最新の観てきた!クチコミ一覧

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idiot

idiot

青年団若手自主企画 vol.64 山内企画

アトリエ春風舎(東京都)

2016/01/05 (火) ~ 2016/01/10 (日)公演終了

満足度★★★★

劇伴と作品の相性も良し/約70分
空元気を振り絞って明るく前向きに生きようとする女子2人を不条理劇的シチュエーションのもとに描く。
女性登場人物が常にヘラヘラしているのがこの作・演出家の劇の苦手なところだったが、今作ではそのヘラヘラした虚ろな笑顔が、いま日本に生きる若者たちの寄る辺なさ、諦念などを表しているかにも見え、いい効果を上げているように思った。
決して分かりやすい劇ではないものの、演劇でしか表現しえない何かを伝えてくる一作で、惹きつけられました。

人情寄場

人情寄場

片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2016/01/05 (火) ~ 2016/01/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

私的、最高傑作
昨年の「汚泥河童」に衝撃を受け、その後この団体を見続けている。
火事場もなく花魁も出て来ない舞台であったが新境地であり、とにかく演出の巧みさを感じる舞台。
単なるタレントが出ている舞台になっていないことに意味がある。

ネタバレBOX

美術と演出が素晴らしい。
明と暗、善と悪、生と死、相反するものの見せ方が上手く、暗転もなくテンポ良く進む演出の技量に感心。
井保氏は天才だと思っていたが凄みが増してる。
泣けるシーンも沢山あるが全ての見せ方が違うのも感嘆。

idiot

idiot

青年団若手自主企画 vol.64 山内企画

アトリエ春風舎(東京都)

2016/01/05 (火) ~ 2016/01/10 (日)公演終了

満足度★★★★

熱量
若さの発露に感服しました。

ネタバレBOX

女子二人による電話を待ちながらといった感じの熱血パフォーマンス。

登場人物は百舌と蜂鳥でした。今は調べてどちらが百舌で、どちらが蜂鳥か分かりましたが、観劇中は分かりませんでした。百舌が蜂鳥を襲い、舞台上の一本の木に串刺しにするのではないかと思っていたので、どっちがどっちか非常に気になりました。

耳が悪いわけでもないのに電話の声が百舌には聞こえ、蜂鳥には聞こえないように見受けられるシーンもありましたが、不条理劇だとは思いませんでした。

それにしても、70分間大声を出し、走り回るのは大変なことです。特に終盤の百舌はものすごい熱量でした。若い女性の声が聞こえる風景は生を感じさせてくれます。
三日月にウサギ

三日月にウサギ

9-States

OFF OFFシアター(東京都)

2016/01/07 (木) ~ 2016/01/11 (月)公演終了

満足度★★★★

良かった。
見ごたえのある熱量のある芝居が良かった、特にナツキを演じるナカムラユーキが良かった。浜田カオスと浅賀誠大で心地よいコメディーを作り出して作品としても見やすく作られていた。

KisamaAlternative × 水越朋

KisamaAlternative × 水越朋

水越朋

神保町試聴室(東京都)

2016/01/09 (土) ~ 2016/01/09 (土)公演終了

満足度★★★★★

無題1713(16-003)
15:00の回(晴、暖かい)

予約返信メールには「受付開始は開演の60分前、開場は開演の30分前です。」とありましたが普通に30分前受付/開場でした。

14:31奥のキッチン/カウンターで受付、1ドリンク(ホットのハープティー)、椅子席。

舞台は、下手からギター(エフェクターたくさん)、ドラムス、サックス&フルートにはマイクスタンド、後方にアンプ群。黒いボディに白のピックガード、使い込んだネックのギターはFenderのStratoかと思いましたがヘッドの形が違うので終演後お訊きすると、やはりFenderではなく中古で購入したものでピックアップを交換しているそうです。独特の音造り(フレーズを重ねてゆく)。

15:02前説(50分)、15:06開演~15:57終演。

事前によく確認していませんでしたが、すぐに「時々自動」の公演で聴いたことがあるバンドだと気づきました。P.フロイドの深みやK.クリムゾンの硬質性、イエスの広がりのような音空間が会場に満ち、水越さんはバンドと客席の間の狭いスペース(本来はヴォーカルのポジションかもしれません)でカラダの動きで楽曲と一体化していました。

