
ミュージカル『手紙』
ミュージカル『手紙』製作委員会
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2017/01/20 (金) ~ 2017/02/05 (日)公演終了
満足度★★★★
2008年、相葉弘樹、進藤学、富田麻帆、松下恵出演のストレートプレイを観ていた。
これと比べるのはどうかと思うが・・・演技力・演出ともに、今回版の方が遥かに上に感じるのに、迫ってくる痛みは言葉だけだったほうがきつく思える。歌や音楽はその世界の中に感覚を導くがその分言葉が柔らかくなる。素のせりふの方が突き刺すように思える。もちろん初回の印象の方が強い場合もある。ストーリーもある程度覚えている。それも痛みを和らげる効果になっていたのかもしれない。また演出が凝っているので、それに目を持っていかれる部分もある。つまり意識が分散される。救いのない兄弟に集中し過ぎない事が、痛みを和らげているのかもしれない。とはいえ、なかなかの出来!先に書いたが、出演者のレベルも高い。初回の方には見応えある舞台だと思う。ただ、どうにも気になったのは、逆にその音楽。変調が多くどうも心地良くないのだ。歌は上手い方が揃っている。その歌声は素敵なのだが、メロディーラインがスッキリしない。話の感じでいえば、兄弟の受難を表しているかにも思えないでもないが・・・・・心に残る曲、というものはひとつもなかった。

エキスポ
トローチ
赤坂RED/THEATER(東京都)
2017/01/22 (日) ~ 2017/01/29 (日)公演終了

空を飛んだ後のライト兄妹
東京パイクリート
小劇場B1(東京都)
2017/01/25 (水) ~ 2017/01/29 (日)公演終了

空を飛んだ後のライト兄妹
東京パイクリート
小劇場B1(東京都)
2017/01/25 (水) ~ 2017/01/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/01/26 (木)
座席1階1列
まずはお詫びをいたします。所詮、飛行機とかのセットはないんだろうな、と少し侮っておりましたが、何と素晴らしいセット(飛行機!)を作ったことか。確かに、空を飛ぶことはないのですが、そのセットとたまに出てくるエンジン音だけで、”ライト兄弟(妹)”のドラマであることを強く強く印象付けます。
そして、各役者さんたちのキャラがエッジ立ちまくりでキレキレ、服装・仕草・小道具・言葉使いに工夫がなされていて、彼らの交錯する芝居は多彩なパステル画を見るようで一切飽きさせません。特に内藤羊吉、用松亮のライト兄弟の強烈な個性は仲がよいのに全く異なる(それでも高い共感性を保っている)2人をうまく描き分け、前半は弟中心に、後半は兄中心に進む構成もメリハリが効いていてとても心地よいもでした。そして、ともすれば濃くなりすぎそうな芝居全体を、妹キャサリン役の内海詩野さんがうまく中和してくれます。
とてもよいものを見せていただきました。

飛ばない教室 または、わたしのいないその場所
冗談だからね。
RAFT(東京都)
2017/01/20 (金) ~ 2017/01/22 (日)公演終了
満足度★
衝撃的な出来事が相次ごうとも、シーンを切り貼りするような作り方がされているため各人物の感情の流れがよく分からず、釣り込まれなかった。
十代が過半を占める役者たちがどんなに頑張っても、こんな作りじゃ劇が躍らない。

アイランド
劇団Peek-a-Boo
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2017/01/20 (金) ~ 2017/01/23 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/01/21 (土)
座席A列8番
価格3,300円
心の傷を隠し続ける女性がネットで募った仲間と無人島生活をすることになり……な物語。
「2年間の休暇」的なものかと思っていたが、それぞれが抱える心の傷が「今の日本の醜い部分」から来るものであったり、「罪と赦し」が描かれたりして攻めた感じ。
2011年5月上演の「トリプル」に雰囲気が近いが、それよりもハードな分、武末主宰の社会への危機感は強いものかとも思われる。
昭和史に残るある出来事も思い出した、というかその現代版的な印象も。

