空を飛んだ後のライト兄妹 公演情報 東京パイクリート「空を飛んだ後のライト兄妹」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2017/01/26 (木)

    座席1階1列

    まずはお詫びをいたします。所詮、飛行機とかのセットはないんだろうな、と少し侮っておりましたが、何と素晴らしいセット(飛行機!)を作ったことか。確かに、空を飛ぶことはないのですが、そのセットとたまに出てくるエンジン音だけで、”ライト兄弟(妹)”のドラマであることを強く強く印象付けます。
    そして、各役者さんたちのキャラがエッジ立ちまくりでキレキレ、服装・仕草・小道具・言葉使いに工夫がなされていて、彼らの交錯する芝居は多彩なパステル画を見るようで一切飽きさせません。特に内藤羊吉、用松亮のライト兄弟の強烈な個性は仲がよいのに全く異なる(それでも高い共感性を保っている)2人をうまく描き分け、前半は弟中心に、後半は兄中心に進む構成もメリハリが効いていてとても心地よいもでした。そして、ともすれば濃くなりすぎそうな芝居全体を、妹キャサリン役の内海詩野さんがうまく中和してくれます。
    とてもよいものを見せていただきました。

    ネタバレBOX

    ラスト近く死期が近いであろうシャヌート氏(兄弟の目の敵)を飛行機に乗せてやろうと言いだす弟オービル、多くの失ったもののために訴訟は譲歩できないと自分の意志を曲げない兄ウェルバー(この失ったものは、キャサリンの35年の年月なのだろう)、頑固者(弟)と変人(兄)を中心としたドタバタ展開の後に、最後で2人の人物像を描き切る手腕は見事でした。ラストシーンもきれいに落ちました。

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    2017/01/27 12:57

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