
フリーターの矜持
笠島企画
アトリエ春風舎(東京都)
2018/06/25 (月) ~ 2018/07/01 (日)公演終了
満足度★★★★
現代日本の労働者。
これぐらいの長さで完成度の高い会話劇は好きだ。
キャラの立ち方、立たせ方が上手い。人間関係の見せ方も。
戯曲自体の会話の感じも良い。
どうしようもない哀しさや苛立ちを表に出す人、飲み込む人。3層の対立関係はありがちだけど、それがやはりリアルなのかも。

トミイのスカートからミシンがとびだした話
新国立劇場演劇研修所
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2018/10/26 (金) ~ 2018/10/31 (水)公演終了
めちゃ面白かった!娼婦トミイは劣情まみれの戦後日本をたくましく流浪する。戦争の傷痕も描く元気で痛快な群像劇。黒田育世振付場面もイイ!俳優養成所向きの三好十郎戯曲の新発掘かも。約2時間25分(休15分込み)。
稽古場レポート:http://shinobutakano.com/2018/10/23/11021/

THE PILLOWMAN
Triglav
山王FOREST 大森theater スタジオ&小劇場(東京都)
2018/12/12 (水) ~ 2018/12/16 (日)公演終了
マーティン・マクドナーの名作を若い演劇人が真摯に上演。新井ひかるさんの演出は、黒い箱型の演技スペースを2つ設置した舞台美術(上田淳子)で、堅牢な取調室だけでなく物語の入れ子構造も表す。床に散らばる作家の文章とその兄の絵、布に映す影絵や絵の具を使って目の前で事件を起こしていく趣向は、大胆で効果的かつサービス満点。残酷なおとぎ話のびっくり箱、各登場人物の脳内劇場を豊かに立ち上げた。
作家(弟)を演じた中西良介さんの翻訳は、最後の独白をです・ます調でない語り口にし、長塚圭史演出版、小川絵梨子演出版とは異なる味わいに。脚本を2時間に刈り込むことで、2人の刑事に焦点が当たったのも面白い。
アリエル役(悪い刑事)の岩男海史さんの演技が白眉。作家の兄役を演じた堀元宗一朗さんの成長にも驚かされた。彼は新国立劇場および同研修所の公演で、出演以外にプロンプや演出助手の仕事もしている。

母と暮せば
こまつ座
紀伊國屋ホール(東京都)
2018/10/05 (金) ~ 2018/10/21 (日)公演終了
稽古場レポート(http://shinobutakano.com/2018/09/28/10743/)を書かせていただいた、こまつ座の新作二人芝居。
笑って共感して戦慄して泣いて、数分ごとにクライマックスが訪れる感覚。もの凄い密度で1時間半弱とは思えない太い、厚い観劇体験。畑澤聖悟さんの戯曲、凄いです。富田靖子さん、松下洸平さん、素晴らしいです。
優しい空気の会話劇(ストレートプレイ)だが非日常レベルの濃密さ。いわゆる写実演技で心身の交流を重ねるが、実は会話内容も場面の接続も唐突で、虚構×虚構の高密度で飛躍する。リアリズム前提で大胆なフィクションを起こし続けながら、庶民的な親しみがある。つまり凄い。
松下洸平さんは今作で文化庁芸術祭新人賞を受賞。
感想などのまとめ:http://shinobutakano.com/2018/10/06/10862/

『US/THEM わたしたちと彼ら』『踊るよ鳥ト少し短く』
オフィスコットーネ
小劇場B1(東京都)
2018/09/20 (木) ~ 2018/09/27 (木)公演終了
オフィスコットーネ『踊るよ鳥ト少し短く』の次に『US/THEM わたしたちと彼ら』を上演 。英国ナショナルシアターで上演された『US/THEM』が素晴らしい!身体表現と豊かな見立てで虚構と実話の混交が見事。俳優2人の交流も鮮明でスリルありメッセージも雄弁。

チルドレン
パルコ・プロデュース
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)
2018/09/08 (土) ~ 2018/09/09 (日)公演終了
面白かった!!30代の英国人女性劇作家による日本の原発事故をもとにした三人芝居。単純な“告発”ではなく現在、過去、未来の“子供たち=人類”を科学的かつ詩的にとらえる。音楽も美術も俳優の演技も上質。彩の国さいたま芸術劇場に続き、世田谷パブリックシアターでの上演も観た。

溶けない世界と
mizhen
d-倉庫(東京都)
2018/04/25 (水) ~ 2018/04/29 (日)公演終了
チェーホフ作『かもめ』を現代に置き換え、役柄の性別を反転させることにより、女性が働くのが当たり前になった今の問題を前景化。キャリア形成や生殖をめぐる男女の駆け引きが面白すぎて興奮!単純な翻案ではなく設定や物語も創作し、セリフが文学的。それでいて原作の肝の部分をきちんと汲み取っているのも素晴らしい。シンプルな空間にLED照明が映える。踊り、歌、ラップ、身体表現、手話も雄弁。作・演出の藤原佳奈さんは30代女性。今後に期待。

