
我ら宇宙の塵
EPOCH MAN〈エポックマン〉
新宿シアタートップス(東京都)
2025/10/19 (日) ~ 2025/11/03 (月)公演終了

人生の中のひとときの瞬間
ぱぷりか
ザ・スズナリ(東京都)
2025/11/02 (日) ~ 2025/11/09 (日)公演終了
実演鑑賞
約3年ぶりとなる、ぱぷりかの新作公演。スズナリで観ることも新鮮で、新しい環境に散っていく劇団たちの動向に注目していきたいし、何よりエールを送りたいです。作・演出の福名さんが出産を経へ書き下ろした新作で、物語の中心にも「妊娠・出産」があります。演劇(小劇場)業界で活躍する人々を描いており、作り手の心情が色濃く反映された一作と想像できます。一方で、客観的・多角的な視座も多く取り入れられており、そのバランス感覚が印象的でした。個人的には「四分割されたチャート」のようなイメージで観ていました。

オオオ♪オォシゴト!
演劇ユニットタイダン
インディペンデントシアターOji(東京都)
2025/10/31 (金) ~ 2025/11/03 (月)公演終了
実演鑑賞
劇中に生演奏を取り入れて、独自の音楽劇を上演する「タイダン」の新作公演。チラシ画像から連想されるような、賑やかで楽しい雰囲気が特徴的です。モチーフが「雑誌の編集部」であり、作・演出家のリアルな労働体験が色濃く反映された一作と言えるでしょう。

不愉快犯~別府三億円保険金殺人事件~
ハルベリーオフィス
小劇場B1(東京都)
2025/10/22 (水) ~ 2025/10/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/10/26 (日) 13:00
1974年に起きた別府3億円保険金殺人事件をモデルにしたフィクション。大半は法廷場面で、状況証拠だけの検察側と証人の証言の信憑性を揺るがそうとする弁護側の攻防がスリリング。
被告人と検察側・弁護側各2名は固定だが証人役は廷吏役がその都度演じるという「いかにも舞台演劇」な手法も面白く、さらに被告人がそれ以前も含めて罪を重ねることで「権力にたてつく」理由が戦時中に特攻隊員として国のために死んでゆく同僚を見てきたからということに考えさせられる。
充実した110分に満足。
そうそう、時折入る緊張を緩和させる笑える部分の配分も巧かったな。

あの日は江古田で君と
劇団二畳
FOYER ekoda(ホワイエ江古田)(東京都)
2025/10/30 (木) ~ 2025/11/05 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い。A「千羽鶴」と D「わたしの人生」を観劇。
コンパクトだが、実に分かり易く 思わず頷いてしまう。どちらも基本 コメディで会場内は笑いが絶えない。場内は演劇という非日常空間、しかし 戸一枚隔てた外は 車の騒音が聞こえる日常空間、その不思議な感覚が心地よい。
「千羽鶴」は、ゴミ集積場から千羽鶴を拾ってきたことで起きる小騒動。袋に入っているのを わざわざ取り出して持ち帰る。しかし、いとこ に咎められ元の場所へ戻そうとするが、その時 近所の人に見られ、自分が捨てたと思われるのが心外。なぜ拾ってはいけないのかといった問答が始まる。そこから話は意味深な世界へ。
「わたしの人生」は、市民劇場の楽屋で かつての演劇仲間と繰り広げる激論。演劇愛に満ちているが、暮らしは楽にならない。生き甲斐か食い扶持か、役者と乞食は三日やったら辞められない といった言葉まで飛び出す。時代を遡れば役者のことを<河原乞食>だと。しかし、劇中劇にさらに捻りを加え第四の壁を超えたような物語に驚かされる。
両作品とも畳二畳で十分演じることが出来るが、その内容は実に含蓄あるもので普遍的な(広い)世界を観せてくれる。「千羽鶴」は20代女優の三人芝居で、軽妙洒脱といった印象。「わたしの人生」は40代女優の二人芝居で、言い争いから普段の姿へ。年齢もキャリアも違う女優陣による濃密な会話劇、堪能した。
(上演時間1時間15分) ㊟ネタバレ

