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第17回公演 『モラルハザード』 第18回公演 『Ctrl+z ダイアリー』

第17回公演 『モラルハザード』 第18回公演 『Ctrl+z ダイアリー』

劇団天然ポリエステル

キーノートシアター(東京都)

2016/11/24 (木) ~ 2016/11/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

これは!
今回の天然ポリエステルさんの二本立て公演のうち片方の公演「Ctrl+Zダイアリー」と書いて、リトライダイアリーと読みます。
もう一本とは全く毛色が違う話なんですが、絶句です。完全にやられました。
久しぶりにこれは伝説として語り継がれるんじゃないかという公演にぶち当たりましたよ!

「この世界の片隅に」でも、なかなかすごい演出だなあと感心する事はあっても涙ボロボロにはならない非情でスレたワタクシですが、この作品には完璧に打ちのめされました。涙で前が見えません。・゜・(ノД`)・゜・。
多分、絵空事の感動のツボポイントが普通の人と完全にズレているようです(^_^;)
ただ、そういうヒネクレ者は若干ながら一定数居て、この劇団の作演出はそういう尋常じゃない人のツボをつくのに長けた天才なのではなかろうか、という気がしています。

簡単に言ってしまうと、イジメに屈しない強い意志を持った聡明な女の子と、頑張ってるけどまるでダメ男くんの精神が成長していく話。
って言うスタイルですが、映画で話題になった「聲の形」の登場人物の女の子、植野さんを素直にして川井さんを合体させて超賢くしたような女の子、もしくはマンガ「宇宙兄弟」のビンセント・ボールドを若い聡明な女の子にしたような屈強な精神に完全にノックアウトされてしまいます。

上演時間は約90分と、話はコンパクトめですが荒唐無稽な芝居らしいわざとそれないでしょwっていう筋を織り交ぜながら、一気に畳み掛けてきます。
この話を見ていて、高校の時超変人だったあのクラスの同級生の子もこういう感じだったんだろうなとか、年齢ではなくて、精神世界って構築されている人はされてるし、年寄りになっても全く構成できていない人もいるものなのかもなあとシミジミ思ったり。

あのときの約束を守って変わらないままずっとトンガッて20年間生きてきた彼女が再開を果たしたラストシーンは、役者さんがまだその実年齢には達していないからなのか、ちょっとあっさりしていて物足らなく感じることもあるけれど、ダメ男くんだった彼が明確なリアクションをできないまま暗転になる演出ってのはなかなかやるな!と感心したり。

悪役も、生身の人間が容赦なく徹底的にあの非道を演じきるのはだいぶ難しいところだと思いますが、まさに絵に描いたようなというのがふさわしい極悪非道っぷり。影響されて改心したりなんていう生っちょろさがないのが素敵でした。

天才気質の人というのはそれなりに見かけますが、最初に天ポリさんを見せてもらってから、現在までの間に職人として職業脚本家として荒波に揉まれ、すごい苦労をしてきていると見受けられる高原フヒトさんは、ストーリーのテリング技法をしっかり自分の物として身に着けてセンスと技巧が高いレベルで融合してきているように感じます。

もうね、そのままアニメ化できるぐらいの完成度だと思いましたよ。
時間捻出して、日曜日もう一回見に行こうかな?こんな気持ちになったのは久々です。
絵空事ジャンキーでも十分な刺激を受けられる、伝説に残る素敵な作品でした(^^)

あの芝居すごかったよ!と終わってから語られるより、日曜日までやってますから、是非この目で見てみましょうよ。ワタクシが言ってることが納得できた人は、おめでとうございます!まともな人が住む世界から完全に外れたところに棲息する素敵な人認定です(笑)

ベッドトークバトルS

ベッドトークバトルS

ショーGEKI

小劇場B1(東京都)

2016/11/19 (土) ~ 2016/11/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

苦悩するベッド
初めてでも、若者でもない人たち(一部草食系若者がいましたが)のベッドでのあれやこれや。どれもその後が気になります(笑)。できたら全部見たかった。

ラクリーメ・ロッセの読書会(6日昼追加公演)

ラクリーメ・ロッセの読書会(6日昼追加公演)

もじゃもじゃ頭とへらへら眼鏡

ラゾーナ川崎プラザソルなど(神奈川県)

