最新の観てきた!クチコミ一覧

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イット・ランズ・イン・ザ・ファミリー It runs in the family ~パパと呼ばないで~

イット・ランズ・イン・ザ・ファミリー It runs in the family ~パパと呼ばないで~

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2014/09/20 (土) ~ 2014/10/13 (月)公演終了

満足度★★★★★

喜劇
翻訳劇とは思えないくらい、テンポ良く笑えるお芝居でした。伏線も沢山あって、絡んだり解けたりする感じが心地よかったです。ベテラン勢の演技が安定していてさすがだなと思いました。個人的には浮気した男を許せないので、笑えないところもいくつかありましたが。

『うちやまつり』・『paradise lost,lost~うちやまつり後日譚~』

『うちやまつり』・『paradise lost,lost~うちやまつり後日譚~』

桃園会

座・高円寺1(東京都)

2015/03/11 (水) ~ 2015/03/15 (日)公演終了

満足度★★★★

うちやまつり
大型団地の空き地のような公園で、そこに住んでいるというだけの薄い関係の人間たちのやりとりは、自分たちも秘密を抱えながら、他人への好奇心まるだしの会話は無責任でいて、怖いが、とても身近にある日常のような気もした。台詞が太文字で飛び交っているように感じた。
17年前の作品だそうだが、このような会話がネットで顔が見えない状態でやり取りされている現在は、もっと怖いと思った。
後日談も観たかったけど、時間が取れなくて残念・・・・。

旅とあいつとお姫さま

旅とあいつとお姫さま

座・高円寺

座・高円寺1(東京都)

2014/09/24 (水) ~ 2014/10/05 (日)公演終了

満足度★★

不思議な世界
ちょっとグロいところもありつつ、不思議な世界でした。テンポが一定だったので後半ちょっと眠くなっちゃいました。セットがなく、すだれのような仕切りだけでしたが、ちゃんと別空間に見えるのがさすがです。

忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆

忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆

企画演劇集団ボクラ団義

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2015/03/11 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

最高の大どんでん返し。
出演されている俳優の方からオススメされて観劇させていただいたボクラ団義さんの今作品。遠征割があり地方民にはとても嬉しかったです。
4枚予約していたのですが、思わず3/16公演も追加、二日連続で観劇させていただきました。
歴史好きにはもちろんのこと、あまり詳しくない方にも楽しんでいただけるよう、スクリーンを利用してある程度の説明があります。
ダンスシーンは役者さんが一気に舞台に上がり、いくつ目があっても足りません!
見所は内容だけではありません。
会場してから始まる前説。こちらにも役者さんが出ていらしてたくさん面白いことをしてくださいます。
ビッグツリーの傾斜がきつい座席に最初は驚きましたが、後ろの方でも見やすい見やすい。前列とはまた違う視点で見ることができます。
また、2回目ならではの「こことここがこうなって…」という気づきもたくさんありました。
そして何より、役者さんがあたたかいなあと感じました。終演後、お疲れになっているでしょうに、ひとりひとりに挨拶し、ゆっくり時間をかけてコミュニケーションをとられていて本当にすごいなあと思いました。
なかなか素晴らしい部分をまとめることができませんが、百聞は一見にしかず、です。
もちろん、1回だけでも充分楽しめますが、余裕のある方は複数回ご覧になってはいかがでしょうか。

私の嫌いな女の名前、全部貴方に教えてあげる。

私の嫌いな女の名前、全部貴方に教えてあげる。

月刊「根本宗子」

テアトルBONBON(東京都)

2014/08/22 (金) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しかったです
今時の若いひとはどんなお芝居を作っているのか観てやろう!と上から目線で観に行ったのですが、真面目に計算されたお芝居でびっくりしました。2014年に観た作品で一番面白かったです。わたしはヲタクなので一番共感できたのがアンリちゃんでした。ピチピチした若い女の子が沢山観られただけでも満足なのに、楽しくて共感できてほんといいもの観ました。笠島ちゃんのことほんとに嫌いになりました。

冬眠する熊に添い寝してごらん

冬眠する熊に添い寝してごらん

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2014/01/09 (木) ~ 2014/02/01 (土)公演終了

