
今度は背中が腫れている
あひるなんちゃら
駅前劇場(東京都)
2018/03/01 (木) ~ 2018/03/05 (月)公演終了
満足度★★★★
客入れ曲から前説、作品内容と全てが心と身体に優しいあひるなんちゃらへ
登場人物がみんな3シーズン見たドラマのキャラ位の愛おしさと馴染みっぷり
僕の観劇生活に必要不可欠の劇団だなって思った

どうしよう 孤独だ 困ったな
第27班
アトリエヘリコプター(東京都)
2018/02/24 (土) ~ 2018/03/04 (日)公演終了
満足度★★★★★
舞台上にたくさん人がいても、会話しててもまとわりつく孤独
その孤独は与えられたものでも災の類でもなく
足元に大きく広がる穴に一歩一歩足を踏み入れて、あるところでふと見上げた風景の様な責任分界点で、本当にどうしよう困ったなって呟いてしまう
とにかく演劇としての技術とセンスの高さが半端ない作品

殺しの神戯
虚飾集団廻天百眼
ザムザ阿佐谷(東京都)
2018/02/25 (日) ~ 2018/03/04 (日)公演終了
満足度★★★★
かねてから一度観に行きたかった劇団
独特な世界観は真夜中のサーカス、百鬼夜行の歌劇団という感じ
血しぶきを浴びながら浸るデビルマン的な物語展開と歌と踊りとエログロと
「よっしゃいくぞー」から六道MIXが打たれるライブ場面がめちゃめちゃ面白かった

ミラクル祭’18
新宿シアター・ミラクル
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2018/02/23 (金) ~ 2018/03/05 (月)公演終了
満足度★★★★
たすいち「透明人間、消える」
出演者4人のコメディ感が凄い楽しい
観客に想像を投げっぱなしにする強引さと、途中から何でもありな感じに突き抜けていく馬鹿馬鹿しさも凄い好き
過去出演者の姿が浮かんでくるたすいちらしい作品
ミックスドッグス「銀河旋律」
キャラメルボックスを観たことが無い自分はミクドクのキャラメルボックスっぽさとかリスペクトの部分をよくわかっていなかったんだけど
今回作品見て凄い合点がいった。ミクドク作品の原点っぽさとか世界観の作り方とか、ミクドクが食べてきた物を見た感じ
見米さんがとにかく良くて、舞台の映え方とか幾世さんと二人だけで物語を作れる強さがあった。ほんと舞台に二人だけでも見飽きないのって凄いと思う。伊藤さんのズルい位の自由さと合わせてミクドクの強みだな
高校生3人組も良いコンビネーションだった
フジタタイセイ×アリソン・グレイス「モルフェウスの使役法」
夢と現の狭間を昇り落ち海へと向かうロードムービー
フィルムで切り出されたかのような舞台上のフレーム感
これはフジタタイセイ版マルホランド・ドライブか
舞台と客席の境界は曖昧で、観えた場面は演技だったか夢だったか
feblabo「お父さんをください」
元祖アガリスク版など色々な座組で何回も観ていて次の場面や台詞も全部わかっている作品
今回はコメディよりもお芝居寄りの雰囲気で、ちょっとスペクタルロマンス的な感じもあってオリジナルとの違いが面白かった
たすいち「しのびよるせかい」
初めて観たんだけどこれ絶対サディさんが演ってた役でしょって感じの阿魔離利須とか、國府田さんの頼りない具合がドハマリの騎士丸とか
キャラや馬鹿馬鹿しいかけあいで笑わせて、いつしか熱さを持ってまっすぐな力になっていく、たすいちらしい軽快な作品
feblabo「笛が鳴ったらたすけて」
作品凄い好みの作品。誰かと思ったらやっぱり米内山さんの脚本
3人姉妹がちゃんと長女、次女、末っ子というキャラをしてて、会話だけですべての状況が把握できて、写実的なんだけどしっかりと虚構を楽しめる演劇作品
feblabo「P3/4」
Bverの「お父さんをください」と同じくこちらもアガリスク作品
あらためてこの作品って、しっかりとした構成で面白いなぁ~と
てか、ニュームラマツさんがもう完全に塩原さん!!!
坂本さんのキャラも結構効いていたし、4人のチームワークが良かった
ExVersion「あぁ県大会」観劇
フェスのトリは総勢25人出演のお祭り騒ぎ作品
各Verの出演者が次々出てきて、もうなんか台詞のとちりにも笑いが生まれる客席を含めた雰囲気が最高でとにかく楽しかった
作品を観たというより一杯酌み交わした様な感覚

