自由を我らに
カプセル兵団
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2015/07/07 (火) ~ 2015/07/12 (日)公演終了
満足度★★★★
もし
今、国会でこのような議論がなされていたら!?と、考えてしまいました。絶好のタイミングの舞台ではないでしょうか!?憲法の議論というよりは
ネタバレBOX
言葉遊び的な要素が強かったように感じましたが、逆にそれがよく、面白くなっていたと思います。ストーリー上ではGHQからのお仕着せな憲法ということですが、よくできていると思ってしまいました。
青色文庫 -其弐、文月の祈り-
青☆組
ゆうど(東京都)
2015/07/07 (火) ~ 2015/07/12 (日)公演終了
満足度★★★★
B鑑賞
リーディングながら舞台演劇のようにイメージを与えてくれた。
「月暈とメスシリンダ」(公演終了 ご来場ありがとうございました)
Sky Theater PROJECT
小劇場B1(東京都)
2015/07/07 (火) ~ 2015/07/14 (火)公演終了
満足度★★★
月暈の意味
観ていて、とても理解でき、話の中に入りやすい内容でした。しかし、ストーリの中で、月暈の意味するところがわかりませんでした。
ネタバレBOX
ツグオを取り巻く環境はわかりましたが、ツグオと橘さんの絡みが理解が難しかったです。暗転が多いことが気になりました。ストーリーがあさっりとしていて、主張が伝わってこなかった、胸に響いてこなかった気がしました。座る位置が悪かったのが原因ですが、観たい場面で役者の後ろ姿が邪魔になり、表情やしぐさが見えなかったのは残念です。
つじたくvol.1
タクフェス
Zeppブルーシアター六本木(東京都)
2015/07/07 (火) ~ 2015/07/08 (水)公演終了
満足度★★★★
面白かった
なにはともあれ宅間の世界だなぁ。4つのオムニバスだけれど,一つ一つの話にも,全体を通しての構成にも,タクフェスの色が出ていたように思います。楽しい時間だった。でも,いかんせん,箱がでかすぎ。あれはイベント会場だよね。後ろの席だったため,ちょっと一体感に乗り遅れてしまいました。秋にはタクフェス本体,しかも,あの名作が再演されます。それに向けて期待の高まる良い予習になりました。今から10月が楽しみです。
福喜多さんちの三兄弟8~朝顔の頃~
劇団925
in→dependent theatre 2nd(大阪府)
2015/07/04 (土) ~ 2015/07/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
福喜多家の夏♪
シリーズ8作目にして初めて観ることができました。
毎回1話完結で、最初に家族構成と場面の説明をしてくださるので、初めて観る人でもすんなりお話に入れると思います。
今回は田渕法明さん演じる三男・薫くんと、山本誠大さん演じるその幼馴染み・翼くんの、息の合った掛け合いが見事で、終始笑っていました。
登場人物1人1人の個性が見事に合わさって、しみじみと夏のにおいを感じるお芝居でした。
また違う季節の福喜多家にも遊びに行きたいです。
映日果-アンジール
XZM
遊空間がざびぃ(東京都)
2015/07/01 (水) ~ 2015/07/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
男たちが守ろうとしたもの
初めて観る劇団、脚本家、ほぼ初見の役者さんたち。先入観というか、イメージというか、普段どんな役柄を演じていらっしゃるか、知らないのが逆に良かったのかもしれません、出てくる役者さんたちがその役柄まんま、にしか見えなかったです。(蜂巣さんは怖いヤクザさんだったし大藏さんは貫禄と存在感があって色気たっぷりの、でもすごく弟想いなヤクザさん、竹内さんは一癖も二癖もありそうな会長さん、最初に舞台に出てこられた時から圧倒的な大人の男の色気を感じました)
役者さんたちが気になって調べて後から知ったのですが、蜂巣さんは普段は穏やか(?)な役が多いようだし大藏さんは能役者さん!
竹内さんは歌を歌っていらっしゃるのですね、素敵なお声でした!
