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生涯

生涯

9PROJECT

劇場MOMO(東京都)

2015/09/29 (火) ~ 2015/10/04 (日)公演終了

満足度★★

生涯
ポックリ往生したい舅。その息子の嫁と息子
そんな家族の物語。


9projectのお芝居を観るのは初めて。


ネタバレBOX

あと数冊しかないと言われてたパンフレットを開演前に慌てて買う。
少し折れていて
明らかに誰かの元へ1度渡った様子。

売り切れて役者から回収したと言ってたから
その中の1冊だったのでしょう。
こういうところから早くもガッカリ。


冒頭の岩崎祐也さんのモノローグのところで
いきなり泣きそうになった。

舅であるお父さんが出てきてドタバタし始めて
急に私の心は冷めていってしまった。

これは中屋敷さんの『飛龍伝』を観た時と似たような感覚。
奇しくも同じつか作品。

つかさんの作品はどうやら合わないらしい。


台詞も物語も響くのだけど
私がそのなかに入っていけない。

よくポックリ死にたいと言って
ポックリ寺にまで行ってた
亡くなった母のことを思い出したし
(本当にポックリ往生。私にほとんど負担なく…逝った)
色々とわかる内容だったから
入り込める作品なんだけど…ダメだった。


岩崎祐也さんは思い込めて最後の長台詞も伝わった。
丁度自分の席が視線が合うような場所で
訴えかけられる感覚でグッときた。


だけど…ダメだった。全体として。
私は揺さぶられなかった。この作品。

ぎゃんぎゃんと言い合う台詞の応酬もテンポが悪いように思ったし、
間がなんだか合わなくて違和感。

小川さんもこの短い公演で声を潰してらして。


色んなところで覚悟が感じられなく…


いのうえさん演出の熱海を近々観るのでそれでもダメなら
つか作品が私には合わないんだろう。

ラジオドラマの『生涯』は加藤武さんでとても良かったのだけどなぁ。

阿弖流為

阿弖流為

松竹

大阪松竹座(大阪府)

2015/10/03 (土) ~ 2015/10/17 (土)公演終了

満足度★★★★★

阿弖流為
新橋でも何度か観て大阪初日も観ました。

松竹座は新橋よりも舞台と客席が近くて
より熱を感じましたし
全体的に締まったのか、私が見慣れたからなのか、
とても満足した観劇となりました。

初見では少しの疑問もありましたが
わくわくする作品というのは間違いないですし
歌舞伎を観たことない方々を引き寄せたのは
やはりすごい作品なんだなと思います。

『心中天の網島』

『心中天の網島』

木ノ下歌舞伎

アトリエ劇研(京都府)

2015/09/16 (水) ~ 2015/09/20 (日)公演終了

満足度★★★★

心中天の網島
木ノ下歌舞伎は上演作品自体もわかりやすく見せて下さいますけど
それに加えサイトで事前に相関図なども載せたり、今回は音声ガイドなんかもあったみたいで。
それらをチェックしていなかったのですが
当日パンフにあらすじ、相関図が書かれてあり開演までの間に頭に入れて挑みました。

ネタバレBOX

まずチラッと耳にしていた舞台美術。
平均台がいくつも置かれている。
後でそれが網だとか川だとか橋だとかだったり、不安定な心情を表していたりということを知りました。

昔も今も人は皆そんな風にフラフラと危なっかしく生きているのかもしれません。


暗転からの明転。効果的でした。
何かが起こるだろうワクドキ感。

最初の曲は音程も怪しいような?ちょっと弱いなぁと感じてまだまだ没頭出来なかったけど
孫右衛門、治兵衛が出てきたくらいから
話が動きだし面白くなってきてすっかり入り込みました。

小春役の島田桃子さんは
『ロミオとジュリエットのこどもたち』で観たことあったけど
今回の役の方がこの方の良さが出てたように思う。
透明感が半端ない。
歌声も肌の白さも。
そら治兵衛も入れ込んじゃう。

