
サラマンドラの星空
Jungle Bell Theater
萬劇場(東京都)
2024/10/17 (木) ~ 2024/10/23 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
星チーム観劇 しっかり壮大な話に仕上がっていて面白かったし、作品自体の方向性というか作りというか好きな感じだったので予定が合えば別作品も観たい

Nel nome del PADRE パードレ
サカバンバスピス
APOCシアター(東京都)
2024/10/17 (木) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
この二人の会話劇となると、濃密でひりついた芝居になる(そんな題材を選ぶ)だろうと予測はしていたがその色彩については想像してもイメージを結ばなかった。という訳で本番当日その開陳を待つ。
千葉氏は緩急の付け方は(男が女を落とす手管に似た)アプローチでどこまでも千葉氏であり、岩野女史はそうだこの切れ味だと思い出させる。そして二人が作る色彩的なものはやはり無かったのだが、舞台の内容的には十分である。「物語」を伝えたかったんだな、と思える。
歴史上実在した人物がモデルとなっているらしい事が途中で分かるが、その事からするともう片方についても恐らく・・。芝居中で語られた情報を手掛かりに探してみるか、と思っていたら、どうやら種明かし的な事がブログに書かれているというので後で見てみる事にする。
立場の異なる二人、やがてパードレ(父)と自身との関係が語られている事が分る。その関係によって自分自身という存在がよくも悪くも深く規定され、個人の存在の根源(父が不在であるケースも含めて)を形作るという洞察(旧約聖書の神はほぼ父的存在と言ってよい)に導かれるようでもある。
「なぜこの二人か」・・基本的にナゾであるが、最終場面である種の氷解が訪れる。

8hのメビウス
ウンゲツィーファ
スタジオ空洞(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ウンゲツィーファ10周年公演であり、本橋龍の最新の長編作品。上演時間に及び腰になっている人にほどおすすめしたい作品でした。140分どこを切り取っても不可欠で少しの弛みも感じなかった。俳優陣の大健闘に思わず感涙。
一見8の字を辿るかのように同じ繰り返しに見えても"淡々とした日常"など本当はどこにもないのかもしれない。その往路と復路の途中で人と人は時にすれ違い、ぶつかり、時に重なり、交わり生きていく。それぞれの幸福を追求しながら、それぞれの不幸に戸惑いながら。
8は横にしたら∞なのだ、とそんなこともふと思った。ハード面ソフト面ともに細部に凝らされた工夫と饒舌な行間に演劇の無限の可能性を幾つも見た。
「普遍的な時の中でこそ人の心は泡立ち、擦れ、やがて波となり、いつしか予想もしないうねりとなっていく。感情の発端と経過に目を凝らし、耳を傾けなければ生まれようのない風景。その痛切と祈り。生活の隙間に落とされたものを決して落とされたままにしないウンゲツィーファの演劇を私は追い続けたい」
そうコメントにお寄せした通り、いやそれ以上に生活の隙間に落とされたものが掬い上げられていた。それは救いであり、禊ぎであり、過ちでもあり、祈りでもあった。
それら瞬間を余すことなく切々と演劇に取り込む本橋さんは劇作家や演出家というよりも演劇作家という言葉が本当によく似合う。素晴らしかった。

再演『エリカによろしく』
イエデイヌ企画
SCOOL(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
イエデイヌ企画初見。
最初から最後までどこを切り取ってもとても丁寧で、余白や行間こそが饒舌な演劇でした。飾り立てた台詞や過度な演出はまるでないのに、こちらに考える/想像することをやめさせない。そういった、ある種の達観のようなものがあり、二人のやりとりを取り溢すまいと見張りました。
静かながらも、時間の経過と関係の変化が相乗してドラマをドライブさせていくようなうねりもあり、自販機やそこから出てくる飲み物の種類といった別れの風景が心に彫刻されていくような痛みを感じたり、また、思い出したりもしました。(そういう風景の解像度ってなぜかやけに高いんだよなってしみじみ感じたりも)
タイトルへの帰結に余韻がどこまでも広がる。次回も楽しみです。

ドクターズジレンマ
せんがわ劇場
調布市せんがわ劇場(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
日本初演ということで、それ以上は特に前情報を掴むことなくフラットな状態で観劇。
上演時間が2時間半と聞き、少し構えたけれど杞憂でした。さすが手練れの俳優陣、空間を引っ張っていく力が大変大きく、終始のめり込めました。あと、休憩のタイミングがまた絶妙(これはとても大事)。
貧富や立場の差、才能の優劣を秤にかけ、人は人の尊厳を選定することなどできるのか。
医者たちの慢心や欺瞞が皮肉に描かれていく様も興味深かったです。
また、ドクターズのみならず芸術家の生き様、アーティストジレンマも照射。不遜と愛嬌を併走させる俳優陣の技と力も、小さなニュアンスに真意が光る翻訳も素晴らしく、豊かな観劇でした。せんがわ劇場ますます目が離せない!

