最新の観てきた!クチコミ一覧

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移動

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(公財)可児市文化芸術振興財団

吉祥寺シアター(東京都)

2018/11/07 (水) ~ 2018/11/14 (水)公演終了

満足度

第一線で活躍する俳優・スタッフが可児市に滞在しながら制作し、全国に発信することを目的にしているという。
別役実作品にお馴染みの文学座の役者さんもたくさん出ていて、舞台初見の竹下景子も楽しみだった。
ところがこれがヒドイ舞台だった。
役者はそれぞれ雰囲気のある役作りで悪くなかったのだけれど、今どき珍しい暗転ばかりある舞台だったのだ。明るい照明の入り、高さのある舞台のせいか、大きな舞台道具の移動(別役作品でおなじみの電信柱、なぜこれを移動させるのか意味不明)があり、暗転のたびに幕が閉まるのである。
「暗転の多い舞台はツマラナイ」と以前に誰かが言っていた。まさにその通りだ。
幕を開けたまま進行させてもそれほど問題は無いように思えた。演出は別役劇初演出の西川信廣。
ご当地の可児市民はこの芝居をどう観たのであろうか?

遺産

遺産

劇団チョコレートケーキ

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2018/11/07 (水) ~ 2018/11/15 (木)公演終了

満足度★★★★

七三一部隊で人体実験を行なった医師と、被験者(マルタ)に接して働いていた特別班の隊員の現在と過去が交錯しながら舞台は進む。
いかにも人の好さげな今井医師(岡本篤)は他の医師が口実を付けて断ったマルタの人体実験も引き受けてしまう気弱なところがある。同時にその今井が平然と白衣を血に染めて人体実験を行なう。
マルタは「丸太」からではなく、素材という意味のマテリアルからつけたものらしい。まさに実験素材だったわけだ。
生きた人間をも解剖したという七三一部隊の人体実験の被害者は3000人にも上り一般市民の中国人も多かったという。
いっそ、医師の彼らが人間の皮をかぶった悪魔であったなら、私たちはどれほど心を撫で下ろしたであろうか。

時代の流れと大きな組織の動きの中で、私たちはどれだけ自分の良心と自分の行動を律することができるだろうか。同じ過ちを犯さないとは言えるだろうか。

ネタバレBOX

今井は、大学で教鞭をとることを退き、七三一部隊関係者が多くかかわったグリーン製薬に転職する。高給が保証されていたことに変わりはないが。グリーン製薬は非加熱製剤でエイズを蔓延させ社会的に責任を問われた会社である。
今井は晩年、自分のしたことの罪を激しく悔やみ、それでも自由に自分のやりたい人体実験ができたあの頃を充実していたと告白する。
実験動物たちの墓に手を合わせていた今井を慕っている後輩の中村医師(西尾友樹)は、死の床にある彼を見舞う。今井が処分をせず密かに持ち帰った人体実験のカルテの秘密とその処遇の顛末が、当時と現在が前後して描かれていく。
当時17歳の少年隊員川口(足立英)は日常的にマルタに接し言葉を交わし逆に慰められたりしていた。天皇陛下のためと教えられていても、目の前で被験者に行われる様々の人体実験を見て腰を抜かす十代の彼が痛々しい。だが、先輩隊員の陸軍傭人西田(佐藤弘幸)が慣れた様子でマルタを引き立て殺害し焼却していく。
現代の場面で、隊員一人である木下(原口健太郎)が登場。戦後帰国した彼らが、互いに連絡を取らないこと、部隊で見たことの守秘義務、公職につかないことを約束させられ、世の中から隠れて生活してきたことが明かされる。
人体実験の結果資料をアメリカ軍に引き渡すことを条件に、罪に問われることもなく医学界の要職に就いた医師たちと、助手となって証拠隠滅活動までした隊員たちとの明暗。同時にその医師たちに命を救われた患者も多いに違いない。
ファムファーレ

ファムファーレ

!ll nut up fam

萬劇場(東京都)