銀髪
アマヤドリ
本多劇場(東京都)
2017/01/26 (木) ~ 2017/01/31 (火)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/01/26 (木)
座席1階L列17番
旧団体名ひょっとこ乱舞の頃から、団体名は知っていたのですが何故か観る機会がありませんでしたが、ついに観てきましたよ。
シンプルな舞台を効果的に使って、人物の出入りだけで違和感なく場転が綺麗に行われていました。
初日ということもあって、多少硬さの目立つキャストもいたようですが、明日にはリラックスできるでしょう。
途中休憩を挟んで3時間弱なのですが、前半と後半で雰囲気が変わって、長くは感じませんでした。
旧団体の頃から通算3度目の再演だそうで、それだけ演者も固定ファンも納得の作品という事でしょう。
僕も納得です。
おススメします!!

ノートルダムの鐘【1月6日~8日公演中止】
劇団四季
四季劇場 [秋](東京都)
2016/12/11 (日) ~ 2017/06/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/01/21 (土)
座席1階18列7番
海宝さんの日に当たって、ラッキーでした。
昔、フランスミュージカルの来日公演を観ましたが、それよりも、深く考えさせられる舞台構成になっていました。
人間の業や性が顕著に描かれた舞台で、観ていて、心に突き刺さる瞬間が何度もありました。

銀河鉄道の夜
百景社
こまばアゴラ劇場(東京都)
2017/01/26 (木) ~ 2017/01/29 (日)公演終了

初春歌舞伎公演「通し狂言 しらぬい譚(しらぬいものがたり)」
国立劇場
国立劇場 大劇場(東京都)
2017/01/03 (火) ~ 2017/01/27 (金)公演終了
満足度★★★★
古典と言えば古典、新作と言えば新作のはずだが、かなり古典。猫の場面が面白い感覚を出していた。予習していなかったので話が頭に入らなかった。

お気に召すまま
東宝
シアタークリエ(東京都)
2017/01/04 (水) ~ 2017/02/04 (土)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2017/01/26 (木)
座席1階8列16番
先日観た時より、席が近かったせいか、今日の方が楽しめました。
ただ、いつも思うのですが、シェークスピアを現代に置き換える有益性に、疑問を感じてなりません。
兄弟の確執や、険悪な親同士とは異なり、いとこ同士は仲が良いなど、現代でもよくある状況。
シェークスピアの芝居を観る度に、いつの世も、人間の営みは不変だなあと感じるのには、むしろ、シェークスピアの書いた時代の世界を上演する方が、芝居を身近に感じることができるのではと、思うのです。
この舞台でも、時代と場所の設定を変えた意図が、理解できませんでした。
マイコさんのチャーミングな演技が大変魅力的な舞台でした。

ハムレット
ラゾーナ川崎プラザソル
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)
2017/01/25 (水) ~ 2017/02/01 (水)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/01/26 (木)
蜷川/藤原竜也バージョンをはじめ、お笑いの人がやったローゼンなんとか等、これまでに見た様々なハムレットが走馬灯のように思い出された作品でした。特に後半は群像劇のようにも見えました。

初春歌舞伎公演「通し狂言 しらぬい譚(しらぬいものがたり)」
国立劇場
国立劇場 大劇場(東京都)
2017/01/03 (火) ~ 2017/01/27 (金)公演終了
満足度★★
国立の初芝居はここの所あまり調子がよくなく、今回も専門家の渡辺保さんは「芝居として堪能するところも、感動するところも、現代性もない、これでいいのだろうか」と散々だが、まぁ、正月だから、歌舞伎らしいばかばかしさを詰め込んで、大化け猫から、研修生の猫の殺陣、ピコ太郎まで出てくる九州のお家騒動物語を転寝をしながらぼんやり見物するのは悪くない。梅枝がよかった。ほかは宙乗りも今や珍しくもなし、特段のことはなし。無駄に金のかかったところはやはり税金劇場の余裕だが、これもせせこましいよりはいいのだ。