終盤はギターを抱え、のたうちまわり、ノイズをかき鳴らし(J.ヘンを生で観たらきっとこうだったんだろうな、というような感覚)エンディングへ突入。

ダンサー&バンドという組み合わせは、昨年、勅使川原さん、山下洋輔さん、梅津和時さんでもありましたが時間が合わず観に行けませんでした。

水越さんは「-W-(2013/3@ST」「横浜ダンスコレクションEX2014(2014/2@赤レンガ)」『Re-labo「隣の部屋の窓を開ける。」(2015/11@セッションハウス)』を観ました。

フォアグラ

フォアグラ

うんなま

IRORIMURA・プチホール(大阪府)

2015/12/26 (土) ~ 2015/12/27 (日)公演終了

満足度★★★

友達 日常 素直になれない心の節
気分が滅入る朝 自分を盛り上げて 人との関係でも、素直になれない心がある、ピンポン玉イベントで盛り上げて最後へ、心を上手く表現、面白い。  生きてると 暮らしていると 気が滅入る ハイになる 仕事 恋人 友達 日常 素直になれない心、そんな心の節が見える あるよ そんな感じ。

ネタバレBOX

気分が滅入る朝 自分を盛り上げて 人との関係でも、素直になれない心がある、ピンポン玉イベントで盛り上げて最後へ、心を上手く表現、面白い。  生きてると 暮らしていると 気が滅入る ハイになる 仕事 恋人 友達 日常 素直になれない心、そんな心の節が見える あるよ そんな感じ。

鶏 前説 携帯 飲食 撮影 ピンポン玉
TV ゲスト ささくれトト これコーヒー 間違えて醤油 スターの力でハッピーエンドにする力 不味い もう一杯 アヒル フォアグラ焼いている ガーガー // ピン球を投げる コン コン ココン // ヒヨ 寝坊 遅刻 間に合いそう おはよーごさいます 今日の俺すごい勘違いじゃなければいいね。ポケットの中 ルーチィン ピヨピヨピヨピヨ ピン球 コンコンココン 。 だからそれからの話をしましょう。ライン 教えないよう 直接 面と向かって話す方がいい それからの話をしよう 肝心要な事。私休憩入るね。結婚する。やるじゃん いい感じ ちょう ちょう いい感じ。// 今昔別の話し逃げろ。彼氏の家 ね起きてよ むにゃむにゃ 食べにいこか ね今日どうする。// つまらん お前話しは、つまらん 出ていけ じいさん 今を楽しもうよ・・・ // ピンクのウサギ アトラクション ピン球を投げる 役者に当てない 的に当てる 役者は、サビの演技をする。// 間違ってたかな 寝ていた あー遅刻 あーいや 私いけそうな気がしてきた 仕事しよ おはよう // 結婚するんですよ。 めでたいやん めでたいやん TVよくやった ささくれさん うーまずい・・・。
ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー

ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー

Ammo

d-倉庫(東京都)

2016/01/08 (金) ~ 2016/01/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

観ました
音がいつも以上に綺麗に鳴っていた。最初のシーンが頭から離れない。

ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー

ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー

Ammo

d-倉庫(東京都)

2016/01/08 (金) ~ 2016/01/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

観てきた
ブラジルという遠い世界のものごと。身近な自分の生活とつながった。

三日月にウサギ

三日月にウサギ

9-States

OFF OFFシアター(東京都)

2016/01/07 (木) ~ 2016/01/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

あの子のヘッドホン
前回公演で語られなかった槇原先輩が首にかけていたヘッドホンの持ち主をめぐるウサギとカオルの恋物語にキュンキュンしました。個人的にはもっと小池首領さんを見たかった(笑)相変わらずの先がわからなくなる展開にハラハラドキドキしました、前半の笑いと後半のダークな人間模様に新年の浮ついた感じに冷水をかけられた感じがしました。

三日月にウサギ

三日月にウサギ

9-States

OFF OFFシアター(東京都)

