最新の観てきた!クチコミ一覧

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歓喜の歌

歓喜の歌

劇団扉座

シアターX(東京都)

2016/11/03 (木) ~ 2016/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

歓喜の歌
合唱団の名前が似ていることと、やる気のない職員(六角さんの方ね)のせいで起きたダブルブッキング。そこに長年の勤続表彰記念に酒井さんがもらった鹿の頭部の飾り物の主である鹿の怨霊が絡んで、さらに商工会のくじ引き騒ぎと志の輔らくごがいくつかミックスされた作品でした。最後には両方の合唱団が一緒になって盛り上がり、途中ほろりとさせられたり。年末に見たらもっと臨場感があったかな。楽しかったです。

「アニー」2016

「アニー」2016

日本テレビ

愛知県芸術劇場 大ホール(愛知県)

2016/08/26 (金) ~ 2016/08/28 (日)公演終了

アニー初見。
ミュージカルはあまり好きではないので、
好んで行かないのですが、
大口くんの最後の舞台、見納めに、
名古屋まで行ってきました!

ネタバレBOX

子役、特にアニーのセリフ量がすごすぎて、あれを演じ切る少女、
さすがにすごいオーディションを勝ち抜いただけのことはあるなと感心しきり。
あと、きちんと舞台に参加しているサンディ役の犬ちゃん。スゴイ!
遼河さん三田村さんはさすがの安心感。

大口くんは、悪っぷりがほんとに良い感じ(笑)で、
これで辞めちゃうなんて、本当に、演劇界は、
惜しい役者を無くしたものだと、思いました。
風の谷なう。

風の谷なう。

ノーコンタクツ

萬劇場(東京都)

2016/08/11 (木) ~ 2016/08/14 (日)公演終了

今更のくちこみすみません。
今更のくちこみすみません。
相変わらずの盛沢山で楽しかった!

ネタバレBOX

楽しかったことは楽しかったのですが、
みなさんが何役も演じ分けられているのが、若干わかりにくいのと、
誰がどれなのか、どういう関係性なのかがあまりすっと頭に入ってこなくて、
理解しようとするのを途中であきらめてしまいました。。。

メガネアイドルの歌も、元ネタを知らず(スミマセン・・・)
誰もが知ってるアイドルがいた昭和の時代ってすごかったなぁとか、
違うこと考えていました(笑)。

ANCHOR

ANCHOR

うんなま

ウイングフィールド(大阪府)

2016/11/04 (金) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★

初うんこなまず♪
映像使ったりシュールなストーリーやったり、実験的な作品の印象でした♪話に引き込まれる事無かったのが残念やけど、そもそも引き込むつもりない作品なのかも知れないなと感じました。そしてそれがこの劇団の【ど真ん中】なのかなとも思いました☆★
浦長瀬舞さんと倉橋愛実さんが可愛いくて素敵でした♪

春夏秋冬春夏冬中

春夏秋冬春夏冬中

試験管ベビー

名古屋市瑞穂文化小劇場(愛知県)

2016/11/04 (金) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★

今回も面白かった
サンキュー公演だけあってこれでもかという程ネタを詰め込みまくって、
息をつく暇のないような作品でした。
どの劇もたっぷり笑えて楽しく、演者と客席が一体になれる素敵な作品です。

あしたは全力モンキー

あしたは全力モンキー

超人予備校

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★

おもしろかった~(^o^)/~~
【西遊記】【猿回し】【編集者】と全く違う3つのストーリーが同時進行で進むけどごっちゃにならず、絶妙にリンクしながら進んでラストは程よくまとまって1つの物語に終結する☆★そんな見事な脚本に笑い溢れる楽しいお芝居やけど感動しちゃいました♪特にババロワーズの向田倫子さん演じる三蔵法師が見事で夏目雅子さんを彷彿させました♪終始ジャンプの漫画を読んでるような楽しい世界観で素敵な時間を過ごさせて頂きました☆★

時喰【東京・大阪共に満員御礼!ありがとうございました】

時喰【東京・大阪共に満員御礼!ありがとうございました】

劇団5454

OVAL THEATER & GALLERY (旧・ロクソドンタブラック)(大阪府)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

登場人物は普通のおっちゃんなのに、しっかりSFミステリーに!
昨年、初めての大阪公演「少年の庭」に続いて、2度目の観劇。
前回同様、良く練られた内容で、舞台セットも細部にまでこだわっていて、気合いを感じました。