小春も治兵衛を好きだったけど
おさんから手紙が届き…遊女という身から
治兵衛と離れる。

ここで歌われた『錆びた時計』良かった。

おさん(伊東沙保さん)と治兵衛(日高啓介さん)の二人のやり取りも良かった。
『箪笥の思い出』の歌もせつない。


そこから変化。
それまでは現代風な台詞だったけど
歌舞伎調になり、見得もきる。

ここでバイオリンを使っての義太夫節。

バイオリンの音で心情を表し、武谷公雄さんの義太夫節でより厚さ、深みが。
斬新なアイディアにこの作品に対する私のリスペクトはピークに。

五左衛門役の小林タクシーさん
前役の小春に横恋慕する太兵衛より
こちらの方が好きでした。

治兵衛と小春の道行きは
大好きな
糸井さん主宰ぐうたららばい『観光裸』そのもの。


いちゃいちゃしながら連なる橋を渡り歩く。
それは死に行く二人…


木ノ下さんが『観光裸』を観た時に感じた
「これは道行きじゃないか!」と。
そこから繋がった
糸井さんと木ノ下さんの縁。

『愛と死』は名曲でした。

4人がバックコーラスのように歌い始めるんだけど
長唄のようでもあり、コロスのようでもあり。
天から二人を見下ろしてるのか?神なのか?

ここの演出がとても好きでした。


木ノ下歌舞伎はいつも杉原邦生さんが演出されていましたが
この組み合わせも素敵でした。


西田夏奈子さんはやはり素晴らしかった。
FUKAI PRODUCE 羽衣『耳のトンネル』で歌の上手さは知りましたけど
バイオリンまで演奏出来るのは知らなかったのでびっくり。
声でも圧倒されました。
武谷公雄さんと西田夏奈子さんの存在はとても大きかった。


天邪鬼

天邪鬼

柿喰う客

大垣市スイトピアセンター・文化ホール(岐阜県)

2015/09/30 (水) ~ 2015/10/01 (木)公演終了

満足度★★★★★

天邪鬼
何回も観たけど
この会場でのこの日のものが最高に良かった。

音響、照明、色々とすべてにおいて素晴らしかった。

天邪鬼の世界に似合う劇場でした。

天邪鬼

天邪鬼

柿喰う客

AI・HALL(兵庫県)

2015/09/25 (金) ~ 2015/09/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

天邪鬼
柿喰う客の本公演は1度観ただけでは詰まってるものを拾いきれないことが多いけど
今回はまた一段とそんな作品。


結局5回も観てしまったのだけど
それでもなんだかよくわからないのです。

こんなこと書くと
そんな作品どうなの?と
思うかもしれないけど
私にとってはとっても面白くて好きで
やみつきでした。

ネタバレBOX

でも嫌いな人もいるはずだから観てみないとわからない。


今回は開演前の(開演してると思うけど)
ところでも
「来るもの拒まず 去るもの追わず」と言っていて。


『天邪鬼』は中屋敷さんが今までのものより
お客さんのことを考えずに書いたものとパンフに書いてあり
前述の言葉が響く。


それなりの覚悟を持って
来年10周年を迎えるこの団体が打ち出してきたもの
私は好きと思える作品で良かった。


前回の『世迷言』、女体シェイクスピアはそこまでガツンとこなかった。
世迷言は好きだったけど
そこまで衝撃的ではなく。

それが今回の『天邪鬼』は『無差別』に近い衝撃を感じて
また観たいって欲が出た。

劇団員だけというのも良かった。
世迷言客演の笹井さん、トミーさん、あっちゃんも良かったのだけど
柿喰う客劇団員のユニゾンの強みは
普段からの意思の疎通や共有がなせる技なのかなと思う。

