
黒き憑人
GAIA art entertainment
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2015/04/23 (木) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
「黒き憑人」
「あなたの人生はあと4日で終わります。」そう、言われたらあなたは一体どうしますか?
「あと4日、やり残したこと、思い残しがないように、あなたをお手伝いするのが私の使命。何かやり残したこと、思い残すことはありませんか?」と憑人(死神)に問われたら、あなたは、そして私はどうするだろう。
この舞台を観ている間中、ずっとこの2つの事を考えていた。
足立優樹さんは、「あと4日」と命の期限を切られた、喧嘩っ早く、我儘で、すぐに物事を投げ出し、自分の事しか考えなかったが、死神の伊座波や暴漢に襲われた乃璃子を助け関わって行くことで、本来のお人好しで優しさと、人の為に動く自分を取り戻し、気持ちが行き違ったままだった父やバンドのメンバー、関わった周りの人々を思いやれるように変わって行く、人気バンドのヴォーカル倉菱礼を丁寧に、繊細にして激しく演じていた。
実は、「あと4日」の命の期限を切られたのは礼の父であり、礼と気持ちが行き違ったままであることを悔やみ続けていた父の心残りが礼との和解であったことを知った礼が、最後のシーンで父にかけ続けた言葉と姿に、涙が込み上げて、溢れないようにずっと上を向いていた。
船戸慎士さんの死神は、今までの死神のおどろおどろしいステレオタイプの死神像を軽やかに打ち破り、お茶目ながら、肝心な所では、きっちり強くかっこよく、礼を一番よく理解し、要所要所で、名言をさらっと言いながら、結果的に礼を導いて行く死神伊座波を飄々と演じていた。
小祝麻里亜さんの乃璃子は父との心の距離に葛藤しながらも、純粋で爽やかな乃璃子だった。
佐藤和久さんの乃璃子の父、龍之介は、政務と娘への愛情の狭間で悩み、乃璃子への愛情の示し方が解らない、不器用な父の姿を見事に現していた。
鶴巻美加さんは、三役されたのですが、とても若いのに礼の母の心情が伝わって来て、しみじみした。
今駒ちひろさんも、三役を演じられたのだが、三役を違う顔で演じられていた。
最期に、保志乃弓季さんの龍之介の秘書原田は、秘書として、一人の女性としても密やかな想いを抱きつつ、龍之介をサポートして来たのに、龍之介が信頼しているからこそ、良かれと思って秘書ではなく乃璃子のサポート役にしようとしたのを、その意味を取り違えて、乃璃子を誘拐させるという過ちを犯してしまう、切なく強く胸がキュンと痛む一人の女性として描き出していた。
重い内容になる話を、軽妙に面白く、それでいて「あと4日の人生」と言われた時、自分は何をやり残し、何を思い残したと思うのだろうかと考え、これからどう生きるか、親を始め自分の周りの人、自分と関わった人の事を改めて考えさせられた素晴らしい舞台だった。
文:麻美 雪

第42回「a・la・ALA・Live」
a・la・ALA・Live
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2015/04/25 (土) ~ 2015/04/25 (土)公演終了
満足度★★★
楽しかったです
42回も続くアラアラライブ,いろいろな出し物があって,楽しく観劇しました。主宰の荒山さんの続き物一人芝居は秀作。それ以外は,面白かったものの,印象に薄いなぁ。コンセプトが無いっていうか,勝手な感想ですが,荒山さんの芝居を軸にテーマを与えて,絡むような出し物を考えた方が全体として面白く厚みのある舞台になったと思います。

面影橋で逢いましょう【沢山のご来場、誠にありがとうございました!!】
ラフメーカー
新宿眼科画廊(東京都)
2015/04/21 (火) ~ 2015/04/29 (水)公演終了
満足度★★★★
両バージョンを観ました
戯曲の仕掛けは従前の公演で知っていて、
それが舞台にどう組みあがっていくかを楽しみました。
それぞれの舞台に異なる魅力がありました

小林一茶
こまつ座
紀伊國屋ホール(東京都)
2015/04/06 (月) ~ 2015/04/29 (水)公演終了
満足度★★★★
柝(き)の響き
いつもながら役者さんの所作が見事。黒子衆の無駄のない動きもまた。セリフというより、もう役として血肉となった口舌、演技というより憑依に近いと思う。
しかしながら 区切りで打たれるあの柝(き)の響き、あんなにいいものだとは思わなかった。あの音と共に舞台への時間旅行をし、また夢から醒める合図にもなる。そしてやはり舞台というのは神聖なものと思わせる。

