「エル・サボタージュ」「知り難きこと陰の如く、 動くこと雷霆の如し。」
Office ENDLESS
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2015/07/04 (土) ~ 2015/07/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
ぜひ観て欲しい!
暫くぶりの西田演出!さすがと唸った!シンプルだが、ものを言うセット。意味深であり、激しくもあり、変わっていく時代の流れさえ感じさせる。そして、田中良子の凛とした美しさ、若手も熱の入った演技が見応え有り。その他も実力派揃い。ストーリーは前半多少難解かもしれないが、次第に浸み込んでくる、その痛みや苦しみ。観る側の心にも“のめり込む”舞台であった。
結婚手形/なりゆき泥棒
新国立劇場
新国立劇場 中劇場(東京都)
2015/02/20 (金) ~ 2015/02/22 (日)公演終了
満足度★★★
研修生の公演なので、オペラを軽く楽しむにはいい
いずれもロッシーニの1幕モノのオペラで、『結婚手形』と『なりゆき泥棒』の2本立て。
各全1幕/イタリア語上演/字幕付
ネタバレBOX
新国立劇場研修生の公演。
朗々たる大作もいいが、こんな感じの1幕モノのオペラも楽しい。
『結婚手形』
カナダの裕福な商人から、イギリスの商人へ花嫁の注文が入る。
イギリスの商人は、自分の娘を彼の相手にと考える。
しかし、娘には恋人がいる。
それを知ってしまったカナダ人は一計を案じるのだった。
そんなストーリー。
一言、二言の台詞で済むことを、延々語り歌う。
もちろん、オペラとはそういうものなのだが、それを感じさせる単調さがある。
表現力の問題かもしれない、と言ってしまうと身も蓋もないのだが。
内容的に、笑いを取りたいためか、コメディっぽくするための細かい演出がされるのだが、それが逆効果になってしまった印象だ。
元のオペラの部分がもうひとつな、だけに。
『なりゆき泥棒』
花婿としてナポリに向かう青年が、旅館で偶然出会った青年パルメニオーネと、カバンを取り違えてしまう。
パルメニオーネは、花嫁の肖像画を見て一目惚れしてしまい、花婿になりすましてナポリに向かう。
一方、ナポリにいる花嫁は、花婿に会ったことはなく、花婿の真意を知るために、侍女と衣装を取り替え、侍女を花嫁と偽り、花婿を迎える。
どちらが本当の花婿なのか、ということを主張し合い、なんとなくオチのところが見えていたのだが、歌舞伎などではありがちな、「えーっ」(笑)という展開が先に待っていた。「実は・・・」と、いう「伏線なし」の展開(笑)。
なかなかテンポが良くて、舞台の上も活き活きとしている。
花婿役の小堀勇介さんの声の伸びが良く、花嫁役の清野友香莉さんも良かった。
自由を我らに
カプセル兵団
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2015/07/07 (火) ~ 2015/07/12 (日)公演終了
満足度★★★★
口語訳憲法の妙
感想を書くのはとても難しい。
というのもこのわたくしが、憲法フェチと言えるほど憲法大好きでそのなりたちや意味の奥深さにべたぼれだから。誘ってくれた人はわたしのその気質を知ってるからこそ「あなたに見てほしい!」と、誘ってくれたのだろう。
わたしは今回のテーマを持って、しかも正面から、さらに喜劇として、これを作られた役者、スタッフの皆さんの勇気と真摯さにまず大きな拍手を。そして敬遠されることなく客席と一緒になって転がりながら考えられるように持ってくその脚本と、聞き取りやすい台詞、間のよさ等の役者さん達の力量に感服です。
ネタバレせずに言える感想は限られる。ひとつそれ無しに言えることがあるとすると、登場人物がたくさんいる中で、わたしの言いたいことをスパーンと言ってくれる人が一人もいなかったことが、唯一の不満である。しかしそれは、わざと観客に自ら考えさせるためにあえてそうされたのかはわからない。芝居としてはない方がいい台詞、かもしれない。
ともかく、面白く退屈しない。それに遠慮なく笑える。客席の雰囲気もとてもいい。
それと、わたしはやっぱり黒田勇樹さんが役者に復活してくれて、嬉しい♪
見るか見ないか迷っている人がいれば見るべし。憲法のことは自分の頭で考えたい人も見るべし。決して結論を押し付ける舞台ではない。安心して笑って考えて、唸れる舞台です。
ネタバレBOX
とてもいい舞台だったので、ネタバレというより構成上の不満をいうと、「押し付け論」前提にあることが、憲法の劇をつくるのあたりよかったのかどうか。