公開稽古でウォーミングアップとしてやっていたゲームが高度過ぎて
アレを見ただけで他所の劇団とは意識が違うのかなって感じる。


初日観たあとは本当にどっと疲れて
(梯子観劇だったというのもあるけど)
ビックリした。

感想もまとまらない。
でもこういうのが私にとって好きであり良い作品なんだろうな。
何がどう良いかわからないんだけど
また観たいと思えるっていう。


涙が出る意味もわからず
ただ圧倒される。

「拍手はどうかご容赦ください。それは閉幕の合図」
ここのあまのじゅんやくん(玉置玲央さん)の圧にやられる。
虚構の世界に居させてくださいって懇願。

って思ったらしょうじきよしくん(永島敬三さん)の
「僕は本当は帰りたい」からの告白。

怖い。
何が実で何が虚なのか。
子どもなのか大人なのか。
もう何が何だかわからない。

いつもより笑いの部分が所々に織り交ぜられていて
こちらの気持ちが緊張と緩和の繰り返し。

それで余計に何だか
わからなくなってる気もする。
演劇的に何とか効果とか言うんだろうか。

育児放棄、幼児虐待、人種差別、侵略、戦争、
今の世の様々な問題の要素が含まれているのだけど
さらっとしているようにも感じる。

(しょうじきよしくんが灰皿代わりのすり鉢で殴られるところが3人っていうのは
前に聞いたその行為を軽く見せる効果なのか?
逆に重く見せてたりする?)

例えばポツドールの作品とかはすごく湿り気をかんじるのだけど
柿喰う客が残忍なことをしてるようなのでも
さらっとして見えるのは台詞のリズムとかが現実とは離れてるせいなのか。

圧倒的フィクション。

はじめて観た時、
あまのじゅんやくんはしょうじきよしくんが造り出した人物なのかなと思ったりした。
しょうじきよしくんは劇作家きどりってことだし。
最後の感じも。
月と太陽みたいな関係?
二面性みたいなの?

でも何回も観ると
違う?と思ったりもして。
わかんなくなってしまった。

ワケわかんないんだけども。
惹かれる。
なんだろうか。
大好きです。
ミュージカル「仮面ティーチャー SILVER MASK」

ミュージカル「仮面ティーチャー SILVER MASK」

Jnapi L.L.C.

梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪府)

2015/09/16 (水) ~ 2015/09/18 (金)公演終了

満足度★★★

SILVER MASK
法月くん目当てで観に行きました。
アクションにちょっと物足りなさを感じましたが
全体的にうまくまとまっていて面白かったです。

小さいハコで観たかったかな。

南座 九月花形歌舞伎

南座 九月花形歌舞伎

松竹

京都四條南座(京都府)

2015/09/03 (木) ~ 2015/09/26 (土)公演終了

満足度★★★★★

あらしのよるに
とっても良かったです。
ずーっと面白くて飽きませんでした。
幕間も次がどうなるのか気になってワクワクしてました。

正直あまり期待してなかったのです。
最近、新作が多くて仁左衛門さんの言葉にも引っ掛かって
新作ばかりやる若手さんってのはどうなの?って思ってました。

だけどこれは歌舞伎でした。
歌舞伎の面白さがふんだんに散りばめられ
とても楽しかった。

阿弖流為より好きでした。

ネタバレBOX

色々と考えてみた。
阿弖流為はとてもかっこよくて面白いし
大好きないのうえひでのりさんの演出だし
照明も音楽もガンガンで良かったのですが
心の奥底で腑に落ちない部分があって…
中村屋も高麗屋も大好きなんだけど
なんだろう…この置いてきぼり感…って感じでした。
阿弖流為も良いのですけれど・・・

