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『売春捜査官』

『売春捜査官』

劇団EOE

都内某所(東京都)

2016/05/18 (水) ~ 2016/05/18 (水)公演終了

満足度★★

試練の三番勝負、最終章
絶対エースなきあとの起死回生をかけた劇団EOEの試練の三番勝負、主宰の真生は、まだ金を取るレベルではないと、無料公演を三度続けて実施した。実に潔い態度というか、太っ腹である。私は数少ない全回参加者ではないかと思うが、申し訳ないとは思うが毎回辛口のコメントを続けている。全回出演の劇団員高橋、正直華のある役者とは言えないが、厳しいEOEの練習にもう一年以上参加し続けている、現在では最古参役者だ。EOEがいつも言っている愚直な努力という言葉を正に実践している真面目な人なのだろう。確かに少しずつ演技が上手くなって来ている。特に滑舌は最初と比べると遥かに良くなっている。最初は客演だったが前回から劇団員となった宮本、理由は知らないが、本公演限りで劇団員をやめるとのこと。前回は主役の伝兵衛を演じたが、私は酷評した。あまりに滑舌が悪かったからだ、今回は初回と同じ戸田役であったが、前回と比べてるとやはりはるかに滑舌が良くなっていた。EOEの似合う人だっただけに退団は少々残念な気もする。今回の主役である、最近劇団員となった井内は、あまりに滑舌が悪く、台詞を言うのがやっとのレベル、とても主役の器ではなかった。今回唯一の客演であった戸田であるが、舞台に立つのはまだ二度目とのことであった。比較的滑舌も良く、荒削りではあるが、磨けば光る逸材との印象を受けた。このような役者がEOEに入団したら、また風向きもかわるのではと思われた。
この一週間の間に、宮本ともう一人ブログだけで姿を見せていた劇団員の2名の退団発表があった。次々と役者が辞めること自体はもう耐性ができていて、特段驚くことではないが、さて、次回はどんな形で公演を打つのか、またその時は金を取るレベルになっているのか、長年のEOEファンとしては、不安を隠せない。微風とも言える追い風が、まだ吹いているのか?
次なる何らかの発表を待つしかこちらとしてはすることはない。願わくば、絶対エースの復活であるが、やっぱ難しいんだろうな。あっちゃん、カムバック!

ご来場ありがとうございました。  ブルックリン

ご来場ありがとうございました。 ブルックリン

ミュージカル座

六行会ホール(東京都)

2016/05/11 (水) ~ 2016/05/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

最上の至福
素っっっ敵な作品でしたぁ✨💖😁💖✨

“人間”の真の力強さや
“愛”の深さや大きさ
“信頼”の強さ
そして、
“人の心”の温かさ。。。

そんな想いのたくさん詰まった素敵な「おとぎ話」
を、舞台と云う名の路上でパフォーマー達が
パワフルに、
時に笑いもありつつ、
時に優しく繊細に紡いでいました✨💖✨

と、共に
素敵でパワフルな生演奏とミュージカルナンバーの数々もホントに素敵過ぎる✨💖😁💖✨

更に加えて、心地好くてカッコいい照明が
作品に素晴らしい彩りを添えていました✨💡💡💡✨

何から何まで
ホントにホントに素敵な作品で、
魂の奥底の大切なモノが
熱く、温かく包まれた感じです。

闇狩人

闇狩人

日本テレビ

天王洲 銀河劇場(東京都)

2016/05/13 (金) ~ 2016/05/22 (日)公演終了

満足度★★★

漫画だと…

面白いんだろうけど…舞台はちょうと世界観が出せなかったのではないんでしょうか?なんて、思いました。最初のナレーションから正直に期待は失せました。が、殺陣はよかったです。

舞台 下天の華 夢灯り

舞台 下天の華 夢灯り

オデッセー

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2016/05/13 (金) ~ 2016/05/23 (月)公演終了

満足度★★★★

思ってた以上に

かなり楽しかった。物語りもわかりやすく、主役の女子もかなり動ける方だったので、殺陣も凄くよかったです。個人的になりますが、小笠原くんの信長さまがめちゃくちゃ素敵でした。後、蘭丸が信長さまより背が高いのは違和感がありましたが、キャラ1人1人のドラマがちゃんと見えていた舞台だと思います。

しんじゃうおへや

しんじゃうおへや

yhs

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2016/03/12 (土) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