キャンプ場で作るカレーはどこの家にもない味がする
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2024/09/29 (日) ~ 2024/09/29 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
東京芸術劇場主催の中高生のためのクリエイティブCAMP2024、ゲゲキャン。まず、タイトル『キャンプ場で作るカレーはどこの家にもない味がする』にもとっても惹かれた。バレエにヒップホップにダンスに夢中、最近はコンテポラリーが気になる10歳の娘と、まだまだ考える前に動き出す感性を持つ6歳の息子と観劇しました。
身体の鮮やかな煌めき、心の解放と躍動にこちらもつい前のめりになる時間。 火が灯されればその赤を見つめ、星が瞬けば空を仰ぐ。そういう正直な、祈りのような反射を私たちはこの身体をもっているんだなと改めて...。子どもの五感はもちろん、大人の体や心に子どもの頃から刻まれ、流れ続けているものに触れられるような時間でもありました。シリーズ化に期待!

ビッグ虚無
コンプソンズ
駅前劇場(東京都)
2024/10/16 (水) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
初日からずっとまとまらないまま考えてる。金子さんがインタビューで仰っていた通り"やりたい放題"に"全部を詰め込んだ"作品だった。そして、その"やりたいこと"と"全部"の中に逃れようのない今があった。これまで以上に悪夢のような現実を、社会を、世界を穿つ鋭い視点。
「鋭い」の後に「切実な」と一度書いて消した。切実と言われる自身に対してのカウンターみたいな作品でもあった気がするから。 自分もまた暗部の一部なのだ、と言わんばかりの作品だった気がするから。そして、それはそのまま観客も等しく持ち得る、または持ち帰らざるをえない悪夢で混沌だろう。
観客にとっては過去作のどの作品に強く惹かれたかによって、そして演劇に何を求めるかによって本作の好き嫌いや賛否は分かれるけれど、作家や劇団にとってはこの悪夢と混沌、そして虚無こそが現在地であるからして、私はやはりそれを見届けることをいつだって選ぶだろう。 意図的にかはわからないけれど、個人的には『ノーカントリー〜』以降の作品の源流にある様々な要素を点在させているようにも見えた。そこに劇団のある種のシークエンスを見たりした気もするし、コラージュされた様々の集結にある種の臨界点を見た気もする。

THE STUBBORNS
THE ROB CARLTON
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2024/10/04 (金) ~ 2024/10/14 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
THE ROB CARLTONの初見となった 『THE STUBBORNS』(MITAKA ”Next”SELLECTION)。 思い立って当日券で観劇。
言い間違い、聞き間違い、読み間違いから、さらに記憶違いへ...。あらゆる誤読や誤解が巻き起こす珠玉の勘違いコメディ。そして、爽快で人間味溢れるユーモラスな3人芝居でもある。
(京都の団体ということもあり)東京で知られていないと仰っていたけど、それで観逃すには余りに勿体ない85分だった。思い切って駆け込んで本当よかった。こんな出会いがあるからやめられないな、観劇。
日本語特有の複雑さと奥行き、人間の可笑しさと頑なさを清々しいまでに使い果たした上質の喜劇で笑いっぱなし。観終わって改めて気づくタイトルの秀逸。2人が話してるシーンも面白のだけど、その間のもう1人の表情も抜かりなくて、3人芝居としても素晴らしかった!
また絶対東京にきてほしいし、帰省にかこつけてホームの京都でも観なあかん。(不労社にせよ、熱いぞ京都!)
個人的には会議シーンにおいて女性の方がより客観的かつ冷静に物事を見ている、という描き方も好きだった女性というだけでしばしば感情的と揶揄されがちな面があるけど、そういう女性の描き方をまるでしてないところすごくよかった。勿論性差問わず起こる誤解はユーモアたっぷりに描かれてるのだけど。本当に気持ちのいい、上質な、だけどそれが振り切っているからこそ個性的なコメディだった。
(上質って書いておきながらなんですが、話の内容は全く難解でもなんでもなく、ご本人が仰る通りまじで不要不毛のくだらないやりとりです(笑)そのくだらなさの解像度にブーストがかかっていく様、それらに振り回される3人の様子が実に爽快!私も初見でしたが、1mmも構えず観られました)

