
六道追分(ろくどうおいわけ)~第二期~
片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2025/04/30 (水) ~ 2025/05/11 (日)公演終了
実演鑑賞
キャストを替えながら8月までやり抜く気合の企画。その企画の軸に申し分ない演目でもあろうと期待を抱きつつ、最近興味を寄せ始めていた一座を鑑賞した。
少し前置きすれば・・時代物、と言えば濃淡は異なれど(恐らく歌舞伎を源流とする)あるイデア的な型が比較的濃く流れており、啖呵と見栄と笑いを紡いで固有のリズムを醸すあのノリが、自己目的化せず手段に徹して用いられているかは、リアリズム寄りの自分が気にする所である。さて本作。見込み通り?的確な演技と動線、役者を魅せるべく仕上げられたタイトな舞台であった。
歌舞伎が扱う物語、そして歌舞伎という芸能自体が、身分制度の中でままならぬ人間の自由を謳う反骨にあると(類型的ではあるが)認識しているが、本作はモチーフ(義賊)からして反骨であり、今の世の為政者を刺す台詞も何気に散りばめられている。肯うを快しとしない滅びの美学が物語の定型として本作にもあるが、滅びを踏み越えて行く先へ視線が強く注がれ、十分納得の内に幕を閉じた。
負けを認めるようだが(なんて言い方しなくても良いのだが)、別の回も観たくなった。
(第二期「龍」組鑑賞)

『パンとバラで退屈を飾って、わたしが明日も生きることを耐える。』再々演ツアー2025
趣向
スタジオ「HIKARI」(神奈川県)
2025/05/09 (金) ~ 2025/05/11 (日)公演終了
実演鑑賞
生の伴奏、数々の歌、繊細な描写。
観終わった後に、椅子から立ち上がるのが一苦労(余韻にやられて)ってのは、今年二回目。
ただ、絶賛もおすすめも、あえてしたくない……とゆうか。そういう評価するみたいなのが似合わない芝居だと思った。
強制力じゃなくて、自然な形で、出会って欲しい芝居とゆうか。

ソファー
小松台東
ザ・スズナリ(東京都)
2025/05/10 (土) ~ 2025/05/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
松本哲也氏の作劇スタイルが何となく掴めた。多重奏。通奏低音から始まり、弦楽器を重ね、更に管楽器を合わせていく。ゆっくりとした立ち上がりに観客はじれるが曲のフォーマットが定まった時、それを破壊する不意の来客の訪問。この展開がどっと受けるとここからは思うがまま、自由自在に観客を操れる。作者であり登場人物でもある松本哲也氏は自身で作品にメタ的なツッコミを入れまくる。この物語が何を象ろうとしているのかを自分自身で確かめるように。
舞台は宮崎県の実家、6人掛けの立派なソファー。父(佐藤達)が母(江間直子さん)にねだられて無理して買ったもの。母は夜の店に勤めて段々帰って来なくなった。映画監督を夢見て上京した長男(松本哲也氏)、次男(今村裕次郎氏)は若い奥さん(道本成美さん)と再婚、長女(山下真琴さん)は今里真氏と結婚。父が亡くなり実家の処分が決まる。長女は家族全員を呼び集める。どうしても会って話したいと。
是非観に行って頂きたい。

花いちもんめ
劇団川口圭子
OFF OFFシアター(東京都)
2025/05/08 (木) ~ 2025/05/12 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
一人芝居にとてもひきつけられました。重い内容、胸に迫る勢いが有りました。これからも忘れずに考えていかなければいけないと感じました。良いお芝居でした。

六道追分(ろくどうおいわけ)~第二期~
片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2025/04/30 (水) ~ 2025/05/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
時代劇はあまり、観ないのですが華やかでとても良かったです。分かり易い内容でダンスも良かったです。続編も期待大ですね!

六道追分(ろくどうおいわけ)~第二期~
片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2025/04/30 (水) ~ 2025/05/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
開演前から女性客が多いなぁと思っていましたが、納得の眼福でした。
艶やかで粋な人々がテンポ良くどんどん進んでいくストーリー、途中に入るダンスに魅入られているとラストは切なく・・・
前方で見たので迫力が凄かったです。

花いちもんめ
劇団川口圭子
OFF OFFシアター(東京都)
2025/05/08 (木) ~ 2025/05/12 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/05/08 (木) 19:00
戦争がもたらす悲劇を痛烈に感じました。これまでアジアの反日感情という言葉は知っていても、あまり理解してませんでしたが、今回の演劇で少し実感することができました。また、その日の食べ物に苦労する世界、今当たり前に食べられることの有難さを実感しました。
主人公の母親(鈴)は、収容所生活を辛うじて生き抜いていきますが、下の息子が病気になった時、上の娘を養女に出すことを決めます。別れの挨拶もできず黙って去る鈴。娘も売られることを分かっていたことを知り、鈴はさらにショックを受けます。その後、成人して家庭を持った娘が母親探しに日本へやってきまが、鈴は名乗りでませんでした。
娘のためになぜ名乗り出て会わないのかと疑問に感じましたが、鈴がラストシーンに「乞食巡礼」という言葉を口にしたとき、この人はもう死出の旅に出ているということが分かり、言葉に表せない気持ちになりました。
現代もどこかで戦争は起き、肉親や同朋を失う人々がたくさんいます。鈴の孤独は舞台の上だけではなく、現実に起こりうる出来事であることを忘れてはいけないと思いました。