満足度★★★

当事者と現場を題材に描く日本の死刑
 南参さんの前説が非常に微笑ましくてつかみはバッチリ!客席もちょうどいい感じの満席でした。開演前にin→dependent theatre 1stの広いロビーでもいい時間も過ごせていましたので、私にとってとても幸せな小劇場観劇になりました。

 ある死刑囚の男性を中心に、刑務官や謎の女性を登場させ、死刑にまつわる人々の思いをドラマティックに描きます。シンプルな舞台美術が、拘置所内の死刑執行室、死刑囚の独房、誰かの部屋へと、境目なくスムーズに変化していきました。夢と現実、過去と現在の境目を曖昧にさせるのも巧みです。死刑がテーマですから、どうしても空気が重たく、暗くなりがちなところ、ちょっとトリッキーな劇中劇や、電気屋の3人組を登場させて笑いを取るシーンが挟まれていました。残念ながら私には笑えなかったんですが…。

 死刑囚を描いたお芝居だと風琴工房『ゼロの柩』が強く印象に残っています。死刑囚は刑務所ではなく拘置所の独房に収監され、弁護士や親戚などのごく身近な人としか面会できないし、基本的にずっと一人きりなので会話もできません。それが何年も続く、そしていつ終わるか(死刑の日が来るか)は、全く知らされない…。セリフでは死刑囚の三塚(小林エレキ)と刑務官の小栗係長(能登英輔)がそれぞれに1度話す(解説する)程度だったので、お芝居の前半でもっと詳しい説明があっても良かったのではないかと思いました。

 演技については残念ながら拙さが気になりました。私の勝手な考えですが、俳優の演技とは人と人との間に生まれるもので、セリフをしゃべっていても、いなくても、常に他者から何かを受け取っている状態で、起こるものだと思っています。このお芝居では、自分の中で想像して作り出した演技を、ただ披露しているだけの人が散見されました。

ネタバレBOX

 刑務官たちが死刑執行の予行演習をする場面から始まりました。実際の執行方法がわかりますし、「執行のボタンを押す刑務官もまた人殺しなのではないか」というテーマに、早くから目を向けさせる効果もあったと思います。また、妹をストーカーに殺された刑務官がいることで、被害者家族の視点も描いていました。

 死刑囚の三塚は大人しいので最初は“悪人”には見えないのですが、彼がある部屋で謎の女性(被害者の幽霊または幻)と出会う場面が少しずつ挿入され、3人の女性を無差別に殺傷した“非人道性”が明らかになっていきます。終盤の教誨師との会話では、三塚の不幸な生い立ちがわかってきて、死刑囚の“人間らしさ”もまた際立ってきます。三塚と長らく接してきた刑務官は、罪人とはいえ彼は人間だと思うしかなく、そうなると自分たちが殺人者であると認めることになります。死刑という制度の矛盾と問題点が、当事者の心情を描くことでわかりやすく示されていたと思います。

 三塚が女性殺しを具体的にやって見せて、自白しながら心情を吐露している時に、唐突に電気屋3人が登場する…というのが最後の場面でした。あの世とこの世が重なる趣向が面白かったです。

 電気屋3人がいたのは死刑執行室の直下にある地下室。床と天井に四角い白い枠を設置して、上の階と下の階の両方を想像させる工夫がいいですね。
 電気屋のシーンで特に感じたのですが、女性(女優)の扱いが少々乱暴すぎる気がしました。物語の中の職場では男性から女性へのパワハラ、セクハラが横行しているようです。

 小林エレキさんが演じた三塚は“無差別殺人犯の死刑囚”という、演じるハードルが非常に高い役柄。自分の殻に閉じこもって自問自答するタイプで、他者と関わるのがとても下手な人物です。過去と対峙する恐怖や、それゆえ曖昧になる記憶、突然あらわれる幻想、常に襲ってくる孤独…。一人の人間に背負わせるには重すぎるものを表しながらの熱演でした。
 小栗を演じた能登英輔さんは、相手とその場でコミュニケーションをしているように見え、刑務官の葛藤にリアリティを感じられました。
許されざる者

許されざる者

シンクロ少女

OFF OFFシアター(東京都)