ワンス・アポン・ア・タイムin京都Ⅲ
ゼータクチク&ACTACTION by TEAM HANDY
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2017/01/20 (金) ~ 2017/01/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
鑑賞日2017/01/26 (木)
座席1階1列
TEAM HANDY『ワンス・アポン・ア・タイムin京都Ⅲ』 於:SPACE 雑遊
凄かった!圧倒されました!あっという間の2時間でした!
文字通り息をのむ展開の連続。
特に初っ端の演出が凄く良かった。静から動へ。あれで一気に作品に引き込まれました。
舞台美術はもちろん、効果音の数々も抜群に良かった。
沈黙している場面や居合の場面での秒針?のSEが非常に効果的だと思いました。
贅沢を言えば、殺陣の場面で少し窮屈そうに見えることがあったのが気になりました。
舞台セットの制約もあるのだと思いますが。
会場入って真ん中に舞台があってその左右が客席。
やっぱり観るなら最前列が良いと思います!
迫力が凄いです。思わずのけぞりそうになる場面も(笑)

とても精鋭な男たち
トライヲンズ
上野ストアハウス(東京都)
2017/01/25 (水) ~ 2017/01/30 (月)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2017/01/26 (木)
座席1階B列
トライヲンズ『とても精鋭な男たち』 於:上野ストアハウス
シチュエーションの面白さが光るシットコム。
旗揚げ公演とは真逆なテイストの作品で驚きました(^_^;)
笑えるネタが随所に散りばめられていて面白かったのだけど
最後まで爆笑には届かなかった感じ。
いつかシリアス展開に転がるんじゃないか、という懸念が最後まで払しょくできなかったので、どこか身構えてしまっていたのかも。
最初の5~10分でドカンと笑いと取るネタがあればまた違ったのかなと思います。
ダンスはすごく良かった!

誤解
アルシェ提携公演
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2017/01/23 (月) ~ 2017/01/29 (日)公演終了
満足度★★★★
重たい内容の展開でしたが、緊張感がほどよかったのか、とてもひきつけられるのです。誰も救われることない悲劇といえるでしょうか。観た後の余韻が長く残りました。

とても精鋭な男たち
トライヲンズ
上野ストアハウス(東京都)
2017/01/25 (水) ~ 2017/01/30 (月)公演終了

夕暮れ小暮れでまた明日
劇団三日月湊
小劇場B1(東京都)
2016/10/12 (水) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

とても精鋭な男たち
トライヲンズ
上野ストアハウス(東京都)
2017/01/25 (水) ~ 2017/01/30 (月)公演終了

SIMPLY BECAUSE IMITATION -偽物だからこそ-
SECOND・N PRODUCE
高田馬場ラビネスト(東京都)
2017/01/24 (火) ~ 2017/01/29 (日)公演終了
満足度★★★★★
あらすじとタイトルからひょっとして!と予想していた「彼女の秘密」がピッタリ合っていました。
「笑わせる」ことに相当熟練した劇団で、ちょっとしたトラブルも素早く笑いに取り込みます。
笑いのツボに一度ハマると次々とやって来るオモシロの波に、ただただ笑い転げてしまいました。
そこらじゅうで笑いが起こっているので変な遠慮をする必要も無く、とても良かった。
このイイ感じまでは、あらすじからはとても読みきれるものではありません。
台詞が逐一面白く、滑舌と絶妙な間合いが必須ですが森脇和成さんも堂々の主演っぷりで舞台にすっかり溶け込んでいました。
終盤では場内からすすり泣きがあちこちから聞こえてきます。
私としては「もうあと一層ほど深ければ完璧なんだけど」などと思いましたが「終始笑い転げておいて何を言っておる!」と天の声がツッコミをいれてきそうです。
公言どおり息もつかせぬ公演でした。