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INDEPENDENT:16

INDEPENDENT:16

INDEPENDENT

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2016/11/24 (木) ~ 2016/11/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2016/11/26 (土)

普通の本戦を初めて観ましたが、セレクションの陰には、それに引けを取らない名作が相当数隠されているのを実感できるバリエーションの多彩さと充実さでした。幸福な時間でした。

(以降、ネタバレBOXに作品別の感想)

ネタバレBOX

(以降、観た順)

[t1]大阪湾の魚である青木道弘が人間に恋をしてしまった結果がこれだよ!(デジタルリマスター版)[青木道弘×けーあーるえりー]:感想】長げーよ、タイトルw 
不気味な装いと軽妙な語り口で観客を引き込む、コミカルで物悲しいお話。突拍子もない変化(へんげ)をファンタジーではなく、特訓と執念で成し遂げる様を丁寧に作り込んでいて面白い。釣針とか酸素スプレーとかの小道具の使い方、上手いな~。それだけでの笑みがこぼれます。そして、こんな風体なのに最後の最後で「月の光」に美しさを感じてしまって、やられたと思いました。
そして唯一、ラストのダイジェスト映像でタイトルが端折られてて笑った。

[b]熊埜御堂 [柴田知佳×小佐部明広]:感想】意外性大。踏み外すとリカバリーが難しい昨今の社会システムを背景に、若い頃に勘違いしてしまったプライド高いエリートの転落人生を綴る… 整理すると確かに正しくその通りなんだけど、まさか、このキャラクターで山月記のオマージュに展開していくとは予想できなかった。小気味良く笑いを誘う端々のネタと小さな幸せに満足しようとする様なんかに、うまくカモフラージュされた感があるなぁ。最後、吠えながら芝居を見せようとする、その壮絶な演技が、照明により大きく映し出される背後の影の迫力も相まって、目に強く焼き付きました。見事なエンディングでした。

[f]交響曲第九番~天国と地獄~ [野村有志]:感想】先の読めない導入部の展開に惹き込まれた。じわじわ顕わになる番号の謎が面白かったな。そして、その業から逃れようと足掻く息子の「突拍子もない行動」と「システムの穴」が上手く噛み合ってドタバタコントな流れになったのも、それだけで単純に面白いし、更に息子の哀れさを引き立てる効果にもなっていると感じました。
そしておそらく、それまで噛み合う事のなかった親子の想いが、初めて噛み合ってお互いを思いやりながらも、結局は徳の順に叶えられる。
天網恢恢疎にして漏らさず、で済ますには酷だなぁ。
最後のセリフの「地獄だ・・・」の余韻がすごく印象的で、切なく沁みました。

[a]Märchen [いのり×坂本見花×たみお]:感想】こういう所では異色に感じた童話芝居。可愛さ振りまくけど、その実、無邪気でダークな所業が確信犯的なところに、ギャップと怖さがあって良かったな。純粋に役者の魅力で魅せるところと、多分に"含み"がありそうな(安易な教訓とは違う)童話の本質が見え隠れするストーリーが上手くマッチして、全体として纏まりが良かった印象です。
終盤の語りは、そのまま額面通り受け取ってよいのか迷うなぁ。

[d]その日、恋は落ちてきた [丹下真寿美×戒田竜治]:感想】全く想像の及ばない「超異色の一目惚れ」を丁寧に描き切り、まさか感動の後味を残すところまで昇華させるとは驚きの一語に尽きる。卯月の解釈と行動が一々常識の裏を行くのが楽しく、しかも、ただ突っ走るのでもなく、意外に自省的であるというバランスの良さが面白さに繋がっている。(一人ボケ・ツッコミ?)
舞台美術を積み換える「本来は作業」の行為をテンポ良く芝居に取り込んだり、拡げたシーツの裏側から影を投影してフォルムを強調したり、人の変化のギャップを感じさせるなど、演出面で感心するポイントが多かった。
ラストの位置関係も、俯きがちなシーンで表情がよく見えて良かったな。

