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死刑執行人 〜山田浅右衛門とサンソン〜

死刑執行人 〜山田浅右衛門とサンソン〜

世の中と演劇するオフィスプロジェクトM

座・高円寺1(東京都)

2015/01/21 (水) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★★

長い芝居は嫌われる。
なんてことを劇中で言われたり客席いじりされてましたが、
2時間越えのこの作品、長いなあーとは感じませんでした。

過去の2人について知らなかったから、というのもあるでしょうか
3つの物語を合わせてよりも1つ1つを90分程度の単独作品として観たかった気持ちもありました。
特に現代の、奥さんの過去のエピソード、父と娘の物語を。

今、実際にそういう仕事に就いている方がいるわけですが、
どうなんでしょうねその時のその心中は。

ポストグラフ

ポストグラフ

彗星マジック

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2015/01/23 (金) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

最高でした!
役者さんも最高!
脚本も演出も照明も衣装も音楽も
全てが最高に素敵な舞台でした

ネタバレBOX

ゴッホを演じる立花さんの研ぎ澄まされた空気感に魅了されました
立花さんの決して大きくはない体から解き放たれたオーラに当時誰にも理解されなかったゴッホを感じました
そしてその仲間であった芸術家達も皆が個性的であり、それをアルルという少女の目から観客に訴える各自の生き様が生々しくも美しくて涙が溢れました
そのアルルの姿もまた本当に儚くも力強くてラストシーンが本当に印象強かった・・・
1月にして、今年ベスト舞台になりえる舞台に出逢えました
ありがとうございました!!
レンアイドッグス

レンアイドッグス

合同会社シザーブリッツ

サンモールスタジオ(東京都)

2015/01/24 (土) ~ 2015/02/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

Å・B初日
Aチーム
Bチーム
初日観劇してきました。
シザーブリッジさんと高橋明日香さんの相性抜群!
もう最初から笑いどころたくさん
楽しくて楽しくて

FUN

FUN

Instant garden (インスタント・ガーデン)

ステージカフェ下北沢亭(東京都)

2015/01/23 (金) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度

コメディーは難しい
[Fチーム]観劇。
“オムニバスコメディー”ということで、期待していたが、まったく笑えなかった。
というか、台詞を噛んだり、忘れたり、間違えたりが多くて、それ以前の問題かと・・・。

「泣かせるのは簡単、笑わせるのは難しい」というのを聞いたことがある。

実際、“コメディー”を謳っている芝居を観て、大笑いしたことは数えるぐらいしかない。

先ずは、“コメディー”に拘らず、スキルを上げるほうに重きを置いたほうが良いのではないかと感じた。

D・ミリガンの客

D・ミリガンの客

OIL AGE OSAKA

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2015/01/21 (水) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

D.ミリガンから手紙が欲しい★☆
文句なしの名作やと思います♪大好きなミステリーとコメディが絶妙に絡み合いながら展開して行きます★☆結末を知った上でもう一度観たいですねー(^-^ゞオープニングで、いきなりの長ゼリフに正直『う、このお芝居に付いて行けるかな?』とちょっぴり不安になったけど、気付いたらあまりのおもしろさにこの世界観にドップリ浸かってました(^o^)v終演後の心地良さがハンパなかったです!ダブルカーテンコールも必然的な流れでしたね♪こんな素敵なお芝居に出会えたんやもん当然でしょ!!そこで役者紹介も見れて得した気分で帰れました(^o^)v
本当に楽しい時間を有り難うございましたm(__)m

鬼のぬけがら

鬼のぬけがら

ナイスコンプレックス

OFF OFFシアター(東京都)

2015/01/21 (水) ~ 2015/01/26 (月)公演終了

満足度★★★★★

リアルと寓話の絶妙なバランス
久しぶりに、芝居を観て本当に満足した。
過不足なく、文句もなく。
満ち足りた気持ちで劇場を後にしました。

リアルとファンタジー(と言っていいのか分からないけれど)が
ほどよい加減で混ざりあっていて。
混沌と、しかし美しく溶け合い、昇華していった気がする。

曖昧ですが。


たとえば、このテーマををリアリティーだけで構築することも出来ただろうと思う。
ただ、そうすると、震災と父子の葛藤はすごく生々しく重たく感じられる気がしていて。

それを「鬼」という比喩を通して語ることで緩和しつつ、
観客それぞれの胸の中にだけ存在する、鬼のイメージや震災から想起される思いを、板の上に積み上げていく。
その過程が鮮やかで、素晴らしかった。