「もう一回、抱きしめて。」「ふりだし」
劇団時間制作
劇場MOMO(東京都)
2015/04/22 (水) ~ 2015/04/29 (水)公演終了
満足度★★★★★
ふりだし
重いテーマだけれども所々に笑いをちりばめ、とても良いバランスで暗くなりすぎず。
脚本も本当に素晴らしいし。それに負けない役者さんの熱が。
今まで知らなかったのが悔やまれる劇団です。
沢山の人に知ってもらいたいと心から思います

朗読劇 私の頭の中の消しゴム 7th letter
ドリームプラス株式会社
天王洲 銀河劇場(東京都)
2015/04/28 (火) ~ 2015/05/06 (水)公演終了
満足度★★★★★
2人とも物語の波に合わせてスイッチが入る「情熱役者」タイプなのかしら?
鈴木拡樹×竹達彩奈回観劇。
ネタバレも何もないんですが、
2人そろって「上手い」タイプではなかったかな、
ただし、お話の盛り上がり、そして悲しみのクライマックスに
かけてすごく情熱的な演技をされていて、
ここ数年、毎年恒例の泣きモノとして本劇を何度も観劇してた私は、
今回3階ほぼ最後尾という一番悪い席にも関わらず、
2人の演技の「熱」と照明効果の上手さ
(今回ベースをずっと暗めにしてたんですよね)もあって、
幸せパートからもう涙腺は潤みっぱなしでした。
いやあ、竹達さん、芸幅(どんな役をこなせるか)広いとは思ってなかったので、
朗読劇にはあまり期待してませんでしたが、
思わぬ情熱演技にグイグイ引っ張られました(鈴木さんも同じタイプかと)。
「上手さ」より2人の「情熱」が光る舞台でした。
※ 「上手さ」的には☆4つですが、
2人の「情熱」お芝居に完全泣かされたので5つ、
とさせていただきます。

ねずみのよる
殿様ランチ
駅前劇場(東京都)
2015/04/24 (金) ~ 2015/04/28 (火)公演終了
満足度★★★★★
なるほどねー
あちらこちらで ガクッと脱力させられ、笑わせられて、それでも最後まで没入できた 楽しい90分でした。
幕末モノは ウンザリするほど定番のテーマと思いきや、あ、なるほどねー、あえて「あの男」を出さなかったことがよかったかも。
いろんな仕掛けがあって この手法を真似るところが出て来るかもしれないけど、この劇団が他の物を真似ることはないと思います。
でも やっぱり上演中に スマホを覗いてるひとの神経がわかりません。

「Disc 1」
サムゴーギャットモンテイプ
サブテレニアン(東京都)
2015/04/25 (土) ~ 2015/04/26 (日)公演終了

谷間にカンパイ!
劇団ズッキュン娘
シアター風姿花伝(東京都)
2015/04/22 (水) ~ 2015/04/27 (月)公演終了
満足度★★★★
キャラメルボックスにおける「TRUTH」的な作品
カメラマンと婚約し、グラビアアイドルから女優への転進を図るモモコに試練が…な物語。
恋愛要素が減りビター系に変貌、さらに従来は「ライバル」や「意地の悪い人」にとどまっていたのが「悪役」と言える人物を登場させるなど新境地開拓?
よって、ストーリー、人物像とも類型的な部分が無きにしも非ずではあるが、お得意のダンスやお約束の(?)主宰の“アレ”などで差別化して95分弱にまとめたのは巧み。
また、モモコを想う姉の気持ちと終盤でのモモコの決断がイイ。
特に終盤でのモモコの「赦し」に関する部分は、少し前に観た芝居から考えたことと一致して、共感と言おうか「やはりそうだよね」と言おうか。
で、次回公演は恋愛ものの傑作である「2番目でもいいの」の再演とか。藤吉主宰、策士でもある。