[c]正義と微笑 [竹田淳哉×西尾武]:感想】本作を観るのは今回で3バージョン目。幸運にも磨き上げられていく過程を観れている。1度目は正直「意識と目利きが高い割に決断力と行動力が伴わない残念な男」感だけがやたら印象強かったのが、3度目にして遂にキタ。身の程の理解とそれに応じた着実な努力。主人公の成長がしっかり印象に残った、伝わってきた。
成長を描き出す妄キネコンビの成長をも、しっかと観た感じ。元々、テンポは良かったのが2度目からメリハリも上がってるし、ハレの舞台で最終形態を楽しめました。

[e]15ドル50セントの恋 [中西由伽子×Sarah]:感想】メルヘンチックなノンバーバル芝居。歌こそないけど、ミュージカル的な印象を覚える身体表現が素晴らしかった。
ラストシーンも絵になってて、綺麗でしたね。一部にしか使われなかったけど、機械が軋む様な…妙な弾性のあるレトロな駆動感のモーションと効果音が、とても素敵だったので、そこをもっと活用してくれたら、私の好み的にはもっと良かったのにと思う。

[i]もしもし [福田恵×中野守]:感想】笑わされるという点においてはバツグンの出来。件の事件が起きる毎に、環境と精神状態が変わっていくのが分かる福田さんの芝居も見事でした。(最初は別人の事件を演じているのかと思ったほど。)
脚本としては、単発のコメディが有機的に繋がってミステリーとなり、実は周りの反応や登場人物に全てに意味と必然性があった緻密さに見応えを感じました。
解決法がちょっと拍子抜けだったのだけ、やや不満です。
名言、多かったけど、一番お気に入りのセリフは
『(📞)トイレのカナコです(°_°)』
でした。

[g]そのころ [葉山太司×大迫旭洋]:感想】最初は「えっ?、これ本当に芝居始まってんの?」と思わせる語り口。
飄々と語られ、『そのころ…』と言っては切り替わっていく、お互いに何の関係も無さそうな人々の出来事。黙々と、何の芝居っけもなく、徐々に…徐々に紡がれる営みと、いつしか薄っすら見えてくる人々の繋がり。
シーンを切り替えるピッチはどんどん上がっていき、終盤、急速に拡がりをみせる世界。一人の人からどんどんズームアウトして、遂には地球全体を映されたような錯覚に陥りました。
こんな表現を一人芝居で出来るんだ・・・と、芝居に無限の可能性を感じた。
今回、手法として一番驚いた作品でした

[h]117 [原田充子×ミヤザキカヅヒサ×上田龍成]:感想】まるでジグソーパズルをランダムに埋めていく様に進む、母娘3世代の"人生の残像"達。まさに秒刻みの律儀さでテンポよく、関連なく切り替わっていく。これを一人で演り切る凄さ。大河ドラマの様に順に追うのではなく、細切れ・バラバラに重ねられることで、3代の生き様の因果と込められた愛憎、類似性がより浮き彫りになっていたように思いました。キレイに30歳差であることを終盤で気付かせる構成も世代の蓄積をより感じさせました。
先の「そのころ」には空間的な拡がりを感じましたが、「117」には「時間的」な拡がりを感じて、INDEPENDENTのラインナップの上手さだなぁと思うことしきり。

[j]突貫!拙者の一夜城 [吉田青弘×片岡百萬両]:感想】コミカルで熱い、パッションほとばしる変則時代劇。凡人が憧れの人に貢献するまでの胸のうちの葛藤と高揚感が上手く伝わってきて、ほっこりする。語り口が敢えて「なんちゃって時代劇」で、その割りに自省や主張が現代的なのが面白い。
終盤、一瞬、音楽が大河ドラマ的な盛り上がりになったのが、とても印象に残った。
こういう芝居が、またINDEPENDENTに拡がりを与えていて、感心するなぁ。
ワレワレのモロモロ 東京編

ワレワレのモロモロ 東京編

ハイバイ

アトリエヘリコプター(東京都)

2016/12/10 (土) ~ 2016/12/23 (金)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2016/12/22 (木)

