公演情報
avenir'e「音のない川」の観てきた!クチコミとコメント
実演鑑賞
満足度★★★
『音のない川〜病院の空気〜(姉バージョン)』
旗揚げ第1弾『音のない川~病院の空気~』をヴァージョン・アップ。
『音のない川〜病院の空気〜(妹バージョン)』と『音のない川〜病院の空気〜(姉バージョン)』の二作品に、その一年後を描いた『音のない川〜工場の空気〜』を足した三作品を交互上演。だが他の作品を観ていない為、その意図した相互効果は判らない。
完成された作品の提示ではなく観客の想像力を刺激して補完させる類の作品との文言に身構えたがそういう訳でもない。個々のモノローグ(独白)はあるが、情景描写が殆ど。語り口がレイモンド・カーヴァー(翻訳・村上春樹)。向かい合わせの客席に挟まれたスペースで四人の男女がそれぞれの思いで川を眺める。
多摩川(自分のイメージ)の河川敷、病院やマンションや工場の煙突が見える。家入健都氏は物思いに耽っている。同棲している恋人(大井川皐月さん)が帰って来た。家入健都氏は別れ話を切り出す。癌で入院している五十嵐遥佳さんは窓から見える河川をぼんやりと眺めてる。五十嵐遥佳さんの弟、谷川大吾氏は高校生で、学校の女の子に誘われて河川敷でマックポテトを摘んでいる。もしかしたら付き合うことになるのかも知れない。広い河川敷は思い思いの人達で溢れている。
谷川大吾氏は子役からアイドル歌手になった高橋良明を感じさせた。愛嬌があって可愛らしい。笑いを堪えているような表情が母性本能をくすぐりそう。