2016/11/25 (金) ~ 2016/12/06 (火)公演終了

満足度★★★★

舞台も試みも面白い!
レパートリーシステム、レパートリーシアターって知らなかったので、とても面白い試みだなぁと。
レパートリーをもっておいて、何処でもいつでも気軽に上質の芝居を!ってことのようです。
良い脚本と俳優さんが必須ですね。
6人の登場人物が各々なかなか曲者で、話し合うなかで状況や気持ちが二転三転してって目が離せなかった。
問答無用で笑っちゃうシーンが多く(特に田中さんと青木さん、笑いをかっさらっていました)ストーリー自体は知っていたのですが、いやー、そんなの関係ない面白さでした。
アルコール飲みつつ観劇ってのも、私はお酒が好きな方なので楽しめました。
ただお酒の臭いが苦手な人もいるでしょうから、バーやカフェじゃなく、普段は飲食禁止の劇場でアルコールオッケーにするなら、先に告知しておいた方がいいのかも、とも思いました。

ネタバレBOX

班長はもう田中さん以外は無理では…と、レパートリーシステムに不安を覚えるくらい、印象的でした!
几帳面と端整と変態をミックスしたいい案配でした。(誉めてます)
ちょっと変わり者のイタイ人、水川を演じた青木さんは、キレキレで可愛い動きを盛り込んでまして、汗やらなにやら大放出なので、浴びたい方は前列をおすすめします。
仁、淳のにてない双子は、初日からシンクロ率100%で、弟君の口上もっときいていたかった。
ずっと本を読んでる近藤役の和木さんは何となく色気を醸し出す役者さんだなと。美雪が追い続ける説得力を感じた。最後の表情は必見。
美雪の清水さんは、夢幻で拝見したときは、冷たく美しく触れたら切れそうな薄紙の鋭さでしたが、うって変わって感情的な役どころ。あの、嗚咽は声かけられない…って感じ。情念感じました。
ざっと感想です。

vol.18<DADDY WHO?>

vol.18<DADDY WHO?>

天才劇団バカバッカ

サンモールスタジオ(東京都)

2016/11/16 (水) ~ 2016/11/27 (日)公演終了

満足度★★★★

面白い! 【木村昴バージョン】
父の通夜に集まった人々、単なる知り合いではなさそう。そもそも面識もなく、これから一波乱起きそうな雰囲気が漂っている。父は亡くなっているから登場しないが、ここにいる人たちの話を通して生前の人柄なりが明らかになって行く。その不思議な半生の悲喜交交(こもごも)が観る人の心を温かくする。
(上演時間2時間 途中休憩1分程)

ネタバレBOX

生前を回想するようなシチュエーションは、演劇に限らず映画(例えば「生きる」黒澤明 監督など)でもあり、珍しくはない。その多くが回想シーンを実際描き視覚化させているが、この公演では携帯電話による通話やメールといった手段を利用し、外部と交信することによってリアルタイムに思い出を掘り起こしてくる。それゆえ、時間の経過は現在を刻んでおり、物語の展開が分かりやすい。そしてテンポも軽快で観ていて心地よい。

舞台セットは、リビングルームといったところ。中央に白ソファー、その後方にガラス窓がある。上手側には外に通じるドアやダンボール箱、下手側には括り付けの棚が2つ並ぶ。そこには本、小箱など色々な雑貨のようなものが収納されている。後々この小物が重要な役割を持つ。

当初、亡父には遺産がありその相続で揉めるのか、といった定番のような始まり方である。また部屋にいるのは全員兄弟姉妹の関係にあることが、段々と明らかになっていく。何故こんなに子供が多いのか、父が職業を転々とする、血(血液型が不一致)のつながらないなどのミステリアスさが物語を牽引する。その謎が明らかになる過程を通して、登場しない父の人物像の輪郭が見えてくる。父は”ゲイ”...集まっている子供たちは、それぞれの母の連れ子である。その母が父と結婚(援助的意味合いが強い)したことで親子の縁ができた。それぞれの家庭事情(前夫の暴力・経済的困窮など)を承知で...いわば人助けというオチである。

