最新の観てきた!クチコミ一覧

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アダムとイヴ、私の犯罪学

アダムとイヴ、私の犯罪学

演劇実験室◎万有引力

ザ・スズナリ(東京都)

2023/06/30 (金) ~ 2023/07/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

何か軽く鬱気味で観ていたのだが、観劇の途中で急に気が晴れた。理由をあれこれと考えてみたが、多分時間の経過の作用だろう。時間がこの世の全てを解決する。時間というものの持つ面白さ。
凄く楽しかった。終演後の物販に長蛇の列。詰め掛けるマニア。客層は若い女性が多い。何周も回って寺山アングラは今オシャレなのか。1966年上演の天井桟敷設立前の戯曲。

林檎が5つ置かれてある。『トルコ風呂エデン』の看板。ここはトルコ風呂(=現ソープランド)の上のスペースを間借りした一家が住む部屋。父・髙田恵篤氏、母・森ようこさん、長男・髙橋優太氏、次男・三俣遥河氏。背中に愛すものの絵が貼り付けられている。それぞれ、宝くじ、林檎の木、汽車、切手。

DIY感溢れる木材剝き出しの建方美術。中央にほっぽらかされた金槌を、暗転時踏まないか心配になる。梯子も手作り。大量に制作された林檎の小物が良い出来。

内山日奈加さんがエロエロ。フルート。シーツ越しの舞い。
森ようこさんは女・麿赤兒。コミカルでエロい。

主人公は髙橋優太氏演ずる寺山修司。家出を試みるも一家全員付いてきてしまい、ただの引っ越しに。30過ぎても家を出て他者と出逢うことに憧れている。彼は汽車の汽笛を「ポーッ!」と叫び続ける。その線路は体内の血管だ。血液が汽車となって全身を隈なく駆け巡る。それが心臓を通過するごとに覚醒剤のような快感がどっと押し寄せる。亡国の徒、亡人。

下の階のトルコ嬢見習い(山田桜子さん)は『ロビンソン・クルーソー漂流記』を愛読する。いつか無人島で一人生活することを夢想して。そこにやって来る自称ロビンソン・クルーソー(小林桂太氏)、風呂を借りる。

ラストの曲はリフがもろ『移民の歌』。カッコイイ。
この劇団はまだまだ先に行ける。

ネタバレBOX

狂ったように林檎好きな森ようこさん。後払いで数百個の林檎を購入しては部屋に隠す。それがバレそうになると慌てて、床板を剝がしてトルコ風呂に捨てる。

髙橋優太氏は到頭“あの方”と一体化することが出来る。これでもうずっと独りではない。天国より高い地獄に似た場所で。
共演者/同級生

共演者/同級生

2223project

小劇場B1(東京都)

2023/07/01 (土) ~ 2023/07/11 (火)公演終了

実演鑑賞

迫力と熱量のある舞台でした。
美しいだけではいられない歳を重ねる過程で、変わらず輝き続けるものの美しさを魅せてくれる演劇でした。

ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-(7/29、30 愛知公演)

ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-(7/29、30 愛知公演)

劇団チョコレートケーキ

シアタートラム(東京都)

2023/06/29 (木) ~ 2023/07/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

最初この舞台の話を聞いたときは、セブンの12話か、帰ってきたウルトラマンの「怪獣使いと少年」あたりを題材にするのかと思っていたが、後者の方だった。立体感のあるいい作りの舞台。

ネタバレBOX

後半で脚本家が局の人間に思いの丈をぶつけるシーンがあるが、ここが個人的には今ひとつピンとこないというか、観ていてすっきりしなかったかな。
舞台「いま、会いにゆきます」

舞台「いま、会いにゆきます」

Sh!nkiяo

阿倍野区民センター・大ホール(大阪府)

2023/06/30 (金) ~ 2023/07/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/07/01 (土)