満足度★★★★

初蜷川
初めて蜷川さんの舞台を観ました。圧巻です。始まり方から度肝を抜かれました。観に行く前に雑誌に載っていた戯曲を見たのですが、ト書きだけで???となり、2ページも読まずにギブアップしてしまいました。このト書きをどうするんだろう?って思っていたら、全部活かされていてびっくりです。杏ちゃんの力強い演技も素敵でしたし、なにより芳雄さんの白おパンツ姿が1ヶ月くらい頭から離れませんでした。一回観ただけじゃ難しくて理解はできなかったのですが、凄い舞台を観たな…という満足感がありました。

ジルゼの事情(再演)

ジルゼの事情(再演)

OFFICE SHIKA

サンシャイン劇場(東京都)

2014/09/18 (木) ~ 2014/09/23 (火)公演終了

満足度★★★★

見惚れました
Coccoちゃんの細さと綺麗さに見惚れました。失礼ながらこんなに演技のできるひとだとは思っていなかったのでびっくり!ラストの歌を聞きながら泣いてしまいました。バレエも素敵でした!話の内容は、わたしはこういうタイプの男は好きにならないなって思いながら観てたので共感はできなかったです。

舞台『ガラスの仮面』

舞台『ガラスの仮面』

松竹

青山劇場(東京都)

2014/08/15 (金) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★

漫画の世界
漫画の世界そのまんまでした。特に舞台美術が素晴らしかったです!漫画を舞台化した!という意味では完璧だったと思います!キャストのビジュアルも漫画に似せているので一階後列からでも衣装髪型と雰囲気だけで何役なのかわかりました。が、マヤと亜弓さんの主要キャストがあまり似てないのが逆に気になってしまいました。見所は「毒」と言われていましたけど、演技の見所というより笑いの見所でしたね(^_^;)テンポが早く、とてもまとまっていたのですが、ラストに明確なオチが欲しかったです。未完の作品なので続きがある終わり方なのは理解できるのですが…。

忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆

忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆

企画演劇集団ボクラ団義

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2015/03/11 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

「芝居は生モノ」を痛感
(二度目感想失礼します)
二度観ですが、前回の感想で
「良くできているが観ている側に熱が伝わる(吸引力が感じられる)のが
劇中最後の方だった」と感じ☆4つにした後で、

しかし全体的な構成から演技/演出からの良さ、
そして何より信長の智将/猛将ぶりから狂気に至るまでに
見入っていた自分を思い返し、やはり…と☆5つに変更していたので、
今回は特に変わった感想がなければ投稿を控えようと思っていました。


しかし、今回はとんだ(自分にとっての)神芝居でした
(前回が☆5つなら☆6つでもいいくらい)。

(ネタバレは控えるとして)
複数回観劇すれば毎回自分の座席、周りの観客など(それこそ体調含め)
舞台から受信する側の状況も変わりますが、
同様に演じている役者さんやその他スタッフ陣についても
色々な変化があるのかな、と。

そしてそれが舞台に現れてくる事により、
思わぬ(自分にとっての)神回に出会えるものなのだな、と感じました。


今回、主役(?)の小助が間違いなく主役としての熱量を発揮し
(それが痛いほどに観ているこちらにも伝わり)、
誰よりも妹や友人を想い、そしてその想いに突き動かされる形で
団蔵が・・・していくという。

同様に信長、家康、秀吉、明智の関係においても、
信長が着けてしまった火が全ての人の心に燃え移って、
この物語の終着点にたどり着くという・・・


感情を大きく表に出す「熱量の高い」お芝居について、
好む人と好まない人とがいるのではないか?
とは思いましたが、自分にとっては本日の観劇は、
まさに自分の求めていたお芝居としての
「心を強く引き込まれる」面白さが
一番高い回だったと思います。

ネタバレBOX

【思った事】
・ 小助の演技が数日前の前回よりとてもとても熱く感じられました。
  発する台詞の一つ一つが心に刺さります。

  ※ その代わり終盤喉を痛めかけていたようですが(´・ω・`)

  「下忍」という生き方を諦めてはいても、
  自分の大切な家族(妹)、そして仲間の事に関しては
  何一つ譲らない、熱血ぶりを宿しているのが小助という
  男だと思っていました。