憲法の成り立ちの資料が、国会図書館の特設サイトにも公開されているが、そこには憲法制定を巡るいくつもの議論が、まるで芝居の台本のようにかかれていて、いやそれは実は「単なる」議事録なのであるけれど、実にドラマチックなやり取りがそこにはある。それこそ大の大人が恥ずかしくなるくらい大まじめに、壮大なロマンを語るのも見える。
それからそこには、民間や政党が提出した複数の草案もある。
巷ではいかにも日本国憲法がGHQの押し付けであるから憲法を変えるか変えないかという議論になっていて、そこを混乱させないために芝居もそういう設定にしたとも考えられるが、やはり、この議論があったことは変えて欲しくはない史実だとは思う。複数の草案や議論があったことは、資料の存在だけでなく天皇と皇后も度々公的に証言されている。
ここを踏まえず(もしかしてあえて踏まえなかったのかもしれないが)話が進むため、若干軽薄だ。
登場人物のひとりでもいいので、心底この憲法の表現や目指すものに惚れぬくものがいていい。それと「立憲主義」という不可避なキーワードに一切触れていないことが、歯痒かった。
と、書いてしまうと根底からこの舞台を否定してるみたいに聞こえるかもしれないけれど、この前提の違いを感じながらも、腹から笑えるし、納得や説得力も十分ある。繰り返し書くが、人に勧めたいかどうかといえば、迷っているなら、友人と誘い合って行くべし。感想を自分の言葉でわいわい語りたくなる。そこが何よりこの芝居の魅力。
新宿コントレックスVol.14
アガリスクエンターテイメント
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2015/07/07 (火) ~ 2015/07/07 (火)公演終了
満足度★★★★
単独ライブ満喫
開演前MCから終演後の告知まで全てアガリスク一色の単独ライブ、濃密で疾走感に満ちたひとときでした。
「複数団体によるコントイベント」が「単独ライブ」になった経緯を知るとイベントの今後が若干気がかりになってくるのですが、それでもとにかく楽しかったです。
個別の感想は以下に↓
ネタバレBOX
『お父さんをください』:Vol.13のジョナサンズVer.も面白かったが、SF風味を維持したまま結末をすぱっと決める本家のほうがやはり好き。邪悪な兄のインパクトが以前動画で観た過去公演より格段に増していて吃驚した。時空の裂け目の効果音に昨夏の『時をかける稽古場』を思い出して懐かしくなる。蛇足だが個人的に沈さんのセーラー服姿は断然アリだと思う。「逆に」じゃなくストレートにアリだと思う。
『LiePhone4s』:笑いどころてんこ盛りの展開は好みなのだが、どうしても「父よ何で最初〝バイト先の店長〟と話した時点で声が恋人と一緒だと気づかない?!」という思いが拭い切れず。あと至近距離で見ると店長(本物)の奇行が動画よりずっと怖く感じられることを発見。
『P3/4』:LiePhoneとエクストリームに挟まれるとどうしても印象が薄くなってしまうか。初見時に「お金あるなら誰かが『もうひとつ買ってくる』って言い出すのが自然なんじゃないだろうか」と思ったのだが、前回・今回と続けて一緒に観劇した友人は「3つともひとつのお皿に出して4人でつついたらよかったんじゃないかな?」と提案。その発想はなかった……! あの4人だとそれでも揉めそうではあるけれど。
『エクストリームシチュエーションコメディ・ペア(淺越・塩原組)』:ここでも顔を覗かせる邪悪な兄。今回のコントレックスは邪悪な兄(の、キャラクター)に支配されていたと言えるかも知れない。
『エクストリーム~』はアガリスク初体験の思い出深い作品。かれこれ5回ぐらい観ているはずだが、何度観ても飽きない。もともと「笑いどころをこれでもかとばかりに詰め込んだテンポの良い漫才」と「細部まで凝りに凝ってオチも綺麗にキメるコント」が大好物なので、そのふたつのいいとこ取りをしたかのような本作は自分にとって理想形である。
七月大歌舞伎
松竹
歌舞伎座(東京都)
2015/07/03 (金) ~ 2015/07/27 (月)公演終了
満足度★★★★
夜の部2回目
いい悲鳴が上がっていた。その一方で掛け声がなかった。難易度が高いことがあり、大向うの世代交代は深刻と思われる。今日は複数の役者がセリフのノリがいまひとつ。
自由を我らに
カプセル兵団
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2015/07/07 (火) ~ 2015/07/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
憲法ってこんなに面白い!?