でも。
私の好きがいっぱい詰まった新作歌舞伎はこっちでした。

演出が藤間勘十郎さんでして
その世界のことを知る方々で作られたものは
"歌舞伎を観る"という様式があって
そこの美しさを感じました。

他とのコラボも好きですし
偏ってはいけないと思うけど。
こっちがしっくりきた!って感覚。

これは歌舞伎を観るのが初めての方にも良いと思ったし、
子どもさんにも観やすい作品だと思う。
そして大人も十分に満足出来ます。

絵本があることも、アニメになったことも
知ってはいたけど
作品には今回初めて触れました。
普遍的なテーマがあるから
これは古典歌舞伎になりそうな。

歌舞伎の古典は難しかったりするけど
これはとにかく楽しい♪客席降りもたくさんあって。


それでいて舞踊でちゃんと見せるところは見せて。
ちゃんと型を取り入れてあって歌舞伎なんです。



いっぱい笑ったし、いっぱい泣いてしまった。
松也さんの山羊めいの可愛さがたまらなく。
獅童さんの狼がぶの心根の良さと
二匹の友情…

市川月乃助さんの悪役狼ぎろがまた格好いい!
ここが格好いいから作品が成立するんじゃないかなと。

シェイクスピア劇ぽかったりもして。
萬次郎さんマクベスの魔女みたいでした。



絵本のあべ弘士さんの絵も劇場に飾られていてこれも素敵。
花道が緑!動物たちが駆け回る!

とても楽しい時間でした。






気づかいルーシー

気づかいルーシー

東京芸術劇場

兵庫県立芸術文化センター 中ホール(兵庫県)

2015/09/03 (木) ~ 2015/09/03 (木)公演終了

満足度★★★★

気づかいルーシー
松尾スズキさんが書いた絵本を基に作られた音楽劇。

なので子ども向けかと思いきや
大人が観ていて楽しいものをこっそり子どもが覗いて楽しむというスタンスらしい。

私はLINEスタンプから知りました。
なんとなく可愛かったのと松尾スズキさんが好きなので。




ベッド&メイキングス『サナギネ』で拝見した
岸井ゆきのさんがルーシー役。
『赤鬼』で拝見した小野寺修二さんがおじい役。
テレビや映画でも大活躍の山中崇さんが馬役。

このお三方が観たくて。


ネタバレBOX

ルーシーはとっても可愛くてちょっと変わってて
元気いっぱいに舞台で側転したり跳び跳ねたり。
岸井さんはサナギネの時の印象とは違って驚きました。

おじいの小野寺さんも
体の使い方はさすがに上手くて
(今回も多分振り付け担当されてるのかな?)
ちょこちょこ動くおじいがコミカルでとても似合ってました。

山中さんもこういう元気な感じ?(笑)を見たことなかったので新鮮で!
馬役だったのでゴロンと糞をしたり着ぐるみの姿が
面白かった♪


子どもはうんことか下ネタ好きだから
大喜びかと思うのですが
会場は大人がほとんどで子どもさんは両手でかぞえられるほど。

演者の皆様も残念に思ってたかもしれません。

ジェンガのようなセットで
カタチを変えてお城にしたり
そういう展開も見てて楽しかった。

色々と考えさせられました。
先日観た別のお芝居の家族の話でも
お互いの思いやり、気遣いが変な方へ行っちゃってたり
それが正解なのかどうかわからない思いの中で
この音楽劇もなんだかそういう気遣いが巡りめぐっていて…
それが良いことであったり…悪いことになったりもして。


"すぎたる気づかいはおよばざるがごとし"

なんだけど
それでも世界を平和にするのは気づかいだと
〆られてます。


我が、我が、と言っていてはダメなのですよね…
ちょっと耳が痛い…





くろねこちゃんとベージュねこちゃん

くろねこちゃんとベージュねこちゃん

DULL-COLORED POP

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2015/09/01 (火) ~ 2015/09/02 (水)公演終了

満足度★★★★

くろねこちゃんとベージュねこちゃん
タイトルからはまったく想像つかないお芝居。
演劇というのは観た者それぞれの解釈が許されるから好きだったり。
たまに許してくれない時もあったりするけど…
このお話は家族の物語で
観る者がどこへ投影するかで全然違う捉え方をするだろうからそういうところも好きだった。

ネタバレBOX

境遇も近いとも美の気持ちに寄り添ってくやし涙。
同じシチュエーションでフラッシュバック。

私の母もよし子のように普通を望む母で。

「あなたはお兄ちゃんとは違うのよ」とかいう言葉に"あなたのためを思って言ってるのよ"感が見えたし、
知らない間に傷つけるようなこと言ってるのに気がついてない
自分と家族構成やら境遇が被りすぎて客観的に見られなかった。