2016/01/07 (木) ~ 2016/01/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

本質
ジャンルにとらわれると本質を見失う。途中までドタバタなコメディーだと決めつけて見ていたらガラリとシリアスな構成に圧倒されました。ハッピーエンドともバットエンドにも見えるラストが好み。

ネタバレBOX

前回公演に出ていた槇原先輩の過去編。ラストのシーンでホテルラポールの名前が出てきて繋がった時になるほどーと圧巻。よく考えられた2つの話で満足できました。照明や選曲も素晴らしく一風変わった演出が印象的。
「遠い町 知らない町 でも、誰かの故郷」~浪江町と南相馬市、避難地域の今~朗読公演

「遠い町 知らない町 でも、誰かの故郷」~浪江町と南相馬市、避難地域の今~朗読公演

tea for two

キッド・アイラック・アート・ホール 3Fギャラリー(東京都)

2016/01/09 (土) ~ 2016/01/12 (火)公演終了

満足度★★★★

写真の重みを演奏と朗読で
昨年の7月に、同劇団主宰の大根とカメラマン片倉が取材した浪江町・南相馬市の「情景」を、荒野愛子のピアノ演奏をバックに西尾早智子が朗読で浮かび上がらせる。演劇ではないが、見つめるべき状況の「生」を感じることができる。同種の企画は決して少なくはなく、それらはそれぞれに価値を持つのだろうと思うが、本作もそのようなものの一つの切り口として意味がある。今回の会場と写真と演奏と言葉と声のマッチングはステキだ。写真を確実に見せたい故に参加者をしぼった意図も評価できる。

人情寄場

人情寄場

片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2016/01/05 (火) ~ 2016/01/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

かめちゃん!
軽辺さん演じるましろが、とっても美しくて癒されます。
そしてそんなましろを100倍デフォルメして演じるかめちゃんの再現コーナー(笑)
このクオリティがあまりにも素晴らしく、客席からは自然と拍手の嵐!
とっても楽しめる舞台でした。

ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー

ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー

Ammo

d-倉庫(東京都)

2016/01/08 (金) ~ 2016/01/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

必見
利己主義で保身で我関せずの現代人に突き付ける。困難はすぐ隣にある。人がそれを見ないようにしているだけ。混沌の世界。富裕と貧困、光と影は隣り合わせなのに、相容れない世界。それを飛び越えようとした純粋な心を持つ少女たち。友達を、友達との関係を大切に思えばこそ、隔てる壁や溝に苦しむ。彼女たちが望んだ未来はサッカーの栄光よりも遠い。地球の反対側にある国が抱える問題は、地球全体の縮図のようだ。それを倫理観だけでははかりきれないこととして抉り出す秀作。年の初めに、素晴らしい作品に出会えた。

わがまま、こどく、かいにん、

わがまま、こどく、かいにん、

the pillow talk

インディペンデントシアターOji(東京都)

2015/12/01 (火) ~ 2015/12/02 (水)公演終了

満足度★★★★

確信犯的やり逃げ(笑)
タウン誌の編集部、翌日に修学旅行を控えた高校のクラス、「なんたら女学園」なるイメクラの3ヶ所で繰り広げられる会話劇、ラヴェルの「ボレロ」を想起させる構造での「確信犯的やり逃げっぷり」が痛快。
ま、「おいこら、投げっ放しかい!(笑)」な感も無きにしも非ずではあるがそう何度も使えるテではないし、とにかく面白いので容認(爆)。
が、将来的に「コイツら、またあのテを使いやがった」な作品があってもそれはそれで認めよう。
(しばらく経って気付いたが、クロムモリブデンがこのパターンを得意としているような…)
また、今回の騒動の後日譚をいつか見てみたい気もする。
ところであの壷は星新一の「おーい、でてこーい」的なものか「王様の耳はロバの耳」的なものか、はたまた「逆“パンドラの匣”」的なものか?
あと、開演定刻を過ぎてすぐに5分ほど押す旨を伝えて謝り、実際の開演直前と終演後にそれぞれ謝罪したのはアッパレ!(←本来は当然のことであるが、それがアッパレと感じられてしまう昨今の小劇場界よ…(毒))

ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー

ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー

Ammo

d-倉庫(東京都)