ものがたりを、現実と非現実の狭間の絶妙なポイントに巧みに誘導していた末原拓馬という役者の表現力の豊かさには、
相変わらず舌を巻く思い。

子役をはじめとした、周囲のキャストも本当に素晴らしくて、
なんのストレスもなく、作品に没頭できた。

おぼんろの良さとナイスコンプレックスの良さが、良い化学反応を引き起こした…そんな気がした。

やぶのなか

やぶのなか

メイシアタープロデュース

吹田市文化会館 メイシアター・小ホール(大阪府)

2015/01/23 (金) ~ 2015/01/26 (月)公演終了

満足度★★★

藪の中へ吸い込まれて行くのです。
モノローグバージョン
チラシのイメージ通りの舞台、舞台を通って客席へ、
答えのない藪の中、観る側に投げっぱなしではなく、
物語は、やぶの中。

ネタバレBOX

モノローグバージョン
チラシのイメージ通りの舞台、舞台を通って客席へ、
答えのない藪の中、観る側に投げっぱなしではなく、
物語は、やぶの中。

舞台に11枚の窓 鏡 画面 枠だけ 映って 反射して 向こうが見えて 開場でこの舞台を通り客席に入る 白いシャツ ブラウス グレーのスカート ズボン 舞台を歩く 私は山下残 あれ あれ (携帯) それ切って ・・・ ルール 目を合わさない、 中西ちさと 結婚 ダンサー、私はキコリ その男は死んでいた 嫌な臭いがした カラスがカー カア 浮浪者 縄と櫛が落ちていた 辺りは血が くるぶしまで血に浸かった 小刀が胸にグサッと突き刺さっていた 口には笹の葉が押し込まれ 目を見開いて 虚空を見ていた // 私は武弘 妻は真砂 こんな事に 泣く妻 時間を巻き戻して // あの男を殺したのは私です 何処にいた 分からない // 男を藪に誘い込んだ 刀剣と鏡がある 女を奪う 目が枠いっぱいに映し出す カラスが見てる 男と女の交わり 初めて見た 獣じゃないか // 私はドッベルゲンガーを見た事がある 人形を使う ロビーで見た 私の妻と立っていた どうも私は狂っているらしい 妻を抱いていないのに 子 // 妻をレイプしている それは、もう一人の自分の様に // 私は多襄丸 5人殺して 3人の女
を 私はキコリ こんな恐ろしい事が 私は真砂 手込めに どちらかが死んで 男を殺したく成った 燃えるような瞳 夫の目が輝いてた、 盗人に口説かれる妻 では夫を殺して下さい 殺したのは私 3人が藪の中 死にたく成った事ありますか、 自殺 願望 1927年 私は自殺した 私は死んで行くのが解る 縄と櫛 私は人生で一回だけドッペルゲンガーを見た お菓子やのおばさん また食べるの あれ おれさっき そこにいたの そいつがこっちを振り向いて あーー 私は叫んでいた 男の殺せの声で 私は死ねなかった なんですかこれ なんですかこれ // 私の母は気ちがい 母の血を引き継いでいる 私が見たのはショーウィンドーに映る姿 // 気付くと女はいない // 顔は、全くの別人で 行き着いたのがここ もう一人の私に会いました(人形) 殺せ 早く 殺せ // 私は真砂 馬に乗って若狭へ行こうと ・・・ はい カーット 黒沢です 中西くん ・・・ 残です 山下残 子供が生まれました 私が世界の黒沢 山下残 残忍 残虐 ドラえもん USJ 私 赤星まさのりです // きちがいに成った母を助けたい。 真砂
彼女にとって結婚とは何だった 私は誰ですか あなたは誰ですか 私は巫女 死んだ男の言葉を おれは 自分で自分を殺した 俺の気持ちが解るか 自分で胸に小刀を刺した。 おれは虚空を見上げた 誰がやってきた 足音が聞こえる 私は樵です 私は樵です どからか泣き声 おーい おーい 森の中で一人で木を切る 泣き声の方へ 見つける 大きな声で叫ぶ わあーー この声もまた藪の中へ吸い込まれて行くのです。
【無事終幕!】 12縁起短篇集 【連日満員御礼!】

【無事終幕!】 12縁起短篇集 【連日満員御礼!】

JOHNNY TIME

エビス駅前バー(東京都)

2015/01/22 (木) ~ 2015/01/28 (水)公演終了

満足度★★★

わかりやすいファンタジーホラー
と謳っているとおりの短編集。

当日パンフに「気楽に見ていっていただきたい」とのこと。

ビールをいただきながら観させていただきまして、楽しいひと時でした。

それぞれの物語りも、役者さんたちの演技もよかった。

狂言の会

狂言の会

ハゲマス会

川崎市麻生文化センター(神奈川県)