2019/01/05 (土) ~ 2019/01/06 (日)公演終了

満足度★★★

この演技がうまい女王様誰だろうと思ったら、椎名亜音さんがまさかのご出演で、とてもしまった気がします。

座席がたまたま後ろの方がドラマみているみたいに事あるごとに声をだして奥さんに聞く話す。座席を蹴る。目の前の舞台に集中全くできず海さんの背筋がしっかり通った姿勢の良さ。亜音さんとの共演をもっとしっかり観たかった。

深沢ハイツ302~もう一つのニュートンの林檎~

深沢ハイツ302~もう一つのニュートンの林檎~

Sun-mallstudio produce

サンモールスタジオ(東京都)

2019/01/05 (土) ~ 2019/01/09 (水)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/01/05 (土) 14:00

座席G列5番

価格4,000円

3年前にも観ていたが記憶が曖昧になっていたので観ながら「あぁそうだったそうだった♪」とか思い出しつつ愉しむ(当日パンフレットの佐山さんの言葉通り「NHK少年ドラマシリーズ世代」なもので愉しみも倍増?)。
本当によくできているハナシだし、プロジェクションマッピング的な効果も見事。
また、アガリスクの「時をかける稽古場2.0」で「時間ものとパラレルワールドは紙一重」と学んだ(?)のでこれは時間ものというよりもパラレルワールドものにカテゴライズされるのだろうな、とも。

それにしてもタイムパラドックスなどSFファンはよく知っていても一般的には「?」になりそうな用語などを劇中の人物に対して劇中人物が解り易く説明するのは親切だし巧いなぁ。

ネタバレBOX

なお、アラン・エイクボーンの「ドアをあけると…(Communicating Doors)」も思い出した。
超ピカイチ!

超ピカイチ!

梅棒

森ノ宮ピロティホール(大阪府)

2019/01/05 (土) ~ 2019/01/06 (日)公演終了

満足度★★★★

ほとんどセリフがなく、音楽とダンスだけで展開されていく青春ストーリー。
全日制のみの観劇ですが、かなり圧倒されます!


笑いあり、ほろりと泣けるシーンも多数。

新しい舞台のジャンルを心から楽しめました!

深沢ハイツ302~もう一つのニュートンの林檎~

深沢ハイツ302~もう一つのニュートンの林檎~

Sun-mallstudio produce

サンモールスタジオ(東京都)

2019/01/05 (土) ~ 2019/01/09 (水)公演終了

満足度★★★

期待通り面白い。タイムリープものとして判り易く観易い。『オペラ座の道化師』みまさんのアコーディオンと生歌が凄すぎる。物語世界をはみだす程の破壊力。必見。主演ヒロインの今村美乃さんの存在感が楽しいので、話の流れがテンポよく進む。人気女子アナ役の那海さんも流石。ほぼワン・シチュエーションでこれをやるアイディアが良い。

ネタバレBOX

この手の作品の醍醐味は全て観終わった後に分かる伏線回収の見事さであろう。もう一度始めから観たいと思わせる痛快感、もしくは時間の流れが織り成す感傷。そういう意味で言うとネタの練り込みが足りなかったか。OPのTV番組から仕掛けていて欲しかった。
河童ライダー

河童ライダー

かしこしばい

ウイングフィールド(大阪府)

2019/01/06 (日) ~ 2019/01/07 (月)公演終了

満足度★★★★

私小説的な演劇です。今自分がどこにいるのか、自分とは何なのか。この自分は祖母の葬式にも出席しようとしない。机で、新たないつ公演できるかもわからない劇の台本を書いている。その彼の脳裏にみなぎり彷徨うものは、、。

映画でも演劇でもまず自分とは何か、という身近なテーマをまず問題にする。その基本的な代物が分からないと、自分をどこに持って行っていいか、何を書いていいのか不明瞭である。と僕は思っている。

だから、例えば映画ではフェリーニの「8・1/2」的な自己追及作品などが過去に名作を生み出してきた。本当に見事だ。その行為は芸術の深淵に辿り着くまず最初の第一歩だと僕は思っている。

だからというわけではないが、かしこしばいの2作目にこのテーマを持ってきたのは必然だと思う。そしてその目論見は成功していると思う。

この若い作家の喜び、苦悩、哀しみ、諦観を75分に描いている。それは観客に投影されるべき内容である。一般人も常に自分を追及しているからだ。主役の小林夢祈が熱演。彼は一体全体何歳なんだろう?その若いエネルギーにうらやましくもあり、拍手を送りたい。