2016/01/08 (金) ~ 2016/01/11 (月)公演終了

満足度★★★★

畜生のライン
マリアさまは見捨てない、ときに怒り、ときになだめ、ときに諭す。それでも人間社会に争いは絶えず連鎖し、信仰は必要とされる、マリアさまは見捨てられない。スラムという‘戦場’の自由が五感にもっと訴えかけてきたら一層好ましい。垣間見える冷酷非道な眼光にゾクッと緊張、みたいな。

苔生す箱舟

苔生す箱舟

万博設計

インディペンデントシアターOji(東京都)

2016/01/09 (土) ~ 2016/01/10 (日)公演終了

満足度★★

2本目
あれ!とか、それ!とか言われても、どんな顔したらいいか分からないよ。”そんな時は笑えばいいと思うよ'' と言われても、全然面白く無いから笑えない。って言う感じの芝居。まぁ、良く分かんないと言う事で。

ダーリン!ダーリン!

ダーリン!ダーリン!

劇団ズッキュン娘

渋谷MilkyWay(東京都)

2016/01/08 (金) ~ 2016/01/12 (火)公演終了

満足度★★★★★

無題1712(16-002)
12:00の回(晴、暖かい)

10:50会場着(受付までは外階段に並ぶのですが結構並びました)、11:30受付(1ドリンク)、開場。入って奥にステージ、椅子席(8列位)。下手にカウンター、上手にテーブルと椅子のシンプルなセット。

12:00前説(藤吉さん、95分)、12:06開演~13:48終演。「グッバイ、マザー(2012/12@ゴールデン街)」から6公演目、此処は初めて。本作の初演(2014/8@風姿花伝)は未観。

説明や藤吉さんのお話にもあった「初舞台や舞台経験の少ない方、またこれからキャリアを積みたい方々」とは思えないほどフレッシュ、大熱演でした。

実はダンス公演を先に観ていた中村さん。日本女子体育大学のダンス公演「copy(2015/2@アートスクエア)」が初めてで、その後、「谷間にカンパイ!(2015/4@風姿花伝)」、「ゾンビオペラ『死の舞踏』(2015/11@にしすがも)」。本作にも出ているということで観に来ました。

調べてみますと、土田さんは第一回公演やぬいぐるみハンター。原田さんは(たぶん)「THE真っ赤な真っ赤な物語(2011/3)」、「音木商店街物語(2015/9@風姿花伝)」、山本さんは「ZIPPY(2012/2@アシベ)」でしょうか。

ちなみに、藤吉さんは「静かの海(2011/6@BASE)」が初めてで、「あゆみTOUR(2011/12@森下)」、「許して欲しいの(2014/2@ラビネスト)」。

土田さんは長セリフもなんのその、感情の揺れも見事に表現していまた。

次回本公演は吉祥寺シアターということなので期待を膨らませながら帰りの乗換駅でメロンパンを買うのでした。

陽のあたる庭

陽のあたる庭

演劇ユニット狼少年

小劇場B1(東京都)

2016/01/06 (水) ~ 2016/01/11 (月)公演終了

満足度★★★★

見応えのある舞台
原作を、1960年代の日本に於ける物語とした翻案は見事。
そして衣装・小道具・音響等、細部にも神経が行き届き、こだわりを感じた。

役者達の演技レベルも高く、殊に“ショータ”役の“曽我部洋士”の演技が素晴らしい。

ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー

ジョルジ・フッチボール・クルーヴィー

Ammo

d-倉庫(東京都)

2016/01/08 (金) ~ 2016/01/11 (月)公演終了

満足度★★★★

人間的視点と社会情勢
ブラジルであった、実事件をモチーフに描いたようなサスペンス劇。
当日パンフに劇団Ammo代表の南慎介 氏が今回(本公演)はある、矛盾の話...と記していたが、さらに根深い不条理のようなものが感じられた。

この公演は、観客の視点を自然に転換させる巧みな観せ方が見事。冒頭の凶悪シーンから物語が進展するにしたがい、いつの間にかストリートチルドレンの側に立ったヒューマニズムを思わせるような...。人間の中に潜む狂気のような感情と、そうならざるを得ない政治・社会情勢を上手く融合させる手腕が素晴らしい。
描くは、今の日本では想像し難いため、異国の地の出来事としつつも普遍的に感じるであろう、「富裕」と「貧困」の間で現れる人間の本性を...。