液化アンソロジー
劇団背傳館×怪奇月蝕キヲテラエ×フィグス
十色庵(東京都)
2018/02/24 (土) ~ 2018/02/25 (日)公演終了
満足度★★★
劇団背傳館、怪奇月蝕キヲテラエ、フィグスの3団体による公演
脚本と演出のシャッフルをしており、どの作品もテキストと演出のせめぎ合いといった印象を受けた
フィグス山田燎平さん脚本のアタッチメント・セオリーは問題編、解決編を三浦さん高尾さんがそれぞれ担当
山田さんの脚本は若いんだけど、テキストに「俗」が混じっていて凄い好み
あとアイマルさんが最近怪優って感じになってきていて良い感じ
3つの作品とも「演出をつけているな」というのがわかりやすく観客に伝わってきて、今回のような企画の意図の部分は成功していたと思う
ただ、作品として観客に表現したい部分はちょっとぼやけてしまっていたかも
役者や作演の個性がよくわかるショーウィンドウ公演だった

このBARを教会だと思ってる(千秋楽満員御礼、終幕しました!ご感想お待ちしております)
MU
駅前劇場(東京都)
2018/02/21 (水) ~ 2018/02/26 (月)公演終了
満足度★★★★
出てくるキャラも交わされる会話もどこかクセがあって、織りなされる物語はいくらでもおかわりしたくなる面白さで
それでいてふと酔いが覚めた瞬間のように訪れる切ない場面が心の隙をついて浸透してくる
告解と許しの物語に現実って何なんだろうって思った
言うなれば演劇も現実じゃない設定や人物を役者が演じている現実じゃない世界
輝いて見える役者さんも現実じゃないし、それを観た自分は現実のつまらない自分を余所に置いて受け取った感情を呟いて許されようとしている
劇場と言う名の告解室、もっともっと許されたい
一番印象に残った場面は、ギターの音色の中で薄明かりに照らされて語る志賀聖子さんの心地良さとその青の美しさ

疫病神
ピヨピヨレボリューション
北とぴあ つつじホール(東京都)
2018/02/21 (水) ~ 2018/02/25 (日)公演終了
満足度★★★★
前々から一度観ておきたかったピヨレボを初観劇
普段がどうなのかはわからないけど、ホール演劇としてよくできた作品だった
右手さんと東さんがわかりやすく凄くて、凄さがわかりやすいのが凄い
エンタメよりももっとどっしりとして、テキストより行動で魅せる芝居
歌やダンスがはさまれる芝居だが、ポップなエンタというより感情表現の手法に近い感触
特に中盤の右手さんの精神世界を舞台上にぶちまけた1曲(夢パレ)は、これこそこういった形式の芝居でやるべき表現であってリズムを取ることも忘れる程の感動を覚えた
物語としてはシビアなテーマ。個人的な感情にもリンクした話で、そうか彼女はああすれば救われたのかと思いつつも、小綺麗なテクスチャを貼り付けただけの自分では救いようもなかったのだなという現実も見せつけられる
でもこの作品には救いが有る。楽しく救われる

萌え萌え♥ハリケーン
革命アイドル暴走ちゃん
あかいくつ劇場(神奈川県)
2018/02/15 (木) ~ 2018/02/18 (日)公演終了
満足度★★★★
オーバーフローする情報と色と音楽とキャストとギミックを浴びせかけられ
心が浮遊して楽しくなって笑っちゃって叫んじゃってリズムなんか刻んじゃって
舞い散り落ちる紙吹雪やサイリウムと同じに強烈に焼き付いて消えていった時間がとにかく最高だった
今回観に行って、もっともっと舞台と一つになりたい!って思った
セトリとかに合わせてMIXとかコールとかケチャとか打ちたいし
あの時間全部に溶け込んでしまいたい