2016/05/17 (火) ~ 2016/05/24 (火)公演終了

満足度★★★★

ハッピーエンドバージョンを拝見
 マンションの上下階に住む2組の夫婦の奇妙な交流を描いた作品。

ネタバレBOX

ローンの残りは下の階の住人(町田 ゲンキ・サヤカ)は30年、姉さん女房で一回り年が違う。ゲンキはフットサルのコーチ、サヤカは市民劇団の女優。上の階の住人のローンは残り10年(坂本イクオ・ナツコ)、なおイクオはバツイチでTVのシナリオライター、前妻(鈴木コズエ)との間に8歳になる一児あり、シナリオは前妻と未だに共同執筆している。因みに両夫妻とも結婚6年の倦怠期。
 サヤカは一回り姉さん女房ということもあろうが異常な嫉妬でゲンキを追い詰める。その模様は、見ていてげんなりするほどだ。というのもゲンキがシングルマザーと浮気をしていたことがバレタ結果なのであるが、連日、一から十までそのことで絡まれ、蒸し返されてゲンキも遂にサヤカに浮気を勧める。ここで、大人同士の手練手管を用いた駆け引きがあるのだが、このマンション建付けが悪いのか階下の物音が上階へ筒抜けである。コズエからこの情報を得ていたナツコはベランダに出て階下の言い争う様を見聞きするのを楽しみにしている。“他人の不幸は蜜の味”とはよく言ったものだ。そのナツコは一応、目の前にいる時、亭主が自分を愛してくれればよい。浮気も基本的には許すというスタンスで、コズエとイクオが良く一緒に映画を観に行っていることも黙認している。それでも、小遣い稼ぎにドーナッツを揚げて売っている。味には定評があって、リピーターも多い。偶々、ナツコからドーナツを買ったゲンキ、自然と話をするようになってナツコの提案で気分転換にスカイツリーに出掛けた所、サヤカにばれ、ここでもひと騒動。それぞれ、連れ合いに知れることとなった為、二組の夫婦は話し合いの場を持ち、結果納得づくでスワッピンングをすることとなったが、卵巣を一つ摘出して妊娠しにくかったサヤカもナツコも妊娠した。これはルール違反だとしてゲンキが激怒。二組のスワッピングは終わりを告げることになった。イクオと別れてから長くシングルマザーを続けてきたコズエは、ゲンキの紹介で知り合った男といい関係になって、イクオとのコンビも解消することにした。ゲンキは自分の子ではないであろうお腹の子を自分の子として育てる決意をし、田舎へ引き籠ることにした。それが、サヤカの希望であったからである。ナツコのお腹の子はイクオの子だとナツコは言う。だが、ナツコもイクオの持つ距離感に耐えられなくなって別れることになった。イクオは独立したシナリオライターとして生きてゆくことになるが、ちょっと元気がない。
 許されざる者、というのが誰、というのでもない今作、総ての登場人物が許されない、と解釈することもできそうだし、だれだれ、と考えることもできよう。然し、浮気をしまくっているのは、大体金を持っている連中である。自分も某企業に勤めていた時、親族経営の会社だったのだが、その業界の日本一の企業の会長の息子など、男女関係なんて結婚してからでも好きにすればよい、と平然としていたものだし、今はフランスに住む、自分の先輩などは、近場のグアム等へ船旅をする有閑マダムと遊んで散々金品をせしめていた。男女関係なんてその程度のものだろうとする人々は、自分の周りにもこのように存在していた。一方、今はヒューストンに住んでいる研究者夫妻は、高校時代のカップルがそのまま結婚してずっと連れ添っている。幸せな夫妻とはこういうカップルなのだろうとつくづく思わせる素敵なカップルである。また、学生時代は左翼運動の書記長で頭は切れるが、金に縁のない先輩もいる。奥さんは、優しい方で上手にやりくりしながら団地で慎ましい生活を送っているが、子供達の性格の良さがこの夫婦の円満を示しているようで微笑ましいご夫婦である。このカップルも幸せだろうと思う。
 国王夫妻ではブータンのワンチュク夫妻。王子が生まれてそのニュースは微笑ましいと受け取られた。
 効果音の使い方、選曲のセンス舞台装置の配置などが上手い。このメイルような内容で、観客をひうっぱる力は実力派だが、ナツコの執着には、怖気をふるうのも事実である。
東益平7丁目団地防衛隊

東益平7丁目団地防衛隊

キリンバズウカ

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2016/05/14 (土) ~ 2016/05/22 (日)公演終了

