最新の観てきた!クチコミ一覧

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竜闘虎争

竜闘虎争

Team AZURA 大阪

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2023/08/05 (土) ~ 2023/08/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

演劇と殺陣の二部構成
演劇はとても良かった(隣は中盤から泣いていた)
殺陣も専門だけあって文句無し
女性客は💃で光るうちわを振り回しノリノリ❗男優追っかけ感が凄い
楽しめた‼️

Musical『TRACE U』

Musical『TRACE U』

Musical『TRACE U』製作委員会

浅草九劇(東京都)

2023/08/04 (金) ~ 2023/09/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

β(津田英佑&榊原徹士)の回を観劇
開演時間になると5名のバンドマンが現われて各々のチューニングを始める
ヤバい、この音はまさにライブハウスのそれ
案の定、オープニングからイケイケのロックナンバーが披露され、お行儀よく座っているのが勿体無いくらい
ミュージカル、二人芝居というより2名のアーティストライブ感が強い内容
会場全体をすっかりロッククラブ空間にしてしまう巻き込み型は「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」をどこか彷彿させたけれど、本作では派手な客イジリは無し
ただそう大きくはない会場全体を縦横無尽に活用し、観客を二人の空間世界に強い力で取り込んでいく演出はかなり個性的
やがては二人のやり取りを通して曲の方もストーリー性を帯びてくるので、じっくり聴き入る事が出来るように
ちょっと浮世離れしたような世界観は人によって好みが分かれる所ではあるかも

朗読劇『この子たちの夏』1945・ヒロシマ ナガサキ

朗読劇『この子たちの夏』1945・ヒロシマ ナガサキ

公益社団法人 国際演劇協会(ITI/UNESCO)日本センター/地人会新社

シアタートラム(東京都)

2023/08/05 (土) ~ 2023/08/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

全員号泣。アメリカで大ヒット中の『バービー』と『オッペンハイマー』。「Barbenheimer(バーベンハイマー)」なんて造語が生まれSNS上で二作の合成画像がバズり、ミーム(ネットの流行り)となっている。バービーの髪型にキノコ雲を合成してアフロヘアーにしたものや原爆投下を背景にオッペンハイマー博士の肩に乗った笑顔のバービー。それに「忘れられない夏になりそう」なんてワーナー公式アカウントが好意的にコメント。こうなると世界唯一の被爆国日本は黙っていられない。署名運動にまで発展した。自分は「たかがパロディじゃないか」と冷ややかに思っていたが、今作を観て考えを改めた。日本人だけはこの十字架を何処までも背負っていかないといけない。逆に日本人が忘れてしまえば一つの不幸話に消費されてしまう。これは日本人が民族として語り継ぐべき民話であり、神話だ。この口承文学は永遠のもの。

1985年初演の被爆した母子の手記の朗読劇。一度は足を運ぶ価値は十分にある。誰もが皆知っている話なのに初めて聞くような痛みと衝撃。地獄とこの世の終わり。何故自分がこんな目に遭わないといけないのか?そしてこの体験に意味はあるのか?外国人の感想を聞きたい。

「今までの悪かったところを許してね。母さん、よか場所ばとっとくけんね」

「女夜叉になって
 おまえたちを殺したものを
 憎んで 憎んで 憎み殺してやりたいが
 今は
 母さんは空になって
 おまえたちのために鳩をとばそう
 まめつぶになって消えてゆくまで
 とばしつづけよう」

ネタバレBOX

やはり胸を打つのは母と子の物語なのだろう。原爆を抜きにしても悲痛な別れに心が張り裂ける。ただ思うのは家族なしで死んでいった無数の人達。誰にも思い返して貰うこともなく歴史の闇に消え去った。想って貰えるだけ幸せなのかも知れない。
闇に咲く花

闇に咲く花

こまつ座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2023/08/04 (金) ~ 2023/08/30 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