「3483」
電動夏子安置システム
駅前劇場(東京都)
2018/02/07 (水) ~ 2018/02/12 (月)公演終了
満足度★★★★
真面目なシーンでもコメディを捨てない、小劇場界に必要不可欠なコメディ劇団
シーンごとに細かいシステムが発動される笑いや、繰り返し・伏線など笑いのメソッドを今回もふんだんに駆使
クオリティーコントロールコメディとでも言うべき品質管理された作品

ドーナツ・ホールに鯨が泳ぐ
裃-這々
裃-這々宅(東京都)
2018/02/10 (土) ~ 2018/02/18 (日)公演終了
満足度★★★★
隙の無いテキスト。二人の会話で開かれる風景が非常に小説的
ゆえにスルッと通り抜けていってしまうのが勿体無い
もっと「間」というものをとっていくと良いのかなと思った
長くなることを恐れずにもっとじっくり味わいたい会話だった
こういう本こそダブルキャストで演ってほしい
噛めば噛む程、美味しい本だと思う
二人芝居なので役者の演技や存在感は重要であり、その点すずきさんがなかなかの好演だった

母親はなぜ一人だと知っていたのか
稲田絵梨
新井薬師 SPECIAL COLORS(東京都)
2018/03/02 (金) ~ 2018/03/04 (日)公演終了
満足度★★
鑑賞日2018/03/04 (日) 17:00
数学に関する芝居だと聞いて観に行った。数学の「ギフト」が自分にはあるはずと信じる男と、絵を描く女とそのフリーター兄との出会いから、数学と芸術に関して語り合う会話劇。やたら饒舌な兄妹と、やや寡黙な男との対比は面白い。作・演出の稲田はいくつかの舞台に出ているようだが、数学との関わりは分からなかった。「数学者は変わり者」という偏見があったり、男が読んでる本が「複素数」だったり、サヴァン症候群との違いに拘ったり、稲田の数学への造詣の程度が分からないのだが、意図的に話題を絞っているとすれば演劇的には正解だが、見ていて何かが得られる芝居という感触ではなかった。もっとも、稲田はコメディとして書いたと当パンに書かれているので、その意図は買うが、成功しているとは言い難いのが惜しい。

音楽劇ヨルハ Ver 1.2
舞台ヨルハ製作委員会
THEATRE1010(東京都)
2018/02/09 (金) ~ 2018/02/13 (火)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/02/09 (金) 18:00
座席1階15列
『音楽劇ヨルハ Ver 1.2』THEATRE1010
KASSAI、新宿村Liveで初演・再演が上演され、ゲーム化?を経ての再再演のようです。
着実にスケールアップされているようで、1010の大きな会場を存分に活かした作品作りがされていました。
映像効果を使ったド派手な演出の数々が作品の世界観にとてもあっていたと思います。
音楽劇とある通り、生演奏・生歌唱のシーンが随所に入り作品を大いに盛り上げていました。
ダンス、殺陣も素晴らしく非常にクオリティの高い作品だと思いました。
私は原作、ゲームを全く知らない状態での観劇でしたが、
休憩中や終演後の周りの反応から判断するに、原作ファン納得の舞台化となっていたようです。
途中休憩10分をはさんで2時間半
もう少し時間を短くして休憩なしのほうが良かったのでは?という気がしました。
(世界観が丁寧に作りこまれていたので)

勧進帳
木ノ下歌舞伎
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2018/03/01 (木) ~ 2018/03/04 (日)公演終了
満足度★★★
木ノ下歌舞伎は以前に『黒塚』を観ていたので、同じように歌舞伎に近いのかなと思っていたが、予想と全然違っていて少し驚いた。『勧進帳』は大体のあらすじは知っていたし、演出もいろいろと面白かったので難解さは無かったが、ボイスパーカッションのような口三味線の長唄だったり、ラップやダンスが出てきたり、レジャーシートが出てきたりと、最初は自分の中でどう消化して良いのか分からない感じだった。後で「ボーダーラインを超えていく」というフレーズを目にしてストンと腑に落ちた感じがしたのだが、確かにキャスティングを含めて「関所」「人種」「敵味方」「性別」「主従」「時代」等あらゆるボーダーラインを越えていたように思った。
Mrs.fictionsの岡野さんの、ラップもダンスもできる多才さに改めて感心。坂口涼太郎さんの身のこなしの美しさに目が釘付けだった。