役者は、登場人物のキャラクターを作り上げ、物語がうまく漂流するかのような演技が素晴らしく、全体のバランスも良かった。公演は、同じ脚本だが演出の違いで上演時間が120分(木村昴バージョン)と90分(白倉裕二バージョン)の2つを上演している。この長さが異なった物語をそれぞれのキャストがシャッフルしたバージョンもあった。この変形バージョンも観てみたかった。

次回公演も楽しみにしております。
荒野ではない

荒野ではない

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2016/11/23 (水) ~ 2016/11/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

社会と個人を描く
「青鞜」...今から約100年前に女性だけによる文芸誌が創刊された。そこに著された主張は現代にも通じる課題・問題でもある。それだけに、プロパガンダと受け取られそうであるが、当時の社会情勢・状況の中に巧く溶け込ませていた。
(上演時間1時間35分)

ネタバレBOX

「青鞜」の発刊は検閲とのたたかい、断続的に発禁処分になるなど、今にしてみれば理不尽な行いを受けたようだが、それに黙る(発表しない)ことによる危惧を訴える。公演は、当時の「情勢・状況」と雑誌に関わった「人物描写」の両方の視座から観せている。その意味で「骨太」でありながら「繊細」な感じもする。そこがこの公演の魅力のように思う。

舞台セットは、和室に座卓、その向こうに障子というシンプルなもの。座卓の鳥籠は女性の比喩か。青鞜の発行悪化から寺の一部を借り事務所代わりにしている。脚本は史実と虚構を綯い交ぜにすることで物語に厚みを持たせたようだ。その社会状況という史実に青鞜代表の平塚らいてうと、彼女を取り巻く人々の生き活きとした社会活動、その群像劇は観応えがあった。同時に彼女の”女性”という生身の人間臭さ、その断片が垣間見えるところに情感を覚える。

さらに公演では、女性の問題に止まらず、反戦・平和、(部落民)差別など、一種普遍的なテーマを取り上げており、現代に通じるところがある。ここに100年前の文芸誌を取り上げ、彼女を突き動かした時代背景と現代を重ね合わせ描き出したところが興味深い。特に女性の地位向上に関して、世界経済フォーラムが毎年、世界男女平等ランキングの結果を発表(統計手法の正否は別)しており、日本は100位前後であり、まだまだ改善が必要だと...。

物語は らいてうが映画「智恵子抄」を観て、帰宅したところから始まる。この冒頭シーンが秀逸である。電灯が点かず、月明かりの中で観てきた映画の感想...「あんなに美人ではなかった」と呟く。このモノクロの中に佇む構図は静謐といった感じである。
ちなみに記録映画「元始、女性は太陽であった 平塚らいてうの生涯」(羽田澄子監督)として彼女自身が取り上げられたものがある。

登場人物は9人であるが、それぞれのキャラクターと立場・役割をしっかり表現しており物語の世界に浸れた。公演は叙情的な台詞回しが多く、難しいと思うが、見事に演じきっており観応え十分であった。

次回公演を楽しみにしております。
ベッドトークバトルS

ベッドトークバトルS

ショーGEKI

小劇場B1(東京都)

2016/11/19 (土) ~ 2016/11/27 (日)公演終了

満足度★★★★

初めてのベッド
初体験もしくは初めての相手とベッドを共にするとき、多少なりとも「あれっ思っていたのと違う!」とか「なぜ、このタイミングでこんな事が!」というのは結構なあるあるだと思う。 
そこを なし崩しにできない人達の肥大した自意識と、性欲のせめぎ合いが面白い。 
開演前に「笑ったら変態だと思われるから笑わない。なんて考えないでください」とアドバイス的前説が。素直に女性の笑い声が多くて、そこがまた面白い。 
舞台はダイレクトにそのものですが下品な感じはあまりしなかったので、そこんとこ心配されている方も大丈夫だと思います。

ゆっくり回る菊池

ゆっくり回る菊池

僕たちが好きだった川村紗也

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/11/22 (火) ~ 2016/11/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

-
90分。いろいろ出てくる人たちだこと。飽きません。

ザ・タイムマシーンズ【全日程終了しました。ご来場誠に有難う御座いました!!!!】

ザ・タイムマシーンズ【全日程終了しました。ご来場誠に有難う御座いました!!!!】

THE TRICKTOPS

劇場MOMO(東京都)