女親は男の子を溺愛する。
普段、娘に頼るのに。
たまに帰ってくる息子にはとっても甘い。
甘い甘い卵焼きのように。

でも・・・
母というものは
家のこと、家事、家族のお世話をして当たり前で
それを誉めてもらうこともなく毎日毎日繰り返す。
そこには申し訳ない気持ちもあるけど
母を経験してないからちゃんとはわからない。

最後の嘘の手紙で認めてもらえたようで
円満な食卓になったのは
やっぱりけん太ずるいと思ってしまった。

とも美は口も悪いし笑顔も少ないけど
母を見に行く。 心配してる。

自分の思いとだぶらせてけん太への憎しみが出てしまった。


しかしまちこのしたたかさは怖いほど。
女なんてそんなもんか。
懲りずにお父さんの席に座ってたし。

お父さんはどうしたかったのか。
嫌いな仕事やめて好きなことしたかっただけ?

家族ってなんだろう。
すごいはちゃめちゃな思いがぐるぐるした作品でした。
ラスト§クローンズ

ラスト§クローンズ

Bratto coyote

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2015/08/21 (金) ~ 2015/08/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

ラスト§ クローンズ
当パンで劇団名の由来を知る。
“ぶらっと来ようって思ってもらえるように”
どの劇団も思ってることなのではないでしょうか。

「人間につくられ、人間にすてられ、人間になることを夢見たクローンたちの切なくも愛おしい会話群像喜劇」

ワンシチュエーションコメディ。
クローンたちはいくつかの島に隔離されて暮らしてる。
ナナが選ばれ人間昇格(だったかな?)することになり
迎えに来る人間の歓迎会をしようとしているところへそのことを内緒にしてたツネさん(島や、クローンの仲間を守るため人間に攻撃してる)がやって来て
色んなことが巻き起こる群像劇。


ストーリーが面白く飽きさせなかったし
最後までしっかりと集中して観れてとても楽しめました。

ネタバレBOX

セイジの声の大きさやナナの不自然に感じる動きに大丈夫か?と思いつつ観始めたけど
それも話が進むにつれてそのキャラクターの個性として見ることが出来て
脚本や役者のパワーがあったのかなと思います。

他のそれぞれクローンのキャラクターもしっかりと表現されていて
思いが伝わってきたし
そこに生きていたと感じました。

劇中劇というか即興劇が始まった辺りから客席も声を出して笑いやすくなり
そこからぐんと入り込めたように思いました。

ナツミと関本亜紀の二役も
上手く構成されていて面白かった。
ヤヨイが誤魔化そうとしてツネさんのことを好きっていう風になってしまうのも
話がおかしな方へ行って面白かった。

人間がクローンを利用しているとわかった時、ツネさんの過去も見えはじめ、
クローンたちの思いがそれぞれに揺らいで
悲しくなりました。

ボロボロと涙がこぼれました。


クローンたちはそれからも人間が迎えに来るのを待つ生活が続いてる様で
立場が弱くなった人間の関本亜紀さんがクローンたちのために奔走していた。


片付けをしていたクローンの一人が
「クローンのクローンが欲しいよ!」の言葉を残して暗転。終演。


ここは笑わせる意図だったのかわかりませんが
私はぞっとしました。

人間の遺伝子から作られたクローンにも
その欲望が継がれていくのかって。


喜劇と謳われていたけど悲劇にも見えた部分。
2時間とても満足した時間となりました。

もとの黙阿弥

もとの黙阿弥

松竹

大阪松竹座(大阪府)

2015/09/01 (火) ~ 2015/09/25 (金)公演終了

満足度★★★★

もとの黙阿弥
井上ひさしさんの作品は好きですが
ちくっと何か心に刺さるものはすべてにおいて。

世の中あまり変わっていないのか?
人間とはそういうものなのか?