とても「良質」な劇でした。
俳優さん女優さんがしっかり憲法について真剣に会話しているのに
最初から最後まで笑いが絶えず、二時間あっという間でした。
最初が少し固いテーマなのかなと思っていたら
唯一遅れてくる広告屋さんが来てからもう話が転がり
笑って頷いて考えて笑って、とにかく渡部さんのエネルギーに圧倒
美味しすぎる役な上に声もパワーも一番で、ぐんぐん舞台を引っ張ってました
!
第9条から最後の黒田さんと渡部さんとのシーンで感動しました。
もう一度観にいきます!!
つじたくvol.1
タクフェス
Zeppブルーシアター六本木(東京都)
2015/07/07 (火) ~ 2015/07/08 (水)公演終了
満足度★★★★★
七夕はやはり曇るなぁ毎年・・・・
それはさておき、楽しい舞台でありました♪
PMC野郎さんと同じく開演前=開場してすぐに座の温めがあって開演まで飽きさせません(^^)・・・で18:30~21:30までノンストップでバラエティ豊かに芝居にダンスにコントが繰り広げられるのでありました(笑)
まぁ難を言わせてもらうなら、駅からチト遠いかなぁと思えるのと。敷地入り口から開場までが遠いなぁ(^^;)と。(麻布十番からだと上り坂さぁ)・・・・まぁ自分は乃木坂から歩いて行きましたが・・・・少々迷った・・(^^;) 結局ブルーマンはTVでしか見なかったが、こうしてシアターが残っているのですね。座席の傾斜も良く、千鳥配置で後方の席ながら舞台は見易かったです。
明日のお昼が少々席が空いてるので来て欲しいと正直に懇願するトコは評価します=舞台も観劇料金貰ってナンボでしょうしなぁ・・・と。
というわけで時間とお金があって、笑い+感動などお好きな方には薦めます。
(人気がでないとVol.2は無いかも・・らしです)
幕間多く暗転多い中、結構みなさんスマホの画面で光を灯される方々が多かったです=マナー違反ですが、みんなでやっても駄目なものは駄目ですよ!
中でも画面明度を落として自身の足の方でわずかにそっと見る方はまだしも、堂々と自分目線で明るい画面見る無神経な方は女性が多かったなぁと感想。(短時間ならと思っているのでしょうが、明かりは水もれ以上にもれるものです。)
ネタバレBOX
前説というか前座?&幕間の解説?などに明るく楽しいハレルヤシスターズさんが良い味出していました。
お題目は
その壱 新幹線B席! コントです 舞台上に3連の新幹線座席配しての・・・
その弐 初恋レストラン 甘酸っぱいというか少々年のいった大人の恋愛事情
(笑えてホットするい~い話でした)
その参 誘拐犯の憂鬱 怖い殺人さえ辞さない誘拐犯の衣装が熊のプーさんで・・・なんと右と左の足が逆に入ってしまって足が欽ちゃん走りになるという強力アドリブ付き・・・・・(^^;)=明日はちゃんと着込むと宣言されていました 話の捻りも良く楽しめた犯罪サスペンスコメディ
その四 DUET 今年の後半に全国ツアーをする「くちづけ」のような感動話でした・・・・天使のイメージを辻本茂雄さんで作った話だそうです
で幕間にダンサーさんのアンサンブルが入るという豪華さです♪
辻本茂雄さんは舞台人生初の舞台上キスシーンを披露されました・・・20歳の娘の前で・・・宅間孝行さんと・・・・(^^;)
終演後のぶっちゃけトークで、よしもと新喜劇だと稽古時間は4時間ほどなんだそうですが。今回の舞台では100時間稽古されたそうで、もう止めたいなぁと宅間孝行さんの方を見ると殺人鬼のような目で稽古の続行を宣告するので、自身が先輩なはずなのに「ハイ」と継続の返事をせざるをえない状態だったと暴露されていたのがユニ~クに思えたデスね=かける熱量が多いということでありましょう。
・・・・遅い帰りになった分、やっとこさ六本木のザボンのラーメンを初めて食べれたのもテンション上がったなぁ(^_^)と。 (少々高かった=¥950ですが味は良かった)