出演者8人による8編の体験談を基にした短編良品な面白い舞台だった。
その中の1作、ネグレスト気味な母の話は、その出来事を笑って見るほどは肝が座っておらず、個人的に見る未熟さがあるんだろう。
平原さんは私の中では実力ある役者さんなので、これからもっと活躍の場があるはず!
良々の酔っ払ったお父さんの横暴さは九州男のあるある感満載だったが、ノストラ〜の部分は教室の部分にあたるのか。
永井さんの悲惨な体験にちょっと笑ったけど、舞台作るのって本当大変なんですな、演出している岩井さんの激しさは素の部分で演っているだけのなのか、それとも演じてるのか、どちらなのかわからないくらいの素晴らしい威圧感があった。
岩井さんの戯曲はあのショートショートだと奇妙な話にも思えたが、違うアプローチを加えて、もっと長く見たくなった。
川面さんの話には、短編ながら登場人物の人柄の魅力と話の中に引きこませる筋に少し目頭が熱くなった。
後半4作は特に面白く感じたが全編面白く、10分ほどの休憩が入ってもあっという間の2時間半だった。

モグラ…月夜跡隠し伝…

モグラ…月夜跡隠し伝…

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2016/12/15 (木) ~ 2016/12/27 (火)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2016/12/18 (日)

靄のようなものが漂う中、劇場内に一歩足を踏みいれば、無数の木立ちのダイナミックな光景に圧倒される。
荒唐無稽、だけどスペクタクルな日本民話の浪漫伝記とでもいうのか、前半の展開にはワクワクしたんだが、途中からどう収拾するのかと見ていれば、最後の局面で慌ただしくなり、あれもこれもと詰め込んだ展開で話をまとめた感がなきにしもあらず。が、終わってしまえば面白かった、という矛盾した感想になってしまった。ケレン味ある歌舞伎を見た、と思えばよかったのかな。
約130分。

劇中「らいらいら」って言葉を発していたが、どう書くんだろう?また、衣装の半纏の衿部分に梵字のようなものが見えたけど、あれも何か意味があったんだろうか?
舞台裏も見たかったが観劇日は談話会があり。ロビーに舞台模型があったらしいが、多勢の人がいたのでどこに置いてあったのかもわからず。談話会では雰囲気に負けて何も質問出来ず。いろいろと無念。

ネタバレBOX

冒頭の関東大震災で朝鮮人の虐殺事件の話から、その荒くれ者たちを取り込む大陸から来た謎を秘めた女。その後の謎の女の物語も見たかった気も。客演の松田賢二さんは「VERSUS」の時のような役柄を彷彿、他の客演陣も風格と存在感あって良い。

談話会での思い出し書き。
今後は「夏に死す」や炭鉱三部作のようなものがメインになって、今作のような舞台は今後書かないと思う、と東氏。それを聞いた原口氏、「うそうそ」とヒソヒソ小声で笑いながら否定。
談話会出席者の東さん、松本紀保さん、松本亮さん、揃ってB型。原口健太郎さんは一人だけO型。
坊主頭になって参加の松本亮氏、そのまま大正時代の人のようとみんなから絶賛される、これまで坊主といったら原口さんだったが「似合い過ぎる」と妙なお褒めの言葉をかける。
原口さんは客演が続いて久しぶりの劇団参加、舞台装置からその他諸々参加できてやっぱりよかったとかなんとか。
客演の両松本さん、桟敷童子の舞台仕掛けなど話題は知っていたが、紀保さんの初桟敷観劇はベニサンピットで上演された「黄金の猿」亮さんの初桟敷は最後に戦車が出てくる「厠の兵隊」、どちらも大仕掛けのセットに圧倒された模様。
仕掛けといえば、今回の舞台も最後は地面が揺れる場面があり、その時は劇団員やスタッフ総出で揺らしているそうで、そこでは客席に見えないように亮さんも手伝っているそう。上で芝居してる紀保さんはその場面を楽しんでやっているそう。

客席からの質問もあったが上手く聞き取れず。
約20分ほどで終了。
よこみち〜4回まわって”にゃー”と言え〜

よこみち〜4回まわって”にゃー”と言え〜

よこしまブロッコリー

K・Dハポン(愛知県)

2016/11/19 (土) ~ 2016/11/20 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/11/20 (日)

