
CLUB SEVEN 10th stage!
東宝
シアタークリエ(東京都)
2015/04/02 (木) ~ 2015/04/20 (月)公演終了
満足度★★★★
目が足りない…。
かなり盛りだくさんで詰め込み過ぎな公演。
SHOWもあればダンスもありお笑いもあり
ミニ演劇もある…。
そして最後の50音メドレーは本当に役者達の
勢いに感服します。
この公演が一旦お休みで、新しく育成型の
公演になると噂で聞き(既に発表になってます)
このCLUBSEVENの形態を見れてよかった
と思います。

デスノート The Musical
ホリプロ
日生劇場(東京都)
2015/04/06 (月) ~ 2015/04/29 (水)公演終了
満足度★★★★
二回目です。
ウライトで二回、観劇しました。
まずは…デューク自由すぎます(笑)
も~、一番最初のインパクトは凄いと
思って観ていたのに…もぉ~月がシリアル
に演じている脇で、自由さ加減が絶妙で
その2人のギャップが笑いに誘われて
しまいました。
そしてやはり、私はレム役の濱田めぐみ
さんの歌声は素晴らしいと思いました。
ミュージカル的には、手放しで絶賛する事は
できないけれど、デスノートの漫画が
ミュージカルになるとこんな世界観になるん
だ~と言う所で感動しました。
最後に、柿澤ライトを観劇予定なので、
楽しんできたいと思います。

平成中村座 陽春大歌舞伎
松竹
平成中村座 浅草寺境内・仮設劇場(東京都)
2015/04/01 (水) ~ 2015/05/03 (日)公演終了
満足度★★★★
感動しました。
私はg、この公演では【高坏】が見たくてチケットを
購入。本当に見れて良かった。
先代勘三郎さんの下駄でタップを踏むスタイルの
踊りを凄く見たくて…
先代の時は観れません出したが、やっと今回
観る事が出来ました。
その感動と言ったら…感無量です…。
この演目はとても面白かったです。
歌舞伎初心者でも、この太郎冠者・次郎冠者が
出てくる演目は、大変楽しめる演目だと思います♪

午後の素数
劇団超ダッシ
吉祥寺櫂スタジオ(東京都)
2015/04/24 (金) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★
ダッシチーム
チケットプレゼント ありがとうございます☆
若い劇団とありましたので 正直期待あまりしてなかったのもあり・・・
思ったより作品自体は 良かったです。
すごく目立つ訳じゃないのだけれど
役者さんみなさんが それなりに実力がある方だと思いました。
なかでも トラは化粧がやたら似合っていたし(劇団○季のキャ○ツメイクより私は好き・笑)
何か持ってる感じで トラ役はちょっと気になる。
猫又役も 低いトーンの声で 年齢を相当重ねてる役だけあり どっしり落ち着いていて。
その上ツンツンしてて 『死ねないから猫又仕方なく生きてます、
ほんと面倒なやつらに関わりたくねーし、大体お前らなんなんだよ』みたいな。
あの役はあの子にぴったり。
ただ名前が『はな』は あっていない気がしました。
死神役のあの人も 良い役やるだけの人。
主役の女の子も その旦那さん役も また安定してた。
あと大事なことで
当日パンフに 役名と役者名がなくて(役者の名前が書いてあるだけ)
その上チームも二つあるから 誰が何の役をやったのか 全くわからないです。
役者紹介は しっかりわかる様に書いてほしい。
それからオープニングの役者さん紹介では
ライトがズレてて 役者の表情が見えなかったりしてたのと。
入る時、案内の人が 立ってるだけで案内してくれなかったこと。
段差があるのに それも注意してくれず 私は転びそうになったこと。
他のお客さんも 『え?案内してくれないんだ』ってポカンとしたり、ムッとしたりしていたように見えました。
そこは注意した方が良いと思います。
ストーリーは 個人的に好みだったのもあるけれど 私は良いと思いました。
これから楽しみな劇団だと思います。