土田さんの演じる廣木は最初、無気力で死んだ目をしたような表情……それが物語後半でどんどん目に熱が込もっていくようで、すごく惹き付けられました。
男性13人、それぞれの役者さんみんなとても魅力的で、この公演をきっかけに別の舞台をまた観劇してみたいと思いました。
物語は緊張感がありながら笑える一幕もあったりと、無駄のない流れだなと感じました。
『アンジール』とは……いちじくが聖書における終焉と再生の象徴であることと重ねるなら、この物語は廣木自身の警察官としてのプライドの再生ともとれるかな、と思います。
廣木の一番最後のセリフが、薄暗く腐敗したニシナミの街に、一筋の光を射したように見えました。
「月暈とメスシリンダ」(公演終了 ご来場ありがとうございました)
Sky Theater PROJECT
小劇場B1(東京都)
2015/07/07 (火) ~ 2015/07/14 (火)公演終了
見てきた。
すごくナチュラルな芝居の人間ドラマでした。
ほとんど説明書きで紹介されている内容そのままでしたので、いろいろと考えずに見ることが出来ました。
細かく気になった事はネタバレBoxに書きます。
ネタバレBOX
とにかく暗転が多いので集中力を切らさず見るのはなかなか難しいと思います。
時間軸が同日なのか他の日なのか、BGMやセリフのワードから読みとらなければ付いていくのも大変かと思われます。
あと僕の見た回だけかも知れませんが、皆さんよくお噛みになられてました。意識がそう言うところに行ってしまうのも、集中力が切れていたからかも知れませんが。
個人的に理系の女性が好みですので、橘さんはかなり好きです。
最後の涙の量。素直じゃない理系女性ぽさに惹かれます。
青い空の真下で
G-フォレスタ
神戸アートビレッジセンター(兵庫県)
2015/06/26 (金) ~ 2015/06/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
それぞれの苦しみ 出来事 三年後の出来事
コメディタッチで描かれた震災後の仮説住宅での人々 それぞれの苦しみ 出来事 三年後の出来事 人それぞれで 現実の様に観てしまう 忘れてはいけないこと、 名作です
ネタバレBOX
忘れるんですよね カラオケ 飲みに行ったり 楽しい 忘れて・・・ // 正座した男 父さん・・・・ // 長尾さん重い ちょと休憩 鈴木君 ボランティア。// スロープ遠回り階段登る 手伝って。 行ってらっしゃい。// お父ちゃん ここや 僕らがこれから住むの。ここですよ新しい家。これで全部か 駄目になってしもうた 何もない 赤い紙が貼られて住めん。 娘 歩かれへん 陸上やってたのに。 こんにちわ 今月からここに 新婚です、 腹のたつ事ある地震の時 他の女の名を呼んだ。 家の旦那瓦礫の下で金縛りと。 中学生 助け出されてVサイン。電機止まるから冷蔵庫の中 生物食べた 贅沢。 あれから4ヶ月 非難所は出れたけど ここは いつ出れるやろ。正月から時間が止まった くらい ・・・餅つき しよう 道具は、 あてある // お父さん まだか 買い物。 仕事上手くいかへんのか。辞めようと 夜勤の仕事に。// 冴子:すいません 愛野さんの家は、 部屋に誰か居るの。汚いだけ。うそ。おはよう学校 楽しい 楽し無い 来週 体育祭 私 走れない 行きたない。 諦めたん 走るの // お帰り 夜勤 飯食