『黄金黎明伝 TSUNEKIYO X The Golden Dawn』
MICHInoX(旧・劇団 短距離男道ミサイル)
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2024/10/23 (水) ~ 2024/10/26 (土)公演終了
満足度★★★★★
東北の劇団さん 馬鹿げているが、内容はししっかり 関西では泣く子も黙る新喜劇のあれを東北弁で演じるところなんか最高😃⤴️⤴️私もゲスト(サリング)みたいに日本史は得意ではないが、楽しめたし勉強になった‼️おすすめです❕

Refrain〜でも、バイバイ!〜
五反田タイガー
シアターサンモール(東京都)
2024/10/23 (水) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
知人に誘われて拝見。序盤はこのペースで大丈夫かと心配になるほど緩い展開だったのが、中盤、話が動き始めてからは面白くなってきて、終盤は予想外に心を動かされてしまい、自分でもびっくり。これで歌がもう少しアレだったらなあ…。初日のせいか、全体的に固かったけど、☆はちょっと甘めで。

こもれびラジオ
劇団BLUESTAXI
テアトルBONBON(東京都)
2024/10/22 (火) ~ 2024/10/27 (日)公演終了

シみる~昭和歌謡短編集 其の四~
はぶ談戯
小劇場B1(東京都)
2024/10/23 (水) ~ 2024/10/27 (日)公演終了

Nel nome del PADRE パードレ
サカバンバスピス
APOCシアター(東京都)
2024/10/17 (木) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
あの小さ箱なのに、まるで大劇場にいるような演技力。
迫力が凄くて謎が多いストーリーなのに引き込まれました。ヒントを聞き漏らさないようにかなり集中して観劇したがやはりわからないことが多く、帰ってからブログを見て、あぁそういうことだったのかと納得。

紙ノ旗
劇団文化座
文化座アトリエ(東京都)
2024/10/19 (土) ~ 2024/10/26 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/10/23 (水) 14:00
座席1階
久しぶりのアトリエ公演。今作は地方議会で子育て中の若い女性議員が書いたブログの記事をめぐる議員たちの群像劇。結論から言うととても面白かった。国会にも通じる、地方議員たちのメンツのぶつかり合いなどが現実に近い形で描かれている。劇作家の内藤裕子が実によく取材し、練り上げた物語だ。
この女性議員は、子育て期間中に議会を欠席することを容易に認めようとしない保守系会派の長老議員たちを揶揄して「おっさん」と表記し、議員たちの怒りを買う。謝罪と記事の訂正をすれば矛を収めてやるという議員らに、女性議員は「訂正するつもりはない」と突っぱね、代表者会議は紛糾する。
古株の女性議員が上から目線で懐柔しようとするところなど、結構リアリティーがある。これは性別の問題ではなく、世代の問題だ。だから「子育てには代わりが利くが、議員の代わりはいない」という発言を受け入れられない。だが、世の中は既にその方向に流れている。昭和のオジサンたちが置いてけぼりになっているのが痛々しい。いつまでも自分たちの常識で物事を判断してはいけないのだ、つらいことではあるが。
ただ、この女性議員と仲の良いフリーライターが代表者会議を傍聴し、不規則発言をして退場させられるというエピソードは疑問だった。この記者は完全に女性と一体化していてメディアとしては一方的なスタンスだし、そもそもアジテーターのような振る舞いをするなんてあり得ない。同じように記者を登場させるにしても、もう少しスマートにオジサンたちを追い詰めるようなキャラクターにしてほしかった。
また、この女性記者もブログで挑発するような表現、つなり「オッサン」などと揶揄するのはどうなのか。もちろん、言論の自由があるから書くのは自由なのだが、言われた方が激怒して引かなくなるのは目に見えている。
とまあ、突っ込み所はあるのだが、地方議会の実態を舞台で知ってもらういい機会。こうしたテーマが舞台で上演されるのはあまりないし、エンタテイメントとしてもおもしろい。