青色文庫 -其弐、文月の祈り-
青☆組
ゆうど(東京都)
2015/07/07 (火) ~ 2015/07/12 (日)公演終了
満足度★★★★
無題1528(15-216)
19:30の回(七夕の夜、小雨~曇)
18:59受付、開場。庭を左にみた座席、座布団(大きめ)+椅子席。舞台には演者の椅子(6脚)その向こうにいくつもキャンドル(グラス)、客席誘導は和服姿の吉田さん自ら。座ると、ここの井戸の水を使った冷たいお茶。
キャンドルの炎が揺れ、庭に面したガラス戸には室内の風景が映りこみ、
ちょうど水をやっているのか、外にいる女性とひとつになっていました。
19:28役者さん登場、19:29前説(吉田さん、2作で60分)、19:33開演~20:27終演。
ここは2回目(かもめ 2011/6)、今泉さん復帰3作目。
先日「かたりと」の「テルマエ太宰@殿上湯」で「瘤取り(お伽草子より)」「灯籠」を聴き、「太宰治の女たち」を読んでいるところで、本作「十二月八日」は偶然とはいえなんともよいつながりとなりました。
女優さんの中で今泉さんだけが「洋服」、なぜだろうと考え、これは戦争の悲劇を体験しつつ、これからの日本を築く新しい世代なのだろう、と勝手に納得させるのでした。
女性のひとり語りを6人で。
個人的に...ですが、揺らがない明りをもう少し落とし、キャンドルに揺らぎを演出させ、戦争が始まったという雰囲気が醸し出せたのではないかなー、もっと足元まで来ている闇があればなーと思いました。でも、もしかしてそれはこの作品には相応しくないのか...。
観た作品:大西さん「線のほとりに舞う花を(2011/4@王子)」。土屋さん「へんしん(仮)@2015/2@風姿花伝」。
自由を我らに
カプセル兵団
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2015/07/07 (火) ~ 2015/07/12 (日)公演終了
満足度★★★★
共感させられるネタ(憲法の面白解釈)と右往左往の討論展開が「良」
(初日ゆえの固さ/台詞トチリなどが序盤ありましたが)
文語調(ぶんごちょう)の固い条文を口語調(こうごちょう)に直す、
という表のメインテーマ
(フライヤーに書いてあります)が始まった辺りから、
「そうそう、確かに憲法の条文って書いてある内容
普通に読んでもさっぱり分からないよね!」という同意/納得と、
固い条文をほんと軽い口語調に直していく様に
「このくらいフランクなもの言いにしてくれたら
一発で理解できるのにね」と共感する気持ちが大きかったです。
今回の会話劇のウリの1つである
「ライブアクション演劇」が単なるアドリブを使う事なのか、
いくつかの引き出し(台詞群/会話群)を用意しておいて、
毎舞台その場の空気次第で使い分ける事なのかは
まだ初見なので分かりませんでしたが、
1つのネタに対して2人の役者が返事しようとかぶった時など、
「今がライブアクション演劇」のきっかけのタイミングなのかな?
とちょっと気になってました。
今後、2回3回と観ていくと回ごとに
会話の流れの違いなどがあって面白いのかも知れません( ´ー`)
ネタバレBOX
【思った事】
表にほとんど全部書いてしまいました。
・ ライブ感覚(生っぽさ)を活かした会話劇、の討論劇という感じ
国会答弁よりも更に主題を置き去りにして会話が
右往左往していく様を楽しむという
・ ただ、劇場自体がかなり大きいのですが、
「この会話劇にこの大きさが必要だったかなー?」
とちょっと疑問に思いました。
? 自分は前で観てたので演者の表情やリアクションなど
細かな所作まで見えましたが、後ろ(上)の方の人達まで
見えてたのかしら?
