最新の観てきた!クチコミ一覧

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家を出た

家を出た

ことのはbox

d-倉庫(東京都)

2015/10/21 (水) ~ 2015/10/26 (月)公演終了

満足度★★★

白い世界
白の舞台、なんだろう・・・と思っていたら、序盤で納得。
それならもっと苦しみも悲しみもあるのでは?
女子高生が感情を表していたけど、みんなあるでしょ?
消える恐怖も、激しいと思うのだけど・・・。

私的恋愛ベスト〜全ての女に懺悔しな!〜

私的恋愛ベスト〜全ての女に懺悔しな!〜

元東京バンビ

スタジオ空洞(東京都)

2015/10/24 (土) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★

牛丼エピソードに詫び寂びを感じてみたり
最前列で見ると林さんの演技の熱量がダイレクトに伝わってきて
観劇というよりスポーツ観戦のようでした。

個人的にはアドリブっぽい台詞はもう少し減らした方が
初見の人を置いていかないような気がします。

ストーカーの「たまごぉ」に爆笑しました。
あの狂気をおかわりして観たいです。

なぜか全体的に“癒し”を感じました。
古傷を分け合えた気がしたからでしょうか?

あと女優さん、美しい!!

地を渡る舟 ―1945/アチック・ミューゼアムと記述者たち―

地を渡る舟 ―1945/アチック・ミューゼアムと記述者たち―

てがみ座

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2015/10/23 (金) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

人にはそれぞれの役割がある・・・。
そんな風に思いました。
渋澤敬三氏の庇護の元に民俗学に心血を注いだ宮本常一氏を中心に学者さんたち、彼らを取り巻く人々の1935年から1945年の怒涛の時代を描いた作品です。
時代の色合いや風合いを自然に感じ取れ、舞台セットを流動的に上手く使って演出はとても素晴らしかったです。
旅する宮本氏の目にするものが感じられたし、居心地のよい研究室がどんどんと時間の経過で雰囲気が変わっていくのが感じられ、外の空気の変化すら感じられました。

カレーライフ

カレーライフ

日本テレビ

Zeppブルーシアター六本木(東京都)

2015/10/17 (土) ~ 2015/10/25 (日)公演終了

満足度★★★

残るものが無かった。
初演の時から、気になっていた作品ではありますが、実際に観て、期待はずれであったことは否めない。出演者がまずいとか言うことではない。主演の玉城くんのナチュラルさ、伸び伸びとした滝口君のワタル、役代わりの大口さんの多様さ、決して悪くない。が、造りとして、この作品の良さがあまり伝わってこない。間延びして途中だれてしまっている感有り。失礼だが、中盤、客席のあちこちから寝息やいびきが聞こえてきた。もう少しグイグイ引っ張っていく造りに出来なかっただろうか?私も結局、この舞台を観て、残るものが無かった。

カミナズム

カミナズム

彗星マジック

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2015/10/23 (金) ~ 2015/10/25 (日)公演終了

満足度★★★

ある意味深〜い作品!
タイトルの通り神々の話
結構、神々について詳しくないと描きにくい作品
内容はなかなか興味深い反面、少し難しく感じてしまった
ストーリーで理解しにくい部分が多いと話に入り込めなくくなる
だから凄く好きな人に話にかなり面白いのではないでしょうか?
と言っている私はあまり話に惹きつけられなかった

役者さんは熱演で迫力があり、その部分は存分に愉しめました!
劇中の流れる音楽や歌もストーリーに合っていて
神々の不思議な世界観を創造しています
彗星マジックのある意味深〜〜い作品

蟻と太陽

蟻と太陽

兎団

プロト・シアター(東京都)