禁断の裸体 -Toda Nudez Será Castigada-
Bunkamura
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2015/04/04 (土) ~ 2015/04/25 (土)公演終了
満足度★★★★
不具合もありつつ‥緻密さを醸す演出
ブラジル戯曲だが三浦大輔氏が書きそうな戯曲でもあり、無理仕事の感は全く無し(同じく他者作品を演出した『ストリッパー物語』は観ていないのでそれとの比較にあらず)。ただ、性に対する禁忌の強いカトリック圏の文化に根ざして書かれた話は「キリスト教」に近い場所に居る自分にとっても理解しづらい部分があった。この部分が「不具合」にも関わる。
異文化への想像力を動員させられる作品ではあったが、美術に十字架を多用した演出はその意味で効果的におもわれた。装置もよく出来ており、乾燥した固い土か岩を削って作ったような(南米にありそうな)白茶けた造形物が小高い丘のように中央に立つ。下手には袖側へ湾曲した長い階段、中央からもう一つの階段が中段あたりのエリアに至り、そこから更に下手側に昇れば最上段のエリア(先の階段の上)がある。上手は建造物を支える数本の柱が見え、奥は暗い。両階段上の各エリアと舞台前面の広いエリアの三つが、シーンごとに道具を変えて場所を表現する。前面エリアでは、下手斜め奥から別荘の部屋が、(暗転中で判らないが多分)上手から小さな部屋のセットが運び込まれ、中段・上段の小エリアでは短い挿入エピソードに多用され、上中下と階段を組み合わせたバリエーションが多彩で、場面のリアルさにこだわる三浦氏ならではの凝った装置となっていた。
さて、俳優と演技については内容に触れるのでネタバレにて。

ゆうれいを踏んだ
突劇金魚
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/04/25 (土) ~ 2015/04/29 (水)公演終了

ラッパー・イン・ザ・ダーク
東葛スポーツ
3331 Arts Chiyoda(東京都)
2015/04/16 (木) ~ 2015/04/21 (火)公演終了
満足度★★★★
ラップ率高し。タイトルがそうだし。
3回目だか4回目だかの観賞。スポーツとはスポーツ紙、要は時事的な話題やゴシップを扱うもので、スポーツにこだわった芝居をやる団体(当初そう思ったが)ではなかった。題材を映像から引っ張って来て様々な話題を繋げたり俳優にパフォーマンスさせたりラップさせたりする。女優はサングラスを掛ける。絶えず映像が流れている。役者がこれにアテレコしたりする。ラップもする。台詞に合わせて気の利いた映像がチョイスされたりする。前々回観た時の題材は上岡龍太郎「EXテレビ」。これ確かリアルタイムで見た。煙草を吹かしながら偉そうな奴だと思ったのをありありと思い出した。この時はかなり長い喋りを主宰の金山氏がやっていた。
今回の題材はラースフォントリアー監督『ダンサー・イン・ザ・ダーク』。悲惨さの中の高潔さを歌い上げた作品。映像では他に中原俊監督『櫻の園』も扱っていた。どちらも世界観のある作品で、知る人には効果大。知らない人にも「これは‥」と見入ってしまうシーンを選び、語りやアテレコが重なると、「オフザケ」してても映像の力で不思議にメッセージが伝わって来たりする。
ラップには字幕が出る。タイトルに打っただけあって、ラップが大半を占めた。日常では繋がらなない事柄を繋げ、脳のシナプスはフル稼働する。この切り口が鋭い。今回主に動く5名の女子の存在感が多大。最初にマイクを持って毒舌を吐く、知る人ぞ知る佐々木幸子は以前別の舞台で4女優がガナリを上げる中、ガナっても耳に心地良い声が印象的であった。その風貌に滲む狂気と若干エロ(叱られるか)のキャラが今回も炸裂し、ラップの声はやはり気持ちよく、遊園地再生の牛尾との半ばレギュラーの2人の掛け合いが鋭い滑舌合戦と化して見物であった。ラップは字幕を見ずに言う。頭に入れてある。他の女優も個性が滲み出て5人の組合せは絶品と言えた。終盤で台詞や口跡が怪しくなる所もあったが、これだけやるのでもちょっとした感動である。
冒頭の毒舌は今回口コミで急増したらしい観客に当てた皮肉で、「だって、どうなの?ってレベルでしょ演劇として」と自嘲。それはその通り、と言ってしまったほうが良いかも知れない。演劇としては「亜流」、映像に頼り過ぎ、など意見はあるに違いない。が、映像とコトバをコラージュし構成した「作品」は心地良く、ゴシップ・ネタは数多く、今回は例えば曾野綾子が「差別と区別は違う」とのたまった映像をピックアップしたり、よく判らないものも含めて脳内刺激薬物がふんだんだ。個人的には『櫻の園』やハードロック(ツェッペリンとかディープパープル)に関する言及が何故かラップに織り込まれたり、懐かしさが巡る心地良さも。
で、結局全体これは何なんだ? については当分説明できそうにない。演劇である事は確かだ。スポーツ紙の無い時代、新聞代わりに芝居を公演していた時代もあったのだから。大手マスコミのニュース番組は今後ますます大本営発表機関と化す事だろう。演劇が持つメディアの機能は侮れない。