満足度★★★★

【B組】観劇
アラサーらしい感じの話でした。

ネタバレBOX

主人公は小学校時代の仲良し五人組の一人が失踪したことにより過去のことを思い出し、そして一人の死により残る仲間が再会する話。

子供のときも大人になっても理不尽なことを強いる先輩はいるもので、そこまでいかなくてもそんなに上手く行くわけでもない人生、しみじみ味わいました。
皮肉にも雨は降る

皮肉にも雨は降る

劇団時間制作

劇場MOMO(東京都)

2016/05/11 (水) ~ 2016/05/22 (日)公演終了

満足度★★★★

“エゴの上塗り”
〔Aチーム〕を観劇。
“ペットと殺処分”を問う社会派作品。

題材から、全体的に“重いムード”に支配されがちだが、笑えるシーンを随所に挿入することにより、
物語に適度な緩急がつきシリアスなシーンが活きている、また、そのさじ加減がとてもいいと感じました。

登場人物それぞれの“考えや思い”の描き方は見事であり、
綺麗ごとではない現実に向かい合い考えさせられる脚本は秀逸で、出演者の好演と相まって惹きつけられた舞台でした。

闇狩人

闇狩人

日本テレビ

天王洲 銀河劇場(東京都)

2016/05/13 (金) ~ 2016/05/22 (日)公演終了

満足度★★★★

闇狩人
さだまさしさんのCDジャケットで見かけた高杉君が気になって見に行きましたが、みなさんアクションシーンがカッコ良かったです。帰ってから調べてみたらライダーだったり、戦隊だったり、ウルトラマンに出ていたりで納得でした。特に横浜流星君は殺陣など全然詳しくない私から見ても動きが素晴らしかったです。最近は舞台でも映像を使うことが多いですが、まだまだうまくいってない気がしました。

NoiseGate

NoiseGate

CASSETTE

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2016/05/12 (木) ~ 2016/05/15 (日)公演終了

CASSETTE
思わせぶりなセットはなかなか良かったのですが、思わせぶりなまま、なんだかよく分からずに終わってしまいました。物語もアンドロイドの恋かと受け取っていいのなら私の好みなのですが、もっと分かりやすく作ったらいけないのでしょうか?登場人物たちもどういう人たちなのか分からなかったし、作者の独りよがりにつきあわされた感がありますが「良かった」と言っていた人もいたので、そう言う人たちだけに分かってもらえたらそれでいいと言うスタンスならそれはそれで良い訳で。

ラジオドッグ

ラジオドッグ

KING&HEAVY

HEP HALL(大阪府)

2016/05/13 (金) ~ 2016/05/15 (日)公演終了

満足度★★★★

誕生日の記念に。
娘の17歳の誕生日に二人で観劇。
セリフで伝える状況描写など
昨年末に観た自由劇場さんの破壊ランナーを思い出した。
勢いが有って面白かった。
主役3人も良かったけれど
真壁愛さんたち演じる中学生3人組も好き。

許されざる者

許されざる者

シンクロ少女

OFF OFFシアター(東京都)

2016/05/17 (火) ~ 2016/05/24 (火)公演終了

満足度★★★★

艶笑譚...男女の卑小な欲望が見える【ハッピーエンドVer】
この物語は、コミカルな演出にしつつも人間(夫婦)の在り方を冷徹に見直す、そんな普遍性を盛り込んでいるように感じた。それは上辺だけを見ていない。夫婦である前に「女」、「男」という生殖が先立つような色気を漂わせる。その匂(臭)い立つような空気は、ケンカでもすれば臭い冷気、仲が良ければ匂う暖気という寒暖がしっかり観てとれ、なぜか頬が弛んでくる。その笑いを誘う演出と役者の息の合った(シンクロするような)演技が実に心地よい。ケンカはしているが、一本ネジが弛んだような脱力感溢れる夫婦、元妻と現妻との間を行ったり来たりしている割には、地べたに足が着いた男を中心にした奇妙な夫婦。この2組の夫婦の生活観(感)、呼吸、リズムが伝わるような錯覚に陥る。

ネタバレBOX

舞台設定(セット)は、マンションの上下階の2組の夫婦。同じマンションといっても間取りは異なるようだ。上手は上階...ダイニングセット、中央にこの上階のベランダをイメージした手摺。下手が階下...和室(畳)に座卓。周りは家屋の木枠組みのようで、意思疎通の良さか心の隙間風か、どちらであろう。