2015/10/22 (木) ~ 2015/10/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

ジェズイットと政治
 時は1627年三代将軍、家光の時代である。島原の乱収束に至る10年余を扱っている。

ネタバレBOX

九州は、天正の遣欧使節の関係もあり、キリシタンの多い地方であった。それも、ヨーロッパでは、その余りにも厳格な戒律の為に布教に行き詰ったジェズイット派である。一方、ジェズイット派の聖職者は、高い理想に燃え、命懸けで布教に生涯を捧げる優秀な者が多かったのも事実である。ヨーロッパの天才達の家系を辿ると、親族にジェズイットの聖職者を抱える家が多いのを見ても、彼らの優秀性を傍証することはできよう。
 何れにせよ、初期、南蛮貿易の利益を考慮してかキリシタンにも比較的鷹揚な態度を取っていた幕府であったが、二代目将軍秀忠が亡くなり三代目になると将軍の言うことを字義通りに実行しない者は、大名でも取り潰しに遭うなど幕府の締め付けは、どんどんきつくなっていった。キリシタンに対しても、禁止の触れは出しても実情は黙認からの変化が激しかった。取り押さえて水責め、拷問、火炙りなど残虐非道な弾圧が加えられたわけだ。それも成人男子ばかりではなく、妊婦、子供に迄類が及んだ。また、年貢の取り立ては、日照りや渇水、台風などで収穫が少なくとも減免されることはないばかりか、捉えられては拷問を加えられるのが、当時人口の大多数(90%)を占めていた農民の生活であった。(三代目になってから更に過酷になった収奪や拷問、虐殺について“現場を知らないお坊ちゃんで、自分の言ったことが実行されていないと、実行する為どんなこともする”という風に描かれているのは、無論、姑息で嘘つきの大馬鹿者、安倍をおちょくっているのは明らかだろう。)
 この虐殺と弾圧・圧政に終に立ち上がったのが、天草 四朗、敵対する勢力を次々に撃破し、島原に立て籠もった時点でその勢力は3万7千にも上ったという。遂には幕府が松平 定信を大将に10万の大軍で平定に向かうこととなった。然し、松平自身、自軍の犠牲も無駄な殺戮も望まなかった為、兵糧攻めを敢行。四朗たちの降伏を待つ作戦に出たが、信心に篤い一揆軍の士気を挫くことはできなかった。だが、籠城が長引くにつれ、夜も徹して監視下に置かれ食糧、薪などの調達もままならない一揆軍は、徐々に追い詰められてゆく。
 ともすれば士気の下がりそうになる面々を四朗は励まし続けるが松平も知恵者、徐々に反乱軍を追い詰めてゆく。遂にもうダメか、という瞬間、立て籠もる反乱軍と対峙する幕府軍の彼方に多くの軍勢が鬨の声を上げた。立て籠もった四朗達3万7千の十倍もの軍、それは九州全土から駈けつけたキリシタンであった。
 最初っからSF要素が輻輳されているので、史実には反する幕切れであるが、立ち上がれば勝てるのではないか? との若者からの問いかけと捉えることもできよう。現実は完全なディストピアの現代、せめて夢を実現する為に生きたいものである。夢の為に命を失うにしても何の惜しいことがあるものか。どうせ先には絶望しかないのだから。そしてこれだけは、はっきりしているのだから。と思い込めるほど、絶望的なのだから。
リクレイムド ランド

リクレイムド ランド

Oi-SCALE

駅前劇場(東京都)

2015/10/21 (水) ~ 2015/10/26 (月)公演終了

満足度★★★★

象徴をどう捉えることができるか
 象徴的な演出が目立つ舞台だ。それもそのはず、犯罪者と被害者家族の在り様を複眼的に観て描いているのだから。このことさえ、理解できれば実に考えさせる舞台である。そして、考えさせる為の契機はふんだんに鏤められていると言わねばなるまい。それを気付かないのは、観客の観察力の未熟と想像力の不足である。深い問題だけに誰でもが簡単に入ってゆくことはできない、というハードルの高さはあるにしてもだ。観て良い舞台であった。

無心

無心

劇団 東京フェスティバル

小劇場B1(東京都)

2015/10/23 (金) ~ 2015/10/28 (水)公演終了

満足度★★★★★

シマンチュも表現してほしい
 果たしてどれほどのヤマトンチュが、地位協定の真の姿を知っているだろう? 