  前回の観劇では小助の家族への愛情、友情を見てなお、
  「智者団蔵を主役にそえたトリックミステリー」的に
  本劇を観ていましたが(小助という存在が団蔵に食われた形)、

  今回は、まずふうかの死(と小助、団蔵とも思い込む)があり、
  そして小助の信長を討とうという想いに答える形で団蔵が決意し、
  「天下の大事変」を起こそうとするという、
  小助あっての団蔵だったと思えます。

  それほどにまず小助の熱量が高かったかと。
  だからこそ、「団蔵もその想いにうたれたのだなあ」と
  納得の行く回でした。


・ 小助、団蔵コンビが見栄えしたのと同様、
  信長および忍び達の謀略により、
  妻や子を死に追いやられた家康や、
  母を死なせ、また比叡山焼き討ちに手を汚してしまった
  明智だからこその
  「義の為に生きる!」「不義信長を討つ!」という気持ちが
  痛いほど伝わってきました。


・ 以前劇団/役者は「舞台初日に照準を当てている」というお話を
  聞いた事がありますが、やはり「舞台は生もの」であり、
  千穐楽に感じる役者および観客両者のものすごい熱気(祭りの最後を感じさせる)や、
  公演期間中に生じる色々な変化は、
  作/演出および役者陣/スタッフ陣ともに抑えきることも
  制御しきる事も出来ないものではないのかな?
  と思いました。

  例えば初日標準ラインの舞台を演じられたとして、
  それに対してなんらかの想いを持った役者さんが翌日以降
  少しでも演技や熱の入れ方を変化させたり、

  アンケートその他での指摘などに対応する形で
  それぞれがそれぞれに舞台を変化させていく、
  という事はあるのではないかな?
  と、本日の熱量の高い舞台を観て思いました。

  ※ 小助1人ではなく、ふうかや秀吉、明智、家康など何人も
    数日前とは熱量に違いを感じた役者さんが居ました。
    (というかほぼ全員、「慣れ」その他含め
    熱量は上がっているかと)


・ 本劇の物語はある意味「ゲームにしてしまいたいファンタジー」な展開ですね。
  健気に生きた兄妹が引き裂かれ、
  そして妹は死に(市に化けている事を知らせられず)、
  その復讐を決意する兄と
  愛した女とその友人の為に壮大な計画「大事変」を立てて、
  立案した自分自らを最後の悪役として幕引きをするという・・・

  いやー、和のファイナルファンタジー(ファミコン時代の)ですわ、
  もう見せ場だらけの物語でしたね。

  物語のトリッキーな部分はついていくのが難しい面もありますが、
  観劇側の「心を動かす」感動パートは思ったよりも
  単純かつ心に刺さるものだったのではないでしょうか?

  義に立つ明智や天運にまかせず大事変を成し遂げる為に
  先に信長を暗殺しておいて信長を演じて本能寺で討たれてみせる団蔵、
  更には未来、ふうかの孫に苦労をさせたくないと
  茶々の子をすり替えた老人達(忍者にしてしまったのはどうかと思いましたが)、
  最後には茶々自体を救いに走る所まで( ´ー`)


・ 本劇は「生きる!」事に特化したストーリーなんですね、
  「社会の最底辺」的な立場で自分の生き死にすら自分で
  決められなかった「下忍」達が「復讐」そして「自由」を勝ち取る為に
  暗躍(謀略など)するなど、
  単なる「正義」などでは片付けられない「足掻き」のような行動と展開と。


・ 他の人の感想から「ああ、そうか!」と思っていた事ですが、
  今回は役者さんの熱量と同様、演出面での凄さを改めて感じた回でもありました
  照明、セット、映像、(特に)音響面での演出など。
  (これはBIG TREE THEATER自体の良さもあるかも知れませんが)

  舞台上に別の場面を演じる10人近くが混在して立っている中、
  コロコロと場面転換して次々に各場面を演じるのが
  全く混乱なく分かるのは、照明その他の上手さによる部分も強かったと思います。


・ ほぼ歴史の通りなのでしょうが、
  当初小大名といった存在で
  色々と名将達を引き入れていく形で勢力を伸ばしていく信長に勢いを感じ、
  それが浅井長政との戦い辺りから狂気を持ち始めていく、
  史実とはいえ怖い存在ですね、
  織田信長は・・・
  舞台上の織田信長自身を観ていて「恐怖で人心を掌握する天才だったのかな?」
  など考えてしまいました。
  ※ まあ結局「恐怖政治」のあまりに裏切られる訳ですが・・・