・ 「ライブアクション演劇」だからこそ、
もっと皆さん個性を出して行って欲しいかな、と。
演者について、積極的に会話に参加するメンバーと
そうでないメンバー、
そういう役付け(役作り)ともとれますが、
それぞれに面白そうな背景を持ったメンバーなので、
どんどん会話劇に混じっていって欲しいなあ、と思いました。
明日以降、そのバランスが変わっていくようなら
今日の観客達も「新しいお芝居」を観るように
また楽しめるのかと思います。
・ 物語序盤の説明、
中盤の各条文などについてのドタバタ会話劇、
と来て
ラストに来る真のメインテーマである「憲法第九条」
(と、その他国家「君が代」国の象徴「天皇」など、
結構普通に触れていいのか迷ってしまうようなネタの数々)、
結局討論するだけしたあげくGHQが作成した条文(文語調のもの)を
そのまま提出しよう、という
現実的展開に落ち着きましたが、
僕個人の感想としては、この物語はドタバタ喜劇や共感するものを持った上で
吉久さんの「想う」締め方で締めてしまっても良かったかと思います。
・ (現代の問題でもある)憲法第九条の是非、「戦争」の是非について、
結局過去の人達は悩んだ末に
後(のち)の未来に生きる人達(丁度今の自分達)に、
その考えが正しかったのかどうか、
の審判を任せたのかな、という感慨のあるエンディングでした。
戦後70年のこのタイミングで、
一番ホットなこの話題を本劇として
提示してきた事自体がカプセル兵団の意志表示だったのでしょうか。
・ あと、笑いの取り方について、
前の劇がキン肉マンその他のジャンプネタなどに
走りすぎていて、物語のファンタジー性にそぐわない、
という感想を書いたのですが、
今回の劇では「笑いの取り方」として初心に立ち返ったかのように
「物語/会話に連動した笑い」として
見事でした。
面白かったです、
もう1回観て、初見との違いを味わいたいですね( ´ー`)
PS.あ、ワーサル八幡山では言ってましたが
「タバコを使う演出」は事前説明した方が良いと思います。
嫌う人も多いので。
ネバー×ヒーロー
WBB
ナレッジシアター(大阪府)
2015/07/04 (土) ~ 2015/07/05 (日)公演終了
満足度★★★
サイドシート
見切れるかなと思いましたが、気になることはない内容でした。
ヒーローものですから衣裳がちょっと気になりましたが、演出が砕けた感じだったのも少し物足りない。ストーリー的には、ネバーギブアップなのはよくわかりましたし、週7日出勤の悪役ヨゴレールさんお疲れ様です。
不倫探偵 ~最期の過ち~
大人計画
サンケイホールブリーゼ(大阪府)
2015/07/01 (水) ~ 2015/07/05 (日)公演終了
満足度★★★★
てんこもり
悲しい物語はあるものの、それを上回るこれでもか的な笑い、切り口もいろいろです。松尾さんのあの動きがこんなに長い時間観られるのは、ひさしぶり。あかいさんの歌ねたも。
ひとり、独りの遊戯
玉造小劇店
ザ・スズナリ(東京都)
2015/07/01 (水) ~ 2015/07/08 (水)公演終了
満足度★★★
こてこての大阪弁が楽しい。
戦後の大陸からの引き上げから高度成長期を男として生きた、女の半生の物語でした。
めまぐるしく変わる日本の時代を背景に、43役を11人の役者さんでこなすということで、演出の工夫が面白いです。
役者さんたちも達者な方ばかりでした。
ただ、ちょっと冗長で、劇的な彼女の生き方にしては平坦に感じてしまいました。
しかし、いつもチャレンジ精神旺盛で楽しいわかぎさんです。
俺の白飯を超えてゆけ!!
ヨーロッパ企画
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2015/07/02 (木) ~ 2015/07/05 (日)公演終了
満足度★★★
会場もこじんまり
本公演と違って、装置もこじんまり。でも、作品はしっかりと、順を追って楽しめる内容でした。生姜焼き定食の呼び方もいろいろと。
岸田國士戯曲
劇団SOFT GEAR
上之町會舘(岡山県)
2015/07/04 (土) ~ 2015/07/05 (日)公演終了
満足度★★★★
なぁるほど!the 赤木わぁるど!
