
この人が飛び道具的な位置づけにあるのかと思っていると、そういうわけでもない。
舞台の上の空気をいい塩梅に乱しながらも、兄妹の関係をぐっと近づける。

山田百次さんが演じる兄の友人・英二は、通夜の席の親戚にいそうなおじさんで、ビールや酒をグイグイ飲む飲み方や、菜々は友人の妹だが、自分の妹のように思っているという優しさがいいのだ。
友人の子ども(清人)も、子どものいない自分にとって、本当の子どものように接しているところも泣かせる。しんみりとした口調でふと漏らす「子どもがほしかった」という台詞が効いてくるのだ。友人の妹の分までお年玉をあげていた、なんていうエピソードにもウソを感じないぐらいのキャラクターの設定と作り込みだ。
山田百次さんの酔っぱらった演技も面白い。靴下を半分だけ脱ぐなんていう細かさがあったりする。
そして、伸夫に対するひと言、「おばちゃんは観ているからな」が効く。いい台詞だ。
仲がいいからこそ言える台詞であり、子どももおらず、妻とも離婚してしまった彼だからこそ、何もかもを持っている友人に言える、重いひと言なのだ。

さらに伸夫夫婦の、中二の子ども・清人が登場する。吉田電話さんが中学生を演じるのだが、掌や指を鳴らすなんていう、思いも寄らない、一見、まったく関係ない動きから中学生感が、短時間で表現されていた。うつぶせに寝るなんていうのも見事な演出(演技?)だと思った。

伸夫の友人・英二、伸夫の子ども・清人という視点が加わることで、妹の視野が少しだけ広がる。
「実はおばちゃんは菜々のことをこう思っていた」とか「実はおばあちゃんは菜々おばさんのことをこう話していた」とかというように、妹の知らない具体的な事実を暴露するような、作り話めいた展開をするわけではなく、日常の普通の会話の中で、つまり久しぶりに会った甥っ子や兄の古い友人との会話の中で、妹がいなかった時間が、彼女中で少しだけ見えてくる。
松本哲也さんの作品には、語らせすぎないうまさがある。

ラストは兄と妹の会話で終わるのと思っていた。
しかし、川村紗也さんがラストを決めた。
観客が四方から見つめ、わずかな時間の中で、見事に妹・菜々の気持ちを無言で演じ切った。
お茶入れの所作だけではなく、表情、特に目の表情ですべてを語っていた。
これには本当に参った。最後に母に「会わなかった」選択をした後悔もあるのではないか。
最高のラストだった。

お茶に手をかざすという所作は、観客の多くが気になっていたと思う。
……「て、手かざし」……「宗教か? 宗教なのか?」と思った人もいるのではないか(いないか・笑)。
しかし、そうではなかった。
母がいつもやっていた動作であったが、兄妹は理由を知らない。
兄嫁が語ったという「おいしくなれ、という気持ちを込めている」という理由が、兄や兄の友人、そして兄の嫁、子どもたちと接したことで、妹の琴線に触れたのだろう。

「山笑う」で、母娘の間にも春がやってくるということ。

母への厳しい感情が少しだけ溶け、少しだけ繋がったのではないだろうか。
このあと、母親の前に同じような所作で淹れたお茶を、供えるのではないか、と思った。

小松台東(松本哲也さん)と、今回旗揚げした「ぼくかわ」は、これから見逃せない。

そうそう、当日パンフにプラスして、観客全員に川村紗也さんからのお手紙と、清人が所属する中学生のグループ「ハイランドシー」の貴重なシールを頂戴したことを付け加えておく。
オスカーワイルド『幸福な王子』全回満席にて無事公演が終了いたしました。深く深く感謝!!

オスカーワイルド『幸福な王子』全回満席にて無事公演が終了いたしました。深く深く感謝!!

楽園王

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2014/12/23 (火) ~ 2014/12/24 (水)公演終了

満足度★★★★

二部だけ独立させた方が
 二部構成の作品になっている。一部は比較的、オスカーワイルドの原作に近い内容であるが、二部は、本質的に主題は、繋がり乍らも、より現代的に、脱寓話というより、現実の寓意という形を取って表現されていて、遥かにインパクトがある。
 タイトルで言ったことについては、自分だけではなく、たくさんの作品を観てきた方もおっしゃっていた。

ネタバレBOX

 原作は充分に知っているという観客だけを相手にする公演ならば、一部の内容は、前口上を言わせるような形をとって二部だけを演じた方が、作劇的には締まった作品になったことは請け合いだろう。実際、我らが生きている、この植民地で、行われていることは、弟の絶対的な優しさと善意が総て、誰かを幸せにし、富ませたのとはことなり、単に、アメリカ一国を延命させているに過ぎないのだが、弟が総てを失ったように、日本はアメリカの所為で総てを失おうとしている。その尖兵が、安倍を主犯とする自民・公明の連立政権であり、それに尻尾を振る輩とアメリカに忠誠を誓う、糞官僚である。
サンタクロース・ドットコム!

サンタクロース・ドットコム!

シアターキューブリック

テアトルBONBON(東京都)

2014/12/19 (金) ~ 2014/12/28 (日)公演終了

満足度★★★

ひげ拝見
まあ、サンタが居るか居ないか。それが、誰なのか?

ネタバレBOX


  歴史にも宗教にも関係の無い所で成り立っているXマスの日本版なのだが、アメリカの完全な植民地なのに、そんなことにも気付かず、浮かれて騒ぐだけの日本人は、海外から見れば、なるほど ? か。馬鹿として内心軽蔑するかのどちらか、というのは、良く分かる。
 自分も小学校1年迄サンタの実在を信じていて、近所に住んでいた上級生の友人の更に兄の6年生が、サンタの存在を否定したので、彼と喧嘩をして泣かされた経験を持つが、それは、ガキの微笑ましい話というだけである。無論、大人も一緒になって、サンタからの手紙を子供に返すヨーロッパ流もある。然し、社会全体が、その程度のことで、トラウマを心配するようなことではない。
 作劇としても、まずまず。余りにもかむことの多かった役者は猛省すべきだろう。そんなに他の役者に比べて科白が多い訳でもなければ、難しい役でもない。が、大事なキャラであるのだから。
 日本の社会がこれだけへたって居る中で、後半、メンタルなレベルで盛り上げたのは、劇団の力だろう。この点は評価しておきたい。だが、できればもう一歩先のラディカルなレベルも目指して欲しいものである。

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