こまつ座の「闇に咲く花」は七演目という。僕にとっては、初演のテレビ放送を見て、初めて井上ひさし劇に目覚めた、エポックメーキングな作品。99年の再再演の時には、井上ひさしに初めて取材することができた。そういう点でも思い出深い。おみくじで次々大吉が出るくだりが、涙と笑いで大傑作である。作者は「ああいうことはいくらでも書けちゃうんだよね」と、こともなげにおっしゃっていた。ウーム、天才の天才たるゆえんである。

今回は、11年ぶりだそうだが、神主の牛木公麿が、亡くなった辻萬長から山西淳にバトンタッチ。松下洸平といい、おめん工場の戦争未亡人5人(4人と記憶していたら、5人もいた!)といい、世代変わりが顕著。でも、変わらぬいい舞台を作っていたと思う。数えてみれば、13人も出るので、こまつ座としては大掛かりな芝居である。5人の戦争未亡人のアンサンブルが面白いのだけれど、人数が多いので、それぞれの人生が一筆書きにとどまるのが玉に瑕か。

ギター弾きの加藤さんのそこはかとない旋律が、乾いた切なさをかもしていい。実は初演からずっと同じひとだという。演者によって変わりそうなアドリブ的な弾き方なのに、道理で、毎回同じ音色に聞こえたわけだ。水村直也さん、お疲れ様です。応援してます。

遅ればせながら気づいたことは、健太郎の記憶喪失と、日本人の戦争協力の忘れっぽさとが重ねられていること。「忘れちゃだめだ、忘れたふりはなおいけない」という健太郎のセリフが、最後、ブーメランのように返ってくるのは、残酷である。この残酷さには初めて思い至った。

3時間5分(休憩20分)と井上戯曲らしく長いが、どこもゆるみがない。後半の4場、捨て子の里親探しの下りが少々長く感じるが、これも物語のリアリティーを丁寧に積み上げていくための重要な場面なので、簡単に削ればいいとも言えない。さすがである。蜷川幸雄の公演のために、後年かなり作者自らカットした「天保十二年のシェイクスピア」とは、円熟度が違う。

ネタバレBOX

健太郎をグアムのC級戦犯裁判に送り込む手助けをした巡査が、最後、愛敬稲荷神社の仲間になっているのは、考えてみれば日本的だ。集団主義の日本だから、巡査の冷酷な行為は、職務でしたことで本人に罪はないと、神社の皆が受け入れる。個人主義的なフランス、アメリカでは、巡査の個人の責任を問うて、簡単には許せないだろう。

BC級戦犯の裁判自身が、そうした個人主義の欧米と、集団主義の日本のズレが生んだ悲劇だった。上からの命令でやった末端の兵士あるいは(媒介役の)通訳に対し、欧米所管の法廷は、その個人責任を問うたのである。「私は貝になりたい」から帚木蓬生「逃亡」、鄭義信「赤道の下のマクベス」まで、考えさせられる問題がここにはある。
こんにちは、母さん

こんにちは、母さん

義庵

調布市文化会館たづくり・くすのきホール(東京都)

2023/07/26 (水) ~ 2023/07/31 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

新国立で初演を見たのは22年前ということになる。いい戯曲であることはすでに折り紙付き。
今回見て、父の戦争体験、母の戦争体験が要所要所に、短くではあるが深く描かれていて、びっくりした。母の新しい恋人も、戦争で死んだ兄の悔いから決意した若き日のことを語る。そのくだりが、「昭夫さん、あなたもね、もっと朗らかに生きた方がいい」とつづき、一番聞かせるセリフになっている。

老いた母の恋に戸惑う息子の話、とばかり思っていて、全然忘れていた。考えてみれば、この初演の頃の老母、老父は戦争体験者だったのだ。当時、記憶に残らないのは、メインストーリーから見れば枝葉のエピソードだからだろう。でも、今戦争体験に目が向くのは、見る目が熟したせいか、ホームドラマに戦争体験が出ることが珍しくなったせいか。