行って良かった~~~。
「オモシロサ」の平均点という点では星4つを選んでしまうけど、でも「古臭くて堅苦しい演劇なんだろう」なんて決めつけてたら・・・うふふふ。これは見た人間だけのお楽しみなんだよね~~~。詳しい感想はネタバレの方に書き加えておきます。
ずっと以前に、ザキさんがおっしゃってた(「パレード旅団」の時、と記憶している)、「赤木さんが演出すると、全然別の物語になりますから・・・」という言葉が今回しみじみと甦りました。恐るべし、赤木マジック!・・・でもそろそろ、福井脚本も恋しいなぁ~~~。
ネタバレBOX
以下は観劇順。
①「かんしゃく玉」
男と女、それぞれがブチ切れる度にかんしゃく玉を取り出して投げつける。大きな事件とかは無いのだが、それでも男と女の「かんしゃく」の種は尽きない。
面白くないワケでは無いけど、大笑いしたり感動したりのドラマも無いので、正直ちょっとばかり退屈を覚えました。「癇癪玉」(遊んだ記憶が無いので解らん。ヘビ花火が好きなクラい子だったから。)というスラップスティック的アイテムを生かしてもっと笑いが取れるコミカルな演技をすれば笑いが取れるのに、とも思いました。後になって気がついたのですが、癇癪を起した側よりも、後ろでそれを見ている相方の表情を「見せたかった」のではないか、と。“なんかワカランが、突然不機嫌になった”だの、“何でこんな事で腹立てるんかな、このヒト”という具合に、気持ちが完璧に擦れ違ってるんです、男と女って。まぁ所詮は脳みその造りが違うんだから仕方無いっていうのは今やジョーシキなんですが、理窟を知らなくても百年近く前にそれを笑いのネタにしてた、っていうのは・・・やはり凄い事なのかな。
②「命を弄ぶ男ふたり」
それぞれ失恋した男が二人、夜の踏切で列車に飛び込んで自殺しようとするのだが―――おそらく台本だけ読むと最も苦手な、たった二人の対話劇。だがそれが失恋エピソードに似つかわしく無い(失礼wwwでもどうもウソっぽく聞こえて聞こえて・・・)お二人が足を引っ張り・・・いや、競い合うもんだから、それだけでもう笑えてしまう。
そして一番のお気に入りがここを通る「列車(たち)」。これがもし大きなホールだったらさして面白くなかったかも。でも「客席より舞台の方が広いんじゃね~か?」的な今回の設営。この、擬人化された列車(たち)の一両ずつの表情までもがはっきりと見えちゃうからオカシイのなんの。
文句無しに楽しかったという点では、今回の一等賞。勝手にタイトルを「ザワメク夜に命を弄ぶ男二人」と変えたくなったきやまさんでした。
③「紙風船」
“結婚一年後の日曜日をいかに過ごすか”で悩む夫と、休日を楽しみにしている妻の、妄想アレコレ。
男と女の擦れ違い、というテーマでは「かんしゃく玉」と似ているのですが、こっちは基本、夫婦ふたりが各々の「やりたいコト」を延々話し合ってるだけ。最早喧嘩も癇癪も起こらない、交わらない「一年目の惰性」ってトコか。
近所の子供がついて遊んでいる紙風船を男女間の付き合い方に重ねて、さり気無くつぶやく妻。それを知ってか知らずか、「犬でも飼うか」と欠伸をする夫。詮索しすぎかもしれないけど、この夫婦、本当は子供が欲しいんじゃないかな。台詞には出てこないけど。そう考えるとちょっぴり悲しくもある夫婦の姿でした。
余談ですが、妄想エピソードの中で「命を弄ぶ男ふたり」とちょこっとだけリンクしてます。A組・B組の上演両方を観た人だけにしか解らない小ネタ。これは恐らくギアのオリジナル部分なのでしょうね。
④「パン屋文六の思案」
順風満帆とはいかないが、そこそこありふれた平和な日常を描く前半から、“もしも明日地球が滅亡するとしたら、最後の一日をどうしたいか”という良く有るお題の後半ドタバタ劇へ。
要は、“普段そう大切とも思えなかったものが、ホントはかけがえのない幸せなんだよ”、という事なのだが、こういうのって大概「噂はデマでした、ちゃんちゃん。」でオチがつくのに、今回ドタバタしたまま唐突に終わってしまうのだ。元々の脚本がそうなのか、尺の都合で赤木カットが入ったのかは不明。「え?これでお終い?」と口あんぐり開けてたらカーテンコールだもの。正に衝撃のラストじゃて(笑)。
