最新の観てきた!クチコミ一覧

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8・12〜白球〜

8・12〜白球〜

劇団裏長屋マンションズ

ブディストホール(東京都)

2015/06/16 (火) ~ 2015/06/22 (月)公演終了

満足度★★★★

涙なくして観れない・・・
あの事故から、もう30年も経つのですね・・・。

“実話を元にしている”ということもあり、物語への求心力が強く、
感動の物語でした。

“わきおこる涙をやさしい微笑みに” と記されたとおり、
“落涙”、そして“微笑み”の私。

「青春シリーズ」の、懐かしい役者さん達を拝見し、
別の意味でも時の流れを感じた舞台でした。


ゴドーを待ちながら

ゴドーを待ちながら

KARAS

KARAS APPARATUS(東京都)

2015/06/08 (月) ~ 2015/06/17 (水)公演終了


色のない漆黒の世界。佐東さんの使い方には驚いた。

東海道四谷怪談

東海道四谷怪談

新国立劇場

新国立劇場 中劇場(東京都)

2015/06/10 (水) ~ 2015/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★


3時間+トーク。なんて簡素な舞台だろう。鏡に向かう乙女が物悲しい。国立劇場でもコラボで歌舞伎の通しをやってほしいものだ。

ゴドーを待ちながら

ゴドーを待ちながら

KARAS

KARAS APPARATUS(東京都)

2015/06/08 (月) ~ 2015/06/17 (水)公演終了

満足度★★★★★

無題1515(15-203)
20:00の回(曇)

19:45会場着、JR快速遅れのためややおし19:55開場、お客さん多い、20:14開演~21:21終演、21:31トーク終了。

初日に続いて2回目、本公演は「初日~3日目」休演二日間「後半4日目~」という構成、視点を変えるために少し後方に座ってみました。

開演前の雰囲気は変わらず、やや構えつつ開演...が、何か違う、いや全然違う、静と動くらい違う。お休みを挟んで劇的に変わったようです(トークより)。

ゴドーを読んでみようか、思うほどの刺激。摩訶不思議な照明は会場の深い呼吸なのかもしれません。それにしても、なぜ上から照らしているのに佐東さんの影は上にのびているのだろう。

最後の曲は、やはり池袋で使った曲だそうで、また舞台を観たい。

ボス村松の兄弟船エピソード1・2・3

ボス村松の兄弟船エピソード1・2・3

劇団鋼鉄村松

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2015/06/09 (火) ~ 2015/06/14 (日)公演終了

満足度★★★

良く出来た学芸会
出演者は印象に残る方が多く、
NPO法人さん、加藤ひろたかさん、廣岡篤さんが特に良かったと思いました。
2時間を越える芝居が2000円で観られるのは中々無いことですが、途中から疲れて集中が切れてしまいました。

ネタバレBOX

小道具や、幕の張り方が雑なところがあり、チープな印象でした。
あと、舞台奥に並んでいる照明の光がずっと顔に当たってまぶしかったです。でも舞台上はあまり明るくなくて出演者の顔がよく見えないのは残念でした。

2幕目の一人芝居がもう少し短い方がいいと思いました。
出演者の方は良かったのですが、言葉が多すぎて半分以上理解できませんでした。
詩的な言い回しに感心するところもあった分、もう少し演出が整理されててほしいと思います。
はんかい電車

はんかい電車

山尾企画

阪堺電車内(大阪府)

2014/08/31 (日) ~ 2014/09/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

影のMVP
はんかい電車における団体と会社担当者の関係について観客が感じたことを書くので、本文はネタバレBOXに。

ネタバレBOX

はんかい電車初演は乗車した2便だけでなく、始発の見送りと終電の出迎えにも恵美須町駅に出向いた。
始発の見送り時に乗客の誤乗防止案内をされていた担当者の方に観客として貴重な経験をさせてもらえることへの感謝の意を伝えた。その方は、乗車する当日には他の貸切があるので添乗出来ないんですとおっしゃった。しかし乗車する当日に恵美須町駅で待っていると山尾企画の行き先表示が目立つ電車からその方が降りてこられた。お話を伺うと「停車する駅やドアの開閉の段取りに粗相があってはいけないので乗ることになりました」とのこと。それだけこの公演の事を大切にしてくださっているのだと感じ、改めて御礼を述べた。
終演後の車庫での記念写真にも素敵な笑顔で入っておられるし、打ち上げにも参加された様子がブログなどで分かったので、団体と会社担当者が良い関係性を築いたからこそ公演が成功し、担当者の方がはんかい電車の影のMVPだと思った。