河童ライダー

河童ライダー

かしこしばい

ウイングフィールド(大阪府)

2019/01/06 (日) ~ 2019/01/07 (月)公演終了

満足度★★★

本年初参戦。少し物足りない気がしました。何故河童でならなかったのか…💫次回に期待します。

深沢ハイツ302~もう一つのニュートンの林檎~

深沢ハイツ302~もう一つのニュートンの林檎~

Sun-mallstudio produce

サンモールスタジオ(東京都)

2019/01/05 (土) ~ 2019/01/09 (水)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/01/06 (日) 14:00

時代設定を活かしたSF作品で、面白かった。
今村さんの魅力が溢れていた。
開場時の館内放送も凝られていた。

ネタバレBOX

少し気になったのは、掛け声は「ブラボー」じゃなく、「ブラーバ」というべきなのではないだろうか。
ダイアナ

ダイアナ

DanieLonely

公園前スペース いろは(大阪府)

2018/12/30 (日) ~ 2018/12/31 (月)公演終了

満足度★★★★

一般の民家のような生活感のある小さな舞台がいいですね^_^
ガチリアルな舞台は好きです

前半は身近な会話が和やかな気分になって笑いもたくさんあり、楽しめました♪
4人のキャラの関係性が面白かった

後半は少し間延びした感じの展開でしたが(^^;
年末の最後に相応しいほっこりと温かい人たちの会話劇♪

深沢ハイツ302~もう一つのニュートンの林檎~

深沢ハイツ302~もう一つのニュートンの林檎~

Sun-mallstudio produce

サンモールスタジオ(東京都)

2019/01/05 (土) ~ 2019/01/09 (水)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/01/05 (土) 18:00

 2009年に初演され、2016年に再演された作品の再々演で、2016年の再演を観ている。面白い(^_^)v。(https://stage.corich.jp/watch/285585/stage_comments)タイムスリップとパラレルワールドを題材にしたSFだが、2016年の再演に比べると、プロジェクションマッピングなどの技術を使って、スリップ感、パラレル感を増していたように思う。再演でもメインを演じた今村美乃を始め、同じ役で出ている出演者も多く、今回もしっかりした舞台作りになっている。数学や物理の専門的な立場からは若干の無理もあるのだが、エンターテインメントとして許容できる範囲で、とにかく面白く観ることができた。

深沢ハイツ302~もう一つのニュートンの林檎~

深沢ハイツ302~もう一つのニュートンの林檎~

Sun-mallstudio produce

サンモールスタジオ(東京都)

2019/01/05 (土) ~ 2019/01/09 (水)公演終了

満足度★★★★★

初日公演みてきました!!
物理と数学が入り乱れたぶたい。
それらの理論をイメージ化すると、SF的になって面白い。そう感じた舞台でした!
そして、春名風花さんの声は通るほどしっかりしてかわいくて、姿もかわいくて、役は面白いほどに面白くて、とても似合っていた役で、とても楽しくほっこりしました!!
物理、SF好きなひとは是非みてほしいですね!!

せかいのはじめ

せかいのはじめ

無隣館若手自主企画Vol.26 中村企画

アトリエ春風舎(東京都)

2018/12/22 (土) ~ 2018/12/30 (日)公演終了

満足度★★

【B】観劇

ネタバレBOX

『せかいのはじめ』という一人芝居を、原作者の演出と三人の演出家の潤色、四人の役者によって演じる企画。

自分が死んだらこの世界の存在価値は全くないと考えていますが、それでも遺産をどのように残そうか悩んでいる私です。

原作自体色々なバージョンがあるみたいでした。王子でみたことがありましたが、その時の感想は二の句が継げないというものでした。

このような企画を一週間以上かけてやる必要があるのかはなはだ疑問でした。新しい作品が作れないのかもしれませんが、新しい作品を作る努力をしなさい、他人を巻き込むなと言いたくなります。
サンタクロース(仮名)の死

サンタクロース(仮名)の死

くによし組

インディペンデントシアターOji(東京都)