第42回「a・la・ALA・Live」
a・la・ALA・Live
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2015/04/25 (土) ~ 2015/04/25 (土)公演終了
満足度★★★★★
腹がよじれました(笑)
今回で42回も公演されているとのこと、会場内に30回もご覧になられた方もいらっしゃり、びっくりしました(私は今回2回目です)。
主宰の荒山さんに惹かれた様々なアーティストが参集しての舞台です。前説から彼女のパワーで会場が包まれたのはびっくり。各作品へのコメントを全部書ききれなくて申し訳ありませんが、爆笑に次ぐ爆笑の連続で日常生活の様々なストレスが全て洗い流された1時間40分でした。また、荒山さんの巧みな演出で観客全員も一体となれました。素敵な時間をありがとうございました。

ゼブラ
ONEOR8
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2015/04/21 (火) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
とても良かった☆
こちらの劇団さんは 二度目の観劇。 オーソドックスなお芝居だと思うのですが、 笑える場面もたくさんあって、 とっても楽しめました☆

ふつうのひとびと
玉田企画
アトリエ春風舎(東京都)
2015/04/17 (金) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★★
物語性のある玉田企画劇
この日のアフタートークによばれた歌人枡野氏は、「物語性があった」事が従来の玉田企画と異なると指摘し、それはそれで良いのだが、と前置きしつつ、「物語」の限界性を語っていた。玉田氏はこれまでの思い付いた場面を並べるだけでなく、全体としてまとまりのある物語を描く事を目標にして書き、その苦労があったと述べていた。
私はその「物語性」のお陰で楽しめた。ただそれを(他の芝居のように)貫徹せず、抜いてる所は玉田企画ならでは(といっても前回と今回2度しか見てないが‥)と感じた。
自分の願望を反映した「物語」なら歓迎で、そうとも言えない場合に「物語」への危惧を感じる、という事ではないのか。と、仮説してみた。完成度の高い人情劇は、その架空の設定の中ではリアルであり、現実には見られない事かもしれないが、「あり得る」現実という意味では希望は持てる、的な意味合いで歓迎されるし、演劇は「あった」事として観客の胸にそれを刻むだけの力がある。人間、捨てたものではない、など。この「物語」が、どれだけ現実から捨象するものを少なくとどめられるか、言い換えれば様々な人間社会の困難を含ませ得るか、によって、希望の深さ、感動の深さも違ってくる、という事もある。
だが結局の所、「まとまった物語を作る」という作業の中に、無理を抱え込む面があり、その弊害を枡野氏は強く感じる人なのかもしれない。「嘘」が混じること。
私は、ドラマの完成度について懐疑的な人間だが、感動を求める自分は確実にある。感動が心に何かを刻むのであって、一見何でもない場面でも、その人の中に関連づける何かがあれば、記憶に残る。「物語性」の少ない方が深読みや主観的な解釈が「可能」なのは確かでも、ある場面や台詞単独では心に残りづらい。それは「感動」(感慨とか感興とかぐっと来るとかオッと思うとか)とセットでないからだ。物語はその意味でとても有効なのだ。が、ウェルメイドな物語を指向すると現実から離れるという事も起き、その時間は楽しくても「現実」との繋がりが希薄である分だけ記憶に殆ど残らない、というのも事実であるように思われる。完成度というのは眉唾なのである。引っかかりの無い演劇を演劇と認めて良いのか私は疑問である。
一般論で終わりそうだが・・枡野氏の指摘の通り、この芝居はキャラクターを的確に演じた俳優の優れた働きで、お話の世界がしっかり構築されていた。

