
ブリキの茶袱台
リードワンプロモーション・ブシプロ
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2018/02/07 (水) ~ 2018/02/13 (火)公演終了

朗読劇「冬の四重奏(カルテット)」
株式会社ADKアーツ
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2018/02/07 (水) ~ 2018/02/11 (日)公演終了
満足度★★★★
朗読劇は動きがない(少ない)ので眠たくなったり、台本を持ちながら演技されると邪魔そうだったり、読んでいるのに噛むんかい!!と思ったりと、ちょっと苦手なのでしたが、今回は良かったです!1話目はスマホの使い方が今時の感じで、そのブラックさも面白かった。2話目は「銀河鉄道の夜」を読む少年の話。そこに出て来る先生とは・・・。ジョバンニと一緒に号泣してしまいました。

WEBキャスター
劇団禄盟漢
荻窪小劇場(東京都)
2018/02/10 (土) ~ 2018/02/12 (月)公演終了
満足度★★
「WEBキャスター」というユーチューバー的な人たちの議論中心なちょっとSF混じった物語
ホワイトボードを使用して説明する場面とか、登場人物それぞれのキャラに無駄がなく伏線が上手く練り込まれているところなどは良かった
ただ、議論の中身とか立場などが論理的にぶれていて矛盾が生じてしまっていてもったいなかった
それと20年後くらいの近未来設定なのに現在の映像やスマホなどが小道具として登場しており、SF的な理論的な展開を進めていくにはそういった細部が整っていないと説得力が一気になくなってしまう、、、
また一部の役者さんの演技レベルもあまり良いものではなかった

ノスタルギヤ
Ammo
d-倉庫(東京都)
2018/02/07 (水) ~ 2018/02/12 (月)公演終了
満足度★★★★
僕らは歴史を知っている。だから、物語の笑顔の先にある光景も知っている
舞台上の二人も知っている。未来人の視点はつまり傍観者の視点
舞台に響くフットバルのチャントは、時代が移っても変わらない魂の言語化
誰に心を寄せようとも観ている僕らはどこまでいっても余所者だ
面白そうな作品だと事前予測してたんだけど、結果として面白かった
そこそこの上演時間なのに渋滞しない展開で脚本が上手いなと
役者さんのレベルも高くて、なんだろうか、いい芝居を観たという充足感
チャントの場面とか、再会のハグとかでいちいちうるうるきてしまった

浮気だ!ニンニン
東京にこにこちゃん
荻窪小劇場(東京都)
2018/02/03 (土) ~ 2018/02/04 (日)公演終了
満足度★★★
終始ふざけきった内容なのに、くるりと裏に回せば真面目な愛がある忍者屋敷の回転扉のような物語
試す愛、痛みの愛、依存する愛、それぞれの愛にはいわばドリカム的女の怖さを感じた
3つの愛を経て帰ってきた男を迎えるhocotenさんのまなざしが美しかった
武内さんとふくしくんのパートがどれもツボで、ふくしくんが顔を出すたびに面白かった
武内さんのオフの時の動きも反則気味
るんげさんは評判通り、猥褻物そのものだった

iaku+小松台東「目頭を押さえた」
iaku
サンモールスタジオ(東京都)
2018/01/30 (火) ~ 2018/02/04 (日)公演終了
満足度★★★★
公演する劇団が異なっても、劇場によってその劇場っぽい作品って有るかと思うんだけど
「目頭を押さえた」は凄いサンモールスタジオっぽい作品だと感じた
まっすぐど真ん中で丁寧で物語がしっかりしている。自分はターゲットとは違う層にいるが面白かった

「春、夜中の暗号」
ヨハクノート
十色庵(東京都)
2018/01/31 (水) ~ 2018/02/04 (日)公演終了
満足度★★★★
春Bと夜中Aを観劇
登場人物の関係性などが直接語られず、観客側に想像の余地を与えるんだけど、その方向性の導き方とか按配が上手い
音のない時間や間をあけることで、一度観客側にターンが渡されてこっちが頭で膨らまし返したものがさらに舞台上で展開されていく感じ
キャストが違うことで変わって観えてくる関係性とかが面白い
臼杵さんはうざったさが重厚だったのに比べ、山田さんは軽薄な空気
須藤さんはしっかりとした物語を持っていそうなのに比べ、鐵さんは軸の無い感じ
キャストが違うことで大田さんの観え方も変わってきて、夜中Aの方がちょっと歳を取った感じで、男との関係性は主導権を握っているのに、物語の主軸は男の方に有る感じだった
役者自身の持つ個性は演技を越えて、こちら側に印象や想像へ強く影響を及ぼすんだなと。