上階に、下階の夫婦ケンカ(不倫原因)の声が筒抜け。そしてその妻が腹いせに上階の夫と関係を持つ。そのうち互いの夫婦は公認して、互いのパートナーを変え嫉妬を煽るような性感覚をもって交情を重ねる。性欲と生殖が綯い交ぜになって生存を主張してくる。この描きが官能的であり濃密である。夫婦の交情という外装の内に秘めているであろう台詞の数々が、笑いの中にあっても魔術のような陶酔感を与えてくれる。

夫婦の存在が相互不信に根ざす限り将来は危うい。また一見ものわかりの良い夫、都合の良い妻を演じたところで、いずれは夫婦関係は破綻を招くと思う。それを繋ぎとめるのが子どもの存在。このハッピーVerでも懐妊した子の父親(夫か相手の男は判らないという苦悩はある)が救いのようである。

さて、この後日談が気になる。子の成長に伴い、夫に似ていない現実を前にした時、子は鎹(かすがい)ではなく、夫婦関係を危うくする原因になることは容易に想像がつく。本当にハッピーか...。

次回公演を楽しみにしております。
改訂の巻「秘密の花園」

改訂の巻「秘密の花園」

劇団唐組

花園神社(東京都)

2016/05/07 (土) ~ 2016/05/15 (日)公演終了

満足度★★★★

風物詩的と化した、くすんだ紅テント。お祭りだっ
状況劇場・紅テントの劇世界を、書物でしか知らない私は、その系譜にある新宿梁山泊、また唐ゼミ等でその匂いを嗅ぐのみで、唐組観劇は一昨年から今回ようやく3度目、唐十郎自身が営々と「芝居」を続けて現在に至ったその拠点集団で、一体何を繋いで行こうと意志し、そして何を残したのか、全く想像するしかない。今回、私は「出涸らし」という言葉がネガティブにでなく肯定的な微笑ましい意味合いで浮かんで来た。何かを変えたい!変えられる!そう願ったかも知れないあの世代の熱度は当然なく、しかし唐的世界の「おいしいところ」はこの芝居小屋に来て味わえる、そんな客のために、興行を続けて来ている。この先劇団の大きな飛躍はなく、唐十郎作品じたいいずれはネタが無くなる(再演は出来るが)。では何を渡し、何を継いで行くのか、それを模索し続けた何十年かの足跡だけは濃密にこの場所に眠っているのだろうと想像した。
 歌舞伎のように役者登場の際掛け声がかかるのも、この興行が季節ごとにやってくる名物となっているとしたら、相応しい。そこから深くて大きな、大時代なメッセージを受け取ることはたぶん出来ないし、そこが勝負の場ではない。唐十郎という作家の世界でしか存在しない人物像や、詩情も確かにあり、70~80年代にノスタルジーの対象となっている敗戦直後の光景や、当時(現在)の人々の織り成す光景は、実際の光景でなく「強烈な主観」が見せる光景である。だから時代の制約は逆になく、古さを感じさせないのはそのためなのだろう。
 もっとも、主要作品の時代設定は確かに古いし、道具の建て込みは精緻さとは真逆で、テント芝居の華であるラストのテント崩しも何となく「お約束でした~」で終わってる。(その点梁山泊などは大々的に感動的に作っているのとは、対照的。)慣れちゃってる、なのに続けているその足腰が、唐式に感じる謎である。
 初夏と秋の風物詩が、末永く続きますように。

 (アングラ小劇場運動の立役者でもあった蜷川氏が亡くなった。替えの効かない才能、唐十郎もその一人。)

ネタバレBOX

唐組で見た唐十郎作品はどれも初見で、その中では最も好きな戯曲だった。主役の青年の「性」に言及しながらもプラトニックな雰囲気、彼を翻弄する二人の女(実の姉と彼が訪ねていく家の妻=同女優が二役)の奔放さ、この組み合わせがすこぶる良く、男が記憶喪失なのか、場面じたいが彼の心象風景なのかが不明なまま話が進んで行く宙ぶらりんな具合も良い。
 答えがわからないまま、たまさか目にした風景や思い出した小さな出来事から、無限に広がる詩情が語られて、違和感が無いという不思議。
 彼を取り巻く人物たちも異形で、秀逸だ。夫=久保井研、殿と呼ばれる男=辻孝彦。辻氏の「殿」は、バカ殿よろしくちょんまげを立てて紋付羽織で現れるが、そういう存在である理由の説明もなく、台詞のリレー・ゲームを援助する。この「当然に存在する」風情が、これを成立させてしまう風情が、この芝居じたいの謎めき具合と共に、いわく言いがたい味だった。
劇団「劇団」ショートショート〜ゲキゲキがいっぱい〜

