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海峡の7姉妹〜青函連絡船物語〜

海峡の7姉妹〜青函連絡船物語〜

渡辺源四郎商店

ザ・スズナリ(東京都)

2015/05/03 (日) ~ 2015/05/06 (水)公演終了

満足度★★★★★

被り物とサブちゃんに泣くがいい
下北沢スズナリで渡辺源四郎商店の「海峡の7姉妹」を観る。
高度成長期の物流を支えた青函連絡船の歴史を、詩情豊かな“被り物”で語る。
7姉妹に擬人化された船たちのバラエティに富んだキャラ設定と
きょうだい喧嘩もあるホームドラマ仕立ての身近な展開が素晴らしく
私にとって遠い北の海峡の歴史は、一気に血の通った物語となった。

“頭に船の模型を載せてあご紐で抑える”という
あまりにも直球ストレートないでたちに笑って始まったのに
それはすぐ何の違和感もなく海峡を往復する優雅な船となり
7人の思いが集結して最高潮に達するラストの高揚感にはただただ圧倒された。
「は~るばるきたぜ函館~♪」という歌は過去に数えきれないほど聴いたが、
こんなに声をあげて泣きたいと思ったことがあっただろうか。

7姉妹の長女役工藤由佳子さん、次女の三上晴佳さん、五女の音喜多咲子さんが
突出して素晴らしく、その台詞の絶妙な味わいを堪能した。
脚本とあまりに相性の良い挿入歌の出会いが最高の相乗効果を生んでいる。
この先サブちゃんを聴く度に、私は泣かずにいられないだろう。

ネタバレBOX

船の模型を頭に載せる辺りから、ストレートな持って行き方だなぁ、と可笑しかったが、
三上晴香さんがやるとすんなり載るからまたこれが可笑しい。
青函連絡船が国鉄で、列車を積み込んでそのまま輸送するのだとは知らなかった。
なんとなくほかの連絡船と同じように荷物や人を運ぶだけだと思っていた。
そういう“基本のき”から、歴史、スペック等の情報がとてもうまく盛り込まれており、
また長女が妹たちに説明するという形を取るので、お勉強臭くならずに入ってくる。

いかにも長女らしい津軽丸Ⅱ役の工藤由佳子さんが素晴らしく、
(今回はあの屈折した色気を封印している)
利発で働き者、妹たちを励ましまとめながら柔らかな雰囲気もあるキャラにぴったり。
三上晴香さん演じる八甲田丸が、長女引退後健気に妹たちを引っ張っていくのも良い。
専門用語も良くこなす台詞術に引き込まれた。
八甲田丸と確執のある摩周丸Ⅱを演じた音喜多咲子さん、相変わらず突き放したような
ぶっきらぼうな台詞に味があって強烈に印象に残る。
三上さんとの掛け合いなど、その間や呼吸はすでに熟練の域だと思う。

“船を擬人化する”という手法以外に、ここまで説得力と共感を持たせる方法を
ほかに思いつかないほど嵌っている。
脚本・構成、無駄のない台詞、そしてラスト怒涛の「函館の女」の
大合唱の迫力と切なさといったら、海峡の大きなうねりの中にいるようだった。
あの後私は何度も「函館の女」を口ずさんでいるが、それはもう私にとって
ただの懐メロではなくなっている。
歌うたびに泣きたくなって、海峡の風景とあの被り物が浮かんでくるのがその証拠だ。
ホームルームは終わらない

ホームルームは終わらない

すくらんぶるえっぐ(活動終了)

ザ・ポケット(東京都)

2015/04/29 (水) ~ 2015/05/04 (月)公演終了

満足度★★★

メインテーマの描き方が・・・
〔千秋楽〕を観劇。
舞台は、そこそこ面白おかしく展開していくのだが、
メインテーマであろう主役の“人となり・経験・傷心”等の描き方、または演出が不十分であったのか、終盤近くまで、物語のテーマが、そしてどこへ向かっていくのかが解らなかった。

