満足度★★★
サバイブ
アフタートークで作者もおっしゃっていましたが
<生き残る>という本能と理性の内的な戦いが描かれていた。
只々<生き残る>という強靭な意志を持ったものの狂気を超える本能の行動。これこそが極限状態に置かれた人間の姿そのものなのだろう。
”善””悪”ではない最も基本的な欲望が人間を覆い、その事の実現の為に行動する。殺人も辞さない状態に陥ってしまうという描写に頷くしかない。
観終わった後、この作品がとても散文的に感じられたのは気のせいだろうか?
劇的なフィクションの要素をはぎ取った記述が意図的になされたのだろうか?
その意味では、俗に云う「演劇的な云々」には当てはまらない作品だと思う。
逆の立場から見た(イラク側から)B面のような作品も観てみたい。
同じような物になるのだろうが、蹂躙された側のサバイバルはまた違った狂気を描き出すのではないだろうか?
散文のようなこの作品が良い作品なのかそうではないのか判断はできない。
決して涙や感動などという意図的な演劇空間は求められない作品だ。
個人的には、演劇である以上、もっと意訳した作劇もできたのだろうにとは思う。
2015/11/25 06:45
アフタートークの際にロビーでの喧騒にご不快を覚えられたとのこと、誠に申し訳ございません。
出演者の内、6~7人は後列の席からアフタートークを拝聴していたのでしたが、出入口の扉を閉めるなど、もう少し留意すべきでした。心からお詫び申し上げます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。