『LOVE』Chapter2
シンクロ少女
OFF OFFシアター(東京都)
2018/01/29 (月) ~ 2018/01/31 (水)公演終了
満足度★★★★★
歳をとると何かにつけてエネルギーが無くなって
恋愛だって面倒くささが上回って、表面上の優しさしか与えられなくなって
それでも舞台上の2人をヒーローショーを観る子供のように身を乗り出して髪かきむしって見守って
この作品は信じてさせてくれる、人を好きになる事の意味を
自分は舞台上に自分がいると思える作品がとにかく好きなんだけど
この歳でこのタイミングでこの芝居を観られたことをみんなに自慢したいし、
性別とか年齢とか楽しめるレンジは広い作品ではあるけど、自分こそが一番この作品にクリティカルヒットされたんだって言い張りたくなる
面白すぎて好きで、もう続きが見たくてたまらない
きっとChapter3からいきなりチケット代1万円とかになっても観に行ってしまう
あと不謹慎な家でもそうだったけど、徳橋みのりさんが男にとっての母性そのものなんだよなぁ
そりゃぁ男は徳橋さんに惚れるよ

Weのために
松澤くれはプロデュース
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2018/01/23 (火) ~ 2018/01/28 (日)公演終了
満足度★★★★
短編集の方を観劇
自分というものを誰かに伝えるための手段、誰かを知ろうとする手段、落語だったり文字だったりぬいぐるみだったり
少し不思議を混ぜた物語は知ろうとする気持ちを沸き立たせる良き触媒
鈴木さんのひとり芝居「失われた文字を求めて」がなかなか優秀なテキスト
たとえ文字が伝える手段としての価値を失っても、誰かに何かを伝えたいという気持ちがあるだけで意味は後から付いてくる
馬鹿とだけ記されたラブレターだってきっとある

「アイドルスター☆トール!」「OLと課長さん」
関村と浅野
スタジオ空洞(東京都)
2018/01/26 (金) ~ 2018/01/28 (日)公演終了
満足度★★★★★
OLと課長さん
大好きなあひるなんちゃら感満載
異儀田さん、後藤さん、伊達さんそれぞれ可愛い。自分は3人より年上なんで重ねて言わせてもらうけどとにかく可愛らしい
それぞれの関係性とちょっと異次元な思考で繰り広げられる会話に笑いっぱなしだった。やっぱりこの空気感好き
アイドルスター☆トール!
これは大ハマリ!あまりにも好きだったんで、同日中にリピートしてしまった
やっぱアイドルってのは特別なんだよ!神であり人であり自分自身の血肉なんだよ!
渡辺さんのファン姿も佐藤さんのアイドル姿もそれ自体は面白さを含んでるんだけど
どんなアイドルtoファンもその関係性は滑稽で、だからこそ素晴らしいんだよ!
大爆笑しつつ、いつの間にか泣いていた、、、

千に晴れる
制作「山口ちはる」プロデュース
OFF OFFシアター(東京都)
2018/01/17 (水) ~ 2018/01/28 (日)公演終了
満足度★★★★
好きな事やって周りに迷惑をかけながら生きるしかない人へ、殴りながら歌う応援歌
劇中の関西弁でのかけ合いのように勢い良く流れていく場面とシャッフルされた時系列
主人公の人物像が丁寧に刷り込まれてきて各駅停車で一緒に旅をしている気分
主演の田島冴香がとにかく素晴らしかったのは記しておきたい

富士美町の朝日荘
劇団サラリーマンチュウニ
上野ストアハウス(東京都)
2018/02/08 (木) ~ 2018/02/11 (日)公演終了
鑑賞日2018/02/10 (土) 19:30
価格2,800円
劇団サラリーマンチュウニ「富士美町の朝日荘」観劇。短編集で、全作品台本が面白いが、作品により完成度にかなりのバラツキがある。役者さんの力量と稽古量に依存しているのではないかと推察。
役者陣の中では、やはり杉乃前ネイティさんがさすがである。他にも気になる役者さんがいたが、当パンに配役が書かれてないので名前がわからなくて残念…。当パンには是非配役表を記載して欲しい。

はなしたく、ない
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2018/01/22 (月) ~ 2018/01/24 (水)公演終了
満足度★★★
仕事終わりに45分くらいのお芝居を楽しめるって素晴らしい。生活の一部としての観劇って感じ
池田さんの初脚本ということだが、3人の役者さんのキャラも立っていて楽しめた
ただ会話としてのかけあい部分がちょっと不発に終わった所が多かったかな、、、
東尾咲さんが素晴らしく、これは名前を覚えておかないとと思った

昏闇の色
BuzzFestTheater
駅前劇場(東京都)
2018/01/17 (水) ~ 2018/01/23 (火)公演終了
満足度★★★★
ポリコレが演劇界にも進む現状で、あえてギリギリの表現や人物・台詞を用いて駅のホームのキワを歩くような作品
ただ上手くバランスは取れていて、前すすむさん等が点字ブロックの役割か
記号化寸前のエゴと醜悪さを晒す登場人物を前に、観客は自分の色を確かめる
足立英さん出演ということで観に行ったんだけど、相変わらずあの年代あの立場を演ずるのが上手い。流した髪型は個人的にツボだった
他にはテレビの形で時代を表すところとか、
第27班の子嫌いジョージ観てた自分にすると、箸本のぞみさんがもはや聖母なところがツボだった