「羅針盤」
劇団龍門
明石スタジオ(東京都)
2015/04/23 (木) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★
自分の心の針は舞台を指した
いろいろな場面で選択を迫られるが、その選択とは...。
一見ハードボイルドな場面もあるが、全体的にはエンターテインメントのような仕上げである。テンポよくて最後まで飽きさせない、その観せる魅力を持った芝居であった。

ゆうれいを踏んだ
突劇金魚
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/04/25 (土) ~ 2015/04/29 (水)公演終了

CRAZY SOUND
@emotion
d-倉庫(東京都)
2015/04/22 (水) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★
アクションのクオリティが高い
演劇人*さんの山茶花に出演していたメンバーに加え、ちょいとビターな日曜日出演のまゆおちゃん、そして、初客演のK.J.小城の応援に狂音両パターンを観劇。
山茶花メンバーの安定のアクション能力の高さに加え、各メンバーも良いアクション。
そして、キャラの立ってる配役と人数、これでチケット代が3000円(前売り2800円)は安すぎる…。
物語は初見では少々分かりにくい部分もあったが、狂パターン音パターンでのエンディングの変化、そして考察すればするほど面白味が増してくる。
ただ、その物語の分かりにくい部分で素晴らし音楽にのせてのOPダンスやアクションの感動が薄まってしまったり、見せ場がキャストによっては片方のパターンではなくなっていたりと、一回しか観劇出来ない場合には観客へ伝わりにくく、勿体ないように思えた。
まだ荒削りな部分もあるが、今後の彼らの活躍に注目したい。

ゆめゆめこのじ
自由劇場
神戸大学・出光佐三記念六甲台講堂(兵庫県)
2015/04/24 (金) ~ 2015/04/28 (火)公演終了

CRAZY SOUND
@emotion
d-倉庫(東京都)
2015/04/22 (水) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
とても良かったです!
2パターンあるエンディング両方見ることができました。
OPのダンスがとてもカッコよく好きでした🎶
殺陣やアクションの動きが激しく、音楽とマッチしていてとても見応えのある舞台でした。
二つのエンディングを見ることによって理解が深まる感じで良かったです!!

CRAZY SOUND
@emotion
d-倉庫(東京都)
2015/04/22 (水) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
2パターンを見比べて
初の@emotionの舞台をまさかの2パターンのエンディングがあるといった新しい試みでワクワクでした。実際観てみて、片方ではなく、両方観る方が絶対に得だと思いました。
芝居、殺陣、音響、照明、それぞれ力の入り様が半端なかったです。
殺陣はスピード感が半端なく早く、リズミカルな部分が印象に残っています。
まさしくアトエモのコンセプトである"日常に刺激を"が入っている舞台だったのではないかと思います。
また次の舞台が待ち遠しいです。

明日なきものに勝利あれ
劇団活劇工房
明治大学和泉校舎第二学生会館地下アトリエ(東京都)
2015/04/23 (木) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★
初見の劇団。
ど頭のフォグを使った演出や、役者の演技(特に緒方役の方)に引き込まれた。設定も面白く、掴みとしては非常に良いものだったと思う。
気になったところとしては、話の大枠はわかりやすいのに、結局理解しづらかったこと。

ゼブラ
ONEOR8
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2015/04/21 (火) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★
初ONEOR8を雑遊で。
「雑遊はハズさない」とは成る程その通り、と思い当たり、当日券に並んで初観劇した。劇団<B面>公演とのこと。何度も再演した演目を、団員による企画で上演。それも尤もでうまく出来た本だった。それ以上に俳優が良く、役にハマってえも言われぬ。四人姉妹の現在と過去。既婚の娘二人の旦那、娘に思いを寄せる頭の足りない近所の男、間もなく結婚する娘の婚約者、葬儀社の男たち(兄弟でやって来る設定がうまい。笑える会話が満載)。描き分けられた人物の「らしさ」が悉く的を射ているので「うん」と納得させられる。いつしか全て納得したがってる自分がいる。客の思いを乗せ、そこは逆に裏切ってほしいがそれはなく、一応の幸福結末、そこが不満と言えば不満だが、そのための二時間ではないぞよ、という所は押さえて、最後はきちんと、ダサく終る。笑えた数だけ虚しくなる事のない、衒わずまっすぐに綴られた家族とそれに繋がる人々の物語。であった。