そして12月の再演では当日パンフに運転士役としてお名前がのっているし、終演後は役者さんと同じようにお見送りくださった。
カレッジ・オブ・ザ・ウィンド

カレッジ・オブ・ザ・ウィンド

演劇集団キャラメルボックス

サンシャイン劇場(東京都)

2015/05/30 (土) ~ 2015/06/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

感動しました☆
主人公のほしみを中心としたお話には家族愛が、ほしみの叔父・鉄平を中心としたお話にはラブストーリーが描かれて居り、どちらのお話も共感出来る、素敵なお芝居でした☆

エンドロール

エンドロール

トム・プロジェクト

赤坂RED/THEATER(東京都)

2015/06/10 (水) ~ 2015/06/17 (水)公演終了

満足度★★★

木村多江ひとり芝居/約100分
分かりやすくイイお話ではありましたが、ちょっとばかし普遍性に乏しい印象。
そう感じたのは、映画がらみのマニアック(って程でもないんでしょうが、映画に暗い私にはそう思えました)なジョークが相次ぐせいだけではないように思えました。
もっと根本のところ、話の基本的なこしらえに一考の余地があったような…。

その悩みが些末に思え、ヒロインに強く共感できなかったのもあまり評価できなかった理由の一つ。

木村多江さんの美しさ、可愛らしさ、演技力は堪能しました。

ネタバレBOX

自力で就職した気でいた映画配給会社に入れたのは、実は社長と知り合いだった母の計らいによるものだったー。

それに気づいた主人公は正規入社じゃないと判って思い悩み、後ろめたさから辞意を告げるが、“そこまでのことかぁ〜?”というのが率直な思いでした。
縁故だろうと何だろうと、ずっと憧れだった映画会社に入れたのだし、そこで一所懸命頑張れば良いではないか。

まぁその後いろいろあって辞意は撤回、ヒロインは勤務を続けることになるのですが、辞意を固める場面には強い違和感を覚えました。

そもそも、縁故云々は、話を盛り上げる材料としてちょっと弱い。
アタックチャンス

アタックチャンス

ThE 2VS2

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2015/06/13 (土) ~ 2015/06/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

3回も拝見したらもちろん、
ネタは分かってきてますけどそれでもとても面白かったです。!(^^)!  借金も貴重なネタの1つでしょうからあんまり減らしすぎないように、これからもお元気で大活躍なさってくださいませ。笑\(^o^)/

マイ・ベル

マイ・ベル

演劇ユニット パラレロニズム

d-倉庫(東京都)

2015/06/11 (木) ~ 2015/06/14 (日)公演終了

満足度★★★★

演劇愛
演劇への愛情を強く感じられるステージでした。終わり方が少しあっさりに感じてしまいましたが面白かったです!

ネタバレBOX

IQ198の必要性も薄かったです
蜜柑とユウウツ~茨木のり子異聞~

蜜柑とユウウツ~茨木のり子異聞~

グループる・ばる

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2015/06/12 (金) ~ 2015/06/21 (日)公演終了

満足度★★★★

る・ばるは三人
だからでしょうか。

ネタバレBOX

茨木のり子の男前に敬意を表して本人を登場させず、この世に残した彼女の気掛かりを一応本人の幽霊とし、彼女と同時刻に死んだ読み名がのりこの二人を気掛かりを取り除く手助けをする役割と彼女の側面を描くための幽霊として、る・ばるメンバー三人に分担させることとして、彼女の詩を引用しながら彼女の生涯を描いた話。