カチナシ!
ラビット番長
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2018/03/01 (木) ~ 2018/03/05 (月)公演終了
満足度★★★★★
Aキャス,Bキャス2回づつ観ました。
介護をテーマとした「ギンノキヲク」シリーズ、将棋をテーマとした「天召し」「成り果て」。ラビット番長を代表する2本柱が今作で見事な融合を魅せてくれ、期待の上を行く素晴らしさでした。
師弟の愛、夫婦の愛、親子の愛、友人を想う愛、そして介護従事者の無償の愛。
愛ある作品を、ラビット番長が大好きな演者達が丁寧に演じていて、温かくも心地よい世界を作り出していました。
限られた空間を補うセット、毎回作品に彩りを添える素敵な照明、心に響く楽曲も全てが良かった。(見やすさの面ではもう少し大きな箱でも良かったかな…)
今回、初日を待たず全公演完売で、4公演とも開場待ちのお客さんが何列にも並ぶ状態。老若男女の偏りなく広い層に愛され期待されているのが伝わって来る。
これだけ人がいても受付開始から開場までスムーズに案内してくれるスタッフワークが素晴らしく、毎回安心して待っていられるのもラビット番長の良いところです。
若手が伸びてきて、これから益々楽しみなラビット番長。次回も期待してます。

今度は背中が腫れている
あひるなんちゃら
駅前劇場(東京都)
2018/03/01 (木) ~ 2018/03/05 (月)公演終了
満足度★★★★
鑑賞日2018/03/04 (日)
4日ソワレ(80分)を拝見。
意味不明なw設定の下、シンプルな会話の妙だけで笑いを取りに行くのが特徴の団体さんだが、今までの作品の中では、今回の公演が一番、客席の反応が良かったように思える。
あと、後ろの席から聞こえて来る、小学生?のお嬢さんの笑い声が舞台上の展開と大変マッチしていて、相乗効果を生んだように感じられた。影のMVPかなぁ。

ピクチャー・オブ・レジスタンス
INUTOKUSHI
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2018/02/21 (水) ~ 2018/02/25 (日)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2018/02/25 (日) 14:00
座席E列10番
設定こそ近未来だが、意図的に作られた流行を盲信し画一的になる社会というのは現代まんま。それに対して主人公たちが反旗を掲げるラストは爽快感もあるがそれとともに既視感も禁じ得ない。それにしてもエラくど真ん中の直球を投げてきたもんだ。
なお、序盤の主人公(たち)の記憶に関する部分にポール・バーホーベン監督の「トータル・リコール」を想起。

ドロシー!
ゴーゴー!シアターゴーワー
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2018/02/28 (水) ~ 2018/03/04 (日)公演終了

今度は背中が腫れている
あひるなんちゃら
駅前劇場(東京都)
2018/03/01 (木) ~ 2018/03/05 (月)公演終了

埋没
TRASHMASTERS
座・高円寺1(東京都)
2018/03/01 (木) ~ 2018/03/11 (日)公演終了
満足度★★★★
怒りを覚えた舞台は初めてかもしれません。良い意味で。それくらい体が熱くなった。ずーんと来る感動の仕方をした。めちゃめちゃ良かったです。

ミラクル祭’18
新宿シアター・ミラクル
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2018/02/23 (金) ~ 2018/03/05 (月)公演終了
満足度★★★
鑑賞日2018/03/05 (月)
Ex(エクストラ公演)の『あぁ県大会』。
大勢の出演者の中、どの役者さんが良かった…なぁ〜んて野暮は言いっこなし。多少のドタバタもセリフの言い間違いも愛嬌・愛嬌!
ミラフェスの掉尾を飾るに相応しい、賑やかやなワンナイトの50分芝居、存分に愉しめました。