2016/11/23 (水) ~ 2016/11/29 (火)公演終了

満足度★★★★★

タイムマシン???
さて、これをタイムマシンというかどうかは意見が分かれるところだと思いますが、実現可能性がありそうなものをタイムマシンっぽく扱うことで話が真実味を帯びてきて、荒唐無稽なSFではなく、研究現場の暗部とうまく絡めることができたということで、設定の勝利で、いい作品になってました。2時間の舞台ですが、場面の切り替えが多すぎたせいでちょっと冗長かなという気はしましたが、細かく場面を切り替えないと話が進まないからしょうがないかな。

ゆっくり回る菊池

ゆっくり回る菊池

僕たちが好きだった川村紗也

こまばアゴラ劇場(東京都)

2016/11/22 (火) ~ 2016/11/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

良かった☆
いや~ おもしろかった!
幸田尚子さんの怪演が最高に良かったです!!

ネタバレBOX

クロムの作品よりはストーリーがしっかりしてたと思います。 個人的には このくらい わかりやすい話のほうが好きです。 なぜか みんな関西弁。セットは 和室。中央に畳、その両側と一段低い手前が板張りになっている。色は焦げ茶で いかにも古い民家。奥に 高さ1メールくらいの家具。その上を歩く場面も。 川村さんは ある姉妹の妹役なのだが、発作をおこすと指先から銃弾をぶっぱなすという ありえない設定。 このシーンは4、5回あるのだが、 かなりカッコいい☆ 銃声の音響と照明で すごい迫力!
幸田さんは着物姿で登場。 髪型は 黒柳徹子のよう。 見るからに怪しい雰囲気を放っている。 そして その表情、話し口調、体の動き、 まさに自由自在といった感じで、圧倒的な存在感! 他のキャストの方々も それぞれ 良いキャラを演じていて 90分あっという間でした。 お腹満腹です☆☆
王妃の肖像

王妃の肖像

有職文様

吹田市文化会館 メイシアター・小ホール(大阪府)

2016/11/22 (火) ~ 2016/11/23 (水)公演終了

満足度★★★★

素敵な世界観でした。
最初、古典のような話言葉が気になっていたのですが、どんどん話が進むにつれて言葉を自然と感じられ、話の中に入り込むことができました。
とても充実した2時間でした。

王妃の肖像

王妃の肖像

有職文様

吹田市文化会館 メイシアター・小ホール(大阪府)

2016/11/22 (火) ~ 2016/11/23 (水)公演終了

満足度★★★★

素敵な世界観でした。
最初、古典のような話言葉が気になっていたのですが、どんどん話が進むにつれて言葉を自然と感じられ、話の中に入り込むことができました。
とても充実した2時間でした。

夢幻の血脈

夢幻の血脈

劇団虚幻癖

Geki地下Liberty(東京都)

2016/11/23 (水) ~ 2016/11/27 (日)公演終了

満足度★★★

難しい
正直難しい話です。
見逃すと余計に話がわからなくなるので目を離せない芝居ではありますがだからと言ってスカッと終われる話でも無く⋯
感想を書くのも難しい話でした。

文久四年のポゥトレイト

文久四年のポゥトレイト

立体再生ロロネッツ

アトリエファンファーレ高円寺(東京都)

2016/11/23 (水) ~ 2016/11/27 (日)公演終了

満足度★★★

1枚の写真が込める想い。
現代で発見された1枚の写真が込める意味とは?
写真に映る幕末期の想い、葛藤と現代の対比と人々の心情が作品のキーとなっている。
ちょっとしたミスもありましたが、どんどん魅力が溢れる舞台になっております。そして歴史に興味を抱かせてくれる作品にもなっています。

各駅停車9時12分発

各駅停車9時12分発

劇団Tempa

広島市東区民文化センター・ホール(広島県)

2016/11/12 (土) ~ 2016/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★

少し煩雑だったかな。。
少し煩雑だったかな。。
色々あったんだけど、意外と雄大くんと沖さん、原さんと久保さんのエピソードしか残ってなくて、多分それらは自分の中で完結している感じがしなかったからかなと。。
雄大くんと沖さんのは面白くて好きだったかな。。

列車の音は大きい方が良いのになぁとか椅子の位置とかスペースとかバラバラでも良いのになぁとか、まあ個人的には色々思いはあるものの、劇団や役者を観に行くというイベントとしての楽しさはあるわけで、満足度では全然問題ないのだけど。。