だが、テーマが明らかになってからの展開はとても良く、舞台に惹きつけられた。

本作、脚本・演出を煮詰めることによって、もっと魅力的な作品になるのではないかと感じた。

ネタバレBOX

今回のゲストは“安藤亮二”さん。
私、この方は存じ上げないのだが、中々いい味を出していた。

ゲストが出演するシーンは台本がないのだろう。
役者それぞれが自然体で、本編より受けがよかったのがちょっと微妙だ(笑)。
Rabies2021

Rabies2021

メガバックスコレクション

キーノートシアター(東京都)

2015/05/01 (金) ~ 2015/05/06 (水)公演終了

満足度

うーん…
五月四日、昼公演見させていただきました。初メガバ?です。
案内のメールが丁寧で好印象でした。。

舞台セットがかっこよく、こちらもつい感染したくないなと息をつめて観覧。まぁそれにしても狭い。身じろぎしただけで隣の人の腕にぶつかるし、椅子が固くて2時間弱?の舞台はキツイ。
登場人物に対する設定はこだわっていて、想像の余地があり楽しいですが、ストーリー重視にはオススメできません。ストーリー自体の設定がふわっとしすぎです。
他の人のセリフ中の演技は見ものですが、大事なとこで噛みすぎです。興ざめです。笑っちゃいましたよ。演技力は流石ですが、噛みすぎ。
一緒に行った方は面白かったと言っていましたが、大事なセリフを勢いよく言うのに噛んでて…本当に残念。
人間ドラマと、それをセリフで想像させる脚本は良いですが、どんでん返しや意外性を期待する人には、つまらないでしょう…。人間の安っぽい葛藤がメインです。普通です。

以下ネタバレ

ネタバレBOX

舞台セットは某USJ並のこだわり。というかハロウィン時期の某所でした。囚人も檻も。位置的にステラもジョブも見え無さすぎる。セリフ喋り出したら、皆身を乗り出して見るっていう構図。疲れます。
個人的には囚人達の話が面白い。それぞれが檻にはいるまでと、それから。

ウイルス感染の仕方が結局机上の空論のままでもやもやしたまま話が進んでいきます。愛という濁し方が、残念。愛とウイルス一緒にしたら可哀想です笑
そして感動させたいのか何なのか、くどい。どこで泣かせたいのかよく分からない。パパんが死にかけ、死んだあとのくだりが長くて蛇足。最後の手紙の頃には飽きてました。
ボンピスとドーベルどっちが死ぬかなーとか、コニーは悲劇のヒロインかーとか、ミルクは絶対いい奴だろとか。パパは絶対いい奴ではないな、とかそんな感じで予想通り。苦笑い。
設定が残念なのか、噛み演技が残念なのか。2度目はないですね…。印象に残らない。
身内評価とお見受けします。それくらいのレベルです。本当に90作以上作ってきたのか。不思議に思うくらいです。

余談ですが、終ったあと見送りは素敵で嬉しいのですが、ただの身内パーティのようでした。「きてたんだ!」「久しぶり!」「時間があってさー」お客さんとそんなノリで話すとは…完全に初見バイバイでした。初めて行ったのに、私はアンケ出したら後の人には全員完全スルーされましたよ。狭くて、階段も2列通れるところを、1列になっていたのにも関わらず。こんな劇団は初めてです…。
~宝や旅館~「げんせんじゃ~!」2015ver.

~宝や旅館~「げんせんじゃ~!」2015ver.