直ぐ隣に住んでいるような、普通のおっちゃんの様な登場人物達なのに、しっかりSFミステリーになってました。
笑いもたっぷりで、ドキドキワクワクでした。

所で、ハンバーガー幾つ食べられたのか、気になりました。

虹色維新

虹色維新

劇団小豆組

広島市青少年センター・ホール(広島県)

2016/11/05 (土) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★

大きな舞台にふさわしい、
赤報隊の悲劇なども絡めた、なかなか骨太な感じの明治物で面白かったです。ストーリーが分かり易く、演目も内容にぴしりとはまり、時代の流れをうまく感じさせてくれる。泣かせのシーンもあり、あちこちからすすり泣きの声も聞こえました。いい2時間を過ごせましたが、少し視覚的、感覚的に淋しさを感じたな・・・・。

ネタバレBOX

う~ん、脚本家の方も含めて、みなさん一度きちんと着物の着付けを習ったらどうでしょう・・・・。お芝居はたくさんの人の目に触れるもの。中には私のように口うるさいのもいます。男性陣の袴のつけ方、帯の結び方などNGを出したくなるレベル。是松以外、時代劇の型の美しさが感じられず、結果として視覚的にすごく淋しい、というかしょっぱい感じの舞台になってしまった。洋装のドレスがよく出来ていただけに、和装の貧弱さが目立つ。輝の和装、おはしょりの処理が下手すぎ。時間が無くてうまく出来ないなら、始めから糸で仕付けをしておくとか何とか方法を考えるべき。この人の寝間着姿も理解できない。なんで腰巻をつけてないんだろう。せっかくの悲しい見せ場が美しくない。若い娘がほの赤い腰巻をつけていてこそ、親に売られた残酷さ、悲しさを表現できるというのに。たかの着物は身幅も着丈も裄丈もすべて合っていない。客商売の女がこんな格好するだろうか。しかも当時最先端だった写真館の女将ですよ?あり得ない~。高畑女史の衣装は特に酷い。この人、帯をつけていなかったですよね。背中がぺったんこだった。陰謀家というのはその本性を隠すため、きっちりと身仕舞いをするのが一般的なキャラではないだろうか。衣装は見た目だけではなく、その性格やバックグラウンドも表している物。すべて意味のあるべきものなので、極力細心であってほしい。他にも適当にぶら下げられた輝と健の写真も気になった。一度きちんとかけて印をつけておけば、簡単にまっすぐかけられるのに。あれでは今は亡き人の大切な一枚である、という感じが全くしない。その後の輝の台詞に哀切さを添える絶好の小道具なのに。視覚的、感覚的に淋しい、というのはこういうことだ。もともと淋しい美術が、こうした手抜きによってますます舞台を細らせてしまう。せっかくのいいストーリー、もっともっと磨き上げることが出来たのでは、と残念でした。あと、岩倉具視、私はなんとなく美声家のイメージでした。下級公家の家に生まれ、公家らしくない容貌をそしられ、妖怪と言われた権謀術策の男。でも何か魅力があったはずだ。そうでなければあそこまで凄まじい出世はできない。でも美声家どころか、声がよく聞こえなかったな・・・・。
10の銃と10の自由

10の銃と10の自由

tea for two

小劇場B1(東京都)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1963(16-253)
14:00の回(快晴)。

13:12受付(整理券あり)、13:30開場。L字の客席(クッションあり)、舞台をみると円形。右側に座ります。赤い角柱が10(低)、中央にも1つ(高)。

13:50前説(100分)、14:04前説(大根さん)開演~15:46終演。

冒頭シーン、なぜか大根さんも出ていて、けいこ風景が...(なるほど!)。

前回はもう少しで閉館となる@キッド・アイラック「瞳を閉じて、られるか(2016/2)」、下北沢では「人数の足りない三角関係の結末(2013/10@劇小)」でした。

韻を踏んだようなタイトル、終盤になってわかりました。

息を吸うことさえ躊躇う緊張感、突きつけられる敵か味方かの二者択一。それが文明の礎であり、生き残るための知恵比べか化かしあいか。

坐った位置がちょうど西尾さんの近くでした。大岡さんはいつにもまして大奮闘、役名が振るっている。

最終回のそのあと

最終回のそのあと

獏天

Geki地下Liberty(東京都)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/09 (水)公演終了