2015/01/25 (日) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★★

オチが全てオープンエンドでした(^^;)
解説が3本最後にまとめて30分近くやってくれたんですが、
先に簡単な前説つけてくれても良かったんでは?とも思った約2時間半。

悲しみよ、消えないでくれ

悲しみよ、消えないでくれ

モダンスイマーズ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2015/01/23 (金) ~ 2015/02/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

情けないのが人間
 モダンスイマーズの舞台初見参。
 登場人物それぞれに多かれ少なかれ情けない部分がある。人間関係も然り。でも、人間ていうのはそんなモノだろうと思ってしまうから、憎めない。ドキドキ、ハラハラさせられたり、笑ったりと存分に楽しみました。

ネタバレBOX

 山小屋の主人役のでんでんがいい。飄々としたおじさんが怒りを爆発させるところ、そしてラストで見せる人恋しさ……。ボッカの夫婦の不思議ちゃん具合も面白かった。
夜と森のミュンヒハウゼン

夜と森のミュンヒハウゼン

サスペンデッズ

吉祥寺シアター(東京都)

2015/01/24 (土) ~ 2015/02/01 (日)公演終了

満足度★★★★

やさしさ溢れる癒しの物語
森の包容力とそこの住人達のやさしさ溢れる癒しの物語だった。ショッキングな場面は後方カーテンの後ろに移すなどの配慮も良かった。舞台セットも音響も照明もすべて的確で効果的。役作りもしっかり作り込まれていて、全体的に完成度の高さを感じた。

レンアイドッグス

レンアイドッグス

合同会社シザーブリッツ

サンモールスタジオ(東京都)

2015/01/24 (土) ~ 2015/02/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

Bチーム初日
テンポよく、スピィーディーに、色んな角度から楽しませてくれる。
そこに、出演者の方々の個性も加わり、さらに、渡部紘士さんが、笑いのスパイスを、随時、入れてくれる。

ジュリエットたち

ジュリエットたち

劇団更紗

愛知県芸術劇場 小ホール(愛知県)

2015/01/24 (土) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★

■わかりやすいストーリー
結成10周年を迎える劇団更紗、おめでとうございます。
今回のジュリエットたち、結構わかりやすいストーリーで、面白かったです。
年配の仲居さんとヤングの仲居さんが、いい味出してました。

わたしが消えた

わたしが消えた

普通のラジオ

新宿眼科画廊(東京都)

2015/01/23 (金) ~ 2015/01/28 (水)公演終了

満足度★★★★

みてきた
4本のうちコクミンノキュウジツは社会派だけど面白かった。
ほかのは、私の世界を超越していた気がします。

ジャスティスプロモーション

ジャスティスプロモーション

多摩美術大学卒業制作展 めっけ!

下北沢ArkBox(東京都)

2015/01/23 (金) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

うをぉッ・・
最終日最終回だけ時間が空いてたんで、これだけを見るために下北沢へゴー!

予告編を見ただけでうすうす感じてはいたんだけど、衝撃を受けるくらい完成度が高い!

普通にそこら辺のテレビで放映していても全然おかしくない。

ただ、クオリティが高いだけなら「SADA」とかもあるんだが、
自分もボンベイサファイアのお湯割りを呑みながらでもすぐ気づいたんだけど、
実はテレビでは深夜枠ですら放映されそうにないところがまたすごい。

完全に無意味で下ネタオンパレードに見せかけて、
実はすごく政治的(に見える

じゃあ面白くないんでしょ、堅苦しい作品なんでしょ、となりそうなんだけど、そんなこと全然ない。酔っ払いの酒の肴にピッタリ(笑

よくよく考えればタイトルの「ジャスティスプロモーション」ってのも凄い。
言ってみれば「正義」を広告代理店がプロモーションしてるわけだから。

・・ん、どっかで聞いたような。
戦争?原発?

でもそんなん知らなくたって大笑いして楽しめる。
そこが凄い。

特殊効果の使い方も凄く巧いし、音楽がまた良い。
いわゆるアマチュアじゃ限界のあるところも逆に笑いどころに落とし込んでいる。

全部の映像・パフォーマンスを見れたわけじゃないんだけど、
これだけとびぬけた作品があるとはちょっと思わなかった。

ネタバレBOX

最後の歌の「老けたJK」というのがちょっと笑った。
よく許可してくれたな。別に老けてなかったのに(笑
監督の信頼が厚いってことなんかね♨
リアルリアリティ

リアルリアリティ

Nibroll

シアタートラム(東京都)