愛は時空を超えて愛する人を夢に導く。このお芝居を観てこの意味がわかる頃にはあなたは涙に溢れるでしょう。秀逸の恋愛に酔いしれたいなら是非ご覧下さい。

『ビー玉雨と眠たげな夏』

『ビー玉雨と眠たげな夏』

劇団月光斜

立命館大学衣笠キャンパス学生会館小ホール(京都府)

2023/06/30 (金) ~ 2023/07/01 (土)公演終了

満足度★★★★

色々思考をこらしている
はや予約でシール貰えたり、今後二回見たらプレゼントあり等、場所が不便なことを上手くカバーしようとしている
内容も最初は??だったが、中盤からは引き込まれて、最後もなるほど感がありすっきり❗
次回も期待します‼️

Eternal

Eternal

劇団雪月風花

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2023/06/23 (金) ~ 2023/06/25 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2023/06/23 (金) 19:00

価格5,000円

事前知識を入れずに鑑賞。ファンタジーだった。魔女にも色々あるものだ

【再演】黄金の猿-コガネノマシラ-

【再演】黄金の猿-コガネノマシラ-

ワイルドバンチ演劇団

ザムザ阿佐谷(東京都)

2023/06/14 (水) ~ 2023/06/18 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2023/06/16 (金) 19:00

価格4,000円

いつもながら殺陣の手数が多く、複数の役をやる人もいるので大変だったかと思う

メデューサ

メデューサ

橋田ゆういちろうのカンパニー

ACT cafe(大阪府)

2023/06/29 (木) ~ 2023/07/06 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

壮大なスケール感なのに、しっかり細かいところまで行き届いたオモロさは流石です。
生でしかこれを観れないなら、後悔先に立たず観劇するべきと思いました。

ネタバレBOX

個人的には自主規制音をワザとズラして、女優さんにポ○チンとか言わせてしまうところが好きです。
黒星の女

黒星の女

演劇ユニット「みそじん」

吉祥寺シアター(東京都)

2023/06/30 (金) ~ 2023/07/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/07/01 (土) 13:00

座席1階

歌あり踊りありの陽気な舞台かと思いきや、ラストでぐっと締める意外にも感じる展開。それぞれ罪を背負って入っている女子刑務所のメンバーたちが、個性豊かに躍動する。いい舞台だった。

刑務所が舞台のはずなのだが、二段ベッドに置かれているアイテムはまるで女子高生の持ち物のようだ。本物の刑務所は私物の持ち込みは制限されているはずだから、設定は少しファンタジーの世界。どんな罪を犯したのかは「言ってはならないことになっている」そうだが、問わず語りに明らかに。スーパーの万引き(常習累犯窃盗)、覚醒剤…。どうして実刑になったのかが、舞台が進むにつれて明らかにされる。
おもしろいのはこの受刑者たちの人間関係だ。刑務所のイメージは牢名主がいて新入りをいびったり、という感じだが、ここでは仲良しグループのように友情の筋が通っている。なぜか房対抗ダンス大会をやるという話になって、ファンタジーの色は濃くなっていく。
だが、それぞれが背負った罪の背景には社会の不条理が詰まっていてハッとさせられる。罪人と言うには無邪気な振る舞いも、その裏にあるものとして闇深い事情、思いが表現される。

個性的なメンバーによる少数精鋭。カーテンコールの後思わず涙ぐんだ主宰の大石ともこに声援が飛んだ。コロナ禍で延期になった今作の経緯が胸に去来したのだろうか。それとも…。

SHINOBI SASUKE

SHINOBI SASUKE

劇団そとばこまち

ABCホール (大阪府)

2023/07/01 (土) ~ 2023/07/03 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/07/01 (土)

いつもながらのワクワクドキドキのオープニングでした。女優さんだけで戦国時代を演じられていましたが、迫力のあるお芝居でした。中でも、服部半蔵役の殺陣と徳川家康役の演技は素晴らしかったです。

ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-(7/29、30 愛知公演)

ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-(7/29、30 愛知公演)