三人で束になってかからなければ太刀打ちできないと考えたからこそ幽霊物にしたのでしょうが、そこまで卑屈になることもなかろうにと思います。幽霊物は嫌いです。

平和に関する政策に反応する大衆の動向への夫の発言は意味深長でした。結局、憲法を無視する政党に投票しているのは大衆です。公約の裏を読み取れない大衆の愚かさに私も憂慮しています。

目次まで作っていたということは、彼女は遺作集を発行したかったわけでしょう。だったら、編集者に発見させるのに幽霊を使ってまで手間を掛けるほど見つけにくいところに仕舞い込むことはなかったのではないかと思い、そもそものストーリー展開に疑問を感じました。

男の人は、編集者たちが缶コーヒーを飲んだ瞬間に幽霊だと思いました。夫の幽霊の割には彼女の対応からはそうも思えずちょっと不思議に感じていましたが、まさかミカンの精だったとは驚きました。長田さんの感性、女子ロマン力故でしょうか。
キンセアニェーラ

キンセアニェーラ

baghdad cafe’

カフェ+ギャラリー can tutku(大阪府)

2015/06/12 (金) ~ 2015/06/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

観客が次回本公演作品を選ぶ♪
今回公演された3本の短編から、次回の本公演作品を観客の投票で選ぶ♪
実験的な取組、とても新鮮でした!
 ■ 
15分の短編と思えないくらい、どれも中身の詰まった、とっても濃~い内容でした。
個人的に笑えたのは「案劇」、この先の展開を観たいと思ったのは「不在」、とっても気になったのは「チル」、と3本それぞれ個性があって、どれも面白かったです。
どれが選ばれても、きっと面白い本公演になりそうです!
今回は試作公演との事ですが、試作公演なりに十分楽しめました。満足度5点としましょう♪
 ■ 
また各短編で出演者が異なるため、公演後、各出演者が自分の短編を観客にアピール。
でも自分の短編が選ばれても、自分が次回本公演に出演できるか(スケジュールなどの関係もあり)不明…。何のために、宣伝するのか…?
何やら不思議な感じの宣伝合戦でした。
 ■ 
そして最終的に選ばれたのは…、まだ発表されていませんが…。
打ち上げ時に開票された途中経過が、吉田さんのtwitterで紹介されています。
「不在」29票、「チル」29票、「案劇」30票と超接戦の様相を呈しているようです。
どれが選ばれたか、楽しみです!

透明人間

透明人間

劇団唐組

花園神社(東京都)

2015/05/09 (土) ~ 2015/06/14 (日)公演終了

満足度★★★

役者がいい
久々の野外劇。
蚊に刺されながらの観劇でしたが役者さん達の熱気で最後まで一気に観させていただきました。
やはり野外劇は勢いが大切と再確認させてもらった芝居でした。

山の声-ある登山者の追想

山の声-ある登山者の追想

カムヰヤッセン

ウイングフィールド(大阪府)

2015/06/13 (土) ~ 2015/06/15 (月)公演終了

満足度★★★★★

まるで冬山にいるようでした
なぜ山に登るのか・・・2人の登山者が織り成す会話から、山の崇高な美しさや素晴らしさ、より困難なものへの挑戦と達成感と同時に、自然の厳しさや恐ろしさ、人間の孤独や無力感、家族への愛など様々な思いを感じ取ることができ、そうした思いを共感できるところも多くありました。
とても素晴らしい2人の迫真の語らいにより、北アルプスの槍ヶ岳や連なる山々が目の前に雄大にそびえ立ち、満天の美しい星空が現れ、吹雪の厳しい冬山を実感することができました。
2人の人物像や家族構成など細部まで深く描かれていて良かったです。
見終わった後に、自分も山に登り、山頂から朝陽に照らされた美しい山々の景色を眺めてみたいなと思いました。

赤ずきん  The Labyrinth

赤ずきん The Labyrinth

ムーンビームマシン

HEP HALL(大阪府)

2015/06/12 (金) ~ 2015/06/15 (月)公演終了

満足度★★★★★

赤ずきんの真実の物語
物語の世界へと誘うプロジェクトマッピングを背景に流れるように美しいダンスやストップモーションと動きある殺陣がとても素敵でした。
王女様のハープの調べも美しく綺麗でした。
母から娘へと受け継がれる「赤ずきん」の歴史書。
どんな世界を選択するかによって世界は大きく変わってしまうことになりますが、アンヌが選択した世界は・・・物語の世界にどんどん引き込まれていってとても面白かったです。