売るものがある性
財団、江本純子
アトリエヘリコプター(東京都)
2015/04/23 (木) ~ 2015/04/29 (水)公演終了
満足度★★★★
良い感じでした
話しは普通と言うか、超私小説的な作品で、特に面白いといった印象は無いけど、いろいろと趣向を凝らした演出で面白かった。
前作との比較にはならないけど、普通の演劇作品としてみて、楽しめました。
佐久間麻由さんは、前作でも江本さんの作品に出てましたが、とても良い動きをする役者さんで、かなり好きですね。
さらに個人的には、荻野友里さんをあんな使い方出来るのは、江本さんしかいないから、それだけでも見る価値あった。
根本宗子さんのアフタートークも、今回の降板劇や作品の話など、いろいろと聞けて面白かった

ゆうれいを踏んだ
突劇金魚
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/04/25 (土) ~ 2015/04/29 (水)公演終了
満足度★★★★
2回+αの突劇。一本通るもの有り
昨年の「漏れて100年」(同じこまばアゴラ)で興味が湧き、DVD「富豪タイフーン」を購入して観た。そして今回、当り前だが一本通じる何かがあって、それが自分に無いものなので、見えない水底を探るようなふわっとした気分である。一見突飛なキワモノな設定と人物が、小細工を弄しない舞台上で、目の前に生きてそこに居るという奇妙な感覚が、面白い。役者の存在が大きい。手づくり感溢れる?装置や道具も昨年観たのに共通するが、それしきで壊れない世界がある。最初にみえてなかったものが後から付け加わって来るが、後づけ(平田オリザの言う後出しジャンケン)の語り方ではない(後付け型の好例は拙文)。
別の言い方で言えば、戯曲の<謎かけ>の仕方が特徴的だ。謎は多いが「この疑問を解きたい」という欲求がさほど喚起されない。謎(変数)を解くための方程式が謎の数に及ばないので、解に至らない(変数がxy二つなら方程式も二つ必要)。謎は謎のまま行くのだな、と序盤で悟る。もっとも、説明が少なすぎれば観客の関心は薄まる。この話は確実にどこかへ向かっていると感じるに足る程度のヒントは残しつつ、その方向を限定しない書き方、タッチである。だから前のめりな観劇態度にならないのだが、それでも見続けてしまう。謎の代表選手は登場人物らで、主人公も例外でない。他の怪人らは元より、主人公にさえ感情移入しづらい事は、話の行方への関心を減らしているがそれはデメリットでなく、持ち味である。
登場するキワモノな人々は、マジョリティを横目で見ながら自分らの生き場所を探しているマイノリティ。そういう人達に遭遇するべく運命づけられたかような主人公の「不条理」でもあるが、諸々省略しながらも「出会い」の描き方は本質を穿っている。彼らのキワモノさを高めているのは振る舞いであるが、行為の本質は本音の吐露だ(対話が重ねられる毎に本質が顕われる見事な台詞だ)。振る舞いの奇異さゆえに感情移入を丁重に拒むが、実は身につまされるものがある。

ミュージカル『シャーロック ホームズ2 ~ブラッディ・ゲーム~』
キューブ
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2015/04/26 (日) ~ 2015/05/10 (日)公演終了
満足度★★
かなり期待外れで、残念
前回の「アンダーソン家の秘密」が、浦井さんの好演もあり、素晴らしい舞台だったので、かなり期待して観に行ったのですが、今回の作品は、キャストは皆さん大熱演なのに、肝心の作品自体が、大変お粗末な作りで、楽曲、脚本構成、演出全てが、とても雑な仕上がりだという印象を受けました。
何といっても、ミュージカルなら、楽曲の良さが、舞台の良しあしを左右すると思うのに、どの曲も、耳に残るメロディラインではないし、ただ悍ましい歌詞が羅列されるだけの曲は、耳障りでさえありました。
前回作品のような、深い人間描写もなく、ただ、ストーリーだけを、都合よく繋げた感が否めませんでした。
でも、橋本さんと、別所さんの、お二人の存在感ある長身俳優さんの夢の共演は、見た目にも、観客心にも、嬉しい舞台作品ではありました。
たぶん、これまでは、同じ役での舞台出演ばかりで、同時に舞台で共演されるのは、初めてではないかなと思うのですが、またこのお二人の共演作を観たいと思いました。
エドガー役の小西さんの初日でした。今度は、良知さんの方を拝見する予定です。