この作品でも心の中がざわざわとしました。
喜劇なので終始笑ってはいるけれど
最後はずしんと。

歌舞伎、大衆演劇、新派、宝塚、アイドル・・・
色んな世界から集まった役者たちの競演
さながら異種格闘技のような舞台上はとても面白かったです。

ネタバレBOX

大沢健さんをを舞台で初めて見ましたが
とても口跡良く狂言回し的な役割をしっかりと果たされていて
ノンストレスでした。
日本舞踊もやられていたりするみたいで着物での所作もきれいでした。

早乙女太一さんと真飛聖さんのやり取りは日に日に面白くなっていて
その劇中の面白さが結末の哀しさに繋がり
最後の二人はつらかったです。

愛之助さんは常にコンスタントにやられていて
それもさすがでした。

一幕は説明台詞なども多くじれったいのですが
二幕からはオペレッタなどもあり楽しく面白く
三幕で哀しくはなりますが
とても充実した内容の舞台でした。

ドアを開ければいつも

ドアを開ければいつも

演劇ユニット「みそじん」

atelier.TORIYOU 東京都中央区築地3-7-2 2F tel:03-3541-6004(東京都)

2015/12/24 (木) ~ 2016/01/12 (火)公演終了

満足度★★★★★

それぞれの家族
シーズンごとに役者を変えながら年間を通してのロングラン公演。梅雨のころ、盛夏の頃に観て、今度は師走の公演。
戯曲も季節に合わせて絶妙にディテールを変えながら、なによりも役者の異なりが、その家族の色に変わっていくことが面白い。

同じフォーマットを供する戯曲に内包された企みが、役者達によって同じ筋立ての異なる豊かさに解かれていくことに強く惹きつけられました

ネタバレBOX

みるたびに四人姉妹のそれぞれの個性に加えて、登場しない父母の人物像までが導かれる戯曲のうまさに感歎。

それが、単に役者達それぞれの演技にとどまらず、それぞれの色の重なりのなかで、家族の肌触りとなり、翻ってその中にキャラクターそれぞれの個性を映えさせていく。

公演としては四季を一巡したそうで、この先どこまで続くのかはわからないけれど、長女、次女、三女、四女、役者ごとのそれぞれの描かれ方とその重なりの異なりを見続けることでの豊かさにも更に惹かれました。


天邪鬼

天邪鬼

柿喰う客

本多劇場(東京都)

2015/09/16 (水) ~ 2015/09/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

濃密な時間
ひと目でウソだとわかる虚構らしい虚構。独特のリズムで放たれるマシンガンのようなセリフ。身体性の高いステージング。

象徴性の高い物語にどっぷりひたる、たった90分とは思えない濃密な時間だった。

ネタバレBOX

子どもたちのイマジネーションが具現化し、戦争の道具となる。生き延びるために続けざるを得ない「ゴッコ遊び」の桃太郎が、撃ち倒すべき鬼とは何だったのか。

いやそれ以前に、少年たちのリーダー「あまの・じゅんや」とは何者だったか。彼だけが、内部被爆を受けず、桃太郎やシンデレラであり続けることを迷わない。

幾重にも重なり続ける虚構は、それなしには生きられなかった少年の叫びなのかもしれない。

しかし、膨大な「言葉」が紡ぎ出す神話めいた物語の意味を追おうとする前に、生身の役者の放つ熱に圧倒される。

象徴性の高い物語の中で描かれたある種の「痛み」は、観客が目を背けることを許さない。
マクベス

マクベス

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2015/07/12 (日) ~ 2015/08/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

ほぼひとり芝居のマクベス
精神病院という枠組み。そこでマクベスを演じ始めるひとりの男。

これまでに何度も観ているはずの『マクベス』が、まったく別の緊張感と切実さを感じさせる舞台となっていた。

こういう演出ができるんだなぁ、芝居ってホント面白いな、そんなことを思うと同時に、二十数人の登場人物(とその膨大な台詞)を演じきった佐々木蔵之介さんの熱演が印象に残った。

藪原検校(やぶはらけんぎょう)

藪原検校(やぶはらけんぎょう)

こまつ座

世田谷パブリックシアター(東京都)

2015/02/23 (月) ~ 2015/03/20 (金)公演終了

満足度★★★★★

人間ってヤツは……
陽気なふてぶてしさと哀切さが同居する主人公の印象、劇中で語られる早物語の完成度、時代の風俗も織り込んだ物語の面白さなど多くの見どころがあったが、それ以上に、人間というモノのおろかさやみにくさ、あるいは業(ごう)とでもいうしかない何かが感じられて、何度も冷たいものが背筋を上っていくような気がした。