2018/12/21 (金) ~ 2018/12/25 (火)公演終了

満足度★★★★

これもファンタジー

ネタバレBOX

多数派の民族、赤鼻族、髭族が存在する社会の話みたいな。

秋本雄基さんの熱演は光っていましたが、意味不明でした。

アイヌ的民族の髭族が極端に虐げられている社会でした。
財産没収

財産没収

サファリ・P

こまばアゴラ劇場(東京都)

2018/12/20 (木) ~ 2018/12/23 (日)公演終了

満足度★★★

ファンタジー

ネタバレBOX

細マッチョ的肉体美のテネシー・ウィリアムズを登場させながらの、黒い衣装によるダンスパフォーマンス。

意味不明でしたが、欧米の演劇にゲイが頻繁に登場する土台を作ったのがテネシー・ウィリアムズだったということが良く分かりました。
エンれぱ!Vol.6

エンれぱ!Vol.6

しむじゃっく

新中野ワニズホール ( Waniz Hall )(東京都)

2019/01/04 (金) ~ 2019/01/06 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/01/05 (土)

5日ソワレ(85分)を拝見。

ネタバレBOX

短編4本の「エンれぱ!」Vol.6。

最初の池西ばくさん作『瓦礫のモグラ』は、杉山純じさんと安藤陽佳さん(好演!)のトボけたやり取りから、(大袈裟かもしれないが)2人の登場人物の半生まで伝わってくる作品。
あと…不条理劇に対しての、観客である自分の読解力不足も正月そうそう実感してしまい…(苦笑)。

2番手の岸田國士作『ぶらんこ』は4年前、渋谷ギャラリーLE DECOで、キャリアのある役者陣の舞台として観たことのある作品。
でっ、今宵の篠崎健人さん・白野熊子さんのお二人、ひねたオッさんの目にはママごと夫婦のように映った…のにもかかわらず、この若い2人の方が作品の良さが伝わってきたのだから、演劇とは不思議なものである。それから、助演のタコ太郎さん好演!

3番手の『LiePhone4s』は、いかにもアガリスクの冨坂友さんらしい、セリフにセリフを畳み掛けていくような作品。
何処か聞き覚えのある声で、昨年夏の『涼風至る』に出ておられた方だと気づいた双葉さんの熱演と、セリフがあるときは勿論のこと、セリフが無いときのDEWさんの細かい演技が、個人的には印象に残った。
それにしても、外部公演を観て改めて実感したことだが、こんな芝居を過度にリキまず・(セリフのない場面で、安堵の)隙を見せないアガリスクエンターテイメントの座員さん達の力量は大したものだなぁと。

ラストの『ミートソース・グラヴィティ』は、2016年の9月、作者の小栗剛さんの所属団体・キコ/qui-co.の公演で拝見したことのある作品。
今宵は、新野寿光さんとタコ太郎さん、新野さんと安藤陽佳さんの掛け合いの妙を楽しませてもらった。個人的には、本作が一番の好みだった。

経験の浅い役者さんに場数を踏ませる…という「エンれぱ!」の趣旨を存じ上げているので、細かい点については敢えて触れない。でっ、最後に期待を込めての一言。
今回の「経験の浅い役者さん」が今後、どう化けていくのかが愉しみだなぁ!

アトムが来た日

アトムが来た日

serial number(風琴工房改め)

ザ・スズナリ(東京都)