べた? 握り飯 おかずあったやろ。 // FFチョコボの捕まえ方解らん おばあちゃん 元気になった 攻略本ある。 夏がくる前に出たいな。 忘れられて行くんや。 FF5 終わった 6 はまるおばあちゃん。 河野さんありがとうございます。父の面倒を見たい。満さんの部屋、コーヒー行こ // 母さんこんなに一生懸命やのに すぎる。 FF何でここに 誘拐 殺人 探そ。 冴子と妻 はっきりさせるから はっきりさせるから。 まずかったなあ~ 。 妻 恵みが出ていく もう終わりでは ライターの火が点かない ♪さようなら さようなら 愛したのは 確かに~♪ // 滋 ちょといいか 最近 飲みっぱなし しんどいんやろ わしと一緒 わしさえおらんかったら ごめん老人フォームに わしが老人フォーム嫌いを知って お前の言う通りでいい(ここの父とのやり取りが解りにくい 言葉を誘ったのに責める 心が通じていない 後の首を絞める心に繋がってしまう) // ボランティアて一番頑張ってた藤井が彼氏を連れて 懐かしい まだある 彼氏:居座ったもん勝ち 立ち退き料取る気。家賃 月 いくら。帰っ
て 悪気ない なかったって 何か疲れたわ 肩身狭い 1年や2年で元に戻れると思っているやろか 普賢岳 奥尻の事は、過去やもん。おばあちゃんが倒れてる やめてー 車椅子から伸江が立った。 // 離婚届け送るわ。 ゴメン 悪かった じゃ 元気でな 給料送ってきた 入らん 取りに来て 今日 勘違いせんとってな 渡すだけ 勘違い 勘違いせんといてな // 今月中には 必ず。 サラ金ちゃうんか 200万返すあては お父ちゃんもう終わりや わしはもうええ ここらで一貫の終わりとしようか おおきにな ここでやろか 滋最後の頼みや 滋 悪いな 最後まで手間かける ほな行こか。 こんな息子で悪かった 出来なかった。 // 僕も滋さんを追い込んだ1人 です 滋さん餅つきもう一度しよう。 // 時の流れに 抗って 何に負けて 抗って // せーの よいしょ 餅つき // 初めのシーン 滋が正座して 「お父さん 」
リ:ライト
トツゲキ倶楽部
「劇」小劇場(東京都)
2015/07/01 (水) ~ 2015/07/06 (月)公演終了
満足度★★★
油断大敵!
前半の展開が淡々としていて冗長感があり、そこで集中力をなくしてしまったようです。後半は、「まさか、そうくるか!」と思っているうちにあれよあれよのスピードで進み…。油断してました。まさしくこれが「化学反応」だったのですね。また、物語は確かにハートフルなんだけど、作中にその要素がいくつもちりばめられているせいかハートフル感が薄まってしまったというのが正直な印象。(まあこれは好みの問題です。ラストはちょっと切なくて好きです。)印象的なのは役者さんの演技。軽いタッチの作品というのは役者にとって一番難しいかも、と思うのだが皆さんの自然な演技は好感が持てました。
鬼が棲む島からヤツらがやってきた
U・WA・SAの奴等produce
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2015/06/27 (土) ~ 2015/06/28 (日)公演終了
満足度★★★★
人は賢く成れるのだろうか。
人の中にある鬼 未熟さ 怨み 差別 隠された真実 人は賢く成れるのだろうか。
ネタバレBOX
カン カン カン ゴーー ゴーー 桃太郎だ おに退治だー。 人間許さん どうして殺される。 今は逃げろ エンキが亀を助ける 父がエンキをかばって斬られる。 全軍退却、 邪悪の根元の鬼を退治世界に知らしめるため。 // 父の 友の怨みを抱いて大人に // オープニング ダンス 12獣を間引きにやってくる キサナが見つけた嵐で流れ着いたトーヤ // 3家来 雉将 猿皇 犬公 他の太郎には、もれぬ様に。 // トウヤに 太陽の塔の角 (おもろい) // 日本一の桃太郎 坂田ノ金時 // おに退治のショー ハハハ ハハ // 桃太郎も太郎の末席 // 何が見えますか 占いがでました 確かに強い想いを持っている // 今宵は地上が騒がしい 鬼の祭り 時は動き出したようだ そちより返事が どうやら夢から醒める // トモヤは優しい顔をしていた 鬼の舞を見て涙を流す人がいる 雉将 トモヤ トウヤ様 何者だ、 桃屋 ごはんですよ トウヤは 桃太郎は私の父 // 今回は 予想外 こんどこそ上手く行く サンゲツ 映像の面会をお許しください 袂を分けた身 今 手を取ろう // 猿皇が坂田を呼んだ。手伝おう し