「水辺のデッサン」 『「癒し処 川の時間」にて」』
劇団まるおはな
ルーサイト・ギャラリー(東京都)
2015/04/25 (土) ~ 2015/04/30 (木)公演終了
満足度★★★★★
無題1461(15-109) 「水辺のデッサン」
11:00の回(晴)。10:30受付、開場(2Fへ)。2年ぶり(2013/4)の再演。
漢人さんは初演(まるチーム)と同じ。此処だからできる作品。
10:57前説、11:02開演~12:22終演。
「柳橋は、江戸時代から続く格式の高い花街」とあります。遠くからの想いが隅田川を流れていて開け放たれた窓からすっと入ってくるようです。
終演後DVDを購入しました。ちょっと観てみると髪型や座った時の向きなど少し変わっていました。電車の音が入っていますね。みんなどこか踏みきれない、伝えきれないものを持っていながらお話は世代を超えて繋がってゆきます。優しい思いやりが溢れる人たち。謎解きと幻想的な設定。女性は強く、男はなんとか受け止めようとするけどぎこちない(でも憎めない)。
ネットでみると築70年位ともあります(昭20頃?)が、本作では昭和4年。wikiってみると「市丸・江戸小歌市丸」さんは1906(明39年)~1997(平9年)。
切なさと優しさとが古い建物が醸し出す雰囲気とよく合っていて、若い男女と(ちょっと&かなり古い)大人の男女の対比がほほえましく、役者さんの演技も素直で親しみやすい。

面影橋で逢いましょう【沢山のご来場、誠にありがとうございました!!】
ラフメーカー
新宿眼科画廊(東京都)
2015/04/21 (火) ~ 2015/04/29 (水)公演終了
満足度★★★★★
出逢うべくして出逢った作品!!
初春に母を亡くし、慌ただしさもひと段落。GW明けから新しい仕事に就くことになりました。緊張や悲しみや社会の重圧を感じ始めて、心の中に不安が顔を出し始めていた今、この作品に出逢えたことは、まさに運命的だったと思います。人って、いろんなところに小さなおもりや風船をたくさんつけていて、そのバランスが崩れることが、心のバランスの乱れにもなるんじゃないかなと思っています。このお芝居は、その不必要な糸を切って、心を整えてくれる内容だったと思います。まだ、ご覧になってらっしゃらない方は、ぜひ観てください。冬月ちきさん、二年ぶりに舞台だったそうです。