息子がリストラ担当で、それに首にされた同僚(伊原豊)が、芝居のよきカンフル剤として配されているのも忘れていた。面白かった。

生の芝居だからこそ、誇張や、頓珍漢なやり取りでコメディーになるが、映画ではこうはいかないだろう。まして主役が吉永小百合では。映画もいいという話だが、舞台には舞台ならではの変わらぬ値打ちがある。

俳優はみな好演。その中では、戦争体験者を自然体で演じた一柳みる(福江、母)と山崎清介(直ちゃん、恋人)が、舞台をきっちりと成り立たせる要の役をよく果たしていた。

ネタバレBOX

初演では、最後に母親と息子が物干し場に並んでいたような気がする。今回見ると、最後は花火を見ている。が、今回は1階に母、2階に息子だった(気がする)。二人並んだ方がいいんじゃないかなあ。
ゴメラの逆襲・大阪万博危機一髪

ゴメラの逆襲・大阪万博危機一髪

笑の内閣

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2023/08/03 (木) ~ 2023/08/07 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

分かる人には、大変面白いお芝居でした。
おふざけの中にも本音が有ったり、ほんまこれでいいのか?大阪人と感じました。
楽しんでもらう所は大満足です。
髭だるマン、さすがやね。
お芝居観られてありがとう。

これから生まれてくる子供たちのために

これから生まれてくる子供たちのために

共通舞台

THEATRE E9 KYOTO(京都府)

2023/08/05 (土) ~ 2023/08/06 (日)公演終了

満足度★★★

前回のシェークスピアが良かっただけに、今回は不完全燃焼
言いたいことは分かるのだが、それを今回のように表現する必要性が…
ちょうど今やっている映画 君たちはどう生きるか❔ にも通じることがあるが、座敷童子を持ち出す必要があったのか…
Tシャツデザインは良かった‼️二千円ぐらいなら買うたけど🎵

舞台 吸血鬼すぐ死ぬ

舞台 吸血鬼すぐ死ぬ

マーベラス

天王洲 銀河劇場(東京都)

2023/06/02 (金) ~ 2023/06/11 (日)公演終了

映像鑑賞

満足度★★★★★

アナログの砂演出、とても好き〜!!原作漫画でモノローグのシステムをギャグとして使った回がとても好きなのですが、あれの舞台版のような、物理的な舞台の上に立ったことをギャグとしてフル活用するシンヨコの面々を見ているようでとても楽しかったです。「舞台の私は歌が上手いぞ!」も大好き!キャストに男性も女性もいるところがとても…好きですね…男女混声は良い…

ダーウィン・ヤング 悪の起源

ダーウィン・ヤング 悪の起源

東宝

シアタークリエ(東京都)

2023/06/07 (水) ~ 2023/06/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

末満さんの演出と大熊さんの振付だぁ!となって見に行きました。末満さんの演出と大熊さんの振付だ〜…!布や紐を使った視覚的・伏線的クライマックスのあとに、キャストの歌唱力に全振りした歌的クライマックスがくるところ、とても好きです

Call me Connect you〜交渉人遠山弥生〜

Call me Connect you〜交渉人遠山弥生〜

劇団6番シード

六行会ホール(東京都)

2023/04/06 (木) ~ 2023/04/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

緊迫感のあるオープニングから始まって、主人公が登場するシーンがとても好き!!コメディとして面白くミステリーとして面白く、どのキャラが喋っていてもうんうんと聞いてしまうからかあのお話で説教感が全然ないのがとても好きです。あのおばあちゃんとどこかのスーパーですれ違うかもしれないな…みたいな親しみと共に帰りました。

6人の悩める観客

6人の悩める観客

壱劇屋

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2023/03/03 (金) ~ 2023/03/05 (日)公演終了

実演鑑賞

ずーーっと変な話なのに最終的な食感をエンタメにしてくれるところがやっぱり好きだ壱劇屋さん!本当に「5分押し」で始まるところや奇妙な前説から始まり、見終わってからも自分の現在地がふっと分からなくなってしまうような…でもキャラクターたちは最後に舞台へ帰って行ったのであくまでこちら側とあちら側はちゃんと線引きがされていて恐怖はない、その塩梅が好きです。