今回を観て、初めて「大変いいお芝居でした」と言い張れます。
良かったなあ、ただ最近の長丁場公演(10日近い?)について、
くれぐれも喉や身体(筋肉痛その他)だけはお気をつけて
千穐楽まで頑張ってくださいm(_ _)m
誰も見たことのない場所2015

誰も見たことのない場所2015

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2015/03/13 (金) ~ 2015/03/19 (木)公演終了

満足度★★★★★

ポジティヴ思考の作品
回りに自殺を考えるほど追いつめられている人がいたら、自分がその立場になったらどうしたらいいのか、その状況打破のきっかけにはなるかもしれないアイデアを、作品内でしっかり伝えていることが救いでした。

私に関して言うと、まだまだ生きて、面白い作品をたくさん見たいです。

「マノン・レスコー」

「マノン・レスコー」

新国立劇場

新国立劇場 オペラ劇場(東京都)

2015/03/09 (月) ~ 2015/03/21 (土)公演終了

満足度★★★★★

感動の歌唱力
享楽的なマノンにとことんつくしてしまう男で・グリューのグスターヴォ・ポルタさんがとにかく素晴らしい!!!

トリプル・ビル

トリプル・ビル

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2015/03/14 (土) ~ 2015/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

トリプル・ビル
3演目の上演ですが、バラエティに富んだ演目でとても楽しいです。
新国立劇場バレエ団のダンサーさんたちのレベルの高さ、魅力的なことを再確認しました。
是非にとお勧めする講演です。

忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆

忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆

企画演劇集団ボクラ団義

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2015/03/11 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了

満足度★★★

申し訳ないが・・・
発想的には面白い部分は多々あるが、個々の登場人物の心情があまり現れていないように感じた。登場人物の誰もが、全体的に芝居が浅い。練りこみが足りないのではないかとついつい思ってしまう。前から二列目中央で観たのだが、どうも表情が出きっていない気がする。感情を発するシーンでも、その高ぶりがこちらまで届かない。声すら出きっていない気がする。芝居が枠に収まっているというか、観ている側に“感じさせる”力が薄い。“圧倒される”という言葉がこの作品には感じられなかった。動きとしても、殺陣好きとしては、オープニングにかなり相手のタイミングを待っているのが目に付いてしまったし、殺陣以外の登場人物が舞台上に何人もいて、殺陣が引き立たないのも観ていて辛い。全体的に動きが“遅い”と感じてしまった。舞台もそんなに広い舞台ではないのに、6分割7分割となり人の配置が煩わしく感じたシーンが何度か。話はある仕掛けで進む。個々のそれはあるが、同じ仕掛けが何度もあり、最後くらいはもっと“やられた”と思うような大どんでんが欲しいなと
思ったのは私だけだろうか?と言いたい放題で申し訳ない。あくまで私の感想である。いい部分も、もちろんある!最初はウザイと思った秀吉、どんどんといい味が出てくる。大神くんの持ち味が良く出ていて、うまくはまった役だと思う。また真凛ちゃんのお市、団義にしては珍しく艶のある女性で美しかった。団義の今までの舞台と比べての評価として星三つ。お気に入りの劇団だけに少々渋い点数となった。


「ハッピー・ウエディング!」

「ハッピー・ウエディング!」

天才劇団バカバッカ

六行会ホール(東京都)

2015/03/11 (水) ~ 2015/03/17 (火)公演終了

満足度★★★★★

お馴染みのてんやわんや
相変わらずサービス精神旺盛なエンタメ。
今回は、歌とhip hop多めで大満足です!!

結局、千秋楽を含む2回観劇。
これは、本当に熱くて面白い!!