さようなら、シュルツ先生
MODE
座・高円寺1(東京都)
2024/10/18 (金) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
久しぶり!!松本修である。地方から戻ってきたと聞くが、全く昔日の輝きを失っていない。
カフカの連作は確かに代表作だろうが、柳美里の本でやった「魚の祭」とか「プラトーノフ」とか記憶に残っている。スタイリッシュに耽美的にまとめられた舞台、個の俳優と全体の舞台が巧みに演出されている。カフカ連作では、KERAに先行して独自の世界を作り上げた。対談してお互いのリスペクトもあって切磋琢磨いい舞台を見せてくれた。ちょっと助平ったらしいところも両者似ていて好敵手だった。
その松本修の帰郷第一作はカフカ系のポーランド作家の作品コラージュで、手法はカフカのときと同じである。まず小手調べというところかもしれないが、かつてのMODEの俳優も参加しているがほとんどが新しい顔ぶれのMODEである。
さすが!と思うのはこのあまり知らないModeの俳優たちが、動きの細かい松本演出をこなしていて、ほとんど破綻がなかったことが第一。これだけ形で見せるシーンが多いと、技術も重要で、うまい若い俳優たちが多かった。音楽の使い方もうまいものだが、(かつてはレコード音楽編集だった)今回は音源が苦しい。
肝心の作品。ブルーのシュルツの作品からのコラージュだが、この作者ほとんど知らなかった。カフカの後継の作者のようだが、その世界はかなり甘い。大筋は現代社会でははみ出して生きた男とその家族をめぐる一種の現世逃走譚で、舞台を見ていれば、懐かしい風景と見とれてしまうが、内容的にはかなり物足りない。せっかくカフカなどという世紀の大物も食ってきた松本修なら、せめて、カズオイシグロくらいは食ってほしいところだ。

RTA・インマイ・ラヴァー
東京にこにこちゃん
駅前劇場(東京都)
2024/10/02 (水) ~ 2024/10/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/10/06 (日) 13:00
二十代で亡くなった主人公の小学校以降の人生を50分ほどで見せた後に「バグを使って部分部分をスキップして30分に収めれば死を覆してそこから先に進むことができる」というゲーム丸出し(笑)の課題に挑戦する主人公たちを描く。
「演劇とコンピューターゲームの融合」を得意とする(私見)ここだが、また新たな独自の発想をしたことに舌を巻く。まったく演劇を何だと思っているんだ!(笑)

こもれびラジオ
劇団BLUESTAXI
テアトルBONBON(東京都)
2024/10/22 (火) ~ 2024/10/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
面白かったです。
ストーリーも良いし、役者さん達は個性あふれる登場人物達を好演していました。
共感できる言葉、台詞が沢山あり、気付くと「うん、うん」と頷いていました。
観劇中も観劇後も温かな気持ちになり、ラジオっていいな、仲間っていいなと、改めて思いました。
素敵な舞台でした!

「籠女の禽」
こらーめす
シアターシャイン(東京都)
2024/07/18 (木) ~ 2024/07/21 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
自分の人生で、”おっぱい”って言葉を一番聞いた時間だった。何回聞いたか数えきれない。
前半は、おバカな青春喜劇なんですが。
急転直下の後半は人間の暗部に飲み込まれます。
この落差が……どちらの見せ方も巧みなだけに、落差が本当に強烈だった。

あちこち痛いんだよ
キドキカク
OFF OFFシアター(東京都)
2024/10/17 (木) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
旗揚げ公演らしく。とても熱のある芝居だった。
オフオフでやるには出演者数も多く、舞台美術も色々と凝っていて、もう一回り大きい舞台でやったほうが手狭に感じなかったかも。
物語的にも、色んな演劇的な演出にしても、思いついたことやれることを全部やってみる、みたいなところは良いと思った。
必ずしも主人公に共感出来たわけではないのだけど、物語のクライマックスのヒロインのタイトルを含んだセリフは響くものがありました。
そこで幕が下りないところも、悪くなかったなって。
役者陣は、みんな素晴らしかったです。

ビッグ虚無
コンプソンズ
駅前劇場(東京都)
2024/10/16 (水) ~ 2024/10/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
サブカルネタ、ネットミーム的な時事ネタ。
これらを剥ぎ取ったとき何が残っていたか?
虚無が描けていたとも思えませんでした。
刹那的にそれなりに起伏はある。
それなりに破天荒な展開や役者の力を楽しむことは出来たのですが、驚きや気づきは無かったかな。
総合的には水準以上だとは思います。
楽しめたのですが、期待のハードルを上げすぎたのかもしれません。