ちょぼくれ花咲男

ちょぼくれ花咲男

文月堂

座・高円寺1(東京都)

2015/06/10 (水) ~ 2015/06/14 (日)公演終了

満足度★★★

〝構成″勝ち!
話の持って行き方が、じつに巧い!
登場人物の身の上まで引っ括めて本筋に絡ませている点は、冗長になりがちな物語に表情を与え、じつに秀逸。
「階級」と「ことば」の関係に着目した点は、素晴らしいですね!
江戸弁や廓言葉などは、現代人に馴染みが無いだけに正しい運用かどうかは不明だけど、少なくとも俳優のレベル差を誤魔化すのには一役買っていたのは確か。
これだけ構成がしっかりしてると、誰が演ってもそれなりのクオリティは維持できると思う。
それだけに「俳優泣かせ」ではあるが……。

地底人!? チケットプレゼント実地中

地底人!? チケットプレゼント実地中

演劇ユニットハイブリッド

白線(HAKUSEN)(東京都)

2015/06/15 (月) ~ 2015/06/21 (日)公演終了

満足度★★★

テーマは良かったが…
話の切り口、テーマは良かったが、比喩としての「地底」および「地底人」がイメージ出来なかった。開演前のイメージ映像が印象に残り、芝居は、その雰囲気を出しきれない。アーノルド・シュワルツェネッガー出演の有名な映画を引用しながら、ループもしくはパラレルワールドを観せる工夫はしていたが…。

ネタバレBOX

テーマとしては、地底人は顔を始め性格まで皆同じ。考え方が同じだから争わない。平和を保つには、異端者は排除される。今公演も突然変異で生まれたばかりに死刑を宣告される。その世界では、俳中律(0%か100%のどちら)の論か。その間(曖昧)の選択肢はない。逆に他の地底人と違う判断・判定をした場合は処刑される。典型的ないじめの形態である。人間社会でも社会的弱点…例えば障がい者等を蔑ろにするなどである。平等・平和という崇高な理念の中に芽生える全体主義の考え方が怖い。

本公演は、先にも記したが雰囲気作りが足りないと思う。ほとんど素舞台で、ボックスが一つあるだけ。それを立てたり、横にしソファーなり椅子に見立てる。これであれば、地底人という設定でなくてもよい。例えばカルト教団でも主張通りに描けると思う。

キャストは、汗だくになっての熱演であったが、地底人を表現しきれず、地上人との差違が感じられない。
芝居は、脚本だけではなく、演出や演技なども含め観せるものからすれば、今公演は物足りなく残念であった。

次回公演を楽しみにしております。
オールスターチャンピオンまつり『五右衛門vs轟天』

オールスターチャンピオンまつり『五右衛門vs轟天』

劇団☆新感線

シアターBRAVA!(大阪府)

2015/05/27 (水) ~ 2015/06/30 (火)公演終了

満足度★★★★

新感線ファンじゃないと・・・
今までの公演で色々なキャラクターが出てきていてそれを知っているわたしとしては懐かしかったり、こんなキャラクターあったかなと考えたりで楽しかったですが、初めて見るとなると話の内容的にはストーリーが深いわけではないのでちょっと物足りないものもあるかもしれません。わたしは成志こと”ばってん不知火”が最高にツボでした。

漂着(island)

漂着(island)

下鴨車窓

京都芸術センター(京都府)

2015/06/12 (金) ~ 2015/06/15 (月)公演終了

満足度★★★★


漂着する言葉が結構あることに気付いた。演劇も、この書き込みも。

ウィンズロウ・ボーイ

ウィンズロウ・ボーイ

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2015/04/09 (木) ~ 2015/04/26 (日)公演終了

満足度★★★

なぜ、コメディ要素の強い味付けにしたのか
「重くシリアスなテーマを扱いながらもウィットとユーモアに富んだ会話劇として」と、作品の紹介に書いてあったが、その「ユーモア」の部分を拡大解釈してしまったのではないか。
その結果、この作品のテーマが薄らいでしまったように感じた。