ょうがない息子が家出 自分の気持ちを晴らすために鬼は、 父は正義なのか 私は知った 鬼が祖先を思う エンキ トウヤを殺さないで。 殺せなかった。力をかそう 天と地の間 阪急に例えたら 十三(上手いオモロイ)、 月の道を開く 月の部隊を送り込む // 来た 人間だ、 二人の人間を助けに来た。鬼に人権を与えるべきだ、 その考えは危険だ、 亀です バリア 旅を背に乗せてて行け // 竜宮城 天空 月の女王がどうして力を貸す。 行ってしまわれた さっ この海の底から見て今しよう。 鬼と人間の関係を正しいしい物に // 戦争 人間は3つに別れた。 月と戦ってもらおう 解除コード 坂田が開けた 鬼は月と戦う トウヤは鬼と同じ赤い布を頭に巻く 斬る 立ち上がる 何だ 坂田と猿皇は本体を斬る 猿皇は坂田に足を射たれる 鬼と戦う 月が攻める。// 貴方を斬る そうか強くなった では、始めよう おやじ 俺 好きな娘が出来たよ。 行くぞ桃太郎。 来い 桃太郎 これで最後だ。 父上。 みごとだ なぜ手を・・・。 首を持ち帰りそなたの望む世界を作れ。出来ない。優しい 弱い この世を磐石にしたかった。 ザンゲツ 行きなさい 坂田お前が行け 殺された 鬼は月が作った 劣悪な環境でも増える 疑問を持つ者が出てきた カグヤは先人の。 僕たちは・・・・ 浦島の箱 憎くないのか そいつがキサナ 自分の想いは自分の物?作られた物 自分の意思か? 。 // これから大変だ 人と鬼は本来敵でない 一度戻って考えよう、 権利も与える いいや 戻そう。 // 竜宮城から人と鬼の結末を見よう。 // 姉ちゃんは姉ちゃんの見たい道を。 ありがとう。
人の中にある鬼 未熟さ 怨み 差別 隠された真実 人は賢く成れるのだろうか。
うたかふぇ
ディー・バイ・エル・クリエイション
サンシャイン劇場(東京都)
2015/07/03 (金) ~ 2015/07/12 (日)公演終了
満足度★
何も伝わってこない
河本準一、なだぎ武らの吉本組が、笑いを封印・・・するつもりはない筈なのに、まったくおもろない。ミュージカルからも歌の上手な方が出演されているが、迫力不足。ストレートプレイ・ミュージカルと謳ってはいるが、どっちも物足りない結果になってしまった。せりふがやたらに早口でて緩急も遊び心もなし。
複数回鑑賞特典(10数回公演のうち10回観たらなんて…!)ばかりが耳に残った。
25528+
はちみつシアター
テアトルBONBON(東京都)
2015/07/08 (水) ~ 2015/07/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
楽しいぃっ。
単純明快なストーリーと華やかなレビューで構成された、老若男女誰もが楽しめる素敵なエンターテインメント!(小学生にはちょっとエロいかも?)
小劇場でありがちな自己満足系の深淵で高尚なテーマに固執することなく、お客さん自身が楽しめるステージパフォーマンスを見せてくれました。骨太なテーマ性が大好きな人には物足りないかもしれないが、演劇と演芸が同列的に好きな人には魅力あるれる舞台でした。
照明効果も効果的でワクワク感を増幅させてくれました。
ありがとうございます。
ネタバレBOX
仲間との絆、行動への責任、知ることの大切さ、様々な命題が行き交っているようでしたが、作品タイトルでもある「25528+」からに込められた意味を、アフタートークではなく、本編中にもう少し判り易く入れ込んでくれると良かったかもしれない。明日は25531かな?
メタモルンリンクル
はらぺこペンギン!