若い人(年齢だけのことではなく。。)の舞台を観ると、話をつくる前に、つくり手の身近なところで今、切実に伝えたいこと、今のからだで表現したいこと、今しか伝えられないこと、今だから伝えないといけないこと、そういうのをまずは深く模索したのだろうかと・・、表現はもっと我がままで自由にやれば良いのにな。。とか、つい思ってしまいます。

岡田利規 短編小説選『女優の魂』『続・女優の魂』

岡田利規 短編小説選『女優の魂』『続・女優の魂』

ディレクターグ42

アトリエ春風舎(東京都)

2016/11/23 (水) ~ 2016/11/27 (日)公演終了

満足度★★★

なんか
底の浅い話でした。

ネタバレBOX

『女優の魂』  役を奪われた後輩女優に殺された30歳の小劇場女優小山が死後の世界の入り口で、美大でヌードモデルをしたときの学生だった和歌山(男性)と出会い受付をし、小山は女優を続けられることを知り喜び、芸術家として目が出ず自殺した和歌山は別の職業を選ぶことにしました。

『続・女優の魂』  女優業を満喫している小山は、死後の世界で生き甲斐を感じない和歌山のことが気に掛かり、生前一生懸命生きなければ死後幸せにならないと思慮し、役場で和歌山を蘇生させる手続きを取り、和歌山も同意して帰っていきました。約一月後、大劇場にも出演するほど活躍している小山の許に、73歳で死んだ和歌山が立派になって戻ってきました。

連続上演というよりは一つの作品と言った方が良いくらいでした。

魂とは根性とか気持ちのこととかと思っていましたが、そのままの意味でした。今を一生懸命生きなければ死後も幸せになれないというのはあまりにも教条的で、底の浅い話でした。

死後、別の職業を選ぶべく職業訓練を受ける選択肢はあるものの、単純作業をしている人は死後も永久に単純作業を続けるのかと思うとうんざりしました。

オーラとは、時には初対面で一気に憧れることもありますが、かねがね憧れた方の人が憧れの人に出会って感じる喜びのことです。オーラが出ることはなく、受け手がそう感じるだけのことです。

水着か下着かわからない白い上下だけを着けたデッサンシーンがありましたが、裸を取り入れないと観客に受け入れられないのかと思われるような韓国演劇事情を垣間見ました。

男優さんの作品がウンチ物だったのには子供っぽくてがっかりしました。
ミュージカル「八犬伝-東方八犬異聞-」二章

ミュージカル「八犬伝-東方八犬異聞-」二章

CLIE

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2016/11/23 (水) ~ 2016/11/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

ほさか演出
実を言えば、あまり期待はしていなかった。三上俊君出演ならぐらいの気持ちで観に行ったのだが・・・。抱えているものがありながら、少年らしさを感じさせる“しの”。生真面目で優しい“ソウスケ”と、キャラがアニメのイメージを壊さない。そして、アニメ以上に、心に沁み込んだ琥珀役の岡村さやかさんの演技。彼女の舞台は4作目だが、今回は今までと違う雰囲気で、また違う魅力を感じた。そしてなにより見事だったのは「ほさか演出」!!無駄な暗転がない!舞台上下段、そして上手下手、中央、全体と舞台使いが実に巧い!目にも飽きさせない美しい演出、このサイズの劇場の2.5次元で、これぐらいドラマとして完成させてくれたものは少ない。演出に感動してうるっと来てしまった。

あしたは全力モンキー

あしたは全力モンキー

超人予備校

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2016/11/02 (水) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

これまで拝見した中で1~2の面白さ。干支を一巡の第12回本公演
干支を一巡の第12回本公演。
出演陣が超豪華。
その豪華さ以上の面白さ!