ネタバレBOX

カンデラリア教会虐殺事件。この教会は、違法薬物売買、売春などに関わった、家のない子どもの宿泊所の機能を持っており、食料、教育などの援助を行っていた。某日、子どもたちのグループに発砲し、当時のマスコミ発表では6名死亡と伝えられた。
リオデジャネイロは、インフレなど経済不安定から、路上生活や犯罪行為に走る少年たちが問題視。警察等により路上生活者への「取締り」や「補導」を名目とする暴力行為があったという。リオには「死の部隊」と呼ばれるグループがあり、商店主らは治安悪化などで観光客の客足が伸び悩むことから、安給料の警官や元警官などが依頼を受けて路上生活者に近づいて暴行や殺人を行っていたという。

公演は、この実際あった事件をスラム(「チラシ」のイメージ)に置き換えて、もっと広範で深刻な内容にし、その重大性を強調している。舞台セットは、d-倉庫の天井の高さを利用し、斜面に広がるスラムをイメージさせる高層構造…中央部は出入り口、上・下手に変形階段。斜面坂道などを思わせる。
冒頭は子供による強奪シーンであるが、次第にその環境・境遇から止む終えないものと肯定されるようだ。その人間性は貧困という病のせいだ、という論理が個人における正義と悪行の分かれ目になってくる。その根源は劣悪な社会・経済状況にある。
観所は、「死の部隊の警察官」のエスケルディーニャ(西川康太郎サン)とフッチボールコーチのジョルジ(桑原勝行サン)の対決シーンであろう。裕福でなければ権利も自由もない...生きている価値さえないという。一方、貧困であっても生きて夢をみる自由はある、そんな対立会話の応酬が圧巻であった。
物語は、ストリートチルドレンへの人間的な同情へ...個人的な視点を据えているが、その先には国家への鋭い批判が...。
その描き方が現在ではなく、10年前の追跡取材で明らかにする。その事件を客観的に観る上でも、巧い構成である。そして、取材を通じて明らかになる過去と現在の恐るべき繋がり…観応えあった。

さて、現在の日本社会に目を向けると、犯罪性には疑問があるが路上生活者がいるのも事実。実際、行政機関がその人数を把握する調査を行っている。その状況になった原因等は色々あるだろうが貧富差が拡大しているのではないだろうか。

この公演は芝居としては面白いが、ブラジルにおける当時の状況が色濃いような気がする。観念的には理解しつつも身近な問題として実感するには...。
ただし、貧富・差別・自由・権利、そして暴力の連鎖という大きく普遍的なテーマの見据え方は良かった。

最後に、最近は海外時事(ニュース)を入手する部署から離れているが、それでもブラジルは2016年オリンピック開催に向けて治安改善に努めていると聞くが...。
次回公演を楽しみにしております。
暴れ馬/レモネード/コーキーと共に

暴れ馬/レモネード/コーキーと共に

ナカゴー

ムーブ町屋・ハイビジョンルーム(東京都)

2016/01/09 (土) ~ 2016/01/12 (火)公演終了

満足度★★★★

ナカゴー的。をまた観にいった。
ナカゴー独自の世界があり、これは少し癖になりかねない、とは思う。黒幕を上下に設置して出入りは上下のみ、というムーブ町屋の毎度のセッティング。五反田団の脱力芝居の妙味と、こちらは「絶叫」とか汗涙鼻水はあるが、通じるものがある。
 短編3つだが、アメリカ人の役が配され、竜巻があって銃もあるからアメリカが一応舞台のようだ。奇怪な演技をする人達。台詞を食われると、つい笑っている兄貴がいた。おいおい。でもそれしきでは芝居が壊れない、「お芝居」だという事を重々、重々々々判ってお互い観て、演じている空間で、一体何を中心軸にここは回っているのだろう・・・考えてみるのも面白そうだが今はツボにはまった幾つかの役者の動きを思い出して反芻する事にする。

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