にへいさんの短編脚本を、新進の演出家に渡して好き勝手してもらうという好企画。
こういう「新しい血を注ぎ込むような試み」は、相乗効果高くて大好きです。

以下、ネタバレBOXに作品別の感想。

ネタバレBOX

①あうん:感想】出産を控えた夫婦。お互いに知り尽くしていることが背景の会話が楽しい。主語を端折っても分かって当然の態度、ある時はぞんざいな、ある時は駆け引きのある、穏やかながら軽妙なコミュニケーション。夫婦がシンクロして台本から顔を上げるシーンが印象的でした。

②紙切れについての話:感想】謎が深かった・・・が、買った脚本を読み返すと、実は上演時に「舞台設定を示す重要なキーワード」をスコーンと聞き飛ばしていることが分かった。いい加減だな私(笑)
そんな条件下で、しかも不条理的に繰り返される会話など聞いていると、混乱のズンドコに堕ちていく。これはこれで面白い体験だった。また、狭いハポンで、しかもド正面にいたので、主役の森本涼平さんが「私の眼を見て語りかけてくる錯覚」に陥る。これもなかなか得がたい体験だった。ハポンならではの醍醐味。

③Slow Jam ~まるで僕らな幾つかの景色~:感想】ガッツリ青春群像劇で、思っていることの真逆を口走しって自滅一直線する様を、ある時は老婆心を抱きながら、ある時は羨望の眼差しで眺めました。鳥の名前で統一された役名が良い雰囲気。こういう芝居って、登場人物たち各々に、あまねく魅力があってこそ成り立つけど、みんな味のある個性を放ってて、魅力ある集団を形づくってました。
・・・あぁ、大学のサークルとか思い出すなぁ。
冥王 ver1.02

冥王 ver1.02

パズル星団

G/Pit(愛知県)

2016/11/18 (金) ~ 2016/11/20 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2016/11/20 (日)

平行宇宙、原発、謎の世界システム…異色のピースを掛け合わせたSF劇。元の短編が震災直後で、本公演後に今回の地震…と因縁めくものを感じる。
とてつもなくスケールの大きなピースを扱いながらも、行為のモチベーションをごく身近に求めたことで小劇場演劇として収まりが良かった。SFとして疑問の残るところもあるけど、細かい辻褄合わせを捨てて説明しないことで、核心の人間ドラマに集中できた。
主役の武井嶺朗さんは謎の人物の雰囲気たっぷりでしたね。名無し達の掛け合いも結構好み。

リーディングフェスタ2016 戯曲に乾杯!

リーディングフェスタ2016 戯曲に乾杯!

日本劇作家協会

座・高円寺2(東京都)

2016/12/10 (土) ~ 2016/12/11 (日)公演終了

満足度★★★

土曜観劇(参加?)
いろいろ見れて良かった(面白かった)

燦々

燦々

てがみ座

座・高円寺1(東京都)

2016/11/03 (木) ~ 2016/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★

文才ある人って羨ましい

遠野物語・奇ッ怪 其ノ参

遠野物語・奇ッ怪 其ノ参

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2016/10/31 (月) ~ 2016/11/20 (日)公演終了

満足度★★★★

三部作完成

はたらくおとこ

はたらくおとこ

阿佐ヶ谷スパイダース

本多劇場(東京都)

2016/11/03 (木) ~ 2016/11/20 (日)公演終了

満足度★★★

人の好みによるなぁ。。

悪巧みの夜

悪巧みの夜

同級生演劇部

梅ヶ丘BOX(東京都)

2016/11/01 (火) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

旗揚げ公演
グっと来ました

珍渦虫

珍渦虫

プロペラ犬

ザ・スズナリ(東京都)

2016/10/27 (木) ~ 2016/11/08 (火)公演終了

満足度★★★★★

以外に良かった

メトロポリス

メトロポリス

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2016/11/07 (月) ~ 2016/11/30 (水)公演終了

満足度★★★

ちょっとイマイチっつーか、
フォーカスが分かりにくい・・・

かもめ/桜の園

かもめ/桜の園

地点

吉祥寺シアター(東京都)

2016/12/13 (火) ~ 2016/12/24 (土)公演終了

満足度★★★★

かもめ観劇

イマジン

イマジン

イマジネイション

「劇」小劇場(東京都)