2015/01/23 (金) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★★

私たちは、「何かの分岐点」にいるのかもしれない
脱ぐことで進化できるのか
目を閉じ、耳を塞いだままで

ネタバレBOX

Der Planというドイツのバンドがある。
彼らが80年代に東京で行ったライブがある。

バンドなのに、音楽はテープを流し、バンドのメンバーはひたすら着ている物を脱ぎながら踊るというものだった。それは、無生物の石(の着ぐるみ)から始まって、サボテンのような植物になり、は虫類にになって、それが人間のような姿となって、さらに機械になっていく(すべて重ね着された衣装を脱いでいくことで現れていく姿)というパフォーマンスでもあった。

その後、そのときの曲がアルバムになった。
タイトルは『Japlan』。
日本語タイトルは『進化論』。

彼らの、そのときのパフォーマンスは「ストリップ進化論」などと言われた。

着ている物を脱ぎ捨てて進化していくのだ。
進化することを、「付けていく」「重ねていく」のではなく「脱いでいく」「捨てていく」というところが新しいと思った。

前置きが長くなったが、Nibroll『リアルリアリティ』を観ながら思い出したのが、Der Planの「ストリップ進化論」であった。

今回の舞台では、中盤からダンサーたちが着ている物を脱いでいく。

その前にたくさん着ている彼らに、「文字化け」の文字が投影されたりする。
歪んでいく風景なども。
その姿と、舞台の後方にそびえ立つ、机などが積み重なった、まるで文明や文化の象徴のような舞台セット。

そこから「進化」という言葉が、頭に浮かんだのだ。

舞台の後ろにそびえ立つ、机などが積み重なったセットからは、ひたすら書籍やイス、照明に至るまでのあらゆるモノが下へ投げ落とされる。
その「音」が、嫌になるほど耳障りなのだ。
あえて「音」が響くようにしてあり、舞台の上をその音が覆う。

さらに「黒い布」を舞台の上に投げ入れる。

舞台の上が人々の生活圏であるとすれば、舞台の後ろのバベルの塔は、社会であり、システムあるいは体制のようなものではないか。「上へ上へ」と積み重なっている。

「生み出され(生産され)」「消費」し、「廃棄」される。
その一方方向のシステムがある。
「リサイクル・リユース・リデュース」なんてものは「ない」。
それが現実だ。

その結果、生活圏には「黒き禍々しきモノ」が降り注ぐことになった。
それは、肉体だけでなく、精神を犯すものではないか。
公害のようなものから、社会システムに乗れない者がはじき出される害も含む。

ここから、私たちはどう逃れ、進化していくのだろうか。

舞台の上にあるのは、古めかしい衣装をまとったダンサーと若々しい姿のダンサー2人。それには、若者と老人、あるいは新しいモノ(体制)と旧来のモノ(体制)の接触とかかわり合いを感じた。

若者たちは率先して、着ている物を脱いでいく。
そして身軽になろうとする。
老人も脱ぎ捨てていくのだが、結局は、システムや体制から落とされた、黒くて禍々しいモノに埋もれていく。

若者たちが、「黒いモノ」を「古い者」の上に重ねていくのが象徴的だ。
「古き悪しきモノ」は、「古い者(体制)」に戻せ、と言わんばかりに。

これが現実なのだろうか。
「進化」することとは、「脱ぐ」ことなのだろうか。
体制やシステムが生んだ「黒いモノ」は、こうやって捨て去るのが正しいことなのだろうか。

最初のシーンに戻って考えてみる。

冒頭の映像シーンは、吐き気を催すほど、ショッキングだった。
首を吊った人々が、「本当のことは何もわからない」「知らない」という、否定的な台詞を言いながら、ブラリとぶら下がり、ぐったりする。
そして、リアルにゆらゆら揺れたりする。

しかし、もっと気持ちの悪いことに、その首つりの姿を多く見ることで、それに慣れてしまう私がいる。
「そんなものか」と思ってしまうのだ。

「人身事故」で列車が止まらない日はない。
それは「なぜなのか」と思い詰め、自分を問い詰めてしまうことは危険すぎる。それは危険である、と思うほどのところにまで来ているとも言える。
人身事故のアナウンスを聞き、「列車が遅れるのか」ということで思考を止めてしまっている人が大半ではないだろうか。

舞台の映像では、首を吊ってぶら下がる人々は、「本当のことは何もわからない」「知らない」という、否定的な言葉を吐いて、首を吊る。
この「言葉」は、首を吊っている人ではなく、「見ている」側の言葉ではないのか。