再生ミセスフィクションズ

再生ミセスフィクションズ

Mrs.fictions

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2015/03/27 (金) ~ 2015/03/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

珠玉!
『伯爵のおるすばん』以来1年数ヶ月ぶりのMrs.fictions単独公演は「再演とかしない村」出身の彼らが禁を犯して挑んだ(!?)再演作品集でした。

それぞれ趣向を凝らした(作・演出・キャストすべて初演通りだったり、外部演出家を起用したり、別メンバーの戯曲のリメイクだったり)ラインナップに加えて、インパクトの強い怪人ビジュアルのチラシや怪人カードみたいなチケット、予約者全員に公演DVDプレゼントなど、いろいろと面白い試みもあり、企画力の確かさを感じました。

かねてから評価の高い『東京へつれてって』や『お父さんは若年性健忘症』の安定感はもちろん、登場人物のチャーミングさが印象的な『ねじ式』、奇妙な味わいでじわじわとしみてくる『まだ僕を寝かさない』など、まさに珠玉の作品集だったと思います。

大塚愛vs.家具

大塚愛vs.家具

宇宙論☆講座

新宿トップスペース(東京都)

2015/12/28 (月) ~ 2015/12/30 (水)公演終了

満足度★★★

音楽の力は偉大
久々にとんでもないものを観ました。アングラです。演劇でしか出来ないことでしょう。そしてグダグダです。そのグダグダがどこまでが計算で、どこからが本当にグダグダだったのかはよくわかりません。かなりの部分、本当にグダグダだったのでしょう。それでも随所に光るものがあり、表現しがたい魅力があります。
きっちり稽古して計算できるようになったら、驚異となるかもしれません。

役者面では、石原さとみ役の飯田みゆさんが光ってました。

ネタバレBOX

「エンディングでJ-POPをかけるな」には同意です。私も気をつけなければ・・・
究極町内会

究極町内会

爬虫類企画

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2015/12/25 (金) ~ 2015/12/27 (日)公演終了

年の瀬に相応しい
年末。池袋の人ごみをかき分け観劇。30人を越える多人数のキャスト、大きな劇場、しっかりした舞台美術で、年の瀬に相応しい豪華な舞台でした。
ただ、いかんせん自然な感情を伴う演技ではなかったため、少々展開に無理があるように見えてしまいます。
役者としては、青木満理子さんが良かったです。

ネタバレBOX

主宰の方が上半身裸で女優さんを抱くのは、ちょっと引いてしまいました。
墓場、女子高生

墓場、女子高生

ベッド&メイキングス

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2015/07/17 (金) ~ 2015/07/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

墓場、女子高生
ベッメイ初演の再演
トミーさんと出会ってから観たいと思ってたのだけど
この頃はまだ遠征してまで観るのは限られてた。

『南の島に雪が降る』がとても良くて
次の『サナギネ』もとても良くて。
ここのはもう間違いないって確信。
(あくまで私にとって)

今回のお目当てはたくさん!
葉丸あすかさん(柿喰う客)、望月綾乃さん(ロロ)、猫背椿さん、トミーさん。


1回くらいしか観たことないけど気になる役者さんで
清水葉月さん、根本宗子さん、佐藤みゆきさん、杉ありささん。

この女子高生たちが皆様とても素晴らしかった。

ネタバレBOX

話はギャグも盛り込まれ、歌もあり、
笑える内容だけど
日野を巡って色んな人の気持ちが渦巻いて
複雑な感情が私にも。

日野ちゃんは皆に
それぞれのニックネームで呼ばれてる。
それだけ日野ちゃんを独占したいって思える人だったんだろう。
日野ちゃん、日野っち、ぴの…日野ぺちーの

でも日野ちゃんは皆と付き合いながら自分だけの世界も持ってる感じ。
ちょっと皆より大人な雰囲気。
もしかしたら輪廻を皆より繰り返しているのかなと思った。
輪廻を繰り返すと精神年齢が高くなると聞く。