2016/12/07 (水) ~ 2016/12/18 (日)公演終了

満足度★★★★

2公演観劇
企画①③
以外に、①が良かった

全裸物語 改め 実家物語

全裸物語 改め 実家物語

ろりえ

シアター風姿花伝(東京都)

2016/12/28 (水) ~ 2016/12/31 (土)公演終了

満足度★★★★

帰省時期にふさわしい作品です。

ネタバレBOX

裸になって気持ちをさらけ出そうと歌ったバンドリーダーに音楽を続けることを勧められた青年と、その恋人で歌手を目指して上京し夢破れたものの実家に帰りづらい女性の話。で、全裸と実家ということなのでしょうか。

青年の曲は現実にあるのか、音楽家の青年は役だけなのか、それらの疑問がラストのライブで解決しました。
轟音、つぶやくよう うたう、うたう彼女は

轟音、つぶやくよう うたう、うたう彼女は

空宙空地

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2016/11/11 (金) ~ 2016/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2016/11/13 (日)

大掛かりな舞台装置を活かした重層的な演出。役者が行き来することで空間と時間の奥行きを感じさせる。光陰矢の如しを地でいく展開のテンポはコミカルでもあり、翻弄される姿は切なくもある。コントラストが非常に効果的でした。

以降、同時上演の短篇も含めて、ネタバレBOXにフルver.の感想を書きました。

ネタバレBOX

① 轟音、つぶやくよう うたう、うたう彼女は:感想】大掛かりな舞台装置を活かした重層的な演出。役者が行き来することで空間と時間の奥行きを感じさせる。光陰矢の如しを地でいく展開のテンポはコミカルでもあり、翻弄される姿は切なくもある。コントラストが非常に効果的でした。
親子二代で畳み掛けるように繰り返された変わり映えせぬ人生は、様々な鬱屈と焦燥を諦観を強調する。「頭に纏わりつく職場の人間関係」の表現は特に秀逸。そして、若い頃に自ら否定した生き様に自分が呑み込まれていく娘の姿は、多くの人々が現実に打ち砕かれる様を象徴的に描いていて強烈だけど、命辛々救われたはずの痴呆の母のセリフが娘を救います。じわぁ~と沁みたなぁ。幸せは遠くにあるのではなく、懸命に生きる、今、この日常にあるのですね・・・
そんな重い展開を微笑ましく呑み込めるのは、各所の笑いの演出あったればこそ。進撃の巨大赤子・山形が今回のツボでした。感動を活かすのは笑いなんじゃないかな・・・と、空宙空地を観てるといつも思うのでした。

②ふたり、目玉焼き、その他のささいな日常:感想】三重公演でWキャストでも観てるので三度目。最後の夫の壮絶な駄々の中、ラストの奥さんから感じられる胸中が読めない、観る度に思考が揺れる。読めないように含みを持たせて演じてるのかな。観る者の胸中を投影するのかもしれぬ。そこにあるのは哀れみか、心配か、無念か、諦観か…
幸せはあったのだろうか…と救いを探すのは男の身勝手かな。
覆水盆に帰らず。こぼれなければ分からず。こぼれても生きていかねばならぬ。結末がいつもと別の味わいで沁みる。

③雨を待つ二人:感想】関戸さん&おぐりさんverを観てますが、役者が変わると印象が違ってみえるのが面白いですよね。関戸さんと比べると、棚瀬さんの芝居は、我の強さよりも未練と悲しみを強く感じたのが印象的でした。
ド曇天

ド曇天

fuzzy m. Arts

G/Pit(愛知県)

2016/11/12 (土) ~ 2016/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/11/12 (土)

割と濃い変キャラひしめくコメディ展開。特に失踪長女の経緯なんて奇想天外で面白かった。そ~んな笑いの中で、じわじわ積み重ねて心に沁みてくる家族愛の空気を作り上げるのだから不思議。マイノリティの生き辛さや優しさを感じさせるところも良かった。手持ちの布を使ったスクリーンの演出も良い味。

お父さん役石田さんの、な~んか愛嬌のあるナチュラルに酔っぱらっている様な物言いと佇まいが独特。味わいある。周囲を取り巻く変態?達と渡り合って毒を吐く次女役イーダミサキさんも印象深かったなぁ。あと、出自不明・謎のベンガル部長も少ない出番の中でも印象深く、もっと観たかったな。他の役者の皆さんも良い味が出てて、座組としてよいバランスでした。今回、初めて拝見した劇団でしたが、また別の芝居も観てみたいですね。