劇団たいしゅう小説家

萬劇場(東京都)

2015/05/02 (土) ~ 2015/05/06 (水)公演終了

満足度★★★

独特な世界観…
舞台は北関東にある温泉街、老舗旅館「宝や」である。この旅館の従業員の休憩室兼事務所がセットとして組まれているが、それは見事であった。また、登場するキャスト以外の案内スタッフも濃紺に赤く染め抜いた模様の広角袖の印半纏…そこには「戸締り用心」と白抜きした文字が浮かび、会場全体を旅館に見立てようと雰囲気作りに努めていた。

物語は、その旅館が不況のあおりを受けて客足が途絶え経営難に陥っていた。これを打開すべくある行動を画策するが…。

キャストにイケメンが揃っていることもあり、女性客が多かったようだ。話が佳境に入った場面では場内のあちらこちらですすり泣きが聞こえる。一方遊びの場面も多く、そのギャップが大きい。

緩いようにも感じたが、1時間45分の公演を観せてしまう独特な世界観があった。

(ネタバレBOX 5.7追記)

ネタバレBOX

経営危機を乗り越えるべくある秘策を考えていた...それは温泉街の最大イベントのパフォーマンス大会で優勝し、それを目玉として集客しようというもの。その出し物が”戦隊もの”である。そのため東京からアクションスターを招聘するということであったが、同姓同名の大部屋アクションスター(自称)の「フジオカ ヒロシ」であった。このいい加減な設定は笑いネタであるが、少しくどい。
一方、唯一の女性キャスト(未浜杏梨さん)は、旅館で働く兄妹であるが、実は耳が聞えないため、話もできない。この妹の健気な仕草と優しい心が観客の胸を打つ。この感動的なシーンと先のアクションの笑いネタが錯綜するため、本当に観せる、そして魅せるシーンの余韻が台無しになる。

笑いネタは楽しませるサービスであることは感じつつも、もっと物語の本筋を大切にしたら素晴らしい芝居になったと思う。
ラストは戦隊ものらしく、色鮮やかな衣装を着て踊るパフォーマンスであるが、ここでも遊びが多すぎたと思う。やはり演出のバランス感覚が必要であろう。
ちなみに優勝は出来ず、予定調和にはならないが、子供に受けたようで予約電話が入る。しかし、経営難と言いつつも、新たに従業員を採用するとは...。

公演全体を通じて温かい雰囲気、そして観客を楽しませようとするサービス精神が感じられ、最後まで観させる独特な世界観を持っていた(一方、緩い展開でもあるが)。

次回公演も楽しみにしております。

スーパーエンタープライズ

スーパーエンタープライズ

東京ハートブレイカーズ

吉祥寺スターパインズカフェ(東京都)

2015/04/29 (水) ~ 2015/05/03 (日)公演終了

満足度★★★

もはや一つのジャンルでは?
安定のTHB節。
脚本家が変わってもきっちりと世界観は引き継がれていた。
同じ高校の2015年と1985年のふたつの時代を行き来しながら進む物語。
間違ってはいないけど微妙にすれ違っていく思い。
この時代の思い込みとか青臭さとかには胸を突かれる。
自分の高校時代のもどかしい感じを思い出して少々胸が痛くなった。
おじさんたちの制服姿は中々見物。
今回は音楽寄りのキャストが少なかった所為か、いつもより若干音楽少なめだったような気がしたが、山崎さんの熱唱は印象的だった。
アンコールのハートソングは何時聞いても胸熱。

ネタバレBOX

1985年、東京には遠いけど出て行くには便利すぎる、
ある意味居心地の良い田舎の学校。
音楽で世界を変えられると信じているサバ。阪神ファンのカッパ。クラスの女子に夢中のハマー。サッカー部のエースで人気者のタイシュウ。いじめられっ子のヒカリ。
タイシュウが学校をやめてイタリアへ行こうと考えている。
将来の為、卒業することを進めるサッカー部顧問のサンゴ。
夢の後押しををする同級生たちだが・・・。

2015年の同じ学校には天文部のイワシタとクジ。
いじめられっ子のふたりは密かにロケットベルトの開発をしている。
そこに、パイロット候補としてトビウオが参加。
顧問のサバは協力をするが、テスト飛行当日にある事件が・・・。

サバだけでなく、他のみんなの30年後も知りたかったなぁ。

若手の初参加組の熱演が目を引いた。
・山崎さん 二役の演じ分けお見事でした。
・小多田くん こういう先生は大人になってからその正しさに気づくのです。
・永嶋くん お宅にしか見えない。すごい。
・西井くん 前に観た公演とは180度違う役で、でもどちらもそう見える。