禺伝 矛盾源氏物語

禺伝 矛盾源氏物語

舞台『刀剣乱舞』製作委員会

TOKYO DOME CITY HALL(東京都)

2023/02/04 (土) ~ 2023/02/12 (日)公演終了

映像鑑賞

布の演出がとにかく好きです 物語を持った(物語に依存した・利用した)存在が物語の中に入り込む、という物語を見ている我々、という入れ子が好き

沸騰!予算会議

沸騰!予算会議

レプロエンタテインメント

浅草九劇(東京都)

2023/07/06 (木) ~ 2023/07/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/07/08 (土) 13:00

ナイゲンや廃刀令など、会議ものの傑作を作り出してる作・演出家による、これまた面白い会議もの。最後の最後で計算ちがいが判明して(最後はかなりヤケクソだったので、計算ミスをやらかしてそうで心配でした)、全員で大爆発という結末も、今後の作品としていかがでしょうか。

愛について語るときは静かにしてくれ

愛について語るときは静かにしてくれ

コンプソンズ

OFF OFFシアター(東京都)

2023/08/02 (水) ~ 2023/08/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/08/03 (木) 19:00

なかなか面白い現代文明批評になってました。時々、お芝居を見に来る下北沢があんなふうになっちゃってるなんて! いつもより笑いが多かった気がします。細かいギャグにも敏感に反応することの出来る、この劇団にとってピッタリのファンを徐々に獲得出来てるんじゃないでしょうか。

二ヴァンテ「ライトな兄弟」

二ヴァンテ「ライトな兄弟」

CAT-A-TAC

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2023/08/05 (土) ~ 2023/08/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

親子限定桟敷シートというものが今回舞台前参列ぐらいあり、小さい子どもも見れる舞台でした。

ただ子ども番組のイベントより、1時間半
大人が普通にみる舞台なのに小さいお子様たち飽きる子も少なく子どもたちにとっても楽しい何かが散らばっていたのかなって思いました!

コンドルズのメンバーで池袋 にゅー盆踊りの講師でコロナ前藤田善宏さんがして下さって、藤田さんのダンスをみるようになりました。

コロナで4年振りくらいの藤田さんのライトな兄弟観劇出来て嬉しかったです。

今回、出演されていた声優の野島健児さんの声が本当素敵で、宜野座伸元(PSYCHO-PASS サイコパス)で有名な方だけに声が本当に聞いていて良かったです。

犬の刺客2023

犬の刺客2023

友池創作プロジェクト

駅前劇場(東京都)

2023/08/01 (火) ~ 2023/08/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

コンビの解散に記者が切り込む中に色々な仕掛けを入れたりして笑いを生んでいた。こういう方向の笑いを舞台で見た事はなかった。お笑い好きなら楽しめる舞台。

ネタバレBOX

芸人コンビが売れるって大変なこと。
売れていなくても、人気が下火になっても、当時救われた人や勇気を貰った人は沢山いる。
藍星良が自身の深いところにある感情を用いて演じ、発した言葉が、これまで私が見てきた藍星良の生き様を呼び起こし目頭が熱くなる。
役者も生き様だよね。俺には届いてる。
六英花 朽葉

六英花 朽葉

あやめ十八番

座・高円寺1(東京都)

2023/08/05 (土) ~ 2023/08/09 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

昭和モダンの初日を観劇。すごく良かった。
自分が生まれた時は映画は今の形だったが、男だけでなく女も役者をやるようになったり、トーキー映画が登場したりする中で役目を終える人々の生き様に心を打たれた。中野亜美さんが凄い。