劇団チョコレートケーキ

シアタートラム(東京都)

2023/06/29 (木) ~ 2023/07/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/06/30 (金) 19:00

130分。休憩なし。

放課後、重ね着、□△

放課後、重ね着、□△

チリアクターズ

千本桜ホール(東京都)

2023/06/29 (木) ~ 2023/07/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2023/06/30 (金) 14:00

110分。休憩なし。

ホールドミーおよしお

ホールドミーおよしお

オフィスマウンテン

こまばアゴラ劇場(東京都)

2023/06/28 (水) ~ 2023/07/09 (日)公演終了

実演鑑賞

鑑賞日2023/07/01 (土) 15:00

初見のユニット。51分。
私が理解できないタイプのパフォーマンス。

Hey ばあちゃん!テレビ点けて!

Hey ばあちゃん!テレビ点けて!

Bee×Piiぷろでゅーす

新宿スターフィールド(東京都)

2023/06/28 (水) ~ 2023/07/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

大人数でかなりのドタバタコメディーなのですが、なかなかに泣かせてくれるお話でした。

兎、波を走る

兎、波を走る

NODA・MAP

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2023/06/17 (土) ~ 2023/07/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

野田秀樹二年ぶりの新作はいかにも野田らしい不条理劇だが、劇場の空気はむなしい。
素材は北朝鮮の拉致問題。拉致は日本だけでなく、紛争地域でも、極貧国でも、先進国の一部でも現実にある普遍的問題で、現実の社会問題に伴う雑音に臆することなく演劇の素材に選んだのは、さすが日本を代表する劇作家の見識である。かつて木下順二が果たした役割を担おうとしている。ここは本当に偉い!というしかない。たいしたものである。
作りは不条理劇。その点ではすでにピンターが四十年も前に拉致を素材に『バースディ・パーティ』という作品を書いている。ピンターに比すれば、野田は解りやすくこの問題に入っていく。野田演劇らしいメタシアター作りで、こちらの素材は、不思議の国のアリス。母親(松たか子)アリス(多部未華子)物語の入り口の作者に野田秀樹。物語の受け手側に秋山奈津子と大倉孝二。このあたりの布陣は完璧と言って良い当て書きで、この重苦しい物語がずいぶん見やすくなった。こうして物語の中の兎(高橋一生)や母親の不思議な国でのアリス探しと拉致問題を重ねていく。
タイトルから物語を発想したと野田が言っているが、無垢と無知のウサギが、波に乗るというイメージが不条理劇的でもあって成功している。いつもの言葉遊びも控えめながら健在で『妄想』と『もうそう』なるしかない、を掛けたところなどうまい。
しかし、この作家の久しぶりの現実を直接背景にした全力投球も、作者が言うように『作家の無力をこれほど感じることはない』結果になっている。現実には、場合によっては国家間戦争になりかねない問題が、これほど明らかに提示されても観客には伝わらなかった。一夜のスター俳優を並べた大入りの公演の一つとして二十代の女性を主とした観客のお芝居見物にしかならなかったのは「あーあ」というしかないだろう。
いつもは、最後に何度もカーテンコールで嬉々としてみせる野田も、女性客が立ち上がり拍手しているのに今回は数回で出てこなかった。

帝都狂焔物語

帝都狂焔物語

学園座

関西大学・千里山キャンパス内KUシンフォニーホール(大阪府)

2023/07/01 (土) ~ 2023/07/02 (日)公演終了

満足度★★★★

演出、構成、舞台芸術全て文句なし
唯一時間が…この劇団はタイムキープが難あり 次がある人には読みきれない 今回も終わってすぐに出て…
関西学生演劇のTopと言っても過言ではない

黒星の女

黒星の女

演劇ユニット「みそじん」

吉祥寺シアター(東京都)

2023/06/30 (金) ~ 2023/07/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

結構、良かったです。
ストーリーも良かったし、動きがあるお芝居で飽きなかったです。

幸せはいつも小さくて東京はそれよりも大きい

幸せはいつも小さくて東京はそれよりも大きい

中央大学第二演劇研究会

APOCシアター(東京都)