あ、この話も「かんしゃく玉」とちょこっとだけリンクしてます。それから、「17歳の泣き方をしなさい」という台詞はロドさんのアドリブなのかな?思わず笑ってしまいました。ゾエンヌ様、お許し下さい。
KM
7度
シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)
2015/07/03 (金) ~ 2015/07/05 (日)公演終了
満足度★★★★
無
フランツ・カフカの「万里の長城が築かれたとき」と安戸 悠太が「KM」の為に書き下ろしたテキストが用いられる。出演は、カフカ作品を担当する女1人。安戸作品を担当する男、女各1人の計3人。
ネタバレBOX
意味が未だ辛うじて成立していたと考えられる20世紀初頭カフカの作品では、万里の長城やバベルの塔などの巨大な建築物の創造に於ける方法論とその妥当性*(非妥当性)、パースペクティブ*(瓦解)が描かれるのに対し、安戸作品では、現代世界最強の軍事力に支えられた国の植民地として機能する私人というレベルに矮小化された、私人同士の殆ど無意味に還元せざるを得ない殺人という営為が対置される。
因みにF.カフカの生きた世界も現代世界最強の軍事力を誇る国にも、其処で暮らす個々人の魂を内側から見透かす神の目があり、そのことが神という絶対に対する人としての彼らのprincipleを根拠づけているのに対し、植民地の私人たちの規範は相互監視だけであるから、己の魂の底の底迄見透かされるような厳しいものではない。従って、誤魔化しの生じる余地が在り、絶対を根拠律とするprincipleは成立しえない。この人達にとって総ては流れてゆくものなのである。己の死さえも。
今作は、このような根拠律の差を、どちらの世界にも共通する項である“無”の意味する所を考察することによって呈示している。どういうことかと言うと、神を発明したのは、無論、人間なのだ。では、何故、人間は神を発明せざるを得なかったのか? 宇宙という広大無辺な、認識の届かない世界に意識存在として存在することの恐怖に耐えかねてである。即ち、無は総ての創造の故郷である。では、通常“無”と呼ばれる「もの」はホントに何も無いのか? 我々は“無”を前にすると、あらゆることを考える。否、考える他無いのである。今作の作家は、遊びを考えた。Kを上下で分割した後上部を時計回りに180度回転するとMになる、だとか、何度も繰り返されるひらがなの“く”と数学の記号~より大、<という読み変え等である。当然のことながら、カフカの頭文字Kと作品タイトルに含まれるMとの間にある“無”を媒介として遊び、KとMを関連づけているのである。この遊びを想像力の遊びと呼び変えることも可能だろうし、無を媒介とする創造の器と考えても良かろう。その縁を画定することは容易ではないが。
因みに音遊びでKとMを考えると、Kはカフカの頭文字、神をローマ字表記した時の最初のアルファベットであるのに対し、Mは無のローマ字表記最初の音、物語の最初の音でもあろう。
ところでこのような作業を通じて“無”の本質的属性は、創造性の最も自由な源泉であるというテーゼが逆説的に成立するのではないか? 銃で頭を撃ち抜かれた女の頭部からは、紐のような物が引き出されるが、この作業もイマジネーションによって引き出される創造を意味し、臨界点迄引き延ばされて切れることによって、それが製品化されるなど、現実に役立つ物になっていることを象徴しているとも取れる。何れにせよ作・演出・演技は、観客の想像力を問い掛ける事に今作の眼目を置いていることは確かだろう。
*はバベルの塔に関する評価
『鱈。』の(に)
Hula-Hooper
渋谷gee-ge.(東京都)
2015/05/22 (金) ~ 2015/05/23 (土)公演終了
満足度★★★★★
鳥取上演も?
初見のグループだが、当たり!! おもろかわゆい!!