満足度★★

観てきた!
設定は凄く良いと思います。
ただ、いかんせん笑いのセンスが致命的に合いませんでした。
大声でがなり立てるような演技は最前列ではちょっときつかったです。

もっとバカバカしいコメディを期待していたので、
想像以上のシリアス展開に面食らってしまいました。

あと、気になったのはスタッフさんの少なさ。
場内案内はゼロ。トイレ案内も一切ありませんでした。
開演前の諸注意のミニコント?も漠然としていて、伝えるべき項目が果たして伝わっていたか疑問です。

ドラマ>リーディング『近・現代戯曲を読む』

ドラマ>リーディング『近・現代戯曲を読む』

Minami Produce

ルーサイト・ギャラリー(東京都)

2016/11/03 (木) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1962(16-252)
14:00の回(快晴)。

13:20会場着、なにげなく門を入ろうと奥をのぞくと女性がひとり立っている。どういうわけかこの建物と実に似合った雰囲気を漂わせていたので、一瞬固まる。声をかけられると吉水さんでした。出ていらっしゃるのは知っていましたが、あまりにも「絵」になっていたので思考が止まりました。

昼の部にきました。14:03開演~15:13終演。

芝原弘さん「あの日からのみちのく怪談(2016/9@しあん)」他
小林唯さん「あなたのひとみにうつらない(2016/10@ミラクル)」他
柴田淳さん「赤い下着、覗くその向こう側、赤の歪み(2014/5@眼科画廊)」
村田望さん「空中散歩とメンソール(2015/5@戸野廣)」他
屋敷真優子さん「ドアを開ければいつも」の演出助手
黒澤多生さん「うたうたゆたう(2016/4@YORU)」他

夜の部なので観ていないのですが、
もなみのりこさん「だいなし(2015/1@王子)」他
吉水恭子さん、最近では「庚申待の夜に(2016/8@楽園)」他多数。

ここルーサイト・ギャラリーは、南さんの「はなのいろ【水仙/桔梗】(2012/11)」が初めてで、その後「劇団まるおはな「水辺のデッサン(2013/4&2015/4)」、そして本作。

天候に恵まれ暖かさを感じる。

階上に上がると雨戸が閉まっていて薄暗い...桟敷席(座布団)3列と椅子席1列)。2作とも思わずホロリとさせられる作品で、テキストを読む、というのではなく普通のお芝居に近いものでした。「星にリボン」は夜、「日射し」では雨戸を開け、青い空が見えるなかで。

本格的な冬の前に暖かさに満ちた2作品。

『make a HERO』

『make a HERO』

シネマ系スパイスコメディAchiTION!

ワーサルシアター(東京都)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★

中弛み
真のヒーローになる為にミッションをクリアして行くオムニバスですが前半のスピード感が後半に行くにつれてダレてきましたね。
エンディングも少しモヤッとした終わり方だったのが残念でした。

遠野物語・奇ッ怪 其ノ参

遠野物語・奇ッ怪 其ノ参

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2016/10/31 (月) ~ 2016/11/20 (日)公演終了

満足度★★★★

ネタばれ
ネタばれ

ネタバレBOX

イキウメの【遠野物語・奇ッ怪 其ノ参】を観劇。

シリーズ物で、これで三作目。

柳田国男は、遠野で起こった伝承を本にして、自費出版したが為に、警察に捕まってしまう。
そして柳田がその伝承を話していく内に、奇ッ怪な世界へ誘って行かれてしまうのである。

遠い昔から語りべで言い伝えられている伝承を、物語の軸として進んでいく。
それはおとぎ話の様であり、理屈では説明出来ない、釈然としない事ばかりで、現代人からすると奇妙に感じてしまいながらも、説得力を持って引きづり込まれてしまうのである。
実際に起きたであろう出来事を文章ではなく、何世代にも渡って伝承していく事によって、物語として肉付けされ、形作られていく事が伝承の興味深いところでもある。
現代社会は、時代と共に何でも科学的根拠を下に、合理的で、便利さを求めてしまいがちだが、実は奇妙で釈然としない物語を身近に感じとる事こそが、生きていく上で大事だ!という柳田国男のメッセージを感じられずにはいられない。