BAR BASE(東京都)
2015/06/25 (木) ~ 2015/06/28 (日)公演終了
満足度★★★★
時間はコンパクト、中身は…
50分の短篇&男性キャストだけとは思えない非常にボリューミーであった。
伏線と言うか、それ生きてたんだ!っていうのは、どんでん返し感/ひっくり返された感ハンパないっす。
ネタバレBOX
ボビさんの女装も(ちょっと遠目だったからかww)違和感なく、あのインパクトを1公演あたり、わずかな人数しか味わえないのは勿体ないな~と笑
ラストシーン。妄想殺人犯の恐怖が増してくる中終わるのかと思えば、まさか戻ってくるとはね。そう終わるんだ!、と。
「月暈とメスシリンダ」(公演終了 ご来場ありがとうございました)
Sky Theater PROJECT
小劇場B1(東京都)
2015/07/07 (火) ~ 2015/07/14 (火)公演終了
満足度★★★★
あと、どれくらい。
死ぬまでどれくらいビール飲むのかな~。でも、知るのはこわいですね。
ツグオと深雪の恋、泣かされました。
パビリオンの星空
クロジ
シアターサンモール(東京都)
2015/07/08 (水) ~ 2015/07/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
笑い30%増
今回も森悠が描くクロジの世界が見事だった。
キャラクター一人一人の考えと心の変化が細部まで描かれていた。
舞台装置も見事で美しい。小劇場としてはとての凝った舞台です。
衣装もキャラクターそれぞれにあったもので綺麗です。
初日はアクシデントもありましたが見事に切り返していました。
閉鎖された空間で巻き起こる人間関係、クロジ流の切り口は期待を裏切りません。
野坂さんの演出もあって、ともすると気が滅入るテーマですがそこここに散りばめられた笑いが見事です。
去年と比べて笑いが30%増でした。
ネタバレBOX
去年の「華の棺」では100歳の福圓さん。
今年の「パビリオンの星空」では100kgの福圓さん。
とりあえず、ボレロ
PM/飛ぶ教室
AI・HALL(兵庫県)
2015/07/03 (金) ~ 2015/07/06 (月)公演終了
満足度★★★★
潔く凛とした女性、気持ちが良かったです!
古い写真館を模した舞台。
とっても凝った舞台。
床には砂が敷き詰められ、踊るたびに砂が散って、独特の雰囲気が醸し出されていました。
そして、青春時代を共に過ごした女性たちの再開、一人の男性を巡る過去の駆け引きと、そして現在の駆け引き。
潔く凛とした女性の生き様、気持ちが良かったです!
青色文庫 -其弐、文月の祈り-
青☆組
ゆうど(東京都)
2015/07/07 (火) ~ 2015/07/12 (日)公演終了
満足度★★★★
プログラム A 『十二月八日』(原作・太宰治) 『野ばら』(原作・小川未明)
リーディング公演2本立て。
入口に猫が横たわっていた。
よく出来た置物かと思ったら、ぱっと顔を上げてお出迎えしてくれた。
ネタバレBOX
目白にある「ゆうど」というギャラリーは、いつくかの劇団の公演で訪れたことがある。
使い方はさまざまだ。
青☆組の公演にはマッチするだろうな、と思っていたら、やはりぴったりだった。
Aプログラムは、『十二月八日』(原作・太宰治)と『野ばら』(原作・小川未明)の2本立てで60分のリーディング公演。
座って観て、聞くにはちょうどいい時間。
両作品ともに共通するテーマは「戦争」。
サブタイトルにある「文月の“祈り”」が響く。
『野ばら』
男性俳優2人のリーディング。
国境で対峙する2人の男が、次第に心を通わせるのだが、戦争によってその関係が引き裂かれるという小川未明の作品。
国家の思惑は、あまり国民個々人の感情とは関係ないところにある、ということを強く感じた。
戦争に限らず、2国間の揉め事の大半はそうではないか。
タイトルの「野ばら」が、2人の男を結びつけ、若い男の死を連想させるラストまで、象徴的に言葉となって発せられる。
女性の俳優さんたちは、下手奥に固まって座り、シューベルトの『野ばら』をハミングする。
時には、鳥のさえずりのような「野ばら」の口笛となる。
さすがに上手い演出だと思った。
しかし、彼女たちの気配が強すぎるような気がする。観客の目の前に実際にいるので。
国境にポツリと2人だけがいるという設定なのだから、女性たちは本当に「気配」だけでよかったのではないだろうか。
つまり、舞台袖の見えないところにいて、ハミングする、ということだ。
それにより、2人の男たちを待つ「家族」のことが、より鮮明に観客に刻まれたのではないか。
このときの「歌」は、暖かい「家族」の象徴となる。
2人の兵士は、2人だけだったから、関係が築けたと理解しやすいのではないかと思うのだ。
2人の兵士の距離が近づくときの表現として、並べられたイスの両側に座った2人の距離を実際に近づけていく、というのはわかりやすい。