未来を知る男

未来を知る男

かーんず企画

シアターブラッツ(東京都)

2015/05/02 (土) ~ 2015/05/06 (水)公演終了

満足度★★★★

初日
小劇場に観劇に行くのは久しぶりでしたが、小劇場ならではの空気と役者さんの熱が直に伝わってきて、久しぶりに、観て正解と思える舞台でした。中でも、瀬尾卓也さん、ハマりました!芸が細かい。アドリブかは分からないけど、彼の笑いのセンス、かなり好きです。普通に、ドラマとか映画に出てておかしくない人だと思う。そんな人を間近で見れただけでも、大満足な舞台でした。

パーフェクトマーダーケース

パーフェクトマーダーケース

劇団禄盟漢

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2015/05/03 (日) ~ 2015/05/05 (火)公演終了

満足度★★★★★

悲しいパーフェクトマーダーケース
三つのストーリーと大きな一つの物語とあったが、それぞれに様々な人物が絡み合い、ラストに向けて色々な伏線を回収しながら魅せていく脚本がまず面白い。そして役者さん達の熱演と相まって、実に見応えのある舞台でした。
5公演しか行われないのが勿体無いと思いました。
以下、公演中なのでネタバレで。

ネタバレBOX

事件後の取調室での、容疑者や目撃者の供述を回想シーンで見せて物語が進んでいく。薬の売人、ホームレス、孤独な少女、麻薬捜査官、そして別れた父子とそれぞれの関係性や考え方が、複雑に絡み合い、重厚で悲しい物語を構築しておりました。伏線の話にも感情を揺さぶられるシーンや台詞があり、2時間弱の舞台でしたが全く長く感じませんでした。

役者さん達は皆さん熱演で大変良かったのですが、特に優斗役の大山京香さんとバッカス役の木村深志さんが素晴らしく、印象に残りました。

次回公演も楽しみです。

追記)一つだけ、疑問なのはバッカスがあの場面で薬を飲む必要があるのかな?近くに優斗がいるのに。後で一人の時に飲むのではと思ってしまった。
三つの玉手箱

三つの玉手箱

横滑ナナ

きいろろ聡明堂(東京都)

2015/05/04 (月) ~ 2015/05/04 (月)公演終了

満足度★★★★


40分。外へ出て引っ込む一往復だったが、昼から夜へ移る時間帯で、自然光の変化による表情の変化が面白かった。ねらったのだろうか。外が真横になる座席配置と、薄明りの逆光で少々見づらかった。

幕が上がる

幕が上がる

パルコ・プロデュース

Zeppブルーシアター六本木(東京都)

2015/05/01 (金) ~ 2015/05/24 (日)公演終了

満足度★★★★★


演劇初心者も含めた幅広い層が楽しめる良作だ。高校という設定や劇中劇ということもあり、ももクロはこの演技でよいと思う。なまじ訓練を積んでしまうと今の魅力が薄れるような気がする。

ラストホリデイ2015-終わらない歌-

ラストホリデイ2015-終わらない歌-

アリスインプロジェクト

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2015/04/29 (水) ~ 2015/05/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

(光組)3公演目
初日は、多少、特定の役者さんのみ、目立っていたような点もあったが、
光組4公演目(観劇させていただいたのは、4公演のうちの3公演)なると、
皆、それぞれ、特徴をだして輝いている。
誰がという事ではなく、皆、個々が輝き、そして、それが全体としても輝いている。

ぱらいそ

ぱらいそ

元素G(エレメントごんべえ)

APOCシアター(東京都)

2015/05/02 (土) ~ 2015/05/04 (月)公演終了

満足度★★★★

みてきた
初見ですけど、チケット代も安めですし、期待以上でした。
みなさんいきいきととしてました。

「罪ツツミツツ蜜」

「罪ツツミツツ蜜」

カメハウス

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2015/05/01 (金) ~ 2015/05/04 (月)公演終了