ソファー
小松台東
ザ・スズナリ(東京都)
2025/05/10 (土) ~ 2025/05/18 (日)公演終了

「この話、したっけ?」令和!太鼓判の巻
劇団伽羅倶梨
KARAKURIスタジオ(大阪府)
2025/05/09 (金) ~ 2025/05/12 (月)公演終了

二都物語
東宝
明治座(東京都)
2025/05/07 (水) ~ 2025/05/31 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
知人に誘われて拝見。場所が明治座と聞かされて、えっ?と思ったのだが、帝劇が建て替えで休館中だった。そういえばこの前の『屋根の上のヴァイオリン弾き』東京公演も明治座だもんなあ。12年前の帝劇での日本初演は未見。ディケンズの原作はかなり前に読んだきりだが、舞台はさすがに駆け足気味の展開。井上芳雄がやはりよかった。

みんな黙ろう未来のためだよ。東京公演
カンムリプロデュース
みらいスペース市ヶ谷 会議室(東京都)
2025/05/10 (土) ~ 2025/05/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2025/05/10 (土) 18:00
楽しい会を観劇しました。
シチュエーションも、展開される内容も面白かった。

想像の犠牲
Dr. Holiday Laboratory
吉祥寺シアター(東京都)
2025/05/03 (土) ~ 2025/05/05 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
「創作を批評的に描く試み」
ソ連の映画監督アンドレイ・タルコフスキーが最後に監督した『サクリファイス』を参照し、創作過程で起きる人間模様を虚構と現実を交えながら描いた意欲作である。

花いちもんめ
劇団川口圭子
OFF OFFシアター(東京都)
2025/05/08 (木) ~ 2025/05/12 (月)公演終了

寿歌
いいいのいー
アトリエ第Q藝術(東京都)
2025/04/08 (火) ~ 2025/04/13 (日)公演終了
実演鑑賞
1979年初演の名作戯曲と呼ばれるものの一つ。私は 96年のプロジェクトナビ版、 99年のブリキの自発団版、 04年の横浜演劇計画版 を観ていて、20年ぶり。80分ほど。平均年齢70歳のキャストで、4月13日までアトリエ第Q藝術。
https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2025/05/post-ab6bd6.html

花いちもんめ
劇団川口圭子
OFF OFFシアター(東京都)
2025/05/08 (木) ~ 2025/05/12 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
下北沢の玄関口OFFOFFでこの趣の公演は珍しいのでは。予習無しで観劇したがこういう題材のこんな作品があったとは不勉強であった。見れば宮本研脚本、初演が1982年。そして結構な頻度でしかもプロアマ問わず地域を問わず演じられている・・。
題材はズバリ中国残留孤児。テレビがこの話題を伝えていたのを微かに覚えているが、第一次帰国が1981年即ち本作初演の前年、以後90年代まで続いた帰国事業。
戦後36年、今に置き換えると阪神大震災・オウム事件が30年前。当時は既に戦争は遠くなりにけり、経済成長を経てオイルショック、低成長安定期に入り、バブル前夜。既にYMOがデビュー、ジャパンアズナンバーワンと言われる海外進出が始まる頃か。中国は中国で、建国後の比較的明るい時代から暗黒の文化大革命を潜り、ようやくこの問題に手が付けられる時代を迎えた・・。
残留孤児の大半が満州からの逃亡の途上での行き別れや、赤子を現地人に預ける形での離別と言われ、時代を超えて戦争の記憶を蘇らせる存在が出現した、といった衝撃的な出来事だったのだろう。
宮本研はこの題材を、お遍路の旅を行く女性に、供養という事に繋げて過去の体験を語り出す一人芝居にした。この形式が効果的である。無論一人芝居の難しさもある。語る出来事と当人の距離感、微妙な感情の揺れ・・記憶を幾度となく反芻し、湧き出す感情と付き合い、己の行為について自問し、弁明し、意味を問うて来て、お遍路という一つの「行動」でしか処し得ないその問題が、どう語られるのか。・・演じる人それぞれの形がありそうだ。今回のがどうだったとは(比較対象もないので)評しにくいが、川口圭子氏は想像以上の「妙齢」、持ち前の本人キャラだろうか?裏表のなさ・闊達さを滲ませ、OFFOFFの間近な距離の観客の目に身を晒し、引き付けていた。