ネタバレBOX

未だ知らない人は、創元社から刊行されている戦後再発見双書の「日米地位協定入門」はお勧め。編著者は、前泊 博盛さんだ。日本がアメリカの植民地であるという実態がよく分かる。その植民地ヤマトに植民地化されているのが、沖縄である。今現在、翁長知事が辺野古問題で国と戦っている訳だが、知事の一貫してぶれない筋の通った論理に対して、政府のやり方の理不尽で筋の通らぬ、また姑息で民主主義の根本を無視した「対応」は、腐りきったその実態を図らずも暴き出している。無論、一応、国家の体裁はとっている訳だから立場上、それより弱い所に対しては基本的に何でもできる。力の論理にというより、殺しも含めて力に論理で対抗することは基本的に意味が無いからである。アルキメデスやソクラテスを例に挙げるまでもない。バカに論理は通用しないのが現実というものである。安倍、菅、石破、佐藤、中谷ら、糞野郎総てがバカではないか!! 無論、法制局の横畠も下司そのものの面をしている。以下毎日新聞の報道である。http://mainichi.jp/select/news/20150928k0000m010102000c.html
 因みにアメリカに逆らう可能性のある政治家としてその政治生命を大幅に減じられた、小沢議員に関しても、検察の嘘が騒がれた。詳しくは最近鹿砦社から出された志岐 武彦さんの著書「一市民が斬る」をお読み頂きたいが、検察や最高裁が如何にアメリカの支配下で機能しているかが、読者にもキチンと想像できる内容になっている。伊達判決をひっくり返した田中最高裁長官(当時)が、当時、アメリカの駐日大使であった、マッカーサーに裁判の経緯、展望などについて逐一報告していたことと、本質的に変わらない。言っておくが、今時、植民地を支配するのに、軍事力を前面に押し出すバカな宗主国はない。情報をコントロールできるように、時には暗殺も含めて飴も用意しつつ言うことをきかせるのだ。これは、常識ですらない。当たり前のことである。恐らくは、既に古くなった方法に過ぎない。
 そこで、安倍政権だが、このように理不尽で腐りきった政府でも、権力を笠に着ることだけは得意で、「国」策として、アメリカの意思を言われるがままに実行する。そのおぞましさの下、ウンナンチュは、アンヴィヴァレンツな状態を強いられ自らの心と体を裁断される。
 ここには、無論、分かり易いことしか描かれてはいない。然し、多くのヤマトンチュはこの程度のことすら知らなかったハズである。恥を知れ!
オバケの太陽

オバケの太陽

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2015/10/23 (金) ~ 2015/10/30 (金)公演終了

満足度★★★★★

劇場にはいってすでに感激
最初 暗い話かな。。。とちょっと覚悟していきました。

会場に入って本当にびっくりします。ほかの劇でこれほどのセットなかなかみれません。

舞台装置も凄いのですが演技も心に響くものでした。

西遊記

西遊記

流山児★事務所

ザ・スズナリ(東京都)

2015/10/22 (木) ~ 2015/10/28 (水)公演終了

満足度★★★

踊る、歌う、西遊記
流山児★事務所の本領発揮の舞台。何度も何度も繰り返すデジャビュ・シーンに頭がしびれてくる。これでもかと脳天を突き刺す役者たちの姿に、満員の下北沢・スズナリが異次元に入っていく。

ただ、こういうテイストに拒絶感のある人がいるかもしれない。劇薬注意、という感じでしょうか。

これをひっさげて、アジア諸国を回るという。性別も、国籍も、年齢も超えるという流山児の挑戦に、アジアの演劇ファンはどんな反応なのか。期待したい。

ネタバレBOX

私が見た26日夜は、社会学者の宮台真司さんが来ていて、流山児さんに舞台に呼び出された。サプライズ・ゲストだ。宮台さんは何を思ったか、「西遊記」の来歴を語り、お客さんは「あ、そうか、これは西遊記だったんだ」と我に返ったのではないか。
底ん処をよろしく

底ん処をよろしく

東京ストーリーテラー

高田馬場ラビネスト(東京都)

2015/10/19 (月) ~ 2015/10/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

初観劇
東京ストーリーテラーさんの劇はこれが初観劇。
出演者の言うとおり、土日が埋まってしまったので、平日の昼間急遽の観劇でした。今度土日を予約する時はお早めに。
舞台のセット、人間劇に加えて出てくる本物の料理。空腹で見るものではなく、料理がとても美味しそうでした。

ネタバレBOX

弁護士と看板娘は結ばれるのか?
そうもいかず、弁護士の素性が明かされていくシーンでの定食屋の父はどういう気持ちで弁護士の告白を聞いていたのか?
それを考えたら見ていて切なくなっていったが、亡き長男の想いを知れたから救われた形にはなったのか。