2023/06/29 (木) ~ 2023/07/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

「崩壊していく共同生活と『監禁の連鎖』を巡る濃厚な密室劇。狂っていく隣人を誰も止められない現代の恐怖をじっくりとあぶり出す」という説明に興味を持ったが、その芯となるところを十分に表出できたのだろうか。何となく中途半端なようで物足りなさがあった。
今 この作品を上演する意味は、そしてアマヤドリ(脚本:広田淳一氏)がいうところの<現代日本>が見えてくるのか。
(上演時間2時間 途中休憩なし)

ネタバレBOX

舞台美術は、会場を斜めに使用し、奥上部にスクリーン、その下にソファ。変形机(テーブル)、色違いの空間(衝立壁・床)をもって個々人の部屋を表す。何となくスタイリッシュな印象だ。

冒頭と最後は人が直線的に交差する動き、それは大都会 東京における人々の忙しく動き回る様子を表しているのか。続いて登場人物全員によるダンスパフォーマンスは何を表現しているのだろうか?意地悪な見方をすれば、上演前のウォーミングアップ、最後の同じようなパフォーマンスはクールダウンのよう。仮に役者紹介であるならば、役名を表すモノがほしい。パフォーマンスがなければ、スッーと大都会(雰囲気)の物語へ入って行けた。

キーワードは【監禁/密室劇】さらに【孤独】が加えられるのでは。
小田ユキヒト、星野カズユキ、仁村ヒトミの三人は、都内で一軒家を借りてルームシェアをしている。星野がある日、長期監禁から逃亡してきたという女、三谷クミコを保護する。星野から彼女を警察に連れて行くよう頼まれた小田は、何となく自分でクミコを守ることを決意し偏愛していく。そうして始まった奇妙な4人暮らしは段々と歪みを見せはじめ…… というのが大筋。小田は、司法試験を諦めて会社員(正社員)として働く。星野は小田の中学時代のハンドボール部の先輩 で、今は居酒屋でバイト。ヒトミも同じ居酒屋で働いており同僚にあたる。他の登場人物との相関関係も、このハンドボール部と居酒屋繋がりである。

初演は2009年…当時は新型インフルの感染が拡大し、経済的にも厳しい状況下(世界同時不況)にあったと思う。全く同じとは言わないが、今のコロナ感染拡大、物価上昇による経済停滞は似たような環境に思える。コロナ禍を例にとれば、ソーシャルディスタンスという名の下に没対人関係の中で、中学時代の部活仲間が出合い飲食する。その楽しい会話と自由な雰囲気を満喫する。一方、監禁は孤独と不自由を強いる。犯罪か愛の束縛かは微妙なところだが、息苦しさを覚えるのでは。
この二つの場面の意味合いが融合し、自由と不自由といった対比が一つの見所だと思う。が、この演出では別々の(分離した)物語と言うか、取って付けたかのよう。だからこそ、飲み会⇨三人の激論という展開に妙がある。
非日常どころではない監禁とその連鎖の異常性が迫ってこない。また多くの人がいる東京の中で、一人ぐらい行方不明(監禁)になっても という漠然とした不安が感じられないのが憾み。

小田のクミコに対する束縛は「新たな監禁」 の始まりで 、当然、星野とヒトミとの間に軋轢が生じる。二人と狂気していく小田の激情した口論がもう一つの見所。
小田にしてみれば自分が守らなければ、という使命感=偏愛を何故二人は分かってくれないのか。司法試験を受験していたという理論家、しかし理性という扉に隠された心の奥に潜む本性〈束縛欲〉が剥き出しになる。一方、二人にしてみれば得体の知れないクミコを保護する必要性はなく=警察に任せればという相容れない不毛な議論。そしてクミコの携帯電話に掛かってくる前の監禁者との緊迫した会話。今にも小田たちの家に来そうな怖さ。
監禁と密室というシーンは観応えがあった。勿論クミコの内にある思いは明かされることなく、彼女の背景等も謎を残したまま、小田たちの家を出る。