ネタバレBOX

「重くシリアスなテーマを扱いながらもウィットとユーモアに富んだ会話劇として」の「ユーモア」を拡大解釈して、より「笑わせたい」と思ったのだろうか。
必要以上にドタバタして、コメディ的な味付けをしているが、タイミング悪くどれも不発だった。

いや、そもそもそんなに「笑い」が必要だったのだろうか。

この物語は、海軍士官学校で学んでいた息子が、5シリング盗んだとして、退学になってしまう。
しかし、家族への風当たりが強い中、息子の無実を信じた家族が父を中心に、息子の名誉を回復するまでの戦いを描いたものであり、そのシリアスなストーリーの中に、ふと、ユーモアが顔を出す、といった作品のはずではなかったのか。

戯曲を書いたテレンス・ラティガンは、喜劇で有名な方らしい。
したがって、随所に喜劇的な味付けはされている。
戯曲を読んで、面白いところを拡大してしまったのだろうか。

しかしそれは、やはり「日常の中」にあるちょっとしたウイットであって、大笑いさせるものではないはず。
大笑いして、ホロッとさせるというような人情喜劇でもないし。

あくまでも「日常」が土台にあり、そこが面白くなったり、ある出来事でぐらっと揺らいでしまう恐さがあったりで、それに立ち向かう家族の姿があるのでは。
困難だけではつらいから。そこが、喜劇を得意とする作者の見せ所であるのだろう。
「コメディ」が作品の土台にあるのではなく、「日常」が、だ。

例えば、こんなシーンがある。
娘に求婚しにボーイフレンドがやって来る。母と娘は別の間にして、対応するのは父の役割。
ボーイフレンドと大切な会話が済んだところで、父は杖で床を叩き、別の間で控える母と娘に部屋に入ってくることを伝えるのだ。
しかし、コメディの常套として、ボーイフレンドとの会話で気持ちを高ぶらせた父は、つい杖で床を叩いてしまう。
観客は、その展開にほくそ笑むのだが、母と娘はなぜやって来ない。
そして、ボーイフレンドとの会話が終わって、本当に杖で床を叩いても彼女たちはやって来ない。
実は、2人は会話に夢中になっていて、杖の音が聞こえなかったのだった。
という展開なのだが、そのときの父親の反応が、コメディのそれなのである。
父は小林隆さんが演じているから、そうした反応がうまい。

間違えて杖で床を叩いてしまったことに気が付き、別の間を見る、という反応をする。
本当に杖で床を叩いたのにもかかわらず、2人が入ってこないことへの反応の表情がある。
そうした反応は、コメディのそれであり、作品全体が「笑い」中心ならば、爆笑になった可能性があった。

しかし、この作品はそうではない。
無理に笑いを取る方向に持っていくのではなく、そこは抑えたほうが、軽いウィットやユーモアになったのではないだろうか。
そうすることで、物語に集中できたように思える。

「笑い」を意識しすぎて、観客はとても中途半端な気持ちに追いやられたように思う。

また、息子と女記者が必要以上にうるさい。
作品全体のトーンとマッチしていないように感じた。
ドタバタの中心にはこの2人とメイドがいた。

メイドも、コメディ的な要素が多すぎて、いかにも「笑うところ」です、な見せ方をしすぎではないか。
メイドの設定は、少し野暮な感じで、全体的に重くなりがちなストーリーの、息抜き、あるいは救いになる要素となっているとは思う。
しかし、全体的な変に笑いを意識しすぎているために、そうしたメイドの役割を削いでしまっているように感じた。
とても大切なポジションのはずなのに。

そんな感じで、前半は結構つらかった。
やっと、前半の幕切れに、弁護士が登場することで締まってほっとした。
前半がこんな感じのままだったら、後半を見ようかどうしようか迷ったほどだ。

ストーリーの展開により、登場したときと役の印象が変わっていくことがお約束とはいえ、とてもいい感じではあった。

中村まことさん、良かった。

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