終演後、ロビーのBarを開店しての歓談会も良かった。

やっぱりここは独特の一体感と温もりが在る。

君が決めてよ明日のことは

君が決めてよ明日のことは

Moratorium Pants(モラパン)

渋谷の洋服屋 ARTON(アートン)(東京都)

2015/02/28 (土) ~ 2015/03/28 (土)公演終了

満足度★★★

泣かされた
やっぱり泣かされた

春雨の降る夜に

春雨の降る夜に

ユーキース・エンタテインメント

浅草三日月座(東京都)

2015/03/09 (月) ~ 2015/03/15 (日)公演終了

満足度★★★★

人間と霊の複雑かつ楽しい関係
9日夜、浅草三日月座で上演された四宮由佳プロデュース公演vol.3『春雨の降る夜に』を観てきた。この三日月座というのは実際にキャバレー?として使われている(た)ハコで、この日の舞台内容が閉鎖されたキャバレーの入った古いビルというでの出来事というのに合わせた会場選定であったようだ。出かけたのは、出演者の1人に知人の若林美保がいたからであったが、製作がユーキース・エンタテインメントでもあったから。過去の経験からいって、田中優樹が代表のこの会社が関わる舞台にハズレが無いという安心感というか信頼感があったからでもある。

さて、物語の舞台は古いビルの中にある閉店して長い年月を経たキャバレーの店内。使っていないにもかかわらず、人の気配がしたり電気がついていたりというのに不安を感じた女オーナーの佐藤が、知り合いの刑事に真相の究明を相談したのが話の始まり。この古キャバレーには仲の良い2人の自縛霊が住み着いていたり、ホテル代を節約したいカップルが忍び込んで楽しんでいたりという実態があきらかになり、オーナーは除霊師を雇ってキャバレーの除霊に乗り出そうとしたことで事態が動き出す。除霊師の背後霊を通してキャバレーの自縛霊の1人がオーナーの親友であったこと、自縛霊の2人が実は親子であったことが明らかになると同時に、このビルの相続権を取り戻そうとオーナーに近づいた元オーナーの親類2人(オーナー経営の会社のスタッフと店への不法侵入者)に、現オーナーが夫に近づいたのは、自縛霊になっている親友を交通事故に合わせた犯人がその夫であり復讐のためであった事を告白する。

現実の人編関係に霊魂の人間関係まで絡んだ面白い設定。しかも、霊の姿や話し声は現実の人間には聞こえにというのが、舞台内容を想像以上に膨らませる要因となっていて、その着眼点には恐い入りました。
実際は90歳を超えながら若さと美貌を保っている現オーナー佐藤役を演じた若林美保は台詞も多い重要な役をこなしつつ、刑事とのコミカルな演技もみせてくれた。親友だった今は自縛霊のマユ役四宮由佳と実は彼女の子供だった同じく自縛霊のミユ役朝倉千賀は、セクシードレスがお似合いの正にキャバ嬢役にハマっていて良かったですね。刑事とその後輩の巡査との漫才のようなやりとりもなかなか見応えのあるあるものだった。残念だったのは、彼女に近づいた元オーナーの親類2人の役柄というか設定が中途半端であったことと、取り戻すための画策というものが殆どなかったので、身元が明らかになった時のインパクトが弱かったこと。あと30分ほど時間をかけてこの2人に何かをさせたら、全体のストーリーに起伏と締りが出来たのではないかと思う。

誰も見たことのない場所2015

誰も見たことのない場所2015

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2015/03/13 (金) ~ 2015/03/19 (木)公演終了

満足度★★★★★

インパクト大
ワンツーワークスのドキュメンタリーシアターは「息をひそめてーシリア革命の真実ー」を観ている。だから,ある程度は予想はしたものの,予想を上回る衝撃があったなぁ。真実の物語が凄いうえに,役者さんのスキルが高いもんだから,なおさら迫力が増してくる。自分がついつい客観的に冷たく見ていた他人の「自殺」というものについて,やっぱり考えさせられてしまう。日々の暮らしの中で日が経つにつれて薄れていく思いかもしれないが,今はちょっと考えている。やっぱり凄い芝居を観たんだよなぁ。ワンツーワークスでは必ずアフターイベントが設けられている。今回は,バックステージツアー。楽屋って,やっぱ狭いんだね。これもまた観劇の収穫であった。

第三帝国の恐怖と貧困

第三帝国の恐怖と貧困

東京演劇アンサンブル

ブレヒトの芝居小屋(東京都)