満足度★★★

終演22時
ちょっと長かった。途中の息抜きポイント助かりました。前作があるのかわかりませんが、探偵役の葛藤部分があまりわかりませんでした。

パーフェクトマーダーケース

パーフェクトマーダーケース

劇団禄盟漢

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2015/05/03 (日) ~ 2015/05/05 (火)公演終了

満足度★★★★★

魅入りました
現在と過去が入り混じり、証言者によりどんどん真実に向かっていく・・・
2時間弱でしたが見終わった後「ふーっ」と息をつくほど集中をしていました。
個人的にはさくらちゃんの将来がどうなっていくのか心配です。

ホームルームは終わらない

ホームルームは終わらない

すくらんぶるえっぐ(活動終了)

ザ・ポケット(東京都)

2015/04/29 (水) ~ 2015/05/04 (月)公演終了

満足度★★★

頑張れ!教頭
と応援し、頑張ってるダンディに気づいてあげて欲しいと思ってしまった。
内容に関しては、ホームルーム以外の授業場面が全くなかったのが違和感。
せめて授業に入る風でフェードアウトするとかすれば良かったのに。

孤島の鬼

孤島の鬼

ネルケプランニング

赤坂RED/THEATER(東京都)

2015/04/22 (水) ~ 2015/05/04 (月)公演終了

満足度★★★★★

まだ5月だけど
今のところ今年一番の舞台です。
少なくとも自分の中で上半期一番の心に残る舞台にはなると思います
光の加減もとても綺麗だし
音も恐ろしい雰囲気を作りだしている。
主演の鯨井さんの切ない演技が素晴らしい。
観に行って良かったです。

朝劇 下北沢「下北LOVER」

朝劇 下北沢「下北LOVER」

朝劇

VIZZ (ヴィズ) (東京都世田谷区北沢2-23-12 Mビル1F)(東京都)

2015/01/18 (日) ~ 2015/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

朝劇下北沢「下北LOVER」
シモラバ2回目ですが、同じ作品を見てるとは思えない程に進化しています。
どの回も見ごたえは充分にあると思います。

未来を知る男

未来を知る男

かーんず企画

シアターブラッツ(東京都)

2015/05/02 (土) ~ 2015/05/06 (水)公演終了

満足度★★★★

後半は見応えありました
前半は眠たい感じでしたが、後半はリズム感が良かった。幕切れはプロジェクトXを観ているみたいでしたが、観ていて気分が良かった。

ホームルームは終わらない

ホームルームは終わらない

すくらんぶるえっぐ(活動終了)

ザ・ポケット(東京都)

2015/04/29 (水) ~ 2015/05/04 (月)公演終了

満足度★★★

あと一息。
舞台装置、美術、プロジェクターなどなど、世界観の構築と見せ方は、ワクワク感いっぱいでした。しかし物語全体はインパクトに欠ける感じで少々残念でした。役者さんの動きやセリフ回しともに良い感じの流れですが、心に響くようなセリフが少なかったようでちょっと消化不良に思いました。

愛し平成、また昇る

愛し平成、また昇る

第27班

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2015/04/29 (水) ~ 2015/05/06 (水)公演終了

満足度★★★★

全体が満遍なく良いが…
全世界的に起こった特殊な状況下で戸惑いながらも自分の行くべき道を模索する人々を描いた群像劇。
普通は主人公だけとか、せいぜいバス1台の乗客とか学校の1クラス程度の人数に起こる事態を全世界的な規模にしたのが着想の妙。
が、様々な対応が同時併行的に進行するのが諸刃の剣?
誤解を恐れずに言えばメリハリに欠け、どこが良かったか問われると答えに窮するが、換言すれば全体が満遍なく良い(恋人のどこが好きか問われて「全部」と答える語彙不足の輩みたいだ(爆))…な感じ。
なので155分の長尺が中だるみしたりダレたりしない…どころか長さをあまり感じないのはある意味不思議(笑)。
欲を言えばどこか軸になるものが欲しかったか?
なお、全体の雰囲気は2013年12月上演の初長編「(morning sun...)」に通ずるような。
また、「特殊な状況」の設定に2人のSF作家を、途中で語られる一部の人物の設定に映画化もされた小説を連想。