しかし、老人の兵士のほうから歩み寄って、距離が近くなったということに意味を感じた。
また、これは原作どおりだと思うが、死ぬのは若い兵士で、老人は生き残る。
さらに勝つのは大きい国、というのもとても、考えさせられる。
『十二月八日』
太宰治の作品を吉田小夏さんが翻案したもの。
原作には登場しない、主人公の夫である小説家の妹が登場する。
妹の出現により、小説家を訪ねてくる学生と妹の関係が、すっと浮かび上がったりする。
桜桃のような、美しいあめ玉が観客の脳裏に現れる。
そこには「人」の「営み」が見えてくるのだ。
リンゴを持っていく家庭のエピソードも、彼らの台詞が入ることで、ささやかで美しい「人々の生活(営み)」が見えてくるようになる。
妹が見上げる、空から降る雪のエピソード(シーン)は、本当に美しく愛らしい。見事だ。
そうした作品への書き込みが、太平洋戦争が始まったその日から、彼らのささやかで美しく愛らしい「営み」が徐々に壊れていくであろうということの、予感をさせる。
ラストに主人公の妻が、夜道を歩くシーンがあるのだが、それとこれらのエピソードが繋がっていく。
そういう意味においては、太宰治の作品というよりは、そこから発展したものと考えてもいいのではないかとも思う。
吉田小夏さんは、短いセンテンスとやり取りで、そうした「情」(情景)を表現するが上手い。
リーディング公演であっても、役者の一挙手一投足に、本当に神経を使っていることがわかる。
軍歌『敵は幾萬』の2番(?)から始まり、軍歌がいくつか劇中で歌われる。
軍歌の暴力性を感じたのは初めてかもしれない。
美しく愛らしい「人の営み」を、強い力でねじ伏せるような響きさえ感じた。
屍(かばね)ばかり出てくる、『海ゆかば』が象徴的に重なる。
このような「歌」の使い方は、先の「野ばら」とは対照的だ。
ここにも演出の巧みさを感じる。
「歌う」ことで、一方では「家族」の温かさを感じさせ、もう一方では「家族」を破壊する暴力を感じさせるのだ。
たぶん、「小説」にも「演劇」にもそうした2つの力があるのだろうな、とぼんやり思ったり。
個人的な感覚なのだが、小説家が「日出ずる国」「東亜」と、「西太平洋」のことで怒るシーンがあるのだが、ここはそんなに強い口調で怒る必要があったのだろうか。
怒ってみせる、ぐらいのほうが、全体のトーンとしても合っていたように思う。
「戦争は始まった」という、理不尽さと不安感への、やり場のない怒りのような感情が、「西・東」のことに託けて少し怒ってしまう、というところもあろうが、地理に暗い小説家が、妻に言われたことに対して、(怒ってみせるという)軽いユーモアで返すシーンであり、小説家のことがわかるよう場面だと思うからだ。小説家は本気で怒っているわけではないと思うのだ。
私は、原作のこの部分をそう読んだ。
2つの作品に通ずるのは、先にも書いたが、「国家の思惑は、常に国民の感情とは関係ないところにある」というものだ。
敵・味方と対立する者たちにとっても、戦争が行われる国で生活する者たちにとっても、個人的な感情はお構いなしに状況は進んでしまう。
「だからどうするのか」の先は、観客が考えるしかない。
残念ながらBプログラムは、夜の回がないので行けない。
オオカミとイヌ
かくたすのいるところ
シアター711(東京都)
2015/07/08 (水) ~ 2015/07/12 (日)公演終了
満足度★★★★
不条理
不条理をテーマにオムニバス短編6作品。不条理というと恐怖、理不尽と言ったマイナス、暗いイメージですが滑稽な描き方をしているので笑える所が多く面白かったです。不条理の怖さや不条理ってなんだろう?と思考したり、滑稽で笑えたり面白かったです。役者さんも作品によりキャラクターの幅が広いのにガッチリ演じ分けられて素晴らしかった。
ネタバレBOX
【コックの渇求】
コックは何を持ってして彼女を得られ無かったのだろう?食べたいという欲求を満たしたのに、食した後ものどが渇いたからかな?まだ求めてしまった。それを手に入れて無いと感じたのか?旦那様に返したのは意味あるんだろうな、一回観ただけじゃ分からなかった。
【小田島かずゆきと後輩1】
面白い。言葉と説明、行動が誤解され意思疎通出来ない面白いヤツ(笑)誰が1番常識人か決めると面白いかも、後の伏線になるかな?wでもここでは常識人に見えるな。
【感染】
不条理な環境下において人の感情は感染していくんだなと、あれ?伝染ではないのかな?どうなんだろう?意図的な違いがあるのかな?まぁオチ好きw
【小田島かずゆきと後輩2】
これは不条理感が強い!そして滑稽wこの不条理ってのも自業自得みたいなところもあるよねw
【椅子のあるところ】
椅子が家庭の象徴なのかな。家族の幸せの為に休まず働き、生まれた赤ん坊には父と認識されず椅子が壊れ、妻が亡くなり壊れ、娘が家を出て壊れる。もう休みたい時には家庭が無い。皮肉な作品。でもオチが...どういうこと?ふんわり感動雰囲気で終わる。いや、俺が分かってないだけかな?