辛口になるが、映画館で偶然に会った中学時代の部活仲間との会話、その後の居酒屋での会話、どちらも一本調子で 大声を張り上げた演技。小田・星野・ヒトミの三人での激論も大声だが、こちらは激高している様子が伝わる。大声=熱演ではないと思うので、場面毎の情感にあった演技が求められる。ラストのピアノは印象付けとして実に効果的であった。
次回公演も楽しみにしております。
黒星の女

黒星の女

演劇ユニット「みそじん」

吉祥寺シアター(東京都)

2023/06/30 (金) ~ 2023/07/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

劇場に入った瞬間「え?女子刑務所の話って書いてあった(東京新聞・演劇パラダイス)と思ったけど。刑務所はドラマや映画でしか知らないけど違うよね」と戸惑うほどの舞台セット。これは女囚たちの妄想でできているのかしら・・・

ネタバレBOX

と思って、終演後ニシオカさんに伺ってみたら、それぞれの人生の背景なんだそうです。
きっと普通の暮らしをしていた頃の好みとか趣味が反映されているのだと思うので、次回もっと近くの席で確かめたいと思います。
確かめたいといえば、まきさんがまどかさんを待つシーン。ついつい緊縛希望のまどかさんを見てしまって、まきさんを見る余裕がなかったのでこちらもどんな表情だったのかちゃんと見てこようと思います。
終演後に演者の皆さんとはまだ会えませんでしたが、ニシオカさんとお話しできて良かったです。コロナ前はこうして感想やら疑問やらをその場で話せて、これが小劇場の魅力よねと思っていたので、少しずつでもそれが戻ってきて嬉しいです。
マリコの神像

マリコの神像

劇団森

早稲田大学学生会館(東京都)

2023/06/30 (金) ~ 2023/07/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2023/06/30 (金) 19:00

早稲田大学公認の劇団森。
今回は花園というか、女子大サークルを観ている様な作品でした。
物語の中心となるのはフランス・リヨン地方のミッション系スクール(寄宿舎ものと呼ばれるそう)。
舞台そのものを額縁のように彩るプロセニアム・アーチが印象的。
視界を少し遮ることで、舞台の奥行を感じさせる工夫が感じられました。
音響も全てクラシック。ピアノやチェンバロの音色が心地よくステージとマッチしていました。

ネタバレBOX

まずチケットの予約が成立してから、お知らせ・行き方・当日変更点など、
決まったことを細かく何通も伝えて下さることに安心感がありました。
観劇する前からチームワークがしっかり出来ていると感じるので好印象。

芝居の内容ですが、開演時に「華麗なる大円舞曲」で華やかさ・盛上を狙うのであれば
8人も板付きがいる訳ですから、メインの台詞以外のキャストはもう少し動きが欲しいかな。
例えば小さい声でもガヤを入れるとか。小芝居を挟んでみても良いですね。
アーチや大道具等が殆ど木材だと思うので、声が吸引されている印象も受けました。

それからステンドガラスに映る影の演出、とても素敵で気に入りましたが
讃美歌312番だったかな?…歌うならもっと魅せた方が良いと思います。
最初から音源を使うのか。全員で影歌するか。
独唱なら今回のようだと自信がないようにしか映らないので、朗々と歌って頂きたいです。

脚本に関しては宝塚のような、女性ならではの詩的な台詞まわし。
哲学的な要素や言葉に品位を持たせている様子が、愛を慈悲深く高貴なものに感じさせます。
その一言一言に含みがあるように感じさせているように考えるけれど、
意外と内容は入ってこなかったです。万人受けは難しく、役者たちも理解して演じきるのは
ちょっとハードルがあるように感じました。まだまだ伸びしろがあると思います。

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