お勧めである。
ビハインド スコアボード

ビハインド スコアボード

コボルテ

高田馬場ラビネスト(東京都)

2016/11/05 (土) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

無題1961(16-251)
18:30の回(晴)

18:00受付、開場。2列目のベンチシートに座ります(ちなみに最前列は椅子席)。満席、近くを見回すとほとんどの方が学生さんらしい。

横幅いっぱいの凝りに凝ったセットには閉塞感が漂うが、唯一「外」を感じるのはSEで流れている「応援」。

黒い壁と汚れた床、ビールケースに数字が書いてあるボード、カウント表示、サイレン、「回」の表示、何に使うんだろうと思った雑巾、冷蔵庫、流し。

ここは競泳水着「許して欲しいの(2014/2)」以来。早稲田の学生会館には時々行くのにこちらは滅多に...でしたが、笠浦静花(やみ・あがりシアター)さんがでるというので観に来ました。「バケホーダイ/月(2016/1@東演)」から3作品を観ていますが、3打席連続満塁本塁打級の出来栄え、その笠浦さんが「役者?」というので観に来ました。

で、よーく過去観た作品を調べてみると。
劇団PaPrikaの「さよならシンデレラ/σ^2=1(2011/9@LE DECO)」に加藤睦望さん、「ふくすけ(2013/2@駒場小空間)」に笠浦さんが出ていらっしゃいました(すみません、覚えていませんでした)。

18:25前説(アナウンス)、18:32開演~20:06終演。

変化のない日常が続く「裏側」にあっても、人は多くのものを抱えざるをえないし、「正直であること」だけでは生きて行けない。

比較的淡々と進むお話、逆転サヨナラにはならない現実。でどういうわけかアメリカの(色に例えると灰色の)青春小説を感じました。表舞台に立つことができる者とそうなれないことが痛いほど分かっている者でしょうか。

美術も音響も臨場感を盛り上げていたと思います。

次回は2月@駒場小空間とのこと、都合がつけば。※先月、劇団遊馬「僕、怒られるのが好きなので」を観に行ったら周りに綺麗な建物ができていて時の流れを感じるのでした。

『 や み  つ き 』

『 や み つ き 』

miel(ミエル)

スタジオ空洞(東京都)

2016/11/03 (木) ~ 2016/11/08 (火)公演終了

満足度★★★★★

自分の想像力を問われた気がした
ステキな舞台だった。こういうの、好きだ。叙事詩的。
見応えのある舞台は久しぶりかも知れない。
言葉は全てなのか、ダンスで何が伝わるか、溢れた言葉に溺れてないか、暗闇で目を閉じてないか。
自分の想像力を問われた気がした。
それにしても6人もの作家さんが書いて、それを9人で繋げてる。それを体感できるって有難い。

赤い靴はいているお嬢様誘拐事件

赤い靴はいているお嬢様誘拐事件

劇塾!S.W.S

魅殺陣屋スタジオ(大阪府)

2016/11/04 (金) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★

つられブタ鼻笑い
ブタ鼻笑いのところは、つられて私もブタ鼻で笑ってしまいました。それを聞いた隣の人が笑いだしました。しばらく、自分の笑いをこらえるのに必死でした。また、刑事さん同士の掛け合いはとても息が合っていてリズム感が良かったです。男性刑事はウザイ役でしたが、存在感がありました。女性刑事はとてもキュートでした。

治天ノ君【次回公演は来年5月!】

治天ノ君【次回公演は来年5月!】

劇団チョコレートケーキ

シアタートラム(東京都)

2016/10/27 (木) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしい。
口コミを拝見し、立ち見覚悟で開場時間前から並んだ。
開場15分前にも関わらずかなりの人数が並んでおり、立ち見もできないかもしれないと不安になった。が入れる事に。

立ち見で2時間30分
正直にいうと自信がなかった。

が、気がつくとカーテンコールだった。
東京という場所が発信する演劇に対して
絶望していた所だったのだが、

こんなに素晴らしい作品に出会えた事
とても嬉しく思う。

再演になると失敗になる劇団が多い中
人間の想いが丁寧で涙を止める事はできなかった。
役者の力量と本の素晴らしさ。
それを生かす演出が見事にマッチした素晴らしい作品を
この11/3に観劇できたことを運命に思う。

日本の演劇に可能性を感じた。

着メロはお気に召すまま!