2018/12/20 (木) ~ 2018/12/29 (土)公演終了

満足度★★★★

年末の風琴工房には(私の風琴最高傑作が2016年末の「4センチメートル」)そもそも期待度が倍増し。とは言え今回はserial numberの第一弾、役者陣の変らなさに逆に本質的な転換の緩和ではないかとの想定もしつつ、評判の良い今作を観劇。
原発というテーマを扱う。集客は良いのだろうと思うが、口コミでどの程度増えただろうか。私の目には、原発再稼働に手をこまねいて何もできない後ろめたさを、現状容認説によって荷を軽くし、口が滑らかになったとて、せいぜい現状容認しつつ未来を語ろう・・程度の論しか出てこなかろう。なぜなら、再稼働路線を進む日本の現状と、乖離の小さい論を持つ事で現状容認して「しまっていた」自分を慰撫するだけに終わるから、である。それがこの劇の「効果」である・・と言えば極論に過ぎるだろうか。
議論を喚起するため・・大変よろしい。口が滑らかになる方向性が既に決まっている。現状と「あるべきあり方」との差の中で葛藤し、葛藤を乗り越える事でしか現状は変えられず、そのための議論を手助けする演劇が求められている・・・その意味では、今回の芝居のネタとなっている二つの物語は、己の「良心」に付着した反原発論を揺さぶり、それを捨てる事で個人の心の荷が軽くなる手助けはするが、「現状を変える」ための厳密な知識は残念ながら見いだせない・・というのが残念ながら私の結論だった。並行して叙述され、交互に描かれる二つの物語は、(1)1950年代の日本の原子力産業の誕生に貢献した男達の物語(「プロジェクトX ~不可能とされた原発誘致を成し遂げた男達~」とでも名づけられよう)、(2)2040年の日本・地下700メートルの核廃棄物貯蔵施設、兼日本唯一の原子力研究所。スズナリのステージに作られた杉山至の美術はその内壁で、未来っぽい間接照明で映える。この時代は、南海トラフ地震による浜岡原発のチェルノブイリ級事故(炉心溶融+核爆発)をきっかけに世界規模で原発廃止の動きがあった、その十数年後、原発再開への研究を打診しにやってきた政府役人と繰り広げられる議論劇。
プロジェクトXでは細かでマニアックな事実が殆ど上演時間稼ぎのためかと思ったほどに詰め込まれ、はっきり言って「原発事故」を引き起こした大元の基礎作りに貢献した人々を顕彰する内容が、戯画的でもなく批判的でもなく哀切にでもなく「ヒャッホー!」「やったぜ」のノリで描かれても、コメントのしようがない。「事故」の評価はその被害によるしかないが、この芝居では何と、放射能被害についての知見が、全く語られない。。それによって議論は分かれるし、そもそも未来の「浜岡事故」が福島を超える未曾有の事故であったのに、議論の中にその被害の現状が全く入って来ないのは、脚本上の限界というよりは、出発が間違っていたのではないか・・と思わざるを得ない。
もちろん詩森氏は単純な戯曲を書かない。近未来では一人のやや年輩の男が3・11の頃の自分の事を語る。原発に対する思いを語った言葉は、現在の私たちも記憶に残り、共感できる内容であり、唯一2018年現在の我々の代弁者と言える。そしてラストは「原発と付き合っていくしかない。その怖さを直視しながら・・・」という言葉とともに劇は閉じられる。この「怖さ」という言葉の中には諸々が含まれようが、しかし被害の具体的イメージを助ける情報がほぼ無く、一方原発容認への舵切りを促す言辞が殆どである事のアンバランスは最後だけでは覆いようがない、と見えた。
SF場面での議論が恣意的に選択された事実と推論=世界的規模の人口増加が見込まれる事、エネルギー枯渇問題、必要エネルギー量の試算(2058年には賄えなくなる)、等により、もはや原発再開を選ぶしかない・・と、こうなるのだが、現在世界の富の偏在と飢餓の常態化があり、既に人口増加は既成事実であり、エネルギーは平等に配分されていない現状はそこに重ねる事がなく、一方チャイナが(世界中が原発をやめたのに)一国だけ原発開発をし続けている、といった現在の国家エゴのイメージは重ねるというご都合主義で「論」は構築されていく。またインドネシアが石油を売らなくなる、という予測もまことしやかに語るが、この危機感の煽り方は戦前から変らぬ一国主義のそれであるし、そもそも石油依存問題はインドネシア国が何を選択するかの問題を超えている。日本がエネルギー源を持たないという意味でのリスクは、ウランも同様であるし、それを解決するための高速増殖炉がナトリウムという扱い難い物質を必要とするため、だけではないがとても実現しそうにない代物で(プルトニウム生成のメカニズムがなければ電力会社の核廃棄物が資産として計上されないため稼働を前提として存在させ続けた事は周知)、しかし芝居ではこの存在をまともに取り上げ、ナトリウムの問題を克服すれば道が開ける、としているだけでなく、この「もんじゅ」の成功如何にエネルギー自給率は掛かっている事になる訳なのだ。国際的な不和を想定したエネルギー自給率確保の問題設定は資源のない日本には無理筋であって、他国との安全保障の関係構築が(現在もだが米国一辺倒がリスクを高めていると指摘されている)必須なのだが、その視点は「インドネシアがどうの」という如何にも偏狭外交のネタで曇り、科学者たる者が政治家の口車にまんまと乗せられて行く。
・・・何度も反芻したが、この「反語的」内容のドラマは、「こうなってはいけない」例として鑑賞するものだと、そう処理するのが正しい着地点だが、どうもそうではないようなのである。
観客の知的度数を甘くみた、「どういうドラマかは判るようになってございます」という約束に違わぬ内容だ。