DRUMMING(ドラミング)
Rosas
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2015/04/16 (木) ~ 2015/04/18 (土)公演終了
満足度★★★★
怒濤の一時間
総勢12人の挙動を凝視した1時間は、スティーヴ・ライヒの「ドラミング」に圧倒された1時間であると共にダンスがどれだけこれに肉薄するかを凝視する1時間でもあった。
私は対抗し得ていないように見えた。ただし、上手の二階席前方から観たため、斜め上から覗きこむ格好になる。視線がもっと下なら、総勢十二人による単独の動きや複数のコンビネーションが並立して進行し、スクランブル交差点のように中央でぶつからずに擦れ違ったりする様などが「凄い」と思わせたかも知れないと思った。
ミニマルミュージックの大御所とか、代表的作曲家などと言われるスティーヴ・ライヒの事も、ミニマル‥のほうも恥ずかしながら今回の公演で知るまで良く知らなかった。ミニマルと言えば単調な、同じフレーズの繰り返しというイメージ。しかしスティーヴの音源を聴くと斬新である。「繰り返し」というので電子音楽を想像するとこれが違う。件の「ドラミング」(1971)は複数の演奏家が交替しながら寸分違わぬアンサンブルで1時間、スティックとマレットを振り続ける「演奏」である事に醍醐味がある。曲は4景あり、太鼓(ボンゴ)→ビブラフォン(木琴)→グロッケン(鉄琴)→太鼓と演奏楽器が変わり、ボイスが入る部分もある。1拍が1秒と少し、これを12分割した12連符がドラミングの一貫して流れるリズムだ。速めの6拍子+ウラ拍子付きとイメージされたし。6である所がミソで、リズムの相がコーラスを重ねるごとに少しずつ変化して行く。ウラを含めた半拍を6とし、1打=6と表記すると、2+4(タタン)や2+2+2(タタタ)が同系、これに2番目、6番目のウラが混入しても同系だが、4つ目が入って来てこの音が強くなると3+3(1.5倍のタンタン)と違う相になる。太鼓にはチューニングの高低があり、木琴鉄琴にも勿論あるので「微妙な変化」のグラデーョンは細かく2拍か4拍ごとに変えて来てるんじゃないかという程、常に動いている底知れなさが「ドラミング」にはある。
1997年初演だというローザスの「ドラミング」はどうか。開演時刻の前から3、4人の踊り手が袖に近い所で客席の方を見るともなしに見て立っている。まだ始められないの?と待ってる風にも見えるが、多分このように隅に待機する人も舞台上に居る演出である事を示すものだろう。床はチラシと同じ朱色で、横長に敷いたリノリウムが余って巻かれているという案配に、色んなサイズの土管型の円筒が袖近くに置かれてある。装置といえばそのくらいで、邪魔のない広い舞台を用いる、踊り主体の出し物だと知れた。
その踊りは、意図的なのか(西洋発だから)自然なのか、バレエ的だ。よく走る。渦形に曲線を描いて中央へ走り込んだり、周縁に走り出たりが頻繁にあり、定位置で振りを踊る人も居る。どんどん入れ替わる。「歩く」所作も混じるが、よく駆ける。駆けると跳びたくなり、跳べばその瞬間に手足を広げたくなる(バレエ)。身体をひねれば手がそれに付いて回る。二人が近づけば絡まり、ほどけ、時に抱え(バレエ)、下ろす。それらは人間の動きではあるが「自然」に属し、これに対し「意志」を感じさせる動きは、時々見せるが少ない。しかし全体として自然との調和などを表現しているとは思えない。音楽の「ドラミング」は続く。ソロっぽい動きが一人スポットを浴びる瞬間があったり踊りの「相」も変化し、似た相に回帰しても完全な回帰でなく変化している。最初、舞台奥に横長に切り取られた照明の中で踊り出す女性は、イメージ色の朱色を淡く染めたドレスをひらめかせるが、彼女が主人公という訳でもなく、ただ終盤で同じドレスの色が濃い朱色になっていたりする。そこに大きな意味はない、ただ「変化」が表わされる。唯一の黒人が激しく立ち回って女性とのデュオを踊りまくる、という場面や、一人際立った衣裳の女性が登場してソロをやったり、延々と続くドラミングのリズムの中にそれらは組み込まれているが、何か物語的な意味を持つ訳ではない。全体の大半を占める場面は、あちこちで踊りが展開し、小さな焦点が移動し、人が入れ替わり立ち替わる、特に緊張を強いるでもない場面の繋がり。踊り手たち皆が共通に持つ「動き」のパターンの範囲内で事が繰り返されるので、バックの「ドラミング」がなければよく判らない(それ自体で出し物にならない)時間を味わわされる事だろう。曲相は、第二の木琴で柔らかになり、鉄琴(高音を使う)に至って微細な塵を追うようになり(ここでチラシの束をバサリと落とす音が一階席から聞こえてきた)、第四のドラムで一転、激しいラストへ向かうが、この最後の相でこれまでの「範囲に収まった」動きから大々的に変えてくる事を期待したが、それはなかった。しかし演者の掛け声は増え、最後にカットアウトで「ドラミング」が終わる瞬間、照明の当てられる奥のリノが巻かれた筒が上手からくるくると転がり、男性がそれを足で止める瞬間に重なる事で終幕を表現した。
個々の動きを目で追うより、全体を感じる、というのが正しい見方だったかも知れない。が、上から覗く視線だとどうしてもそうなる。個体の識別がしづらい「横からの角度」で見るのが、正しいかも知れない。
踊りは言わずもがな、生まれ育った文化という固有の背景をまとうが、バレエが基調である彼らの「語彙」を一定理解した上で、その語彙を持って表現しようとしているもの(見ている先)を感じ取る事が肝要であったかな、と後から思いもした。だが日本に棲む自分には難しい。終演後踊り手の荒い息づかいが聴こえ、カーテンコールで3度の呼び戻しがあった。果たして観客が本当にそれほど感動したのか正直なところ疑問だが、曲の「ドラミング」の迫力は否めず、踊りは少なくともこれに背反せずかつ迎合しない両立を探っていた事は確かだ。異質との遭遇は色々な事を考えさせられる。