一樹も本気で慰めたくなりました。
DVD化されるとしたら買いたいです。
私的恋愛ベスト〜全ての女に懺悔しな!〜

私的恋愛ベスト〜全ての女に懺悔しな!〜

元東京バンビ

スタジオ空洞(東京都)

2015/10/24 (土) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

満足度★★★★★

ギトギト
とても濃くてギトギトしている。濃厚ファンとしてうれしかった。

GOOD MORNING ракета -おはようラケタ-

GOOD MORNING ракета -おはようラケタ-

ノアノオモチャバコ

シアター711(東京都)

2015/10/22 (木) ~ 2015/10/28 (水)公演終了

満足度★★★★

-
視覚、聴覚に訴える。音楽的で気持ちよく観た。

ビデオインスタレーション版 「Broken Lights」「サブリミナル詩集」

ビデオインスタレーション版 「Broken Lights」「サブリミナル詩集」

KARAS

KARAS APPARATUS(東京都)

2015/10/19 (月) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

無題1637(15-326)
20:00の回(晴)。19:45着、受付、B2へ。

「Broken Lights」は別バージョンになりました。分割された画面に映る「像」、その中に映っているガラスの破片の中の「像」、いくつもの異なる「像」が砕け散る映像。

入るときには気が付きませんでしたが、受付のある1F、階段を上がりきると「ガラス」が展示されていました。

ドラマ・ドクター

ドラマ・ドクター

ティーファクトリー

吉祥寺シアター(東京都)

2015/10/23 (金) ~ 2015/11/02 (月)公演終了

ドラマ・ドクター
「ひとはなぜ物語をひつようとするのか」必要だとして、それは映画でもドラマでも小説でもいいのではないか?しかしここでは「物語」とはあくまでも戯曲と舞台のようです。戯曲の頭にはあんなふうにモノローグがついているものなのでしょうか?舞台が始まる時にそんな説明とか無いと思いましたが。自分を守るため?正当化するため?慰めるため?に物語がひつようなのは劇作家たちらしい。

無心

無心

劇団 東京フェスティバル

小劇場B1(東京都)

2015/10/23 (金) ~ 2015/10/28 (水)公演終了

満足度★★★★★

沖縄という複雑系
米軍基地に賛成・反対とはスパッと割り切れず、皆が0〜100のどこかの間にいるのだと思います。それぞれの立場の建前と本音が複雑に交錯するさまも否定せず、米軍兵士の事情にすら理解を示すやさしさ100%(+ユーモア)の作品でした。内容的にはバリバリの社会派ですが、闘志を刺激されるというよりは、やさしい気持ちになって劇場をあとにしました。

屍のパレード

屍のパレード

虚飾集団廻天百眼

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2015/10/24 (土) ~ 2015/10/25 (日)公演終了

満足度★★★

ファイナルグラウンド千秋楽
初めてこの劇団の劇を観させてもらいました。

内容の飛躍の仕方が、途中から加速して、ついていくのが大変でした(脳内妄想の補足が必要でした)。ただ、筋道や方向性は楽しく見させてもらいました。虚飾に塗れた記憶の振り分けが非常にしんどい。はじめはいいけれど、後半からはいろいろな要素を引っ張り始めて、妄想と現実の内容が混ざりはじめるようになっていたのが、なんとも。。。

初見さんとしては、赤・緑のことは受付などで事前にアナウンスがいただければと思いました。白い服がカラフルになってしまったよ。さよなら私の愛しい(イトシロイ)人。

怪しげな雰囲気のこの劇、劇団をまた観てみたいかな、と思いました。

ミュージカル 「TOP HAT トップ・ハット」

ミュージカル 「TOP HAT トップ・ハット」

梅田芸術劇場

梅田芸術劇場メインホール(大阪府)

2015/10/16 (金) ~ 2015/10/25 (日)公演終了

満足度★★★★

なかなかの迫力で
テレビやネットで見た時から、この作品は観たい!と思っていた。

タップダンス+ミュージカル。

最近妙に、タップダンスが気になっており、これを本格的に演じる演目を探していたら、出会ったわけで。

実際に、観ると。

流石!

リズミカルでかっこよかったです。
惜しむべきは、前半しかなく、後半はタップダンスがなかったことやまた、初めのダンスで客席から見て右端の男性の動きが周りより少し遅れているのが非常に気になったこと。揃うことのカッコよさも大切です!