若手演出家コンクール2017 最終審査
一般社団法人 日本演出者協会
「劇」小劇場(東京都)
2018/03/06 (火) ~ 2018/03/11 (日)公演終了
劇団 短距離男道ミサイル『走れタカシ~僕が福島まで走った理由(わけ)~』。仙台公演に続き、拝見するのは2度目。日本演出者協会「若手演出家コンクール2017」最終審査会で最優秀賞、観客賞を受賞。3/11(日)14:00開演のステージには、東日本大震災発生時刻に黙祷の時間が用意されていた。

一頭あるいは数頭のトラ
TPAM・国際舞台芸術ミーティング
KAAT神奈川芸術劇場・中スタジオ(神奈川県)
2018/02/11 (日) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

百花百狼 ~戦国忍法帖~
株式会社 レジェンドステージ
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2018/12/13 (木) ~ 2018/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
そんなに派手な格好してたら全然忍んでないしとか、「これが殺気よ。覚えておきなさい」と今更言われてる人が忍びの使命を果たせるの?とか突っ込みながら見はじめましたがこれが思いの外面白いお話でした。最後のどんでん返しに至る忍びの非情な運命に逆らうような若い二人と周りの忍びたちも良かったです。ただ、派手な衣装をより際立たせるためか、殺陣のシーンの邪魔にならないためか工事現場の足場のようなセットが残念でした。「百花」とついているのですから、もう少し華やかさもあったほうが良かったかな。

ブロウクン・コンソート
パラドックス定数
シアター風姿花伝(東京都)
2018/06/26 (火) ~ 2018/07/01 (日)公演終了

逢いにいくの、雨だけど
iaku
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2018/11/29 (木) ~ 2018/12/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
異儀田夏葉さんと尾方宣久さんの、物語の中心にいる2人の俳優の凄さを感じさせる作品であったと同時に、彼らの感情の変化などを、2人の間に入る人や過去に登場する人々を配することで見せていく戯曲と演出の素晴らしさも感じられる作品であった。

勝手にPV2
制作「山口ちはる」プロデュース
小劇場 楽園(東京都)
2018/12/27 (木) ~ 2019/01/06 (日)公演終了
満足度★★★★
1年間山口ちはるプロデュースに付き合わせていただきましたが...いや~、ふり幅が大きくて、そこは戸惑いが...来年はどんな作品が出てくるのか、これはこれで楽しみです。

アトムが来た日
serial number(風琴工房改め)
ザ・スズナリ(東京都)
2018/12/20 (木) ~ 2018/12/29 (土)公演終了
満足度★★★★★
ステージ美術がとても素敵!重い話題ながら、さらりと説明があり無理なく進みます。福島の、もう何キロも続くシンプルで美しい松林も今は立ち入り禁止区域だったり...何だったのか、あの事件は...振り返る契機となりました。結局、風琴って続いてるので ここはちょっと安心!

夕闇、山を越える/宵闇、街に登る
JACROW
小劇場B1(東京都)
2018/12/20 (木) ~ 2018/12/27 (木)公演終了
満足度★★★★★
『夕闇』は初演時観たので『宵闇』を観劇!地元の英雄 大平正芳先生がなかなか良くできてました!中曽根氏がちょっと俗物っぽくて自分的にはいい感じ(選挙の達人の理由もそんなところかも)。ブームを先取りした初演からずいぶん経ったことに驚きました。

ミセスダイヤモンド
ろりえ
駅前劇場(東京都)
2018/12/19 (水) ~ 2018/12/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
さすがろりえ!って感じでした。あの面倒くさい設定もパワフルにこなす!女子力が高いというか?魅力的な女性キャストが多くて、楽しめました!

エダニク
ハイリンド
シアター711(東京都)
2018/12/07 (金) ~ 2018/12/16 (日)公演終了

カラフルモノクローム
青春事情
OFF・OFFシアター(東京都)
2018/12/13 (木) ~ 2018/12/18 (火)公演終了

橘花梨一人芝居
カリンカ
live space anima【2020年4月をもって閉店】(東京都)
2018/12/14 (金) ~ 2018/12/16 (日)公演終了
満足度★★★★
一人芝居に挑戦!1作目は、何だか『逃げぬれて、夜』と設定似ている!って思いました。2作目は上野さんの得意の設定!久々の上の作品でした。次公演にも期待です!よろしかったらご案内ください!

『いるわけないしっ!』『弁護士バイロン ~もうひとつの熱海殺人事件~』
劇団東京都鈴木区
TACCS1179(東京都)
2018/11/27 (火) ~ 2018/12/02 (日)公演終了
満足度★★★★
弁護士バイロンのほうを観劇。今では毎週のように放映されている『法曹物』って分類になるのかしら?初演時は、結構革新的だったのかもしれません。熱海殺人事件のスピンオフ??座組の良さがやはり際立ちます。会場変更などトラブルを感じさせない質の高さでした。新作を希望します!