楽屋―流れ去るものはやがてなつかしき―

楽屋―流れ去るものはやがてなつかしき―

オトナの事情≒コドモの二乗

インディペンデントシアターOji(東京都)

2016/12/23 (金) ~ 2016/12/27 (火)公演終了

満足度★★★★★

「をんなの所為」観劇。名作は、さすが名作でした。

ネタバレBOX

女優A:空襲で死んだ女優。女優B:自殺した女優。女優C:能力的にも衰えを見せ始めた大女優。女優D:ストレスで精神を病み入院中のところ、病院を抜け出し女優Cに役を代わることを執拗に迫るも瓶で殴られ、それが原因かどうかは別にほどなくして死んだ若い女優。

塚越健一さんの女形は世田谷シルク『冒した者』でも見ましたが、少女役でなかったことと背中の突起を見ずに済んだことが幸いでした。

ショスタコーヴィチのジャズ組曲第二番は、日本の物悲しい場末を表現するのにぴったりで、なおかつ品位を保っているところが大好きです。
女子にしか言えない~プールの底で見た、私の幻燈~

女子にしか言えない~プールの底で見た、私の幻燈~

穂の国とよはし芸術劇場PLAT【指定管理者:(公財)豊橋文化振興財団】

穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース(愛知県)

2016/11/05 (土) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/11/06 (日)

作家の創作…と言うより、高校生の等身大の経験や悩みや想いが取り込まれてる感じにとても好感。高校生の役者達にすごく合ってるし気持ちが乗ってる気がする。全く他人なのにカーテンコールの彼ら彼女らの涙目に貰い泣きしそうになった。
こういうクリエイションの定番として、各人にしっかり重きがある群像劇的な構成だけど、やっぱそれでこそ、このキャストが活きるよなぁ。王道で良し。そして、女子中心なタイトルになっているけど、中身はそうでもなかった。父や祖父、そして同世代の男子たちの想いもしっかり練り込まれてて、それゆえ女子の群集が活きた感もあり。結局、運命共同体だしなぁ。感想文の題材となる宮沢賢治の「やまなし」が象徴的にこの群像を映す鏡になっていて、とりとめが無くなりがちな群像劇に一本筋を通している気がしました。
役者で特筆すると、キョどる彼氏役ハルチカ君のインパクトは絶大。怪獣と呼ばれるのもさもありなんだけど、怪獣と対等に渡り合った彼女役の子も大したもんだった。相乗効果だなぁ。あと、神様娘も印象強いな。あんどぅ君も面白かった。女子が群像になるが故、個人は男子が記憶に残る。

やえちゃんと、

やえちゃんと、

妄烈キネマレコード

ナビロフト(愛知県)

2016/11/03 (木) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2016/11/06 (日)

役者陣が時間と空間を縦横無尽に駆け抜けるスーパーハイテンポ・ロボット演劇。コミカルな掛け合いとスピーディな場転を調味料にしながらも、作演・澤井さんの絞り出すような大切な言葉がぎゅうぎゅう詰まっていることが窺い知れる。やや、その数が多いのと展開のスピード感ゆえに一度で全ての流れと関係性を呑み込みきれないトコもあるけど、個々の気持ちがすっごく伝わってくるので、買った台本をじっくり読み返したい。でも、パンフでの「分かられてたまるか」って言葉もイカしてるなぁ(笑)

役者はみんなハマっているので、良いキャスティングだなぁと思う。河内さん、ロボ感と、それと対照的な情愛がよく出てた。久し振りの棚橋さん、経験の背景を色々感じさせる強さが印象的。アンジェさんの口よりもモノを言う眼力、さすが。
平手さん、いつもの不思議キャラから一転、切なさがよく出てた。竹淳さん、独特のマッドサイエンティスト気質が愉快だった。西尾さん、終始重い雰囲気を貫いて、作品でひっくり返すべきラスボス感を形作ってた。ホント2回観たかったよ。DVD化希望

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