ストーリは本当に王道で、先読みしながら楽しめました。

今回の作品でまた一段とタップダンスが好きになったので、また、この作品に限らず、使用されている作品を観たいです。

無心

無心

劇団 東京フェスティバル

小劇場B1(東京都)

2015/10/23 (金) ~ 2015/10/28 (水)公演終了

満足度★★★★★

柔軟
直球ストレートな問題提起と、それを他人事と思わせない設定が
きたむらさんの真骨頂。
矛盾との共存を余儀なくされている沖縄の実情がビシビシ伝わってくる。
そこに暮らす人々の柔らかで、他を許し受け入れる精神が美しい。
“暑苦しく愛すべき”登場人物が大変魅力的で、うまく行き過ぎなラストまで
惹きつけられた。
シリアスなテーマを扱いながら笑いのタイミングを決して外さないところも
素晴らしい。
当分沖縄弁のイントネーションが頭から離れないさあ。


ネタバレBOX

沖縄、基地移設反対運動の拠点「テント村」が舞台だ。
活動を続けるメンバーたちは、皆沖縄の現状に矛盾を感じながら、
それでも協力し合っている。
ところがその矛盾が具体的な形で彼らの身に降りかかる。
娘が米兵と交際していたり、妻の病気にお金が必要で用地買収に傾いたり、
国の事業を請け負う仕事をしている父親の言いなりだったり…。
そしてそこへ東京からひとりの男がやってくる。
彼は地元の議員の主張の矛盾を突き、新しい発想で
事態を打開しようと試みる…。

基地がすぐになくならないのは誰もが分かっている。
考え出したら怒りと情けなさでいてもたってもいられないような場所で
沖縄の人々は生きている。
矛盾を矛盾のまま受け入れ、だけど純粋なエネルギーは持ち続ける。
そんな南国らしいおおらかさと、敵対する人をも理解し思いやるやさしさが光る。
きたむらけんじさんの脚本は、真摯に現実と向き合う人を描く時、その人を甘やかさない。
辛い選択をさせ、情けない告白をさせ、大事な友人を失う覚悟をさせる。
観ている私たちはそこに歩み寄り、深く共感する。
そして一緒に解決方法を探すのだ(たとえ解決できなくても)。

ストーリーを動かす登場人物が二人、実に魅力的だった。
一人は公務員でありながら反対派に心を寄せ、
敢えて間に立って職務を全うしようとする男。
菊池均也さん演じるこの男は、複雑な心情と立場が今の沖縄を象徴するようで、
この立体的な人物造形が物語に奥行を与えている。
もう一人は、東京から来て新鮮な空気とアイデアを吹き込む男。
江端英久さん演じるこの男は、アフロヘアの見かけとは違って硬派な一面を見せる。
硬直した関係性に全く新しいアプローチをする外の風だ。

これら役者陣の熱演が、暑苦しいキャラにはまって大変楽しい舞台になった。
山口良一さんの“間”と終演後の“しゃべり”に、さすが鍛えられてるなあと思った。

東京フェスティバル、テッパンの良心で泣かせる数少ない劇団だ。


オバケの太陽

オバケの太陽

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2015/10/23 (金) ~ 2015/10/30 (金)公演終了

オバケの太陽
炭鉱三部作と聞いていたので、暗い話かと思っていたのでしたが違いました。舞台にあふれるひまわりが印象的で、その向こうで展開される優しい人たちの物語でした。一人ぼっちになってしまった範一と、昔一人ぼっちになってしまった元が心を通わせていき、いい子でいようとする範一の気持ちがとてもいじらしかったです。なので・・・

ネタバレBOX

元には「ここで一緒に暮らそう!」と範一に言って欲しかった。元は優しいかもしれないけれど、思いを寄せてくれる娘には煮え切らないし、お世話になっている工務店の若奥さんと浮気しているし、子どもの頃の元に「ろくなオトナになってないようですね」みたいなことを言われてしまっても仕方ないていたらく。確かにひと一人の人生を引き受けるのは大変なことだろうけれども、元にはそのくらいの気概を見せて欲しかったです。二人のお姉さんが亡くなってしまったのはどんな理由からと最後まで気になりましたが、分からないままに終わってしまいました。二部、三部と見ても分からないようなこと聞きましたが・・・

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