人のいぬ山
発条ロールシアター
中野スタジオあくとれ(東京都)
2025/10/31 (金) ~ 2025/11/03 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い、孤独と共生を描いた人間ドラマ。
物語は、或る山での一夜の出来事を描いているが、台詞にある約40年前の想いと現代がリンクしてくる。1980年代後半にクローズアップした社会問題と今 就職を考え始めた学生の意識を巧みに絡めた珠玉作。
少しネタバレするが、タイトル「人はいぬ山」は二重の意味での洒落。そしてカフカの「変身」を連想させるような怖さ。
(上演時間1時間35分 休憩なし)

劇場版☆歌え!踊れ!育て!ははごころの庭
うたうははごころ
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2025/10/25 (土) ~ 2025/10/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/10/26 (日) 11:00
初めてのうたうははごころ、「ママさんコーラス演劇」と謳う演劇。子育て真っ最中の母が奏でる祝祭の演劇。
うたうははごころが劇場で上演するのは初めてとのことで、想像していた様にお子さん付きの母たちの歌と一緒の上演がとても良かった!4、5歳児の皆んなが一緒で。通路で 3歳児ぐらいの幼児が歌に合わせてクルクルくるくる回っていたのが可愛らしかった。
そう言えば、出演者のお子さんとのことだった二人のお子さんの、出捌けのタイミングを完璧に把握していて、振り付けも様になっていて、もう立派な出演者だった!
子育てしていたあの頃をあれこれ思い出しながら拝見した。

under take
関田育子
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2025/10/31 (金) ~ 2025/11/03 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2025/10/31 (金) 19:00
岡田利規さんとのアフタートークを含んで、今日の観劇体験は貴重だった。終演後、岡田さんに少しその辺りを伝えさせてもらえた。アフタートークでの説明が今日観ながら感じていたことと重なっていた。最初に拝見したイズモギャラリーでのパフォーマンスと重なる
部分と重ならない部分、物語は、細切れになるパフォーマンス/所作の部分で希釈され、分断され受け取り切れない/切らさない、劇場の大きさ故に、最前列に座ったけれど、距離が在って、なので追い続けづらい。個々のパフォーマンス/所作は面白く受け取れた。
劇場の構造/機構を見せるために舞台のパネルを外し奈落を見せる。劇場に入ると舞台後部の扉が開け放たれている。それぞれの部所でパフォーマンス/所作が行われ、部所達を横断してパフォーマンス/所作が行われる。
ただ、物語性は過去に拝見した上演作品より希釈されていた。東京芸術劇場 シアターイーストという場に貼り付けた物語という位置付けとして受け取った。
パフォーマンスとしては、これまでの劇場での上演の方が震わされ易かったと思った。

暮らしとペニス/音楽とヴァギナ
食む派
スタジオ空洞(東京都)
2025/10/23 (木) ~ 2025/10/26 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/10/24 (金) 14:00
4回目の食む派。これまで2作は登場人物が二人の作品で、3作品にはパへ(パフェ)/ウインナ/冷やし中華が登場した。が、今回はペニスとヴァギナが!で、キャスティングは個人的には超好みの皆様だった。で、今回も登場人物は二人。夏アンナさんの目の表情が凄く良くて、演技も含め良い。良いキャスティング! もう藤家矢麻刀さんのことはあれこれ話せるぐらい存じ上げているので、良いことは判っていて。
題名やフライヤーから判る様に性器そのものが使われていて
[以下ネタばれあり]
前半が想像でペニスを持つ女性(張形を装着)が空から落ちて来た金玉の持ち主を探し、後半は金玉を落とした持ち主が歌を歌い恋を渡り歩く。そこは彼にヴァギナを装着させることは無く納めている。ある意味存在と孤立の物語であったが、で、最後にこれまでの作品と同じ様に二人の心が通い合う。ことも描かれていて、そこにはほっこりとする心も持てた。でも金玉を置き去りにしていてたのは....