すすぎ〜記憶に漂う柔軟剤〜
劇団5454
劇場HOPE(東京都)
2018/01/20 (土) ~ 2018/01/21 (日)公演終了
満足度★★★★
自分のよりも他人の人生の方が面白く話せるし、自分以上に自分を乗せられる。そんな演劇の面白さに通じる廉平さんの全力ドヤッな作品
場面場面はパチパチと弾ける洗剤の泡のよう、流れる汗の激流と回るドラムのような物語に心は洗われたのか漂白されたのか

床這う君へ
牡丹茶房
ギャラリーしあん(東京都)
2018/01/17 (水) ~ 2018/01/21 (日)公演終了
満足度★★★★
この作品の感想は自分の物語に落とすしかない
愛した人の何を愛していたのか?
見た目や仕草などの表面にあるもの、趣味や考え方が合うこと
お互いの持つ属性が作り出した関係性
一つ一つ取り除いていって、そこに何も無くなってもまだ愛している
愛しているを愛している
僕もそうだったからわかるけど
彼女の汚れは、僕の中では綺麗に変わり
僕の汚さは僕の中の彼女を綺麗にする
だからあんなふうに彼女に綺麗を与えてしまったら
僕の中から世界中の全ての綺麗を奪われないと帳尻が合わないよね

APOFES2018
APOCシアター
APOCシアター(東京都)
2018/01/12 (金) ~ 2018/01/28 (日)公演終了
満足度★★★★
依田玲奈×フジタタイセイ「海に瞬き」を観劇
舞台上の彼女が様々なものから言葉をもらうように、僕も演劇から勝手に言葉をもらっているし自分を投射している
しかし演劇の方は僕の都合などお構いなしで、頭を撫でたかと思えば眠りから覚めるような平手を打つ
演劇が現実であればよいのにと思った
言葉も表情も動きも全て一人に注目が集まる中で、一つ一つの動作やブレス、感情の表現の仕方など、ひとり芝居って普段観る演劇とは結構異なるものだなと
その分気持ちや行動がきちんと沁みて入ってきて没入感は半端なかった。依田さんに魅了され没頭した40分だった

非国民的演劇
しあわせ学級崩壊
インディペンデントシアターOji(東京都)
2018/01/11 (木) ~ 2018/01/14 (日)公演終了
満足度★★★★
叫ぶ詩人たちの国産み神話。神様を他人の心に住まわせるがゆえに分かりあえない人たち
リズムと詩に溢れた空間で交わされる言語は、僕らにはマシン語のようにわかるようで理解できない
地上にある舞台で生まれたのは他人に伝えるための感情
こういったこともできるのかと感心しつつもマイクが出てきた時の安堵感
繰り返される動きと言葉の心地良さは変わらずに、舞台の真ん中に翻訳機が置かれていることでこれまで聞けなかった言葉を聞けた気がする。
どっちの世界も好きな自分の心はアナログなんだなと
大田彩寧さんはこの舞台の世界でも上手く生きられない人で、どうあがいてもそういう結末になるループものの物語世界に陥っているような感覚。
あと何周したら因果から解き放たれるのだろう、、、
梢栄さんとの見せ場の絵力。梢栄さんの衣装がなにげに素晴らしかった

アベサダ:リローデッド
美貴ヲの劇
OFF OFFシアター(東京都)
2018/01/10 (水) ~ 2018/01/14 (日)公演終了
満足度★★★★
題材自体は手垢が付きまくっているけど、秀逸なエンタメとして昇華されていて凄い面白かった
容れ物としての「男」は空っぽで、詰め込むものにより「女」が形作られる様は、自分自身を省みても男の怠惰
誰かへの気持ちに区切りをつけるには儀式が必要ということ
作品としては月経ファンタスティックより要素が渋滞しておらず見やすかった
ただ、アベサダパートが女子会パートとのリンクが少なく、女子会を中心とした物語が凄く面白かったのでさらにアベサダ部分も密接に絡まってきたらなともったいなく感じた。音楽の使い方が上手い

いずこをはかと
PocketSheepS
TACCS1179(東京都)
2018/02/08 (木) ~ 2018/02/11 (日)公演終了
満足度★★★★
キャラメルボックスに通ずる初心者にも分かりやすいストーリーにメリハリある演技と軽快なテンポ。
特に盗人珊瑚とお宝女が逃亡してからの疾走感は爽快。
ストーリー的には自由を追い求める覚悟の決め方が印象的でした。
笑いのテクニックに磨きがかかれば更に上質な作品になるのではないかと。
開場数分前、外まで漏れ聞こえてくる気合い入れのセレモニー。
音楽と共に、楽しませる直前の集中力と炸裂するエネルギーまでもが漏れ出てきて凄い迫力。
本来見せる為のモノではないし本編との兼ね合いもあるでしょうが、こういう場面って公開する価値があると思うのだけれど。というかめちゃくちゃ観てみたい。
もしも早く会場に来た特権として観る事ができるのならば絶対早く行く。