花いちもんめ
劇団川口圭子
OFF OFFシアター(東京都)
2025/05/08 (木) ~ 2025/05/12 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い、お薦め。
今年は戦後80年、戦争を扱った公演が多いと思うが、本作は民間人の それも母という視点で語り描いた一人芝居。80年経ち 戦争体験者が減り、その悲惨さをリアルに聞く機会が少なくなっている。周年だから反戦劇 ではなく、演劇の役割の1つとして平和文化への思いを観客と共有することが大切ではないか。その意味で、本作は舞台上の孤独、それを見つめる観客という構図そのものではなかろうか。
冒頭 川口圭子さん演じる遍路姿の女性 鈴(スズ)が旅路の理由を話し始める。そして鈴を 追ってくる何ものかに向かって牽制するような言葉を浴びせる。物語は、旧満州(中国東北部)に渡った開拓団の暮らし 逃避行での悲劇をモチーフに、残留孤児問題に切り込んでいる。
何で読んだか または聞いたか忘れたが、親を亡くせば過去を、配偶者を亡くせば現在を、子を亡くせば未来を失うと。物語では夫も子も喪い、現在も未来もない そんな孤独な影が付き纏っている。鈴の後に付いてくるものは、子を手放した後悔であり、戦争の影のような不気味さ。現に世界のどこかで戦争が起きている。グローバル化社会において、けっして対岸の火事ではない怖さ。
民間人の視点で見つめたリアルな体験談、その客観的な語りと 物語における主観的な母としての台詞、それを巧みに演じ分け 社会的な状況と人間的な心情を見事に立ち上げている。
社会的な状況は、満蒙開拓の希望と挫折ーその表と裏を浮き上がらせる。日本から多くの人が移住し開拓を進めたが、相手からすれば他人(自分たち)の土地を収奪していること。だからこそ 鈴たちの開拓を遠巻きに眺めており、日本の敗走とともに奪還していく。
一方、人間的な心情は 残留孤児のこと、生き長らえさせるためとはいえ人身売買にも等しき行為、その哀切が情感豊かに演じられており感動。一民間人の視点から鋭く捉えたリアルな戦史。
見応え十分。
(上演時間1時間10分 休憩なし)

なんかの味
ムシラセ
OFF OFFシアター(東京都)
2025/04/02 (水) ~ 2025/04/09 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
全員のお芝居に、ただただ夢中になった。
面白かった!
物語が進むにつれて、このへんてこな四人の関係が見えてきて、察して、思いがぽろぽろとこぼれていく様子を固唾を飲んで見守っていた。
劇中に登場する様々な「なんかの味」が口の中に広がった。
最後には、気づいたら涙が出ていて、温かい気持ちが溢れた。観てよかったなって素直に思えた作品。
このバンドが奏でる音はむちゃくちゃかもしれないけど、そこにはきっと言葉にできない愛がたくさん詰まってる。

逆光が聞こえる
かるがも団地
新宿シアタートップス(東京都)
2025/04/24 (木) ~ 2025/04/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2025/04/25 (金) 14:00
人気の若手作/演出家の芝居に高校時代のサッカー部仲間の一人が観に来たことから旧交を温める彼らだったが……な物語。
モブ役をその場に登場しない役の演者が演じ一部の演者は複数の役を演ずる手法などは従来通りだが今回はパワーハラスメントやセクシャルハラスメント、学校でのいじめなどシリアスな題材を扱うのが新機軸。
そしてそれを演劇界を中心に描いているので観劇好きな身として身近に感じて引き込まれるし、旧知の友人が起こしたトラブルがかつて自分が彼に対してしていたことの再現というのはいじめに関する根本問題を呈示しているようで巧いなぁ、とも。
今後も楽しみ♪

再生数
よた
水性(東京都)
2025/05/09 (金) ~ 2025/05/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
板上はセンター奥のホリゾント手前に白いカウンター状の衝立、衝立上にはモニター、手前には白い椅子一脚。また衝立奥には階段が設えられている。下手側壁前には台車上部に楕円形の枠が付いた機材、楕円枠には様々な四角や螺旋を連ねた銀色のbricolageが吊り下げられており、この飾りの直下に小さなテーブル、テーブル上にはモニター、その周囲に植物のミニチュアがあしらってある。上手には長方形のテーブルが観客席に対して直角に置かれておりテーブル上には3台目のモニター、テーブル奥に丸椅子2脚ほど。床には布の端切れで作られた大小の島のような形が示されているが、これら装飾は総て無意味。この無意味性が、我らが生きるこの「国」の無化された意味へのアイロニーとして用いられているとすれば大したものだが、そこまでの批評性はないと思われる。

「この話、したっけ?」令和!太鼓判の巻
劇団伽羅倶梨
KARAKURIスタジオ(大阪府)
2025/05/09 (金) ~ 2025/05/12 (月)公演終了