2015/03/12 (木) ~ 2015/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★

戦争を止めるには・・・
劇団チョコレートケーキの『熱狂』ではナチスの内部から独裁政治から戦争へ向かう話が描かれたが、

ブレヒトによる本作は市民の生活からの戦争を描いている。

訳者は左翼演劇の重鎮であった俳優座の故・千田是也。

ナチスドイツの話ではあるが、いまの日本を思わせる台詞がたくさんあって身につまされた。

心の中では疑問をもっても、監視され言論統制されているなか、息が詰まるような毎日を送っている民衆。

その根底には貧困の問題がある。戦争と貧困はいつも表裏一体。いまの日本も政府のお題目とは裏腹に庶民の暮らしは一向に楽にならない

東京演劇アンサンブルの特徴は、俳優たちが台詞を覚えて稽古するだけでなく、毎回、自身の問題としてテーマにじっくり向き合い思考を重ねていること。

今回も福島の原発に関する裁判や沖縄の辺野古やヘイト・スピーチなど市民の視点で取材してパンフレットにリポートを載せている。

日本とドイツが戦争に向かった経緯や戦後処理などについても、大学の研究者による詳しい解説が年表と共に書かれていて充実した内容になっている。

独裁的な権力者によって国家が戦争へと突き進もうとするとき、市民の立場で戦争を止めるにはどうしたらいいのか焦燥感にとらわれた。

ネタバレBOX

「新聞には本当のことが書かれていない」という台詞が日々、痛感していることだけに一番印象に残った。

街中では親衛隊の目が光っていて、何気ない会話からどうやって反体制的な市民を罠にはめ、あぶりだすかが描かれる。

市民同士も監視し合う。
(日本でも戦時中隣組制度があったが、最近、「隣組制度を復活すべき」と言う政治家が出てきたのは驚く)。

家の中だけでも本音で語り合いたいが、ナチスの教育をうけているので幼い我が子さえ、密告されるのではと疑わねばならない両親。

田舎へ行けば、おなか一杯食べられるのではと夢見る娘を突き放すようにみつめる現実を知る母親。

愛し合っていても、ユダヤ人である妻は夫の身を案じて国を去らねばならない。

「国のために命を捧げよ」と教育される少年たち。

まったく戦時中の日本と変わらぬ抑圧された生活がそこにはある。

オムニバス形式で14場で構成され、俳優は複数の役を演じているが、各場面のつながりを感じさせるところとそうでないところがあるので、

ややスッキリしない思いが残る。

台詞では役名があるがパンフには職名しか書いていないので、できれば役名も併記してほしかった。

終幕、群衆の間に流れる長い白い布はさまざまに連想できるが、私には死者の魂のように書案じられた。

白い布は小さく丸められ、みどりごのように女性の胸に抱かれるが、その布が繭のように女性の体を覆って劇は終わる。

このラストをどう解釈すべきか私にはよくわからなかった。




忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆

忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆

企画演劇集団ボクラ団義

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2015/03/11 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

同じ阿呆なら、生きなきゃ。
本能寺の変について、真相はこうだったんじゃないかという個人的な見解は持っていますが、観劇にあたりそれはひとまず置いといて、『忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆』の世界にじっくり浸ってきました。
随所に笑いを織り込みつつ、殺陣で、セリフで、様々な形で魅せてくれます。謎が明らかになるにつれて真相への扉が一つ一つ開いてゆき、これが真実なんだろうなとまで思ってしまうくらいのめり込みました。あっという間の3時間でした!
ヤングチームステージも観劇予定なので、こちらも楽しみです!

ネタバレBOX

一部キャストの配役が公開されたとき、ヤングチームステージの配役を見て安達優菜さんが市を演じることを不思議に思っていました。年齢的にはむしろ茶々じゃないかなって。でも、本ステージで内容を把握して、風花役が大友歩さんということで、「なるほど!」と思いました。そういえば、一部で話題になってましたねw
藪原検校(やぶはらけんぎょう)

藪原検校(やぶはらけんぎょう)

こまつ座

世田谷パブリックシアター(東京都)

2015/02/23 (月) ~ 2015/03/20 (金)公演終了

満足度★★★★

言葉の魔術師×声の魔術師
上演歴上、最高にPOPな藪原検校。
いつのまにか、山西さんがこまつ座に必要な役者になっている。

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