劇団「劇団」ショートショート〜ゲキゲキがいっぱい〜

劇団「劇団」

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2016/04/29 (金) ~ 2016/05/02 (月)公演終了

満足度★★★★★

B公演を観劇!ハラハラドキドキ、笑って泣いて、楽しかった♪
A,B公演ともに、3つの短編で構成された2時間ほどの公演。
B公演「ドクタードクター」「とあるBARの嘘」「猫」の3作品を拝見。
3作品とも、全く違った雰囲気で、とっても楽しい!
 
「ドクタードクター」:ふとしたきっかけで知り合ったカップル…。嘘をつくつもりはなかったのに、間違いを訂正する機会を逸し、嘘で嘘を塗り固めたドタバタ&ドキドキなラブコメ♪とっても楽しいかったです。
 
「とあるBARの嘘」:とあるBARで繰り広げられる企業と記者とヤクザが織りなすサスペンス!騙したはずが騙され…。ゆすり、ゆすられ…。一件落着の筈が…。最後に大ドンデンが…。ハラハラドキドキ感が堪らない♪
 
「猫」:A公演と同じく、最後は心暖まるファンタジー!猫・コタロウは死期を悟り、ご主人・和希くんの前から姿を消し、野良猫達と最期を迎えようとするが…。コタロウを探し続ける和希くんと、コタロウと野良猫たちの想いに…、思わず涙が!

そしてそして幕間の寸劇!
「免許センター名前呼び出し」:呼び出されると恥ずかしい名前だと…!?
「英語のレッスン」:Repeat after me! 的な…。
楽しませて頂きました♪
 
そしてA,B公演観終わって、結論。
やっぱり、この劇団さんの公演は面白い!
そして、長編も良かったですが、短編3作は更にお得感満載!

不幸の家族

不幸の家族

立川志らく劇団・下町ダニーローズ

小劇場B1(東京都)

2016/05/14 (土) ~ 2016/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

やっぱ
ことしもよかったー/(@o@)/ 去年までより小さい劇場でガッツリ楽しみましたよぉ

不幸の家族

不幸の家族

立川志らく劇団・下町ダニーローズ

小劇場B1(東京都)

2016/05/14 (土) ~ 2016/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

本当にぃ
落語をよく知らないので元がわからないんですけど、志らくさんの「本当にぃ、ふぅ~ん」ってのがツボでした。お芝居も面白かったです。

不幸の家族

不幸の家族

立川志らく劇団・下町ダニーローズ

小劇場B1(東京都)

2016/05/14 (土) ~ 2016/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

これが落語。。
最初は何で落語なのかがわからなかったけど、いざ観てみて納得。

不幸の家族

不幸の家族

立川志らく劇団・下町ダニーローズ

小劇場B1(東京都)

2016/05/14 (土) ~ 2016/05/29 (日)公演終了

満足度★★★

一度お試しあれ
序盤はトントンと話が進む。和やかな場面も多い。
中盤、仕込みを含めたシーンが続く、ちょっと我慢。
その後見せ場。客席の反応良好。
そこからはしばらく緊迫感のあるシーン、途中から疲れるかも。
最後の荒波のような展開からの突拍子もないオチにはビックリすること必至。
演者のキャラを活かしたりギャグをふんだんに入れたり、はたまた瞬く間に客席が引き締まるシリアスさ、泣けるシーンもあり。
脚本家の創ろうとしている世界のスケールの大きさは良いが、ややごちゃついている感あり。
一般的な演劇に慣れ親しんでいる人には違和感を覚えるだろうが、それでも、異彩を放っていて魅力的な部分はあるのではなかろうか。

不幸の家族

不幸の家族

立川志らく劇団・下町ダニーローズ

小劇場B1(東京都)

2016/05/14 (土) ~ 2016/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

笑いどころ満載
原武さん目当てで来ました。ちょっと難しいギャグもあったけど最高でした。お腹を抱えて笑わせていただきました。

不幸の家族

不幸の家族

立川志らく劇団・下町ダニーローズ

小劇場B1(東京都)

2016/05/14 (土) ~ 2016/05/29 (日)公演終了

満足度★★★★★

迫真
モロ師岡さんの迫真の演技に心奪われました!これだけでも見る価値があります!

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