着メロはお気に召すまま!

CAPTAIN CHIMPANZEE

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★

楽しめました
なんでもありのてんこ盛りのコメディ、2時間目まぐるしくテンポよく進んで、飽きずに楽しめました。パロディネタが実にイイ。

創作オペラ ザ・ラストクィーン〜朝鮮王朝最後の皇太子妃〜

創作オペラ ザ・ラストクィーン〜朝鮮王朝最後の皇太子妃〜

CALAF

新国立劇場 中劇場(東京都)

2015/09/27 (日) ~ 2015/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

異色のオペラ 再々演を望む
芸術祭参加公演ということで、知人と観に来た。実在の女性・李方子をモデルにした物語で、登場人物がほぼ一人のモノオペラ形式。予備知識なく観たが、最後は感動した。1919年頃、日本に連れてこられた朝鮮の王子に嫁ぎ、最後は彼の地の恵まれない子供達を助けていく女性の物語である。梨本宮という立派な家柄に生まれたが故の運命のなかで、また、戦争が続く激動の時代に、異国の妻となって強く生きていくのはさぞ大変だったろう。印象的なアリアが後半に2曲あった。「守るのも私戦うのも私」。自分のなかに、ジワッと勇気が湧いてくるのがわかる。もう一つのアリア「私は生きて行く」。まわりですすり泣きする声が聞こえる。最後に実際の李方子の葬儀映像とともに終曲のアリアが歌われる。パンフレットには主役の田月仙の情熱で作られたと書かれていたが、迫真の歌声に圧倒された。夫役のダンサー、それに照明も良かかった。再演を望む。

ドラマ>リーディング『近・現代戯曲を読む』

ドラマ>リーディング『近・現代戯曲を読む』

Minami Produce

ルーサイト・ギャラリー(東京都)

2016/11/03 (木) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★

新たな試みを...【夜の部】
古民家は、日本の伝統的な建築様式や文化、そこで暮らした人(ここの家は市丸さん)のぬくもりを色濃く残している。その昔ながらの佇まいの中で演じるのは、古典的な「能」を三島由紀夫が「近代能楽集」に収められている2作品(班女」「葵上」)をドラマ/リーディングという新しい試みで演じる。その観た目はリーディングであるが、仕草(動作)もしっかり見て取れる。その作品からは、女の情念という感情が伝わってきた。
(上演時間70分)

ネタバレBOX

梗概(上演順)..
「班女」は、画家・本田実子は、自分が愛おしく思っている女性・花子が、男に恋焦がれている。その男が現れることへの不安、そして嫉妬と焦燥が狂おしい。
「葵上」は、入院して毎夜うなされ苦しむ妻・葵のもとへ、夫・若林光が見舞いに来る。そこに六条康子が生き霊となって現れる。葵を呪い殺しその夫を奪う。その激情した姿は棘(おどろ)髪を振り乱しているかのようだ。

公演では、三島の近代能に新たな息を吹き込んだようだように人物(像)が立ち上がり滋味を感じさせる。そのドラマ/リーディングは十分楽しめた。しかし、夜公演は昼公演に比べ静寂になっている分、電車の走る音が気になる。それが台詞と台詞の間に聞こえる時は、集中力が途切れる。
一方、夜景の効果として窓ガラスの向こうの灯り、それがガラスに反射し役者の姿が幻影のように映る。

役者によるドラマ/リーディングは、その力量を十分発揮し物語の醍醐味を伝えてくれた。自分が過去に聞いた公演(媒体でも聞いた)では想像力を豊かにして楽しんだが、この公演では視覚にも入ってくる。その演技が中途半端であれば白けるところであるが、ドラマとリーディングを絶妙なバランスで表現していた。

三島は、彼以前の能を自分なりに「近代能」として練り直したと思う。本公演では、それを更にドラマ/リーディングとして描いていることから、既に三島の翻訳というよりは新たな能の精神ともいうべき”心”を入れているようだ。この「人」の「心」の有り様を見事に抉り出していると思う。三島の古典に対する思いと挑戦同様、文字(言葉)一辺倒の世界から一歩踏み出してドラマを観せることにより、能の世界を楽しませてくれた(なぜ、この2作品を選択したかは分からないが)。

次回公演を楽しみにしております。

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