【小田島かずゆきと小田島たち】
MAX不条理、ずぶ濡れの意味が全く分からない。もはや、小田島がトイレに行きたい話。で、妻はどうするの?気にしたら負けw
七月大歌舞伎
松竹
歌舞伎座(東京都)
2015/07/03 (金) ~ 2015/07/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
中車さん、お幸せ!!
10代の頃から、何度となく観ている「牡丹燈篭」、今回は、何と、玉三郎さんにお付き合い頂いて、歌舞伎役者としては新参者の中車さんが、伴蔵をやると言うので、これは何としても目撃せねばと、前日の戻り券を買って、歌舞伎座に馳せ参じました。
想像以上に、ドンぴしゃりの役を得て、歌舞伎役者としての所作も板につき始めた中車さんの熱演に、涙が出てしまいました。
それにしても、玉三郎さんの熟練のお峰という最強の共演者を得て、また玉三郎さんの手取り足取りの演出も受けつつ、この大役を、歌舞伎座で演じられる中車さん、本当にお幸せだと思いました。
吉弥さんのお米の幽霊っぷりも、傑作!
杉村さんが、松緑さんと演じた、大西信行版の脚本なので、いつもの歌舞伎の「牡丹燈篭」より、より現代にも通じる悲喜劇となっていて、胸に沁みる演目となっていました。
「熊谷陣屋」の方は、海老蔵の時代物に、進化が観られましたが、まだ特に言及するほどの出来映えではなく、途中、眠くなりました。
ネタバレBOX
円朝と、馬子久蔵の二役の演じ分けが見事だった、勘三郎さんの姿を偲びつつ、新配役の「牡丹燈篭」を心から楽しませて頂きました。
たぶん、適役だろうと予想した、中車さんの伴蔵は、所作も台詞も、合格点に近く、この先も、こういう世話物を中心にして、歌舞伎役者としても、精進されたいと、心底期待感が膨らみました。
大西脚本は、歌舞伎の演目で、ともすると冗長になる場面や、登場人物をカットして、枝葉末節を切り捨てて、より、伴蔵とお峰の、夫婦関係の変遷を、濃密に、見せて、人間ドラマとして、秀逸でした。
特に、いつも、伴蔵の豹変ぶりが、どこか腑に落ちないと感じる、殺し場が、土手の殺人ではなく、お六の夢遊病者のような風体に誘発されての殺しにしたことで、人間の心に住み着く、一瞬の魔がさした殺人として描かれて、ストーリーに真実味が増し、余計、幽霊に翻弄された仲良し夫婦の悲劇が、胸に迫りました。
海上自衛隊の父親による、子供4人の焼死事件があったばかりですが、彼も、この伴蔵のように、魔がさしたのではと、人間の業のようなものは、いつの時代にも、共通するなあと、感慨深くなってしまいました。
玉三郎さんの声が、3階席までは届きにくいのだけが、ちょっと残念でした。
この素晴らしい世界は〜another perfect world〜
マニンゲンプロジェクト
「劇」小劇場(東京都)
2015/06/03 (水) ~ 2015/06/07 (日)公演終了
満足度★★
期待し過ぎてしまいました
前回公演の「つくづくな人間」が大変面白かったのと、再演という事で、期待し過ぎてしまいました。
結論から申し上げると拍子抜けでした。
面白い人はたくさん出てたし、笑う所も有ったけど、もう1回観たいとは思えない。
前説は大変楽しかったです。