ネタバレBOX

序盤の活弁士のアフレコは本当に凄かった。セリフを発しない役者の動きを見ていて違和感がないのだ。かなり稽古したに違いない。ここで活弁士という職業を極めた者がいたという事実をしっかりと見せた上での、トーキー襲来。
中野亜美の本役での登場、1言目で背筋が凍る。ショックだった。差別用語が容赦なく浴びせられる。その後田久保柚香さんの献身的な教育に心打たれる。お金で買いたいと申し出があった時は、本心では嬉しかったのではないか。心の支えであったから、そばにいてやって欲しかった思いがある。遺書のくだりは中野亜美の真骨頂。昨年から何度泣かされてきたか分からない。中野亜美のいる上手を見すぎていて、下手で起きた大事件の成り行きを見逃してしまった。配信を買います。

今後AIによって仕事が奪われる人達が増えるはず。我々はどうすべきか。
Boys×Voice 308

Boys×Voice 308

神戸セーラーボーイズ製作委員会

AiiA 2.5 Theater Kobe(兵庫県)

2023/08/04 (金) ~ 2023/08/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初々しくて元気いっぱい
とっても楽しかった

幻灯の星たち

幻灯の星たち

春匠

神戸三宮シアター・エートー(兵庫県)

2023/08/04 (金) ~ 2023/08/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ヤスさんがむちゃくちゃ良かった!
園岡新太郎さんの声が好き
春田さんをあの距離で見られるって
むちゃくちゃ贅沢
次回作も観たい!!

 KOTODAMA

KOTODAMA

演劇Lab.シェノナリウム

新宿ファンタジーホール(東京都)

2023/08/05 (土) ~ 2023/08/06 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

#シェノナリウム
#コトダマ
コアなファンと演劇仲間に支えられた公演のようだ。Twitterで「演劇Lab.シェノナリウム」は小さな幸せを紡ぐ場所、そんな意味を込めている とある。そして会場が新宿ファンタジーホール。因みに 施設の正式名称は「新宿44(しあわせ)FANTASYタワー」で、「44」は四谷四丁目の略で、四と四を合わせるとかけて「しあわせ」と読むらしい。プロローグ公演<第0回公演>を なんてシャレた場所で上演することだろう。

タイトル 「KOTODAMA」は<言霊>のことであり、舞台人らしい物語を紡ぐ。が、物語の雰囲気は表現されているが、描いている内容が表層的で 深みが感じられないのが残念だ。
(本編45分 アフタートーク15分 計1時間)

ネタバレBOX

この会場の構造をそのまま利用したような舞台。上手に階段、下手が主な舞台で奥に白いカーテンが吊るされているだけ。全体的にオフホワイトで浮遊感がある。
(*役名が分からないのでキャスト名で記載)

或る劇団の公演で、脚本に死のシーンがあると それを演じた俳優が意識不明になってしまう。その意識は言霊の世界に閉じ込められ、その間、現世では意識がない状態になっている。村中友香サンは5年前に言霊の世界へ、そして今また鳥居香里サンと秋田千帆サンが…。主宰で脚本家/咲楽あさみサンは、書くことを恐れ劇団も解散しようとする。一方、言霊の世界にいる吉見碧サンは、今まで孤独な世界であったが3人の俳優がやってきたことで楽しいと。しかし3人は現実の世界へ帰りたいと願う。現実の世界で咲楽サンが生き返る脚本を書くこと、そして吉見サンが言霊の世界を消滅させようとする。台詞に込められた<生と死>という普遍的な言葉(言霊)の力をファンタジー風に描いた短編。

設定は演劇人らしい発想で面白いが、生死の往還が単純で深みが感じられない。脚本で死のシーンがあるだけで別世界へ遊離してしまう。逆に言霊の世界に閉じ込められた観点から描いたら、この世界から脱出するためには脚本家に生き返らせるために力強い台詞を書かせる、そんな必要性が迫ってくるのだが…。

振付は、脚本に書かれた台詞の<力>を表す、本を開くような動作。言霊を表すような指し示す動作。その分かり易い仕草は、手話を連想する。また世界観の表現であろうか、現実の世界ー咲楽サンの衣裳は黒(濃紺?)ストライプ、一方 言霊の世界ー吉見サンは白ストライプで対照的な色彩。音楽も含め 細かい工夫をしており、全体としては好印象だ。
次回公演も楽しみにしております。

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