日野役の清水さんは『サナギネ』も良かったけど
今回も可愛くて。声が良い。
ねもしゅーさんはこういうぎゃんぎゃんする役が多いんだけど。
違うのも観てみたい。でもすごく似合っててよかった。

綾乃さん(ビンゼ)とみゆきさん(メンコ)のこの作品での役が好きだった。
今まで観た作品ではそんなに魅力的に思わなかったのだけど(すみません…)今回とっても良かった。

チョロ役の山田さんは初見。
精神的には日野ちゃんと親密に繋がってるみたいな役で
バランスが良かった。

ナカジはもうあすかさんにピッタリ!
表情も、踊りのキレもさすが。

みんなのキャラクターが愛らしかった。

でも今回すごく目で追った方が。
ジモ役の青山美郷さん。

この方は舞台で観るのは初めて。
表情とか動きが幅広くて
ずっと見てたいって思いました。
映画『円卓』でも良かったのでこれから注目したい。

セットがちょっと中屋敷さんの『露出狂』を思い出した。
だからこれの男版も面白いんじゃないかなと思った。

合唱が上手かった。

「生」について考えさせられる作品で
でもそこまで重くもない仕上がりになってた。

これをブルースミュージカルだと言ってる劇評家さんがいらしたけど
納得。
泣きを歌で表してるって。

深いなぁ。




NEW HERO

NEW HERO

さんぴん

東京芸術劇場アトリエイースト(東京都)

2015/07/17 (金) ~ 2015/07/22 (水)公演終了

満足度★★★★★

NEW HERO
体が使える方たちなので
演劇というよりダンスよりかなと思っていたけど
それだけではなく
色んな要素が含まれていて面白い作品になってました。

第1回めのテーマは東京。

色んな人の東京への思い、エピソードを俳優4人がインタビューをし
それを構築して作品に仕上げられた。

ダンスだったり、落語だったり、ラップだったり、リーディング風だったり
色んな想いを色んな方法で伝える作品。


全然知らない人たちのエピソードなのだけど
素敵な表現者たちが客席へと届けてくれました。


ネタバレBOX

オムニバスぽくエピソードが続いていて
そこを繋げることとかは特にされず。
予定上演時間が延びたのも
カット出来なかったからと。
伝えたい気持ちが溢れてる。

東京芸術劇場シアターイースト横にある
アトリエの細長いスペースの舞台。

真ん中に音を出すサンプラー?みたいな機材が置かれ
音響も照明も全部役者がやりながら演じられてた。

舞台袖も見えていて能のような舞台脇。

エピソードそれぞれの繋ぎが少しぎこちないところもあったように思ったけど
後半気持ちも盛り上がり
とても面白かったし考えさせられたし元気が出た。

「君の人生の断片は誰かの人生の本編だ。」

これすごい言葉。


誰でも生きる権利はあるし
誰でもHEROになれるし。
「生」へのメッセージがあって 強さがあった。

ごり押し感は無く。そこが良かった。

帰ってきてから
じわじわとまた観たいなぁと思えて
舞台のあの人にまた会いたいなぁ、河合塾のあの4人に…
マンホールマンのあの子に…
あの講談師に…

また行くことにしました。
気持ちが動かされると体も動くのです。



その後千秋楽観劇

とても小さい、劇場とは言わないようなところ。
役者がとても近く客席は3列しかない空間。

旗揚げされたばかりだということもあり
小劇場観劇者の少なさ、同じ人が結局回り回って観ている実態も思い知るそんな客数だったのが
千秋楽は満席で(と言っても70人にも満たなかったかも)

やはりそうなると役者もノってる感じもし、
それだけ公演をこなしてきてこなれてきたというのもあり…
いや、やっぱり客席が満たされていたのが大きいと思う。

さんぴん風に言うと
会場のヴァイブスがあげぽよでした!

お客さんと作り上げるものでもあるんだなぁと改めて実感。
リピートして良かったです。







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