何でも鳥取でFESをやりたいそうだ。
ネタバレBOX
リーフレットによると石立 鉄男を尊敬し阿久 悠先生を愛し「大人が本気出して作る学芸会」を目指す。ということだ。名前を「鱈。」と言う。が、発音はタラ? それともタラ マル? 後者だとしたら、タラとマルの間に半呼吸位の間が入るのか入らないのか等々、様々な疑問が湧く。これだけでも面白い。また、鱈は~しタラに通じ、歴史上事実だとされていることを対象化する為にも用いることができる。それとも、鬼婆の「馬喰い干鱈喰い腹太太(ふとふと)や」に通じるのだろうか? この辺りの謎も興味深い。
作品は、崩しミュージカルといった体。無論、ストーリーはあって物語のプロトタイプを踏襲するような内容だが、それは、大人が本気出して作る学芸会というコンセプトのグループだから、問題あるまい。演奏は生と再生の併用だが、演奏チームは歌唱も含めてキチンとプロの音を出してくる。音楽には結構煩い自分にもすんなり聴けるレベルの高いものである。
人魚達は、皆、ケンケン王の息女なのだが、人魚なので、当然海で暮らしている。だが、その泳ぎの形態模写が体を波のように動かす仕草で表されている点、両足部分は魚の形で一体化しているから、足はピッタリ揃えて動いてゆく。この動きが何とも新鮮である。臍出しルックなので、お臍が可愛い。雷が、臍を狙う訳である。下らない冗談はさておき、使われている楽器もユニーク、携帯用木魚(こんなもの初めて見た!)名前は分からないが、凹凸のある板をU字近いV字に曲げて叩く顫動音を楽しむ楽器だとか、小型シンバルや密教の祈りに用いる仏具等々。楽器も楽しい。ありきたりの楽器、リコーダーはわざと外す人が一人居たりして笑いを誘うし、ホンマおもろいねん。こんだけおもろい仕掛けをしておきながら、舞台袖に当たる場所迄来て暗転する迄キチンと演技をしているし、遊びと真面目の境界領域が実に波に反射して揺らめく光のようで巧みである。
途中、10分の休憩があったのだが、この休憩時間中に舞台美術も海中の景色から海岸、即ち陸に変わっているし、どこかポップな美術センスも作品内容にマッチしているので浮かず、さりげない所が凄い。
一人だけ♂の人魚が登場するのだが、彼のはおるベストには、何匹も蟹が貼り付いているのである。無論、鳥取名物の松葉ガニをアピールしていると見るべきだろう。松葉ガニと形は違うのだが(これも愛嬌だ)。
舞台『BLOOD-C』
BLOOD-C STAGE PROJECT
世田谷パブリックシアター(東京都)
2015/07/02 (木) ~ 2015/07/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
女の子のアクションはグッとくる!
4公演観に行きました。それぞれ色んな場所から観ましたが、その都度面白い発見があって楽しめました。特に主演の小夜役の方が観に行くたびに動きやお芝居に気持ちがこもっていくのが分かり、成長というか進化というか、そういうのを感じるのも面白かったです。千秋楽は本当に素晴らしかった。
DVD発売が楽しみです。まずはニコ生。早く観たいです。
幸せ最高ありがとうマジで!
同志社小劇場
同志社大学新町別館小ホール(101)(京都府)
2015/07/03 (金) ~ 2015/07/05 (日)公演終了
満足度★★★★
本谷ワールド炸裂
機関銃のように次々と繰り出されるブラックユーモアの数々。
とっても面白かったです。
ネタバレBOX
詳しくは自ブログでも書きました。
http://ameblo.jp/gooharuhide/entry-12047615675.html
死ねば者ども
東京エスカルゴ。
小劇場 楽園(東京都)
2015/06/30 (火) ~ 2015/07/06 (月)公演終了
満足度★★★
バッチとブッチャーが子供だったころの姿
全然見えなかった。こういう話だと昔のエピソードからその人の子供の時の姿がおぼろげながらも浮かんでくるものでしょ?今は作家の主人公の子供時代、すごく興味あったのに。なんか残念
うたかふぇ
ディー・バイ・エル・クリエイション
サンシャイン劇場(東京都)
2015/07/03 (金) ~ 2015/07/12 (日)公演終了
満足度★★★
演出の問題?
何しろ話のテンポが悪い。ミュージカルを謳うなら、もっと唄ったほうが脚本のユルさを補えるんじゃないか。河本がカーテンコールで「演出家は帰っちゃう」旨の発言をしていた。演出家の熱さの問題か。
河本の芝居を見ていて、むかし観たほっしゃんの芝居を思い出した。間はいいんだけどそれだけ。