『ペリクリーズ』
メグロコミュニティシアター
ウッディシアター中目黒(東京都)
2025/11/01 (土) ~ 2025/11/03 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
作品内容は説明通りで
狂言回しがストーリーの進行説明をしてくれ
合間合間でも説明があり
作品世界に没入しやすかった
シェイクスピアのセリフを頑張ってたなー
とは思えたが
出演者の各々の 技量に差があり
作品 没入に今一つな感じがあった
基本素舞台で小道具となる 衣装も
その時代らしい感じにはしているのだが
なんとなくの統一感であと一歩
という風なのが残念な雰囲気であった
まぁ娼館の女将さんのアニマルプリントは
インパクトもあり楽しめた♫
シェイクスピア で
こんな王道 ストーリーがあるとは知らず
発見があったという体では楽しめた♪
ただー
せっかく 狂言回しを出していたのに
最後の〆で
なんかそれらしいセリフを言わせて
キュっと閉めた方が良かったなぁと
家族が無事に再開しました で
スーッと退場して幕では
何ともな尻切れトンボ感を醸していましたわ

人のいぬ山
発条ロールシアター
中野スタジオあくとれ(東京都)
2025/10/31 (金) ~ 2025/11/03 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
説明通りに
山小屋での展開がメインストーリー であり
各々 登場人物の経緯が語られる
キャラ付けがユニークで
妙に引き込まれた 1時間30分の作品

WITCH LIGHT
ProjectAmythos
ザ・ポケット(東京都)
2025/10/29 (水) ~ 2025/11/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
持田千妃来さん出演。金曜ソワレと千秋楽を観劇。
持田さんは演出助手に初挑戦。初日の2週間前に驚きの発表が。降板になった大庭すみ花さんの代役として出演されると。
予定されていなかった役を短い準備期間で引き継ぐということになります。とても難しいこと、大きな負担だったことでしょう。ご本人のSNSからも伝わってきます。
観劇して。あたかも元からエミリア役だったかのようでした。フィジカルもメンタルも強い役。ご自身の強味を活用されて、役のイメージに見事にアジャストされていたように思います。
運営さんもすごいですね。パンフレットやグッズはちゃんと間に合いました。大庭さんとは身長がだいぶ違いますが衣装はぴったりで。主宰の長田さんの、完成度についての強いこだわりを感じました。

ひとくず/大阪公演
映像劇団テンアンツ
ABCホール (大阪府)
2025/10/31 (金) ~ 2025/11/03 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/11/02 (日)
親から愛されたことがない男が育児放棄された女の子に愛情を注ぐ姿は、負の連鎖は断ち切れるのだという希望そのものであった。その姿は荒っぽく、無骨であったが真の愛情に変わりなかった。

高知パルプ生コン事件
燐光群
「劇」小劇場(東京都)
2025/10/31 (金) ~ 2025/11/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
開いたばっかりだったからかもしれない、二日目の夜は50席ほどの劇場に6割ほどの入り。内訳は新聞学芸部記者らしき者10名。こちらも名前を知っていり劇界ライター、関係者、学者で10名。有料入場者の一般客は5名いたかどうか。いつも見るときは後半だから前半がこれほど良くないとは思わなかった。20日を超える劇団公演である。
内容は地方都市の公害垂れ流し問題であるが、さすが時代の変化もあって、昔の新劇団のように、悪玉代官資本家をやっつけろ、善玉無力市民は団結しろ!と口先で言うだけでは見る人はいなくなった。昔と同じく単純化すれば、この構図ハいまも変わりはしないが、次第に芝居も現実を踏まえなければ、となっている。この話の舞台は城下町の地方都市である。攻める者も、攻められる者も江戸時代以来の地方の構図が出来ていた。この実話の高知では、昭和三十年代、六十年も昔だが高知県衆議院全県一区では、必ず、日本共産党は、社会党が苦戦する中で必ず一人の議員を出し続けていた。労働組合も女性運動も強かった。こういう組織系の表向きの動向からは実情は計り知れない。革新系の燐光群は、長く立場を定めて主張のはっきりした作品を作り続けてきた。ここ三十年の中で、このドラマのように何も変わらなかったように見えるが、僅かながら変化は出てきている。昭和百年、これが日本の現実である。これで食える間は喰っていくと良い。そのうちに風向きは変わる。