さよなら、三上くん
monophonic orchestra
APOCシアター(東京都)
2015/04/15 (水) ~ 2015/04/22 (水)公演終了
満足度★★★
両方観てこそ
両方観ると、もの哀しさも倍増。両作品ともに思わず感心してしまうようなさまざまなアイデアに溢れていて、サービス精神旺盛!!強引な展開でも、テンポの良さと間の緩急で、たたみかけられてしまい、観劇後に充足感を味わえる。次回作は、リーディング公演の舞台化!!これからも長くいい作品を届けてください。

ゆうれいを踏んだ
突劇金魚
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/04/25 (土) ~ 2015/04/29 (水)公演終了
満足度★★★★★
唐突な雰囲気から
始まる蔓子の幼少期からの足跡を追う物語。いくつかの経験から彼女が選んだ人生・・・
出演者たちのやりとり、例えば蔓子がお婆に体の変化を説明するくだり、蔓子とタカシが一緒に暮らしているときの掛け合い、今日子が劇団への思いを語る場面、お婆が蔓子を利用してしたたかに生き抜く野心。標準語(?)だとこうはいかないと東京生まれの私は思う。
突劇金魚の世界に魅了された。
次回の東京公演も是非行きたい。

谷間にカンパイ!
劇団ズッキュン娘
シアター風姿花伝(東京都)
2015/04/22 (水) ~ 2015/04/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
谷間にカンパイ!
昨日観劇してきました。スピード感とズッキュンワールドを体感出来幸せです。何故か落ち込んだり悩んだりしている時にタイミング良く⁉︎公演があるので、いつも勇気付けていただきます。谷間にサンキュー!そして谷間にカンパイ!

サヨナラワーク
劇団エリザベス
スタジオネリム(東京都)
2015/04/18 (土) ~ 2015/04/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
エリザベスど真ん中
心に傷を負った成美は友人の住む女性専用のシェアハウスに入居するが…な物語。
美人系にカワイイ系、それにメガネっ娘まで取り揃えられた女優たちがそれぞれ相応しい人物を演じ、途中からミステリアスな展開になるのはいかにもエリザベス。
その真相は好きなパターンの1つだったので薄々勘付いていたものの、別の好きなパターンかと思ったりもしてあれこれ楽しむ。
また、新宿眼科画廊での再演やラストシーンで「あれ」を見せる「劇場版」なども勝手に夢想。後者はアイドル起用か?(笑)

トーマの頃を過ぎても
Pal’s Sharer
ザ・ポケット(東京都)
2015/04/15 (水) ~ 2015/04/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
台詞の言葉
ひとつひとつをしっかりとねられて作られた脚本のように強く感じました。男性が出てこないのもあるのでしょうが、基本的には女性(同士)の愛を中心に思春期からの長いスパンでの群像劇、女性同士故の男性には理解しづらい部分もうまく描かれていて、心に響きました。ただ、3学年違いの設定のキャストで雰囲気の似ている子がいたので少し解りづらいところがあったのが気になりました。

『眠れる森の美女』『会議』
劇団東京乾電池
小劇場B1(東京都)
2015/04/22 (水) ~ 2015/04/29 (水)公演終了
満足度★★★★
この空気感
「眠れる森の美女」うふふ…と思いながら、よく噛みしめると世の中への問いかけがが見えてくるある意味怖い別役作品。面白いです。

GOLD BANGBANG!!
壱劇屋
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2015/04/17 (金) ~ 2015/04/20 (月)公演終了
満足度★★★★★
GOLD BANGBANG!!
初めて生壱劇屋さんでした!
噂通りの段取りの多さ!
(今回は末満さん脚本ということで元からかも知れませんが)
それでも新鮮でとても楽しくてほぼ笑ってました
個々のキャラクターも可愛くかっこよく汗が飛び散ってるのがとても見えました(笑)一生懸命に楽しんでいるのが伝わり、また観たいと思いました!