「人の死」にも無関心になっている、いや「無関心にならざるを得なくなっている」私たちは、目を塞ぎ、それでも彼らに、一定の言葉を与えて心の平和を見出している。「何もわからない」と。

しかし、彼らはいつまでも私たちの眼前にぶら下がり、揺れている。

「生産されたモノ」は、「消費」され、「廃棄」されていく。
そのとき「とても嫌な」「耳障りな“音”」を立てる。
システムが生む、「黒い部分」が「音」を立てているのだ。

ぶら下がる人々に「目を閉じ」、そのの「声」に「耳を塞ぎ」、彼らには「自分」たちが「安心」する「言葉」を与え、「生産から廃棄」までのシステムが放つ「騒音」にも「耳を塞ぎ」、「黒き禍々しきモノ」をひたすら後処理するだけなのが、「現在」の私たち。

「黒いモノ」は、「古い者」に被せて「処理」する。
それも、ぶら下がる人たちに、一定の言葉を与えて心の平和を見出しているのと同じだ。

「システムが悪い」「体制が悪い」と言うこともできる。
「それを作った古い者たち」が「悪い」からだ、とも言うこともできる。

「脱ぐこと」を覚えた「新しき世代」が出てきたとしても、やっぱり、目の前には「人々がぶら下がり」、そして「生産システムは黒いモノを吐き出す騒音」を立てている。
「無関心」と紙一重のところに、まだいる。

それへは、「対処療法」的な対応しかできていない。
つまり、対処法はまだ見つからない。

私たちは、今、「何かの分岐点」にいるのかもしれないという「予感」がある。
しかし、現実には、まだまだ越えなくてはならない、いくつかの「高い障壁」があるのだ、ということを感じた。
そして、それには、まずは「脱いでみる」(それはストレートに「(己の)身体(肉体)に戻る」ということと同義語なのか)というところから始めた(始めよう)という、ことなのかもしれない、と舞台を観て思ったのだ。


小山衣美さんと鶴見未穂子さんの2人がとてもシャープで良かった。
空飛ぶ帽子

空飛ぶ帽子

妖精大図鑑

Geki地下Liberty(東京都)

2015/01/21 (水) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★★

無題1373(15-021)
12:00の回(曇)。会場前の道路は工事中。11:32受付、開場。

舞台の上、妖しい植物が枝を伸ばし、ボール、象(のじょうろ)、紙ヒコーキ、スニーカー、ノートなどが果実のように垂れている。左右の壁にはしご。

12:04前説(アナウンス、ステレオ音声、50分)、12:06学生服姿の男登場、開演~12:59終演。6作品。此処は久しぶり、「妖精大図鑑」は@セッションハウス(2014/5)が初見。

ずっとゾンビのイメージでいたので、やや健康的になったのはとても新鮮...なのでもっとテンポをあげたほうがよかったのではないかなと思いました。

義務ナジウム

義務ナジウム

公益社団法人日本劇団協議会

劇場MOMO(東京都)

2015/01/23 (金) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

ならわし
チラシのデザイン、あのかたちっぽいなあと思ってたら、やっぱりそうだった。最後に並んだ女3人がエロチックかつ「厳粛」(←惚れ直しました)。現代日本ではこういうならわしは絶滅したと思いますが、同時に大切な何かも失われてしまったような気がします。

言風景

言風景

多摩美術大学卒業制作展 めっけ!

アレイホール(東京都)

2015/01/22 (木) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★★

無題1372(15-020)
18:00の回(曇)。17:40会場(3F)へ。会場の一角をカーテンで仕切り、椅子席。17:45読みながら、ということで希望者に「テキスト」配付。終演後、お訊きする、と私も持っている「舞台芸術(2005/5刊...先日、紀伊國屋書店新宿本店に置いてました)」に掲載された「4時48分サイコシス(谷岡健彦)」版のようでした。

サラ・ケインの作品はできるだけ観るようにしていて、「めっけ!」でもみつけたので聴きにきました。今迄、短縮版、舞踏に近いもの、翻案..いろいろ観ましたが、観るほどに遠いところにあるような気がしてくる作品です。


3人がそれぞれ朗読するのでキャラクターのイメージを固定するのが難しい、と感じました。反面、三つの色をみることができたのはよい機会でした。

帰宅後テキストを眺めてみるが、まだまだ想像力が足りないなと感じる。

空飛ぶ帽子

空飛ぶ帽子

妖精大図鑑

Geki地下Liberty(東京都)

2015/01/21 (水) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

(^o^)
あれが妖精なのか?はさておき、異形の者がシュールで良かった。伝書鳩もいい味出してました。劇場の形を有効に使った演出に、かーなーり、笑いました。

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