勝手にPV2

勝手にPV2

制作「山口ちはる」プロデュース

小劇場 楽園(東京都)

2018/12/27 (木) ~ 2019/01/06 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/01/04 (金)

4日ソワレ(85分)を拝見。

ネタバレBOX

まず第一に。
昨年の同じ1月4日に前作の「勝手にPV」を観たときにも感じたことだが、「テレビ局内スタジオのMC2人と中継のアナが一般視聴者の夢をPV化して云々…」という設定に関して、軽くでもいいから、当日パンフで触れておく方が良いだろうな、と思った。舞台が始まってからの序盤、明らかに進行に戸惑っておられる観客も目に付いたので。

でっ、内容に関しては、手が合わない方・合う方で反応が極端であろうテイストの舞台だが、昨年の前作経験者としては、懐かしさ半分・慣れ半分で、85分の上演時間を楽しく過ごさせてもらった。
ただ、(会場の違いのせいか?)全体的に去年より少し大人しくなったかなぁ?

個々の演目に関しては、着眼点がユニークな③「おなら」と⑦「ポケットベル」、シンプルだけど純度の高い④「ホントの気持ち」が個人的には好み。
あと、恐らく支持率が一番高いであろう⑧「記憶」なんだが…以前、身内に長期入院患者を抱えた身には「入院費用を妻の母に100%出してもらっている?!くせに、この夫は何を独りよがりなっ!」と憤慨を覚え、途中で夢(芝居)から素に戻ってしまったので推せなかった、と付記しておく。

以上、色々と言ってきたが、総括としては、2019年の観劇始めが、色んな料理が詰まった、おせちのお重みたいな『勝手にPV2』 で本当に良かった♪が一番の感想かなぁw
新年工場見学会2019

新年工場見学会2019

五反田団

アトリエヘリコプター(東京都)

2019/01/02 (水) ~ 2019/01/05 (土)公演終了

満足度★★★★

■200分弱(途中休憩込み)■
上演時間3時間を予定しながら、前はもっとオーバーして4時間近くやっていたのに、今回はこのボリュームで収まってしまって、なんだか物足りない感じ。あの過積載感がこのイベントの醍醐味なのに。シアターカンパニーである五反田団主催のイベントなのだし、融通は利かせられるのだから、これまで通りもっと長々とやってくれないものか? 終演後グッタリするぐらいでなきゃ、新年工場見学会を観た気がしない。
とはいえ、最後の最後に登場するポリスキル・ガールズの中に、「今年は不参加」と聞いていた内田慈さんの姿があったのは嬉しいサプライズでした♪

ネタバレBOX

いろんなタイプの演劇の“ニセモノ”をやるのが恒例だったハイバイは、今回、特定の種類の演劇を真似ることはせず、“何がネタ元かはハッキリしないけれど、それでもどこかで観たような演劇”を披露。私の観劇数が少ないせいか、観劇傾向が偏っているせいか、既視感はさほど感じず、“こういうの、あるある”とも思わなかったけれど、気取った感じや勿体ぶった感じがバカバカしく、面白かった。
五反田団の演目は、服のネット通販で成り上がったあの男がモデルの劇。スポンサーだからなのか大手マスコミが叩かないあの思い上がった俗物野郎を思いっきりおちょくってくれて、溜飲が下がりました(笑)。
音。

音。

WARAOMO企画

TORII HALL(大阪府)

2018/02/15 (木) ~ 2018/02/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

昔を思い出して、なんだか懐かしい気分になりました。
とても魅力的な登場人物ばかりで…それぞれの秘めた思いや、相手を思いやる気持ちに、心が温かくなりました。

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