ネタバレBOX

【補足】
連想した2人の作家は広瀬正と小松左京、小説は梶尾真治の「黄泉がえり」。
あと、ニコ生の表現や装置の意匠も良かった。
幕が上がる

幕が上がる

パルコ・プロデュース

Zeppブルーシアター六本木(東京都)

2015/05/01 (金) ~ 2015/05/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしい!!
これまでの中で一番素敵な「銀河鉄道の夜」でした。

ネタバレBOX

新任の吉岡先生は学生演劇界の女王だったこともあってさおりに頼まれ演劇部の指導をすることになり、地区大会を通過する大原動力になりました。その間夏合宿の一環として部員たちをこまばアゴラ劇場に連れて行ったことがありました。因みにそのときの演目はうさぎストライプと木皮成『デジタル』でしたね。後輩たちのお芝居を観たり、知り合いと再会したことによって吉岡先生は演劇魂に火がつき、大物俳優が出るお芝居のオーディションに誘われ、受かり、同じく教師をしている母親の反対を押し切って女優への道を志すことになり、県大会を前に学校を辞めましたというのが映画版『幕が上がる』で、ずばり、吉岡先生の話でした。そして、決してそんなわけでもないのですが、頼りない溝口先生が相変わらず顧問をしているという前提で舞台版が始まります。

舞台版『幕が上がる』は、さおりたちは吉岡先生に対して複雑な気持ちを持っていつつ、県大会を前にもし優勝しても3年生は来年の全国大会には出場できないという状況下で、優勝と来年に繋がるための練習をする部員たちを描いた話でした。

転校生の中西さんが、前の高校で声が出なくなって演劇部を辞めたのと同じように声が出なくなりました。精神的な原因によるものとのことで、一瞬彼女は宇宙人かと思ってしまいました。壮大なSFになるのかなと思いましたがすぐに中学生時代に岩手県で大震災を経験していたことが分かりました。彼女が住んでいたのは盛岡で、直接的な被害はありませんでしたが、ボランティアで行った先で、保護者からの連絡を待つ役目を担った小学校の事務員さんが、ただ一人学校に残って津波の犠牲になったそうです。

カンパネルラの髪が濡れているという言葉が中西さんに直接津波を連想させたわけではありませんでしたが、事務員さんの最期や他の多くの犠牲者のことを連想させ重くのしかかったのだろうと思います。

銀河鉄道の夜が現実と重なりました。船から落ちた子供を助けようとして亡くなったカンパネルラの行動は正しい行動の一つでしたが、浮き輪を投げ込むとかの方法もあったかもしれません。事務員さんの行動も選択肢の一つでしたが、子供のことを心配する親からの電話を待つことがそんなに大事なことだったのでしょうか。他の先生や児童たちと一緒に逃げることの方が本当は重要だったのだと思います。

しかし、とっさのことです。そのとき思いついた正しい行動を執ったカンパネルラの、「正しいことをしてお母さんは許してくれるだろうか」の言葉は響きます。

そして、宇宙を一周して帰ってきても大切な友人の死を受け入れるのは大変なことだと思う彼女らに対し、カンパネルラのお父さんは45分で全てを受け入れ、ジョバンニたちに家に遊びに来なさいと心遣いまでする素晴らしい度量の持ち主だと改めて知りました。

ちょっと舐めて観始めましたが、物凄く現在的で、一番素敵な「銀河鉄道の夜」でした。それまでのジャージ姿の練習風景から衣装に着替えた本番シーンに自然に切り替わったラストシーンのお父さん役の高城れにさんが立派に見えました。

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