ヴェニスの商人CS
サンライズプロモーション東京
光が丘IMAホール(東京都)
2025/11/01 (土) ~ 2025/11/09 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/11/02 (日) 13:00
座席1階
演出家松崎史也が「普段着でシェイクスピア」をコンセプトに、シェイクスピア作品を脚色・演出して上演してきたシリーズ。今回は「ヴェニスの商人」で、話の骨格やセリフ回しを生かしつつ、あくまで現代日本で上演する作品として世に出したという。「悲劇と喜劇は裏表」ということで、S(シリアス)とC(コメディ)の二つのバージョンで上演。コメディーバージョンを拝見した。
とっつきにくいといわれることもあるシェイクスピアを、楽しく、分かりやすく仕上げている。テンポのいい演出で飽きさせない。こういうタッチなら、会場を埋めた若い女性たちも「別の作品も見てみようかな」という動機づけにつながるかもしれない。
自分が見たのはコメディータッチのバージョンで、随所に笑いを取ってくる場面がある。有名な金、銀、鉛の箱から正しいものを選べば結婚してあげるという場面はなかなかうまいな、と思った。シリアスバージョンはこのあたり、どんな展開だったのだろうか。シャイロックががめついユダヤ人商人として悪役なのだが、この点はかなりストレートに表現されていると思った。
光が丘のショッピングモールに、こんな大きな劇場があるとは恥ずかしながら知らなかった。客席は若い女性を中心にほぼ満席。シェイクスピアでこれだけの人を集めるのはすごいな、と変なところで感動してしまった。

養生
ゆうめい
ロームシアター京都ノースホール(京都府)
2025/11/01 (土) ~ 2025/11/03 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/11/01 (土) 18:00
舞台美術の独創性がすごい。
深夜の職場、学生アルバイト時代と正社員採用数年後を交互にみせ、その対比が興味深い。美大生の作家へのあせり、一般学生の夢からの挫折、特に一人二役した黒澤多生さんの正社員役の傲慢さと、新入社員役のおどおど感、先輩への反発等のその役の落差が面白い。誰でもがどちらの立場にもなり得る可能性を示している。

アカツキカゲリ
ルルイエの黄昏
ウイングフィールド(大阪府)
2025/11/01 (土) ~ 2025/11/02 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
ウイングカップ作品
前は箱庭?の名前でやっていた?
テイストはあまり変わらない感じ
おどろおどろしい感じで、ファンタジー感満載
演技は皆上手かったが、ウイングカップ作品としては…(審査員の面々がかなり変わったのでわからんけど)
キャストはそれなりだったが、上手く生かしきれて無い様な… 刺さらなかった

不朽のファトラジー/エイプリルループ
劇団ちゃうかちゃわん
大阪大学(豊中キャンパス)(大阪府)
2025/11/01 (土) ~ 2025/11/03 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
次はファトラジー
最初はファニーさ全開でちゃうからしかったが、最後はめっちゃシリアスな展開に
一粒で二度美味し感じ
ダンスは健在

不朽のファトラジー/エイプリルループ
劇団ちゃうかちゃわん
大阪大学(豊中キャンパス)(大阪府)
2025/11/01 (土) ~ 2025/11/03 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
まず、エイプリールを拝見
ちゃうからしくない内容と展開 最後は定番ダンスで締めました
僕はこちらのテイストが好きですね

スヴァルトフィヨルドの幽霊事件
劇団ショウダウン
難波サザンシアター(大阪府)
2025/11/01 (土) ~ 2025/11/03 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
魔女🧙♀️とドラキュラの恋愛ファンタジー作品
劇団らしさはめっちゃ出ていて、林さんの名演は群抜きでしたね
関係が複雑で、分かりにくい面も有るが、魔女もドラキュラも不死である事を考えると…
105分が125分となっていて、最後のラストまでいれなかったのは残念