世界で一番強いサルやら何やらが出てきます。

これまで拝見した超人予備校さんの中でも1~2の面白さ。
客席は笑いっぱなし。

開演前の西原さんの歌も良かった。

荒野ではない

荒野ではない

SPIRAL MOON

「劇」小劇場(東京都)

2016/11/23 (水) ~ 2016/11/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

花五つ星
何と美しく悲痛な!(追記2016.11.25)

ネタバレBOX

青鞜に集まった女性たち、平塚 らいてう、伊藤 野枝ら主幹となった女性をはじめ、野枝の夫となった大杉 栄、らいてうのツバメのオクムラ ヒロシ、女流作家の千代子、跳ねっ返りのコウキチ、天才博徒の彦六、らいてうを支えるトミエ、皆から先生と呼ばれる理解者でもある支援者、イクタ チョウコウらの群像劇。Baudelaireの詩ではないが、人々から石を投げつけられ、唾を吐きかけられてもおかしくない程、時代のそして意識のレベルを遥かに超えていたアナーキーで真摯な姿が伝わってくる秀作。
 青鞜は、100年以上前の1911年9月から1916年2月迄発行された雑誌だが、この雑誌の作・編集部が今作の舞台である。発行しては、発禁を食らい、部数を伸ばすことは愚か、講演を打つことも会場を貸さないという形で禁じられ、剰え為政者のプロパガンダに載せられた民衆から石礫を投げつけられながら、女性、弱者の解放の為に戦った人たちの姿を描いた群像劇である。
 無論、登場する個々人のうち社会的弱者に関しては、より深く描かれている。村外れに住んで居た彦六の父は、中々やり手であった。結果、村の中心部に住む人々よりいい家を建てた。ある日、村の中心部の人間よりいい家を建てたのは生意気だとして、実家を燃やされ、家族を奪われた。因みに村の境界領域に住んだのは被差別部落民であり、これは差別の具体的で的確なイメージであろう。野枝が、この話を聞いて激高し、彦六の家族に仇為したる連中の家々を打ちつけて出られないようにし、油を撒いて火をつけてやれ、と叫ぶように言うシーンなど、その優しさ故の共感と真摯な怒りを突き付けてくる。
 更に、増々右傾化する世の中で、それでも諦めず粘り強くしたたかに生き、己の精神を荒野にせぬよう努める姿勢も良い。
 芝居を観なれている観客にとっては、演出の見事さも、見所である。ファーストシーンなどは、一挙に作品に引き込まれるだけの演出センスを見せてくれるし、シナリオの質も高く、役者陣の演技レベルも高いことは言うまでもない。舞台下手に植物の影がずっと映っているのも、非常に好印象である。弱者の声のように決して強くはないが、普遍的な生命の在り様を示しているようにも感じられるからだ。照明、音響の使い方も上手い。

Floating Words / Re-entre an Exit

Floating Words / Re-entre an Exit

The Bambiest

Earth plus(東京都)

2016/11/24 (木) ~ 2016/11/27 (日)公演終了

満足度

残念
開演30分遅れ。もっと経験を積んでから主催してほしい。作品もよかったし、実力派ダンサーたちの踊りもよかったので、よい公演のはずだった。

今だけが 戻らない

今だけが 戻らない

企画演劇集団ボクラ団義

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2016/11/16 (水) ~ 2016/11/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

真骨頂にして金字塔
現代劇+サスペンス。
ボクラ団義の歴史に新たなマイルストーンを打ち立てたと思う。

ネタバレBOX

「嘘つきたちの唄」との関連性について。
相川、瀬戸沼、羽田のそれぞれ2010年以前と2016年現在の説明がつく。

相川は自らの出自について調べるべく「捜査の第一線」から当時閑職とされていた特命捜査対策室へ異動する。2010年時点で32歳、警視。ということはキャリア。そして神谷雪子をめぐる事件の全容(中原耕介が実父であることを除いて)を知り、これ以上は特命捜査対策室にいる理由がないと判断したのか捜査一課の管理官、つまり「現在の事件」を捜査する第一線へ復帰する。

瀬戸沼は2006年の事件で婚約者である町田一花を失う。2010年の時点で特命捜査対策室へ「自らの意思で」異動してきたのは、その事件を風化させまいとする思いからであると推測できる。2016年時点でも特命に残っているのは、この事件が依然未解決だからだろう。

羽田成太は2010年時点で「第一線から飛ばされてきた」と語っているが2016年では見事に捜査一課殺人係に返り咲いている。

単に過去作品のキャラクターを使い回すだけでなく、その過去の作品の見方まで変わるような新たな視点を提示される、ある意味マニアックな設定であった。

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